七飯町移住のすすめ!北海道の豊かな自然と便利な生活を両立

この記事では、地方への移住を検討している方のために、北海道七飯町(ななえちょう)の魅力を紹介していきます。

七飯町は、函館市の北部に位置する人口約28,000人のまちです。基幹産業が農業であるため、町内には直売所なども点在しており、美味しい野菜を安く手に入れることができます。

また、大沼国定公園などの雄大な自然を有し、澄んだ水と空気もとても美味しく、大自然の中でのびのびとした生活を送ることができる地域です。

そんな七飯町での暮らしの特徴やその魅力について、政策推進課地域活性係の髙橋さんに伺ったお話とあわせて、詳しく解説していきます。

政策推進課地域活性係・髙橋俊さん

北海道七飯町の暮らしの魅力:移住前に知っておきたい3つの特徴

北海道七飯町・暮らしの特徴

七飯町からは函館市へのアクセスがよく、飛行機や新幹線、フェリー乗り場へも町内から30分以内で行くことができます。町の中心にはスーパーや病院などの生活に必要な施設がまとまっているので、生活しやすく、函館市で働く人たちのベッドタウンとしても人気が高いまちです。

そんな七飯町は以下のような人におすすめです。

  • 美味しい野菜を安く買いたい方
  • 道内外へのアクセスがいい、自然豊かな地域に住みたい方
  • 生活するのに必要な制度や環境が、バランスよく揃っているところで暮らしたい方

それではここから、七飯町の魅力や特色について掘り下げていきたいと思います。

特徴1:充実の交通アクセス - 飛行機、新幹線、フェリーの拠点へ好アクセス

七飯町へのアクセスマップ
▲七飯町へのアクセスマップ。新幹線と高速道路が走っていることがわかる(引用元:七飯町

北海道の南西部に位置する七飯町からは、隣接する函館市まで、車もしくは電車で20~30分ほどで行くことができます。また、空港、新幹線駅、フェリーターミナルのいずれへもアクセスが良好な立地です。

要所 七飯町からの所要時間 行けるところ
函館空港(飛行機) 車で20~30分ほど ・札幌、東京、名古屋、大阪、奥尻
・一部国際線の発着もあり
新函館北斗駅(新幹線) 車で10分ほど ・東京方面
函館フェリーターミナル(フェリー) 25分ほど ・青森市、大間町

函館新道などの高速道路も通っており、北へも南へも移動がしやすい環境が整っています。

特徴2:バランスの取れた生活環境 - 自然、制度、都市機能が調和

小学校での給食の様子
▲給食を楽しむ子どもたち。七飯町では2人目の給食費を半額に、3人目を無料にしている

七飯町には、生活するのにちょうど良い自然、制度、環境が揃っています

日本新三景・大沼国定公園:四季折々の雄大な自然を満喫

日本新三景に指定された大沼国定公園

七飯町の北部にある大沼国定公園は、南北海道唯一の国定公園で、ラムサール条約湿地としても登録されている豊かな自然を有しています。日本新三景のひとつにも選ばれており、四季を通じてさまざまな花々や、湖とその後ろにそびえたつ駒ケ岳が織りなす風景を楽しむことができますよ。

サイクリング、カヌー、キャンプ、スノーシュー、ワカサギ釣りなど、季節によって体験できるアクティビティもいろいろあり、地元住民から観光客まで多くの人で賑わう人気スポットです。

充実の子育て支援:医療費助成から出産応援ギフトまで

子どもを遊ばせながら、親同士も交流をとる様子
▲子育て世帯が集う様子。親も子どもも交流できる場となっている

七飯町は、子育てに関する支援にも取り組んでいます

制度名 概要
子ども医療費助成制度 ・18歳未満の子どもを対象に、各種健康保険の対象となる医療費の自己負担相当額を助成
出産応援ギフト/子育て応援ギフト ・妊婦1人につき5万円を給付(妊娠の届出が必要)
・子ども1人につき5万円を給付(乳児家庭全戸訪問後)
子育て支援センター ・町内の2か所に設置されており、子育てに関するお悩み相談や、親同士が繋がりを持てるような取り組みを実施

子育て世帯がじっくりと腰を据えて七飯町で生活ができるようにと、サポート体制が取られているようですね。

3つの特色あるエリア:ライフスタイルに合わせて選べる住環境

平成29年に改築された大中山小学校の外観
▲人気のエリアにある「大中山小学校」は平成29年に改築された

七飯町は大きく3つのエリアにわけることができます。

エリア 特徴
北部:大沼リゾート地区(軍川、大沼町、上軍川、西大沼、東大沼) ・大沼国定公園を有する自然豊かな地域
・四季によってさまざまな景色を堪能することができる
中部:中心市街地(大川、大中山、桜町、中野、鳴川、本町、緑町、飯田町、中島、豊田、鶴野) ・函館の中心街までは車で30分ほどで行くことができる
・スーパーやコンビニ、病院なども多く、住宅地があるため、人気が高い
西部:新函館北斗駅周辺(上藤城、藤城、峠下、仁山) ・新函館北斗駅まで車で10分ほどの地域
・七飯藤城インターチェンジも近いため、道内外からのアクセスも良好
・交通の便に恵まれているが、静かに暮らすことができるエリア

