【南魚沼市への移住】街の魅力と仕事・住居・支援内容を紹介|縁結び大学
この記事では、移住を考えている皆さんに向けて、新潟県の南魚沼市(みなみうおぬまし)の特徴や街の魅力、暮らしていく上でのさまざまなお役立ち情報を紹介いたします。
南魚沼市と聞いて、まず浮かぶのは「雪がすごそう」というイメージかもしれません。もちろん積雪が多い地域ではあるのですが、南魚沼市は除雪車や消雪パイプ等による雪対策がしっかりしているので、実は冬の生活で不便を感じるシーンは少ないんです。
また、市内の浦佐駅から東京駅までは上越新幹線で約1時間30分。この所要時間なら、普段リモートワークで月に数回出社するなど、定期的に首都圏に移動するような方も移住候補に加えられるのではないでしょうか。
そんな南魚沼市について、自治体の移住支援ご担当者様から伺ったお話も含めてお伝えしていきますので、ぜひご検討ください!
南魚沼市の特徴・東京から1時間30分の大自然。雪対策もバッチリ
南魚沼市は新潟県南部の魚沼盆地に位置し、日本でも有数の豪雪地帯のひとつに入ります。市内は2,000メートル級の山々に囲まれ、米どころだけあって水田が一面に広がっている、自然豊かな土地です。
そう聞くと「環境は良さそうだけど、暮らしていくにはどうなんだろう」と思うかもしれませんね。しかし、移住した先輩たちは、南魚沼で生活をしてきた中で「思ったよりずっと暮らしやすい」という感想を多く述べています。
というのも、南魚沼市は人口が5万人以上あり、決して小規模な自治体ではありません。道路や住居の雪対策が行き届いているので冬も困りませんし、市街地には病院やスーパーマーケットなど生活に必須といえる施設がそろっています。
移住先を検討する際にこんなことを考えている方には、南魚沼市がオススメです。
- 自然が身近にある生活がしたいけど、首都圏に出やすいほうがいい。
- スキーやスノボが大好き!気軽にゲレンデに通える街だといいな。
- 祭りで地域とつながったり、昔ながらの文化を感じたりしながら暮らしたい。
それでは、南魚沼市の特徴をお伝えしていきます。
特徴1:新幹線・高速道路が通っていて首都圏に通いやすい
▲東京からは南魚沼市までは新幹線で約1時間30分。 ※画像は南魚沼市移住定住サイトより
南魚沼市には、西側を縦断するようにJRの上越新幹線と上越線が通っており、新幹線停車駅である浦佐駅からは約1時間30分で東京に着きます。また、市内の南部にいる方は車や在来線で越後湯沢駅に移動して新幹線に乗り、約1時間10分乗車して東京に向かうという方法もあります。
市内には高速道路(関越自動車道)も通っています。塩沢石打IC・六日町IC・大和スマートICの3つのICがあるため、住んでいる地域にあわせて利用できます。車を使えば、関越自動車道の終点である練馬ICまでは約2時間です。
どうでしょうか。新幹線・車のいずれでも、思ったより時間がかからないと感じた方も多いのでは?移住後も首都圏へ出かける機会が多い方や、東京との二拠点生活を考えている方なら、南魚沼市の立地は好条件といえるでしょう。
特徴2:大自然に囲まれる日常。レジャースポットも充実
▲雲海と水田が織りなす幻想的な光景。南魚沼市は気軽に雲海と出会えるスポットが多数。
美しい山々に囲まれている南魚沼市。自然とすぐにふれあえる環境は都市部から来た方にとっては驚きで、移住後の感想を見ても「四季がハッキリとしていて景色の色合いが違う」という声が多いです。
冬の雪景色はもちろん、春はかまくら桜ヶ丘公園や銭淵公園で花見を、夏は登川河川公園で川遊びを、秋は六日町温泉の足湯から紅葉を楽しむなど、四季それぞれに魅力があふれています。
▲市内には10箇所のゲレンデがあり、初心者も上級者もウィンタースポーツを楽しめます。
南魚沼市は、レジャーを楽しむにもうってつけ。市内に10か所あるスキー場は、そのすべてが高速道路ICから20分以内のアクセスで、積雪量と地形を活かしてそれぞれ独自の特徴を持っています。
登山が趣味、もしくはこれからチャレンジしたいという方にも、標高634メートルの坂戸山から2,000メートル超の駒ヶ岳まで選択肢は豊富。キャンプ場も多数あるので、まずは気軽にデイキャンプで体験してみるのもよいかもしれませんね。
加えて、スケートパークがある小栗山サンスポーツランドや、テニス・野球・サッカーが楽しめる大原運動公園など、いろいろなスポーツができる施設もあります。
