長野県宮田村で暮らすよさとは?移住のための仕事・住居・支援情報|縁結び大学

この記事では、地方への移住を検討している方のために、長野県宮田村(みやだむら)の魅力を紹介していきます。

宮田村は、長野県の南部に位置する人口約8,800人の村です。

宝島社が発行する「田舎暮らしの本 住みたい田舎ベストランキング2023(※1)」では、人口1万人未満のまちの部の「総合部門」「子育て世代部門」の両部門にて全国第3位に選ばれています。受賞するのはなんとこれで3年連続のことです。

そんな宮田村が目指しているのは「子育て支援日本一の村」です。子育て世帯からお年寄りまで、村人みんなが住みよい村づくりに力を入れています。

そんな宮田村での暮らしの特徴やその魅力について、宮田村役場みらい創造課の企画係の方に伺ったお話とあわせて、詳しく解説していきます。

※1:「田舎暮らしの本 住みたい田舎ベストランキング2023」は子育て、医療、自然環境、就労支援、移住者数、移住支援策などをはじめとした276項目の調査を基に、田舎暮らしの魅力を数値化して、毎年ランク付けをしている

宮田村役場みらい創造課の企画係の保科さん

長野県宮田村の暮らし、3つの特徴

長野県宮田村の暮らしの特徴

南アルプスと中央アルプスの2つのアルプスに面した自然豊かな宮田村は、生活圏半径約2kmの、非常にコンパクトな村です。

村の中には、役場、病院、銀行、学校、コンビニやスーパーなどの商業施設などがあり、生活に必要な基盤がしっかり整っています。

長野県と言えば「雪国」のイメージがあるかもしれませんが、宮田村は長野県内でも降雪が少なく、冬でも晴天率の高い地域です。雪かきが必要なのは年に2回程度なんだそう。

そんな宮田村は以下のような人におすすめです。

  • 子育ての支援に隙がない地域に住みたい方
  • 都市と田舎のバランスのいい地域で生活したい方
  • 近所をはじめとして、住んでいる人の顔が見える安心した暮らしを営みたい方

それではここから、宮田村の魅力や特色について掘り下げていきたいと思います。

特徴1:「子育て支援日本一の村」を目指す手厚い施策

小学校の運動会の様子
▲宮田小学校の運動会の様子

「子育て支援日本一の村」を目指す宮田村は、子育てに関する支援が充実しています。その支援制度すべては紹介しきれないため、ここでは宮田村独自の支援制度をいくつか紹介します。

制度名 概要
輝く子育て応援金 ・対象:村内で住宅を新築または購入した夫婦世帯(合計年齢が80歳以下)または小学校4年生以下のこどもがいる世帯
・固定資産税相当額を最長5年間交付
入学祝い金 ・対象:小学校へ入学した子どものいる家庭
・祝い金として10,000円を贈呈
・対象:中学校へ入学した子どものいる家庭
・祝い金として30,000円を贈呈
通学用かばん ・対象:学校へ入学した子ども(小学校または中学校)
・1年生に通学用かばんを贈呈
中学生海外派遣事業 ・対象:中学2年生
・海外への派遣費用を全額村で負担

ありとあらゆる世帯の状況に鑑みて、宮田村ではさまざまな子育て支援制度を実施しています。

▼宮田村の子育てに関する制度をご確認いただけます
宮田村の「子育てマル得情報」

給食には地産地消の食材を使用

村のゆるキャラ「みやさん」が訪れた際の給食時の様子

宮田村では子どもたちの食育にも力を入れており、小学校・中学校の給食に地域の食材を取り入れています。「地元の農家が育てた食材の給食を食べて、元気で健やかに育ってほしい」という願いから、できるだけ地産地消の食材を使っているそうです。

公式:長野県宮田村の移住・定住促進サイト(地元産給食で子供たちを育てたい)