人気が高いのは利便性の高い「中心市街地」エリアですが、「大沼リゾート地区」エリアには北海道では珍しい小中一貫校(七飯町立大沼岳陽学校)があり、自然の豊かさも相まって子育て世帯に人気だそうです。

どこに住んでも生活がしやすい町ですが、エリアによって特徴が異なるため、暮らしに合わせた環境を選ぶといいでしょう。

特徴3:農業のまち七飯町 - 新鮮で安価な野菜と花が身近に

日本の道百選赤松街道
▲北海道最初の試験農園であった「七重官園」改め「七重勧業課試験場」に、明治天皇陛下が行幸することを記念して植林されたアカマツの並木

七飯町の基幹産業は農業です。全国に先駆けて西洋農法を取り入れた歴史を持ち、全国に広く普及している西洋りんごや男爵いもを日本で初めて栽培したまちとしても有名です。

町内には無人販売所や直売所が点在しており、安くて美味しい野菜を手に入れることができます。

土日になると近隣市町からも人がやってくるほど人気の直売所もあるそうなので、自分だけのお気に入りの直売所を見つけるのもいいかもしれませんね。

また、七飯町では花の生産も行っており、中でもカーネーションの生産量は北海道内第1位、国内でも第2位を誇ります。出荷のピークを迎える7〜8月には、カーネーションの甘くスパイシーな香りが漂うそうですよ。

野菜や花など、季節に応じた香りを感じることのできる「匂いがある町」とも言えそうですね。

七飯町の生活情報:気候から交通アクセスまで暮らしの基本情報

恋人の聖地に指定された函館七飯ゴンドラ・スノーパークにある鐘
▲「恋人の聖地サテライト」として指定されている、函館七飯ゴンドラ・スノーパークのデッキにある鐘。打ち鳴らせば清らかな音が響く

ここからは七飯町での生活に関する基本情報を、データとともに紹介します。

気候 ・夏(8月):平均気温21.5℃
・冬(1月):平均気温-3.5℃
※参考:気象庁ホームページ(北斗地点)
人口 約28,000人(約14,100世帯)
※2023年1月31日現在
病院 クリニックを含め、町内には約30件の医療機関がある。
学校 ・保育所、認定子ども園:8園
・幼稚園:1園
・小学校:4校
・中学校:2校
・義務教育学校:1校
・高等学校:1校
・特別支援学校:1校
文化・芸術 ・迫田家文書:元七重官園職員である迫田喜二(さこたきじ)が残した筆記録で、235点からなる文書類。家畜の育養や治療法など酪農業に関することが記録されており、北海道の開拓に関連した事業やその当時の技術水準などを知ることができる。町指定の文化財

・官私山林区別絵図:七飯町に合併する前の旧七重村における土地の利用状況が詳細に描かれた絵図。作成は明治10~14年の間とされており、明治12年に七重村と飯田村が合併し、現在の七飯町となる直前の状況を知ることができる貴重な資料とされている。町指定の文化財

・大沼函館雪と氷の祭典:2月の上旬頃に大沼国定公園の広場にて開催される、雪と氷のイベント。見どころは会場内に配置された雪像・氷像だが、その中でも特に大沼湖の氷を切り出して造った全長約20mのジャンボすべり台は、大人にも子どもにも大人気
観光スポット ・大沼・小沼湖畔遊歩道:大沼国定公園内にある遊歩道。大沼、小沼に浮かぶ大小126もの小島のいくつかは橋がかけられており、見所の異なる5つの散策路でウォーキングが楽しめる。四季折々の植物や小動物、野鳥との出会いを満喫できる

・じゅんさい沼ワカサギ釣り:大沼国定公園じゅんさい沼の湖面が凍結する1月上旬から3月下旬限定で楽しめるアクティビティ。釣ったワカサギはその場で揚げてもらえ、食べることもできる。大人から子どもまで楽しめる大沼の冬の風物詩

・日暮山(ひぐらしやま)展望台:標高303mのお椀型の山。展望台からは大沼・小沼から駒ヶ岳までを見渡すことができ、景勝スポットとして人気。「眺望の美しさに時間を忘れ、気がついたら日暮れになっている」ことから、この名前になったと言われている
食べ物

【肉類】
はこだて大沼牛、はこだて大沼黒牛、おおぬま山川牛ステーキ

【野菜・果物類】
王様しいたけ、北海道産大粒くろ豆、じゅんさい、ななみつき(リンゴ)