ウィンタースポーツやアウトドアが趣味の人はもちろん、体を動かすのが好きな人なら、南魚沼市は非常にうれしい環境ではないでしょうか。
特徴3:豪雪地帯だが雪への対策はバッチリ
▲屋根の上にパイプを通して散水することで雪を溶かしています。
先ほどの大自然の風景をご覧いただいて、ここまで圧倒的な雪だと冬の生活が心配になる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、南魚沼市は雪への対策もしっかりしている自治体なんです。
豪雪地帯だけあって積雪は例年2メートルくらいになりますが、それで身動きが取れなくなるという心配は無用です。消雪パイプが地下水を散水して雪を溶かすほか、幹線道路のみならず生活道路も含め除雪が計画的に実施されています。
また、近年建てられた住宅であれば屋根を落雪式や融雪式にしているため、雪降ろしの必要もないケースがほとんどです。対応しきれないくらいの降雪であれば、民間業者に除雪を依頼するという方法もあります。
もちろん、除雪しきれない場所もあるため、スコップで家の周りや駐車場などを雪かきする必要はあるでしょう。しかし、自治体の努力と近年の技術の発展により、豪雪地帯のデメリットよりはメリットを多く受けられる土地だといえます。
特徴4:雪国文化が体感できるスポットや行事が多数
▲雪に彩られる牧之通り。昔ながらの風景の中を歩くことができます。
南魚沼市では、長年かけて培われてきた雪国の文化を体感することもできます。
例えば、牧之通り(ぼくしどおり)は江戸時代の宿場町の雰囲気を味わえるように街並みを再現したもの。統一された外観は見ているだけでも楽しめますが、扉を開けてみると昔ながらの老舗に混じって今風のカフェがあったりと、意外な側面もあるんです。
▲「サンヨ、サンヨ」と勇壮な掛け声が響く裸押合大祭。
全国から観光客が訪れる祭事やイベントも盛りだくさん。有名なのは普光寺で行われる裸押合大祭です。これは日本三大奇祭のひとつに数えられており、上半身裸の男衆が掛け声とともに押し合うさまは迫力満点です。
他にも、夏には兼続公まつりの大煙火大会をはじめ、市内の6か所で花火が打ち上がります。山々に反射して花火の音が平地より大きく響き渡るため、一見そして一聴の価値はあるはず。
昔ながらの風習が残る街の中で地元の文化を知り、イベントに積極的に参加することは、地域住民の皆さんや同じ移住者の方と知り合うきっかけにもなるでしょう。
特徴5:WEBマガジンで先輩移住者のライフスタイルが見られる
▲「LIFEin」はデジタル書籍としてもバックナンバーが閲覧できます。
南魚沼市では、雪国の魅力を活かし活躍する人々を紹介するWEBマガジン「LIFEin(ライフイン)」を公開しています。
他の土地から移住して働く人へのインタビューや注目のお店、イベント情報などが掲載されているため、移住を検討する方にとって非常に参考になると思います。
写真が多く南魚沼市の生活感がビジュアルで理解できるほか、デザインも優れているので、ぜひ雑誌を読む感覚でご覧になってみてはいかがでしょうか。
南魚沼市の暮らしデータ
南魚沼市への移住を検討される際に役立つ、日常生活に関するデータをご紹介します。
気候 | 夏は東京都心部より気温が2度ほど低いので涼しく過ごせる。冬は平均気温がマイナスになる月もあるが、雪で湿度が保たれており風があまり吹かないので、気温ほどの寒さは感じない。 |
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人口 | 約54,000人(20,000世帯) |
病院 | 病院・診療所・歯科医院などを含め市内に37か所。平成27年に総合病院である魚沼基幹病院と南魚沼市民病院が開院している。 |
学校 | 小学校16校、中学校4校、高校4校、専門学校1校、大学院大学1校。 |
子育て | 保育園・認定こども園があわせて26園。入学・入園前の子どもが遊んだり情報交換できる「ほのぼの広場」「にこにこ広場」や、子育て教室も各地域で開かれている。 |
文化・芸術 | 日本のミケランジェロこと石川雲蝶の彫刻が現存する龍谷寺や穴地十二大明神のほか、城跡・史跡が多数。 |
食べ物 | 全国的に有名な南魚沼のコシヒカリのほか、山菜、日本酒など。フルーツでは八色スイカや雪国マンゴーが人気。 |
買い物 | 浦佐駅・六日町駅・塩沢駅近くの市街地に商業施設や飲食店が複数ある。中にはイオン六日町店など大きなスーパーマーケットも。 |