教育内容にも特色があり、子どもの数も多い

中学生による登山の様子

宮田村は人口に対して子どもの数が多い地域で、小学校は1学年3クラス計100人ほどがいるそう。保育園の時から外国人教師による英会話の授業を行っていたりと、教育にも特色がある宮田村で子育てをしたいと考える移住世帯も多いようです。

このように、「子育て支援日本一」を目指す宮田村ではしっかりとした子育て支援が受けられます。

特徴2:「ちょうどいい暮らし」ができる生活環境

宮田高原に咲き乱れるレンゲツツジの様子

自然の豊かさと生活の利便性のバランスが取れた「ちょうどいい暮らし」ができるのが宮田村の魅力のひとつです。

まずはなんといっても、自然に恵まれていることがあげられます。南アルプスと中央アルプスの雄大な景色を同時に見ることができる贅沢な環境で、四季によって違う景色を楽しむことができます。

また長野県内でも雪が少なく、晴天率が高い地域です。

生活圏は半径2.5km内に集中しています。下水道やインターネット光回線の整備も万全で、生活の基盤が整っています。

気になるのは村外からのアクセスですが、1日16往復のバスが出ており、宮田村から新宿までは約4時間で行くことができます。1日9往復のバスがある名古屋には、約3時間で行くことができます。

電車の場合、岡谷駅を起点にし宮田駅までは新宿から約4時間、大阪からは約5時間で着くことができます。

少し時間はかかるものの、村外へのアクセスもさほど悪いものではありません。

特徴3:人の顔が見える、地域一体となった村

宮田高原でアウトドアを楽しむ家族

人口約8,800人の宮田村は、地域内の人同士の繋がりも強く、住民同士の顔が見える村と言えます。

大きな都市では、行政に相談に行った場合、「仕事に関することはこの部署」「子育てに関することはこの課」「住まいに関することはこの係」といった別々の対応になることも多いですが、宮田村ではすべての相談について窓口一本で対応してもらえます。

また、移住者からは「都会に住んでいた時は、人が多いのに、電車に乗っても知らない人ばかりだった。でも宮田村では、道で会った小学生やおじいちゃんおばあちゃん、誰もが挨拶をしてくれて、皆が知り合いという感覚で、すごく安心感がある」という声もあがっていました。

村の規模が大きくない分、住民同士が繋がりやすく、そこに住みやすさを感じる人も多いようです。誰も知り合いがいない状態で宮田村に来たとしても、「新しい人を受けれいる」土壌ができているのは、移住する側にとって、とても心強いことですね。

長野県宮田村の暮らしに関する情報

宮田高原キャンプ場でキャンプを楽しむ様子
▲大自然の中でアウトドアを楽しめる宮田高原キャンプ場。

ここからは宮田村での生活に関する基本情報を、データとともに紹介します。

気候 ・夏(8月):平均気温24.0℃
・冬(1月):平均気温-0.7℃
※参考:気象庁ホームページ(伊那地点)
人口 約8,800人(約3,500世帯)※令和5年1月1日現在
病院 病院・クリニックが2か所、歯科が3か所の計5か所の医療機関がある
学校 ・保育園:3園
・小学校:1校
・中学校:1校
文化・芸術 ・宮田ぎおん祭り:毎年7月に行われる宮田村の伝統的なお祭り。江戸時代から続いているこの祭りの特徴は、祭りの最後に「神輿」を破壊すること。津島神社境内の石段から、真柱一本になるまで神輿を幾度となく投げ落とすことから「あばれ神輿」と呼ばれている。神輿の破片には無病息災等の厄除けや商売繁盛などのご利益があるとされている「天下の奇祭」

・中越遺跡:約6,500年前の縄文時代前期以降の集落跡と言われている。これまでに確認できた家の跡は400以上で、全国的にも有数の拠点的な集落遺跡である。宮田駅から徒歩10分ほど

