真鶴町への移住はどう?暮らし・仕事・住居・支援内容を解説
この記事では、地方移住を検討している方に向けて「神奈川県真鶴町(まなづるまち)」での暮らしや移住情報をご紹介します。
神奈川県の西部・足柄下郡に位置する真鶴町は、昔懐かしい穏やかな風景が広がる小さな港町です。海と山に囲まれた自然環境や温暖な気候に恵まれており、自然豊かな場所でのびのびと暮らしたい方にぴったりなエリアです。
さらに注目したいポイントが、出産・子育てしやすい環境が整備されていること。妊娠・出産時に給付金を受け取れるほか、高校生までの医療費が無料となるなど手厚い子育て支援が設けられていることから、若いご夫婦や子育てファミリーの移住先としても注目を集めています。
今回は真鶴町政策推進課の中村さんにお話を伺いながら、真鶴町での暮らし・仕事・住居・支援内容などを詳しくご紹介します。
真鶴町の暮らしとは?主な4つの特徴をご紹介
真鶴町は箱根火山の山麓部と相模湾に突き出した小半島から構成される港町で、北側は小田原市、西側は湯河原町に面しています。2017年に県内で唯一の過疎化地域に指定されましたが、近頃は真鶴町ならではの美しい景観や素朴な日常に魅力を感じて移り住む方が増えてきています。
そんな真鶴町での暮らしは、以下のような方におすすめです。
- 自然豊かな場所で暮らしたい方
- 都心へのアクセスの良さも重視したい方
- 子育て環境に優れた地域への移住を希望する方
なぜ上記のような方におすすめなのか、ここからは真鶴町での暮らしにおける主な魅力について詳しくご紹介します。
特徴1:海や森が身近にある
真鶴町は三方を海に囲まれており、まちのいたるところから美しい海の風景を眺められます。また、真鶴半島は全域が県立自然公園に指定されているほどの豊かな森を有していることも大きな特徴で、森林浴や自然観察なども手軽に楽しめます。
そういった風光明媚な景色が南欧の地中海沿岸の風景に良く似ていることから、『東洋のリヴィエラ』と称されることも。日々の暮らしの中で自然の恵みを存分に味わえるため、自然とともに暮らしたい方におすすめの場所です。
町が独自に制定した「美の基準」によって観光地化されておらず、真鶴町ならではの素朴でのどかな風景はまちの誇りです。
特徴2:新鮮な魚介や野菜が手軽に手に入る
真鶴町には真鶴港と岩漁港があり、四季折々の多彩な魚介が水揚げされます。たとえば3月から5月にかけてはアジやサバ、5月頃にはアオリイカ、秋にはイナダやカマスなど、一年中さまざまな種類の鮮魚を味わえる楽しみがあります。
また、毎月末の日曜日には真鶴なぶら市が開催され、新鮮野菜や干物などの地場産品をお手頃価格で購入が可能です。真鶴町に移住すれば、そういった鮮度の高い魚や野菜が手軽に手に入り、日々の食生活が充実することでしょう。
公式Facebook:真鶴なぶら市
▲真鶴町の温暖な気候は柑橘の栽培に向いており、みかんやオレンジの生産も盛ん
特徴3:都心や観光地へアクセスしやすい
真鶴町にはJR東海道本線が乗り入れており、小田原や横浜、東京駅などに乗り換えなしでアクセスできます。また、湯河原や熱海といった観光地にもほど近いロケーションです。
各地からの所要時間については以下をご確認ください。
- 小田原→真鶴:約13分
- 横浜→真鶴:約70分
- 東京→真鶴:約90分
- 湯河原→真鶴:約4分
- 熱海→真鶴:約9分
都市部へのアクセスがしやすいため、移住者の中には横浜方面や都内へ電車や車で通勤している方も多くみられます。
特徴4:子育てしやすい環境が整っている
子育て支援が充実しており、まちからの助成を受けながら子どもを育てられることも真鶴町へ移住する魅力です。主な支援内容については以下をご確認ください。
- 小児医療費助成:0歳から高校生までの医療費を全額助成
- 出産・子育て応援給付金:妊娠届出を行った妊婦さん、および出生届出をした養育者を対象に、それぞれ応援金として5万円を支給
- すくすく赤ちゃん子育て支援給付金:子どもが生まれた場合に1児童につき1万円を支給 など
また、出産時の入院時に自宅から病院まで専用車両が送ってくれる「マタニティサポート119」や、子どもと保護者が自由に遊べる子育てサロンの「まなっこひろば」といった真鶴町独自の支援制度も充実。手厚いサポートを受けながら、ゆとりある子育てライフを送れます。
さらに、豊かな自然環境の中で子育てできる点もおすすめポイントです。小学校では、海の生きものや漁業に関する知識を深めるために海で授業を行うこともあるなど、真鶴町の自然を活かした教育を受けられます。
保育施設は待機児童がおらず、1クラス10名ほどでしっかりと保育してもらえることも魅力のひとつです。自然あふれる風土や地域の方の温かな見守りの中、心穏やかに子育てを満喫できますよ。
真鶴町の暮らしに関する情報
続いては、気候や病院、学校、交通など、真鶴町での暮らしに関連するお役立ち情報をまとめました。
気候 | 1月:平均気温5.3℃ 8月:平均気温26.4℃ ※参考:気象庁ホームページ(真鶴町には観測地点がないため、近隣の小田原地点のデータを参照) |
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人口 | 約6,700人(2023年10月時点) |
病院 | 約2院 |
