宮若市への移住はどう?暮らし・仕事・住居・支援内容を解説|縁結び大学
この記事では移住を考えている人に向けて、福岡県宮若市の特徴や仕事、住まいといった、暮らしに役立つ情報をご紹介します。
宮若市は、福岡市と北九州市の中間に位置し、どちらの市にも車で約50分で行ける便利なまちです。トヨタ自動車九州株式会社を中核とした自動車関連企業が集積するまちとして発展する一方で、豊かな自然を残しています。
今回は、宮若市市長の塩川秀敏さんに、地域の魅力や暮らし、移住支援などについてお聞きしました。
宮若市の暮らしの特徴を3つご紹介
宮若市は、山に囲まれた盆地で寒暖差が大きく、加えて豊かな水にも恵まれていたため、古くからお米の名産地とされてきました。
市の北側には自動車関連企業がひしめき、東西を九州自動車道が横切っています。南側には雲海が見られる清水寺や奈良時代からの歴史を持つ脇田温泉、春には数百本の桜やつつじが咲き誇る千石公園のキャンプ場などのレジャースポットがあります。
▲清水寺から望む雲海。11~2月にみることができる
そんな宮若市での暮らしは、次のような方に適しています。
- 都市部の通勤圏内で田舎暮らしがしてみたい
- 水や食べ物にこだわりがある
- 自然豊かな場所で子育てしたい
上記のような方に適している理由を、宮若市に見られる3つの特徴から解説します。
特徴1:都市部まで車で50分の好アクセス
宮若市は、福岡市と北九州市のちょうど中間に位置しています。美しい山々に囲まれたのどかな田園風景がひろがるまちですが、福岡市と北九州市へは距離約35km、車で約50分で到着します。
鉄道はないものの、高速バスの運行本数が多く、平日7時台の福岡市中心部方面行きは、なんと15本もあります。通勤に利用する人も多いのでしょうね。
主な近隣都市からのアクセスは次のとおりです。
福岡PayPayドームでの野球観戦やコンサート、福岡市や北九州市でのショッピングなど、都市部のレジャーにもアクセスしやすい環境です。また、30分ほどで行ける直方市にはイオンモールがあり、映画館も入っています。
平日は福岡市や北九州市といった都市部で働きながら、生活拠点は自然豊かな場所にしたいという人にとって、宮若市はぴったりの場所と言えます。
特徴2:水が"ばり"おいしい。清らかな水を活かした米の名産地
▲宮若市の水道水は、厚生労働省の「おいしい水の要件」の基準を満たしている
宮若市の水道水は上質な地下水を汲んでおり、"ばり"(※)おいしいと評判です。きれいで浄化の必要がほとんどないため、電気ポットのカルキもあまり付かないとのこと。
(※)「非常に・とても」を意味する方言。
そんなきれいな水のおかげで、宮若市は古くから良質なお米の産地となっており、お米のコンクールで金賞を受賞された農家さんもいるほどです。就農支援も積極的に行っており、お米以外にも野菜やぶどう、いちごなどに力を入れています。
水とお米と野菜がおいしい宮若市なら、水や食べ物にはこだわりがあるという人も、きっと満足できることでしょう。
特徴3:子どもが自然とふれあえる環境
▲川遊びや森林浴など、大いに自然を満喫することができる
宮若市には、子どもが自然とふれあえる場所がたくさんあります。
たとえば、いこいの里「千石」でのキャンプや、千石公園での川遊び。それから、西鞍の丘や犬鳴川河川公園なども、子どもがのびのび遊べるスポットです。
▲市の西部に位置する西鞍の丘総合運動公園。サッカーのJ1チームがキャンプを実施する質の高い施設
また、市の東部には「光陵グリーンパーク」という公園があります。公認規格の野球場「光陵グリーンスタジアム」のほか、屋内運動場やテニス場、子どもたちの大好きな遊具施設などがそろう、人気の施設です。
キャンプやスポーツなど子どもの活動を通じて、いつのまにか地域とのつながりが生まれる点もうれしいですね。
宮若市の暮らしに関する情報
ここからは、宮若市の暮らしに関する情報をご紹介します。
気候 | 8月平均気温27.3℃ 1月平均気温5.3℃ ※参考:気象庁 |