・宮田宿本陣旧新井家住宅:江戸時代の宿場町のほぼ中央にあった建物を、創建当時の姿に移築復元したもの。江戸時代の姿のままに残された本陣建物であるり、長野県宝に指定されている。宮田駅から車で5分ほど
観光スポット ・宮田高原キャンプ場:毎年5月頭から9月終わりまで営業しているキャンプ場で、標高1,650mの大自然に囲まれている。ログハウスやオートキャンプ対応のテントサイトや、炊事場にシャワー室も完備しており、アウトドア初心者でも安心して楽しめる

・不動滝と伊勢滝:黒川渓谷を3km登った不動沢にある、高さ15mの滝が不動滝。そのまた上流、中央アルプスの中腹にある高さ20mの滝が伊勢滝と呼ばれている。近くに湧き出る水が良質の美味しい水であることから「伊勢滝の水」として親しまれている

・こもれ陽の径:黒川に沿った全長1.7kmの散歩道。小鳥のさえずりや、木々から差し込む木漏れ陽を感じながらウォーキングを楽しむことができる
食べ物 りんご、豆腐、コシヒカリ、駒ヶ岳清流サーモンのイクラ、信州みやだワイン紫輝(しき)、南信州ビール、本格ジャパニーズウイスキー
交通

【鉄道】
・東海旅客鉄道(JR東海):中心となる駅は宮田駅
【索道】
・ロープウェイ:中央アルプス観光 駒ヶ岳ロープウェイ
【バス】
・高速バス:宮田BS(国道153号)、中央道宮田BS(中央自動車道)
【高速道路】
・中日本高速道路(NEXCO中日本):中央自動車道

近隣都市 伊那市、駒ヶ根市、木曽郡上松町、木曽町

東西11km、南北3.8kmの宮田村は、山林・原野がその約70%を占めています。生活圏は半径2km内にまとまっているため、コンパクトに暮らすことができるのが特徴です。

【仕事】地域内で盛んなのは製造業と農業。就農地を貸し出す仕組みもある

大手求人情報サイトで「宮田村×正社員」で検索したところ、約200件の求人情報が見つかりました。

また、車で30分以内の通勤圏内(村内から15km以内)で検索したところ、求人情報は約4,500件まで広がりました。
※参考:求人情報の一例

地域内の職種の特徴として挙げられるのは「製造業」です。自動車、食品、飼料、産業機器など、さまざまなモノづくりが行われています。

また、宮田村では就農者に農地を貸し出す「宮田方式」を取り入れています

これは、村が土地所有者に地代を払って農地の利用権を得て、それを就農者に貸し出す仕組みです。背景には、村全体を1つの農場と考え、全ての農地を無駄なく使えるようにし、耕作放棄地を出さないという狙いがあります。

新規就農者にとって、土地探し、権利者との交渉、契約などを含め、土地の取得は高いハードルとなります。ですが、この「宮田方式」を取り入れていることから、宮田村では新規就農者が参入する障壁がぐっと下がっているようです。

移住と共に新たに農業を始めたいと考えている方には、宮田村はうってつけですね。

公式:長野県宮田村の移住・定住促進サイト(全国に誇る独自の農業システム「宮田方式」)

【住まい】賃貸物件は広さいろいろ。空き家バンク制度や移住者専用賃貸住宅もある

大手賃貸情報サイトで宮田村の物件を探したところ、賃貸が可能なアパート・マンションは約30件見つかりました。家賃平均は5.3万円で、広さは1Kから3DKと家族の人数に応じた物件がありました。
※参考:物件情報の一例

宮田村では空き家バンク制度も取り入れています。また、改修に関する補助金制度もありますよ。

制度名 概要
宮田村空き家改修等補助金 ・空き家バンクに登録された物件を改修する際の費用を補助
・補助対象経費の2分1以内(限度額60万円)
・不要物を撤去する際の費用を補助
・限度額40万円

公式:長野県宮田村の移住・定住促進サイト(宮田村空き家バンク登録物件・宅地分譲地情報)

移住者専用賃貸住宅もあります。現時点では空き部屋はないようですが、住居を探す段階になった時点で、空きがあるかどうか確認してみるのもいいでしょう。

公式:長野県宮田村の移住・定住促進サイト(宮田村移住者専用賃貸住宅)

