南足柄市への移住はどう？暮らし・仕事・住居・支援内容を解説
この記事では、地方移住を検討している方に向けて「神奈川県南足柄市」での暮らしや移住情報をご紹介します。
神奈川県西部に位置する南足柄市は、市域の約7割を森林が占める自然豊かなまちです。『全国水の郷百選』や『全国水源の森百選』などに名を連ねており、“美味しい水のまち”として注目を集めています。
また、神奈川県内の都市部や東京都内へアクセスしやすいことから、都会とほどよく距離を保ちながら田舎暮らしを楽しみたい方にもぴったり。さらに子育て支援が充実している点も魅力的で、若いご夫婦や子育て世帯の移住者にも人気です。
今回は南足柄市の企画部企画課・定住促進班の廣石さんと、秘書広報課シティプロモーション班の森さんにお話を伺いながら、南足柄市での暮らし・仕事・住居・支援内容などを詳しくご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
南足柄市の暮らしとは？主な5つの特徴をご紹介
南足柄市は、神奈川県西端にあり、南側は箱根山外輪山に接する人口約4万人のまちです。箱根ジオパークにも認定された自然豊かな地域で、市内にはキャンプ場や温泉施設、歴史ある寺院といったレジャースポットも充実しています。
そんな南足柄市には、下記のような特徴があります。
上記の特徴について、以下で詳しく見ていきましょう。
特徴1：美味しい水を手軽に飲める
南足柄市は豊かで良質な水資源に恵まれており、水がとても綺麗です。蛇口をひねれば良質な水道水が出てくるため、手軽に美味しい水を飲めることはもちろん、お風呂や洗濯などでも良質な水を使用できます。
南足柄市の水道水は「南足柄 金太郎の力水」として商品化されており、全国各地から大変ご好評いただいております。生活のあらゆるシーンで良質な水を使えることが決め手となり、南足柄市に移住される方も多くいらっしゃいますよ。
特徴2：身近に豊かな自然を感じられる
南足柄市は箱根ジオパークに認定されており、豊かな自然を身近に感じながら生活できることも大きな魅力です。
自然を活かしたスポットも多く、市の西側に広がる明神ヶ岳・金時山・矢倉岳の「足柄三山」にはハイキングコースが数多く整備されています。山頂からは富士山の絶景を眺められるため、登山好きな方におすすめです。
▲各山の山頂から富士山の裾野まで眺めることができ、ビュースポットとして大変人気です
また、酒匂川の支流内川にかかる「夕日の滝」も南足柄市のシンボル的スポットです。『金太郎が産湯をつかった』と伝わる落差23m・幅5mの滝で、特に景色の美しい深緑や紅葉の季節になると多くの観光客でにぎわいます。
▲夕日の滝では滝行体験や水遊びのほか、目の前の広場でキャンプも楽しめます
公式：夕日の滝
自然あふれる南足柄市では農業や酪農を営む方もいて、地場産の野菜や果物、お肉などがとにかく美味しいです！移住された方から「食生活が豊かになった」といったお声をいただくことも多いですよ。
▲市内には農業体験ができるスポットも多く、ファミリーに大人気！
▲子どもへの食育もしやすいまちです
特徴3：歴史や文化に魅力がある
南足柄市は、“金太郎のふるさと”としても広く知られています。市内には前述の「夕日の滝」をはじめ、金太郎が動物と一緒に遊んだとされる「遊び石」や金太郎の生家跡、大雄山駅前の金太郎像など、金太郎ゆかりのスポットが数多く点在しています。
また、文化財としては“天狗伝説の地”と伝わる「大雄山最乗寺」が有名です。境内には天狗の履物とされる巨大な高下駄やうちわが祀られているほか、樹齢500年以上の杉の巨木があるなどさまざまな見どころがあります。
南足柄市は万葉集にも愛されたまちで、「足柄の坂」「足柄の御坂」「足柄山」など足柄の地名を詠んだ歌が数多く存在します。このように歴史や文化に深い魅力があることは、南足柄市民にとって大きな誇りです。
特徴4：都市部へのアクセスがよい
南足柄市には伊豆箱根鉄道大雄山線が通っており、相模沼田駅・岩原駅・塚原駅・和田河原駅・富士フイルム前駅・大雄山駅の6つの駅が存在します。東海道新幹線や東海道線、小田急線が乗り入れる小田原駅までは約20分でアクセスできるほか、都心へも90分程度で移動できます。