娯楽 | 石打丸山スキー場、舞子スノーリゾートなどスキー場が10施設。その他、上越国際プレイランド、八海山ロープウェーなどレジャー施設が多数。 |
交通 | JR上越線と上越新幹線の停車駅があり、関越自動車道も通っている。市内にはバス路線もあるが、1日2本~6本程度で本数は多くない。 |
近隣都市 | 魚沼市・十日町市・湯沢町と、群馬県みなかみ町に接している。 |
南魚沼市は病院や大き目の商業施設がそろっており、雪は降るものの前述のとおり対策がしっかりしているため、生活していく上で不便な面は少ないと考えられます。ただ、移動の自由度を考えると車はあったほうが良いといえそうです。
また、子育て面に関しては医療費の助成を行っていて、未就学児は入院・通院とも全額補助、小学生から中学生は通院1回530円・入院1日1,200円で治療が受けられます。
仕事情報:市内の求人は約1,000件。新しい働き方も支援
南魚沼市で仕事を探す方や、リモートワーク・起業など別の働き方を考えている方への情報をご紹介いたします。
南魚沼市の求人状況
大手の求人サイトで調べてみたところ、市内の正社員の募集は約1,000件ありました。職種を見ると病院・介護施設のスタッフや事務、ドライバー、軽作業などが多く、年収では8割以上が400万円未満でした。
なお、車を使って市内からおおよそ30分で通勤できる範囲まで広げて探した場合、正社員の募集は約2,500件と大きく候補が増えています。南魚沼市は近隣都市の中では求人が多い街ですが、少し足を伸ばすとさらに選択肢が広がるようです。
※2022年9月現在、縁結び大学独自調べ
地域密着型の求人サイトや、希望に沿った求人を見つけるサポートをしてくれる施設もあるので、こちらもぜひチェックしてみてください。
新しい働き方の拠点・南魚沼市事業創発拠点「MUSUBI-BA」
▲スペースが広くゆったりと働ける。六日町駅の駅ナカにあるためアクセスも良好。
南魚沼市の近年の動きとして、自治体の担当者様が「最近、普段は南魚沼市で暮らして、東京には月1回程度出社する移住者がみられます」とおっしゃるように、リモートワークをしている方が増えているようです。
そのような働き方をしている方や、これから検討する方に利用してほしいのが、この南魚沼市事業創発拠点。個室ブースや個性豊かな打ち合わせスペース、大型モニターなどがそろっているほか、起業家向けのセミナーや地域交流イベントも開催されています。
起業などチャレンジをする人向けの補助制度
南魚沼市には、起業する人や農業を始める人に対する補助制度があります。詳しい条件などは、リンク先をご確認ください。
創業支援補助金 | 南魚沼市内で新しく創業する人向けの支援。創業事業費の2分の1が交付される(上限100万円)。 |
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農業次世代人材投資事業 | 原則50歳未満の新規就農者に対して、年間1人あたり150万円が交付される(最長5年間)。 |
住まい情報:ネット上で探せる物件は少なめ。現地で相談するのが◎
大手の賃貸情報サイトで募集中の物件を調べてみると、南魚沼市で借りられるのは約10〜20件でした。候補としては多いとはいえない数ですが、広々とした2DK・2LDKで家賃が5万円台という相場が一般的なので、月々の固定費も抑えられると思います。
※2022年9月現在、縁結び大学独自調べ
地方の物件情報は、なかなか大手求人サイトに出てこない印象があります。自治体の担当者に移住について相談する際に、今までの移住者がどうやって家を探したかを確認する、もしくは実際に現地の不動産業者に聞いてみるのがよいのではないでしょうか。
また、南魚沼まちづくり推進機構による物件情報サイトにも情報が掲載されているので、あわせてご覧になることをオススメします。
空き家バンク
南魚沼市には、現在使用していない家を移住希望者に貸し出す「空き家バンク」の制度があります。現時点(2022年9月)では空きがないようですが、定期的にチェックしてみてもよいでしょう。
南魚沼市に移住した人の体験談・感想
南魚沼市への移住を検討しているものの、はたして暮らしやすい土地なのか、どんなときに住んで良かったと思うのか、不満なのはどんなところなのか…など、疑問は尽きないと思います。
そんな「?」を解消するには、やはり実際に移住した方々の意見を聞くのがよいでしょう。ここでは、移住して南魚沼市に暮らす皆様の声を集めてみました。
こんなところが良かった!