住まい探しは移住における重要な要素です。生活にあった物件を見つけられるように、一人で抱え込まず、行政の力も借りるようにしてくださいね。

長野県宮田村に暮らす先輩移住者の声

長野県宮田村に暮らす先輩移住者の声

ここでは、宮田村に移住した、先輩移住者たちのリアルな声を紹介します。

  • 山が綺麗で空もひらけている。住んでいる人も含めて、明るい土地柄
  • 空気はひんやりとして気持ちがよく、高い山々や綺麗な星空など、大自然にも魅力を感じている
  • 木陰に入って涼しい、と言う感覚を宮田村に引っ越して初めて味わった。都会は日陰に入っても暑さが変わらなかったので
  • 宮田村での生活に不便はないし、子供を遊ばせられる場所もたくさんある。移住前に抱いていた「生活が不便そう」なイメージとは全く違う暮らしを送れている
  • 農業をやりたいと思って引っ越してきたが、役場や地域の人のサポートのおかげですぐに広い土地を借りることができた。「来たからには成功してほしい」と思ってくれているのか、親切にいろいろ教えてくれる人が多い

一年中住みやすい気候に、ほどよい暮らしができる整った生活基盤、移住者を助けようとする地元のサポートなど、移住者が宮田村で快適に過ごせる要素がたくさんあることがわかりますね。

公式:長野県宮田村の移住・定住促進サイト(移住者の声)

長野県宮田村への移住STEP

田園風景と空と山の青さのコントラストが美しい宮田村の全景

移住を検討しはじめる時は、何から始めたらいいでしょうか。ここからは、宮田村への移住ステップをご紹介します。

  • STEP1:オンライン移住相談で相談してみる
  • STEP2:実際に宮田村に行ってみる

STEP1:オンライン移住相談で相談してみる

ゆるキャラのみやさんと移住担当者

宮田村では、オンラインでの移住相談を受け付けています。移住に関することから、住まいのこと、仕事のこと、子育てのことなど、気になることを気軽に聞くことができますよ。

Zoomを活用した相談で、インターネット環境があればどこからでも利用できるので、ちょっとした疑問がわいてきたら、予約の上でみらい創造課の移住相談窓口に聞いてみてくださいね。

公式:長野県宮田村の移住・定住促進サイト(随時オンライン移住相談を受付中)

STEP2:実際に宮田村に行ってみる

体験住宅外観
▲移住体験住宅の外観。8畳の和室と洋間が1部屋ずつ、キッチン、風呂、トイレ、庭、駐車場ありです

宮田村での生活を知るには、実際に行ってみるのが一番です。

宮田村では、移住体験住宅「ベース☆みやだ」を用意しています。1泊2日から最大30日間まで滞在が可能で、料金は1人1泊1,000円(高校生以下は無料)です。

冷蔵庫、洗濯機、電子レンジ、布団、掃除機、食器・調理器具なども用意されており、場所は村の中心部から車で5分から10分ほどという好立地です。

移住体験住宅は非常に人気が高く、予約で埋まっている期間も多いそうですが、WEB上で空き状況も確認することができます。

利用日の1週間までに電話で申し込む必要があるので、空き状況を確認し、予定を立てたらまずは申し込みをしましょう。

公式:長野県宮田村の移住・定住促進サイト(移住体験住宅「ベース☆みやだ」)

宮田村への移住に関するお問い合わせ

宮田村のゆるキャラであるみやさん
▲「みやさん」も新しい移住者が村にやってくるのを心待ちにしています!

宮田村に興味を持った方は、まずはみらい創造課 企画係 移住相談窓口に問い合わせてみてくださいね。移住について親身に相談に乗ってくれますよ。

担当 みらい創造課 企画係 移住相談窓口
住所 〒399-4392
長野県宮田村98番地
電話 0265-85-3181
公式サイト http://www.vill.miyada.nagano.jp/
移住・定住サイト http://go2miyada.net/