また、南足柄市内から東名高速道路大井松田ICへは約15分でアクセスでき、神奈川県内や都心、静岡県方面への車での移動も便利。さらに2021年には南足柄市と箱根を結ぶ「はこね金太郎ライン」が開通し、南足柄市は国際観光都市である箱根の玄関口としても注目されています。
南足柄市は自然豊かでありながら都心へのアクセスにも困らないため、「平日は都内で働き、週末のみ南足柄市で畑仕事を楽しむ」というような二拠点生活を満喫している方もいらっしゃいますよ。
特徴5：子育てしやすい環境が整っている
南足柄市は、子育て環境にも大きな魅力があります。以下のような子育て支援が充実しており、経済的・精神的なサポートを受けながらゆとりを持って育児と向き合うことが可能です。
- こども医療費助成：18歳までの医療費が無料
- 出産応援金・子育て応援金：妊婦1人につき5万円、生まれた児童1人につき5万円を支給
- 産婦人科・小児科オンライン医療相談：産婦人科医や小児科医、助産師によるLINEや電話を利用した相談（予約制）や、ウェブサイトでのオンライン相談を提供
公式：南足柄市子育て支援
また、2022年には大雄山駅前にある「ヴェルミ2」の3階に子育て支援施設の「南足柄市子育て支援拠点施設 にこっと」がオープン。育児・子育ての相談窓口や子どもの遊び場が設けられており、子育て世帯の憩いの場となっています。
▲にこっとには楽しい遊び場が充実！雨の日でも思い切り身体を動かせます
▲にこっとではパパの利用率も高く、パパ同士の出会いも楽しめます
▲にこっとはスタッフの評判も高く、「育児相談しやすい！」と大人気です
▲市内にはJFAからロングパイル人工芝ピッチとして公認を受けた人工芝グラウンドも整備されており、子どもたちはのびのびとスポーツを楽しんでいます
ちなみに、南足柄市では人口に対して小中学校の数は十分にあり、不便なく通学できます。高校も県立の「足柄高等学校」が市内にあります。
私立の中学や高校を希望する場合は市外に通うことになりますが、南足柄市には電車やバスの交通網が発達しているため、それほど不便を感じることはないでしょう。
南足柄市の学校では、市内の企業様による全面協力のもとで工場見学等を実施するなど「地域密着型の教育」に尽力しています。また、地元の魅力を伝える絵本や紙芝居の読み聞かせイベント、伝統芸能体験学習、稲作の農業体験といった“郷育”への取り組みも強化しており、郷土愛が自然に育まれる環境です。
南足柄市の暮らしに関する情報
続いては、気候や病院、学校、交通など、南足柄市での暮らしに関連するお役立ち情報をまとめました。
| 気候 | 1月：平均気温5.7℃ ※R5.1月情報 8月：平均気温28.1℃ ※R5.8月情報 年平均気温：15～17℃ |
|---|---|
| 人口 | 約4万人（2023年12月1日時点） |
| 病院・クリニック | 約40院（2024年1月時点） |
| 学校 |
保育施設：11園 |
| 名所・観光 | 大雄山最乗寺、夕日の滝、足柄万葉公園など |
| 行事 ・イベント |
花まつり、足柄金太郎まつり、足柄峠笛まつり、ざる菊まつりなど |
| 交通 | 【鉄道】 伊豆箱根鉄道大雄山線 相模沼田駅・岩原駅・塚原駅・和田河原駅・富士フイルム前駅・大雄山駅 【バス】 伊豆箱根バス 箱根登山バス 富士急湘南バス 【道路】 神奈川県道74号小田原山北線 神奈川県道78号御殿場大井線 神奈川県道715号栢山停車場塚原線 神奈川県道717号沼田国府津線 神奈川県道720号怒田開成小田原線 神奈川県道723号関本小涌谷線 神奈川県道726号矢倉沢山北線 神奈川県道731号矢倉沢仙石原線（通称：はこね金太郎ライン） |
| 近隣都市 | 神奈川県：山北町、開成町、小田原町、箱根町 静岡県：小山町 |
南足柄市は道路交通網に恵まれており、マイカーがあると便利に生活できます。ただし、バス路線も充実しているため、車がなくてもそれほど不便を感じることはないでしょう。
鉄道や路線バスといった公共交通機関が限られている地区では、予約型乗り合いタクシーをご利用いただけます。市役所や大雄山駅といった市内の主要な地点を結ぶ便利なサービスです。
公式：南足柄市予約型乗合タクシー「おでかけ号・福沢」
公式：三竹・グリーンヒル地区予約型乗合タクシー