まず、南魚沼市に移住された方が満足している点についてお伝えします。おおむね不便を感じずに生活ができる、暮らしやすい環境であるという声が多いようです。
- 一言で表すと「ほどよく田舎でほどよく便利」。田んぼや山々が目の前に広がっているのに、首都圏にもすぐ行ける。すごくちょうどよい。
- 生活必需品は近くのスーパーでそろう。店先に並んでいないものもネット通販で手に入る。
- 冬はいつでもウィンタースポーツができる!
- 空気と水がきれいで、お米とお酒がおいしい!特にお米はすごくおいしくて衝撃を受けた。
- 夏の朝晩の涼しさは本当にありがたい。静寂に包まれた冬も心地よい。
- 隣近所と適度に離れた空間がちょうどよく、同じように人と人とのつながりの距離感もちょうどよい。気さくでよい人ばかり。
雪についてはどう?
豪雪地帯である南魚沼市への移住ということで、雪について心配していた移住者も多いはず。実際に冬を体験した感想を聞くと、大変なことは大変だがきちんと対策がなされているという意見が多数でした。
- 覚悟していたが、降雪がすさまじいときはある。ただ感心するのは多くの道路に消雪パイプが入っていること。降りやんで何時間か経てば、ほとんど道路の雪はなくなる。
- 初めて南魚沼に暮らす人は、除雪しなくていい家を見つけることが重要。
- 駐車場に屋根がないと、通勤前に車に積もった雪を下ろすのが大変。とはいえ他の地域に比べて道路の除雪が行き届いており、「住みやすい雪国」なんだと実感している。
少し不満なのはこういうところ
最後に、南魚沼市に住んでみてこんなところが気になるという意見です。特に都心部から地方へ移住された場合、少しギャップを感じた方もいらっしゃるようです。
- 公共交通機関の本数が少ないため、どうしても車が必要。
- ガス・水道など光熱費は高い。もう少し安くなってほしい。
- 新潟市や首都圏と比べると娯楽施設・商業施設は少ない。ただ、新幹線が利用できるので思ったより東京は近い。
南魚沼市への移住ステップ
南魚沼市への移住を考えている人に向けて、相談方法や補助制度、問い合わせ先について解説いたします。
わからないことは電話・メール・LINEで相談する
移住に関して気になることがある場合や、住居・求人などについて相談したい場合、南魚沼まちづくり推進機構のウェブサイトを通して電話・メールフォーム・LINEから問い合わせることができます。
また、「こんなところが見てみたい」という希望に応じた現地ツアーも企画してくれます。現地までの交通費も最大1万円補助されるので、気になる方はぜひ問い合わせてみましょう。
→「南魚沼市移住定住情報サイト SUMU SUMO」お問い合わせページ
補助制度について知る
南魚沼市では、移住に関してさまざまな補助制度を用意しているので、見落とさないようにしましょう。詳しい条件については、下部お問い合わせ先から自治体にご確認ください。
南魚沼市移住希望者交通費補助金 | 県外在住で南魚沼市への移住を希望する方が、市が行う現地体験ツアーに参加する場合、南魚沼市までの移動にかかる交通費が最大1万円補助されます。 |
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わくわく地方生活実現政策パッケージ | 東京在住もしくは首都圏に住み東京に通勤する方が南魚沼市にU・Iターンし、指定の企業に就職する場合、1世帯100万円(単身60万円)が補助されます(起業する場合は最大300万円)。 |
U・Iターン促進住宅支援事業補助金 | 県外から南魚沼市に転入して県内企業などに就職した場合、賃貸の家賃と契約初期費用の一部が補助されます。 |
お問い合わせ先
担当課 | 総務部 U&Iときめき課 |
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住所 | 〒949-6696 新潟県南魚沼市六日町180番地1 |
電話番号 | 025-773-6659 |
対応時間 | 月曜日~金曜日(祝日、年末年始を除く) 8時30分~17時15分 |
公式サイト | 南魚沼市移住定住サイト |