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人口 | 人口:約26,200人 世帯:約13,400戸 (令和6年9月時点) |
病院 | 病院・クリニック:17か所 歯科:15か所 |
学校 | 私立認定こども園:1園 私立保育所:6所 幼稚園:2園 学童保育:4所 小学校:4校 中学校:2校 高等学校:1校 |
文化・芸術 | 福岡藩犬鳴御別館 乙野天満宮(野舞台) 宮永城(雁城) 羅漢岩窟(十六羅漢) 竹原古墳 犬鳴山ー熊ヶ城 内山不動尊とカッケン様 宮永天満宮(野舞台) 大音青山(おおとせいざん)屋敷跡 平八月祭り 若宮八幡宮 若宮三十六歌仙絵 宮若全国俳句大会 俳句の道 若宮八幡宮放生会大祭(大名行列) 平八月祭り |
食べ物 | お米 ぶどう 宮若牛 米焼酎「若造」 若宮みそ |
交通 | 【鉄道】 なし 【バス】 高速バス:若宮バスストップから福岡(天神)行き、北九州(小倉駅・砂津)行き 路線バス:JR九州バス(直方線) コミュニティバス:宮若市乗合バス、鞍手町コミュニティバス 【高速道路】 九州自動車道「若宮」I.C.、「宮田」スマートI.C. |
観光・レジャー | 宮若トレッジ 宮若市石炭記念館 猫塚公園 いこいの里千石(上流キャンプ場・下流キャンプ場・花の水辺公園) 犬鳴親水公園 犬鳴ダム 福岡国際カントリークラブ 宮若ほたる祭 |
近隣都市 | 福岡市、北九州市、飯塚市、直方市(のおがたし)、宗像市(むなかたし) |
宮若市には電車の駅がないため、生活には車が必須です。とはいえ、スーパーマーケットやドラッグストアは揃っており、日用品は市内でそろいます。大きなショッピングモールへ行きたいときは、近隣の直方市や宗像市に出る人が多いようです。
9月頃は市の名産であるぶどうのシーズンです。ぜひぶどう狩りスポットに出かけてみましょう。この時期は彼岸花のシーズンでもあるので、犬鳴川河川公園にも足を延ばしてみてください。28万球を超える彼岸花が迎えてくれます。
また、市内には奈良時代からの歴史を持つ脇田温泉があります。硫黄を含むアルカリ性単純泉は、肌がツルツルになる美肌の湯です。日帰り入浴もできるので、のんびりお湯を楽しみましょう。
【子育て】子だくさん世帯の保育料軽減などで子育て支援
宮若市では、さまざまな子育て支援を行っています。また、2024年5月時点は保育所等の待機児童の状況も落ち着いています。
- 3歳から5歳までの幼稚園、保育所、認定こども園等を利用する子どもたちの保育料・授業料が無償(無償化の対象となるための認定や給付の手続きが必要な場合あり)。
- 中学生までを対象とした子ども医療費の助成
- 18歳までの子を養育している世帯から保育所等に入所した場合、第2子以降(全額)の保育料を軽減
- 子育て世帯を対象とした家賃補助(後述)
生涯学習センター「宮若リコリス」に併設された図書館は、児童書が充実しており、布絵本を借りることもできます。開放的な空間で開催されるおはなし会も好評です。
▲生涯学習センター「宮若リコリス」。併設された図書館は8万冊の蔵書を誇る
また、市内に3か所ある子育て支援センターには、親子の遊びの場・交流の場「あそびの広場」があるので、ぜひお友達をつくりに行ってください。
【仕事】自動車関連の求人が多い。新規就農の受け入れも
▲北部九州自動車産業の中核として発展している宮若市には多くの自動車関連企業が立地している
大手求人情報サイトで宮若市の求人を調べたところ、900件以上がヒットしました。(2024年7月時点)
※求人情報の一例
市内に自動車関連企業が多いため、求人数も多く、仕事探しに困ることはなさそうです。職住近接なら、帰宅後にお子さんと遊ぶ時間も増えますね。
市外で働く場合は、福岡市や北九州市に高速バスか自家用車で通勤するケースが多いそう。電車通勤の場合は、直方市や赤間市など、近隣の市の駅を利用するとのことです。