生活の利便性も良好で、市内には大型ショッピングモールの「ヴェルミ」があるほか、駅前を中心にスーパーやドラッグストア、コンビニなどが多数あります。また、地元の農産物や特産物が豊富に揃う「道の駅足柄・金太郎のふるさと」もあり、南足柄ならではのお買い物や食事も楽しめます。
公式：ヴェルミ
公式：道の駅足柄・金太郎のふるさと
仕事情報：市内の求人は充実。市外も含めると豊富な選択肢あり
大手の求人サイトで南足柄市における「正社員の求人数」を検索すると、1,700件ほどが見つかりました。車で30分圏内までエリアを広げて探せば約48,000件の求人情報が公開されており、多くの選択肢のなかで求人探しを行える印象です。
参考：求人情報の一例（南足柄市内）
参考：求人情報の一例（南足柄市から25km圏内）
南足柄市内には大企業の工場が多く、就職先として大変人気です。また、農業や林業に関わる仕事に従事する方もいらっしゃいますよ。新規就農者向けの支援制度もあるので、ご興味のある方はぜひチェックしてみてください。
ちなみに、南足柄市で勤務する正社員の世帯年収相場は「約544万円」で、全国平均よりも高めの水準です。仕事探しの際に、ぜひ参考にしてみてください。
※参考：年収相場の一例
住まい情報：家賃・土地相場ともに県内トップクラスの安さ
南足柄市における賃貸マンション・アパートの相場は、間取りを問わず5～6万円ほどです。3LDKといったファミリー向けの物件においても7万円を超えることはほとんどなく、神奈川県内ではトップクラスの安さとなっています。
また、売買物件も大変リーズナブルで、価格相場は2,200万円～3,800万円ほど。土地相場も1坪あたり約21万円とお手頃なので、移住を機にマイホームを手に入れる方も多くみられます。
南足柄市なら、土地の広い庭付きの家がお手頃価格で手に入ります。その点を気に入って移住を決める方もたくさんいらっしゃいますよ。
なお、南足柄市では空き家バンク事業を運営しており、空き家を購入して定住する子育て世帯を対象とした助成金制度もあります。ご興味のある方は、ぜひ以下の詳細をご確認ください。
公式：南足柄市空き家バンク
公式：南足柄市空き家取得費助成金
南足柄市へ移住した方の体験談
ここでは、実際に南足柄市へ移住した方の体験談をご紹介します。
- 南足柄市に移住してきてから、水道水の美味しさにカルチャーショックを受けました！東京で暮らしていた頃は水を買うことが当たり前でしたが、ここではその必要がなく、美味しくて綺麗な水が身近にあることにいつも幸せを感じています。
- 箱根町に近いので冬の寒さが心配でしたが、雪もほとんど降らず過ごしやすいです。自然に囲まれたロケーションでのびのびと暮らせる点や、地場産の新鮮な野菜や果物をお手頃価格で楽しめる点も気に入っています。
- 子育て支援やサービスが手厚く、学校や病院も充実していてとても助かっています。日常の買い物も市内で事足りますし、ショッピング施設が充実している小田原へも気軽にアクセスできて便利です。
自然豊かで水が美味しいことや、子育て環境が整備されていることなどを高く評価する声が多くみられました。自然に囲まれつつ不便なく暮らしたい方や、ゆとりある子育てライフを目指している方などに向いているまちだと感じました。
南足柄市への移住ステップ
南足柄市への移住を検討している方は、南足柄市の移住相談窓口に問い合わせてみるとよいでしょう。下記の申し込みフォームのほか、電話やメールでも受け付けています。
その後は現地に足を運んで、まちの雰囲気や交通・住まい事情、買い物施設や公共施設の位置などを確認することをおすすめします。まずは観光も兼ねて、ぜひ気軽に南足柄市を訪れてみてくださいね。
南足柄市への移住に関するお問い合わせ
| 担当課 | 南足柄市企画課 定住促進班 |
|---|---|
| 住所 | 〒250-0192 神奈川県南足柄市関本440 |
| 連絡先 | 電話：0465-73-8001（直通） メール：teijuusokushinn@city.minamiashigara.kanagawa.jp |
| 対応時間 | 平日8:30～17:00 |
| 公式サイト | ▼南足柄市公式サイト https://www.city.minamiashigara.kanagawa.jp/ ▼南足柄市移住定住ポータルサイト https://www.city.minamiashigara.kanagawa.jp/welcome/index.html |