学校 | 保育施設:3園 小学校:1校 中学校:1校 |
名所・観光 | 真鶴岬、三ツ石海岸、真鶴自然歩道、遠藤貝類博物館、琴ケ浜海岸など |
行事 ・イベント |
貴船まつり、しだれ桜の宴、兒子神社例大祭、岩海岸夏祭り、どんど焼きなど |
交通 | 鉄道:JR東海道本線「真鶴駅」 コミュニティバス(市内循環) 道路:国道135号 |
近隣都市 | 小田原市 足柄下郡湯河原町 |
真鶴町の気候は、1年を通じて温暖で、冬も雪がほとんど降らないため過ごしやすいです。
買い物事情としては、数は多くないもののスーパーやコンビニなどが点在しており、日用品の購入には困りません。近隣の小田原市へ足を延ばせば大型複合施設の「ダイナシティ」もあり、衣料品やインテリア雑貨等の買い物も楽しめます。
公式:ダイナシティ
マイカーがあると移動しやすいですが、近隣のスーパーやコンビニであれば自転車でも事足りると思います。ただし、真鶴町には坂道が多いので、電動自転車があると便利ですよ。
また、真鶴町ではまち独自の行事もたくさん開催されており、四季折々にさまざまな楽しみがあることも大きな特徴です。イベントへの参加を通じて、地元の方との仲も深められるでしょう。
▲春には城址公園にて「しだれ桜の宴」が開催され、キッチンカーの出現やライトアップなどで盛大に盛り上がる
▲7月に開催される「貴船まつり」は豊漁・無病息災を祈願する伝統的な祭礼で、華やかに飾り付けられた船が海を渡る
▲7月に開催される「兒子神社例大祭」も真鶴町の風物詩。花山車やお神輿、お囃子が町内を練り歩く
▲各家庭の正月飾りを燃やす「どんど焼き」もお正月恒例の一大イベント
仕事情報:近隣の小田原市や湯河原町も含めると選択肢が広がる
大手の求人サイトで真鶴町における「正社員の求人数」を検索してみると、ヒットしたのは200件ほどでした。地域内のみで探すと数は少なめですが、車で30分圏内までエリアを広げれば約33,000件の求人が公開されており、豊富な選択肢の中から仕事探しを行える印象です。
※参考:求人情報の一例(真鶴町内)
※参考:求人情報の一例(真鶴町から25km圏内)
なお、真鶴町で勤務する正社員の世帯年収相場は約523万円で、全国平均よりも少し高めの水準となっています。できるだけ報酬の高い仕事を見つけたい方は、上記の年収相場を参考に求人探しを行うとよいでしょう。
※参考:年収相場の一例
真鶴町へ移住された方の中には、移住前からの仕事をリモートワークで行っている方も多いですよ。また、イラストレーターといったアーティスト系や建築業など、すでに手に職があって移住される方もたくさんいらっしゃいます。
住まい情報:ファミリー向け物件をお探しなら「空き家バンク」がおすすめ
真鶴町内の賃貸物件は数が少ないですが、間取りとしては1DKや2DKが多く、家賃相場は4~6万円程度です。ファミリー向けの物件を希望する場合は、賃貸・売買ともに空き家バンクを利用するとよいでしょう。
※参考:真鶴町における住まい情報の一例
ただし、空き家バンクに登録された物件は比較的早く埋まってしまうため、上記の情報をこまめにチェックして早めに申し込みを行うことをおすすめします。
真鶴町へ移住した方の体験談
ここでは、実際に真鶴町へ移住した方の体験談をご紹介します。
- 自然豊かで地場産グルメが美味しく、心身ともにのびのびと過ごせるところが気に入っています。
- 買い物の利便性に不安を感じていましたが、日々の暮らしに必要なものは町内のお店で十分まかなえます。マイカーがあれば近場のショッピングモールへもアクセスしやすく、不便なく快適に過ごせています。
- 手厚い子育て支援を受けられることや自然環境に魅力を感じ、真鶴町への移住を決めました。地元の方の温かなサポートにも助けられながら、ゆったりとした充実の日々を送っています。
海や森に囲まれた自然あふれる環境や、地元の人々の温かさ、新鮮グルメなど、真鶴町ならではの暮らしを存分に堪能している方が多い印象です。自然を身近に感じながら暮らしたい方、ゆとりある子育てライフを送りたい方にぴったりなまちだと感じました。
真鶴町への移住ステップ
真鶴町への移住に興味がある方は、まずは1週間のお試し移住ができる「くらしかる真鶴」を利用するとよいでしょう。移住希望者を対象とした試住体験事業で、真鶴駅から徒歩約7分の物件において移住に向けた生活体験を行えます。
実際に住んでみることで、住み心地や買い物・通勤の利便性を確認できることはもちろん、町民と交流したり、物件探しを行ったりと移住に向けて本格的に動けることも大きな魅力です。詳細を以下でチェックし、ぜひ応募してみてはいかがでしょうか。
お試し暮らしを体験されて真鶴町での暮らしを気に入り、滞在期間中に移住を決心された方もたくさんいらっしゃいますよ。ぜひお気軽にご参加くださいね。
真鶴町への移住に関するお問い合わせ
担当課 | 真鶴町 政策推進課 戦略推進係 |
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住所 | 〒259-0202 神奈川県足柄下郡真鶴町岩244番地の1 |
電話番号 | 0465-68-1131 |
対応時間 | 8:30~17:15 |
公式サイト | https://www.town.manazuru.kanagawa.jp/ |