【魚介類】
わかさぎ、鯉あらい、やっこさんとうふ、大沼ガロハーブガーデンのはちみつ

【加工品類】
ななえ漬、北の懐石(高級磯炊き昆布3種)

【菓子類】
日本一きびだんご、二色だんご、大沼だんご、あかまつせんべい

【飲み物類】
大地の天茶、はこだてわいん、大沼地ビール、コアップガラナ、山川牧場自然牛乳、天然アルカリイオン水「夢水氣」

交通 【鉄道】
・JR北海道:函館本線

【バス】
・路線バス:函館バス、大沼交通
・高速バス:北海道中央バス・道南バス・北都交通・函館バスによる共同運行

【タクシー】
・からまつハイヤー
・ほくとハイヤー
・桔梗ハイヤー

【高速道路】
・函館新道:七飯大川IC、七飯本町IC、七飯藤城IC
近隣都市 函館市、北斗市、鹿部町、森町
大都市へのアクセス 【東京へのアクセス】
・函館空港まで車で約20~30分、函館空港から羽田空港は飛行機で約1時間20分
・七飯駅から新函館北斗駅を経由し、東京駅まで新幹線で約4時間

【札幌へのアクセス】
・七飯駅から新函館北斗駅を経由し、札幌駅まで電車で約3時間半
・函館空港から新千歳空港までは飛行機で約45分、新千歳空港から札幌駅まで電車で約1時間

七飯町には野菜や果物だけでなく、美味しい肉や魚もたくさんあります。美味しい食材を手頃な価格で日常的に買える生活を一度経験すると、もう都会の暮らしには戻れないかもしれませんね。

仕事事情:町内外に広がる就業機会と函館市へのアクセスの良さ

大手求人情報サイトで「七飯町×正社員」で検索したところ、約400件の求人情報が見つかりました。また、車で30分以内の通勤圏内(町内から15km以内)で検索したところ、求人情報は約9,000件まで広がりました。
※参考:求人情報の一例

車で20~30分ほどで行くことができることから、函館市まで通勤する人もいます。町外を含めると求人の選択肢は多いと言えるでしょう。

住まい事情:ゆとりある賃貸物件と空き家バンク制度の活用

大手住宅情報サイトで七飯町の物件を探したところ、賃貸が可能なアパート・マンションは約600件見つかりました。家賃平均は5.5万円です。広さは1LDK~2LDKの物件が多く、単身世帯でも広々と過ごすことができそうです。
参考:物件情報の一例

加えて、七飯町は空き家・空き地バンク制度も推進しており、20件ほどの空き地情報が登録されています。新築物件を建てたいとなった際に、まず始めなくてはならないのが土地探しです。

値段がお隣、函館市の半分ほどの土地もありますし、利便性の高い立地の空き地も登録されているようなので、チェックしてみてくださいね。

公式:七飯町空き家バンク(at home)

七飯町移住者の声:のびのびとした暮らしと地域の温かさを実感

北海道七飯町・移住者の声

実際に七飯町に暮らし始めた移住者の皆さんは、その暮らしをどのように感じているのでしょうか。ここではそんな先輩移住者たちのリアルな声を紹介します。

  • 非常に景色がいい
  • 周りの人たちが優しく、支えられていると感じることが多い
  • 子どもが通う学校の児童数は少ないが、楽しそうに過ごしている
  • 四季の変化が大きく、食事を含めて全身でそれを感じることができる
  • 住宅地が多く、広々としており、人が密集する施設もないので落ち着いて生活ができる

雄大な自然環境の中で、のびのびと暮らしていることがわかりますね。

公式:七飯町(先輩移住者の声)

七飯町への移住ステップ:オンライン相談からお試し移住まで

オンライン移住相談の案内バナー

七飯町への移住を考え始めたら、まずはオンライン移住相談を活用し、七飯町についていろいろ聞いてみましょう。実施時間は平日の10時から16時までで、移住に関することから、小さな疑問点まで気軽に聞くことができますよ。

希望日時の3日前までに事前予約を行い、相談日時が確定したら、あとは定刻に参加URLをクリックするだけです。「いきなり現地へ訪問するのはハードルが高い」と思う方には嬉しい取り組みですね。

公式:七飯町(七飯町オンライン移住相談について)

お試し移住体験事業のバナー

他にも七飯町では、お試し移住体験事業を実施したり、移住関連動画の作成や移住セミナーにも参加したりしています。ワーケーションでの滞在も推進しているので、実際に行ってみて、七飯町の生活を体感してみるのもいいでしょう。

公式:七飯町(移住・定住)

七飯町移住サポート:政策推進課地域活性係へのアクセス方法

七飯町に興味を持った方は、まずは政策推進課地域活性係に問い合わせてみてくださいね。移住について親身に相談に乗ってくれますよ。

担当 政策推進課地域活性係
住所 〒041-1192
北海道亀田郡七飯町本町6丁目1-1
電話 0138-65-5792
公式サイト https://www.town.nanae.hokkaido.jp/