また、宮若市では、将来、地域の担い手となるような新規就農者を求めているそうです。技術・経営指導や農地の確保等のサポートなど受け入れ態勢が整っているので、農業に興味のある方は市の農政課農業振興係に問い合わせてみてください。
【住まい】福岡市や北九州市よりも安め。その分、広い家に住めるかも
▲153世帯が住む住宅団地「光陵ワンダーガーデンズ」。隣の「光陵グリーンパーク」は公認規格のスタジアムを有するスポーツ施設。
大手住まい情報サイトで宮若市の賃貸物件を調べたところ、約60件がヒットしました。2LDKの家賃が5~6万円台と借りやすい価格帯です。(2024年7月時点)
※賃貸物件の一例
空き家バンクの活用も検討してみましょう。売買や現地の確認など、詳しい内容は各物件の問い合わせ先に直接ご連絡ください。
宮若市では、市内の民間賃貸住宅に住む世帯を対象に、次のような家賃補助を行っていますので、これらの制度も活用するとよいでしょう。対象など詳しい条件は、公式サイトにてご確認ください。
宮若市新婚世帯家賃補助金制度 | |
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対象者 | 次の2つの項目すべてに該当する人が対象(転入者に限りません)
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対象となる住宅 |
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宮若市子育て世帯家賃補助金制度 | |
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対象者 | 次の3つすべての項目に該当する人が対象(ただし、転入世帯限定)
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対象となる住宅 |
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宮若市は、福岡市や北九州市に比べて土地の価格が安いため、同じ予算でより広い家に住めるのも魅力です。市内に住宅を新築・購入した人を対象とした「定住奨励金制度」もありますので、住宅の購入を考えている人は、こちらも確認してみてください。
宮若市に移住した人の声・感想
次に、宮若市に移住した方の声・感想をご紹介します。
- 移住してきた人と古くから住んでいる人が支えあいながら暮らしていて、居心地がいい。
- 都心に住んでいた頃は地域の人とのつながりがなかったが、移住してから地域行事に参加するようになった。
- 静かで広々とした環境で子育てができてうれしい。
- 「定住奨励金制度」を利用して家を建てた。休日は庭で家族や友人とバーベキューを楽しんでいる。
そのほか、「夜、家から出ると、月や星がはっきり見えてきれい」など、自然の豊かさに満足している声が多いようです。自然に恵まれ、水と空気のきれいなまちですから、子育てにもよい環境と言えますね。
宮若市へ移住するために利用したい窓口・支援
前述したとおり、宮若市には、「宮若市新婚世帯家賃補助金制度」「宮若市子育て世帯家賃補助金制度」といった家賃補助制度や、「定住奨励金制度」があります。移住を検討している人は、ぜひ利用したいところです。
ネットでの情報収集には、定住移住促進ホームページ「宮若に住まう」のほか、宮若市のいいところをPRする「みやわかぐるわく」、宮若市地域の魅力発信運営委員会が運営する「宮若なび」なども参考にするとよいでしょう。
とくに「みやわかぐるわく」の「まちのこと」というページには、宮若市定住促PR冊子がPDFで閲覧できます。移住者の声もたくさん掲載されていますので、ぜひチェックしてみてください。
宮若市への移住に関するお問い合わせ
移住相談窓口 | 宮若市役所 |
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住所 | 福岡県宮若市宮田29-1 |
電話 | 0949-32-0510 |
公式サイト | 宮若に住まう |