「かつおのまち」鹿児島県枕崎市へ移住!魅力や仕事・住宅について解説

この記事では、地方への移住を検討している人に向けて「鹿児島県枕崎市(まくらざきし)」をご紹介します。

枕崎市は、枕崎漁港を中心に発展した水産都市です。特産品のかつお節については日本一の生産量で、約5割の国内シェアを誇ります。農業も盛んで新鮮な海の幸山の幸に恵まれた「食のまち」です。

街なかに居住すれば、スーパーやホームセンター、市役所、病院、銀行、郵便局、公園、運動施設などが車で10分圏内の位置に揃っています。そのため、休憩時間などの限られた時間でまとめて用件を済ますことができるタイパ(タイムパフォーマンス)に優れたまちです。

今回は、枕崎市で移住支援を担当する、企画調整課の水流(つる)さんにインタビューを行い、まちの魅力や仕事・住宅情報など、移住に役立つポイントを伺いました。

本日お話を伺った方
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枕崎市企画調整課

水流さん

枕崎市の特徴3選

枕崎市の暮らしの特徴のタイトル画像

枕崎市での暮らしの特徴としては、主に次の3つが挙げられます。

  • 鮮魚も加工品も絶品の「かつおのまち」
  • コンパクトシティ&海の自然を満喫できるレジャースポット
  • 九州最大級!3尺玉の花火も打ち上がる夏祭り

それでは、順番に詳しく見ていきましょう。

鮮魚も加工品も絶品の「かつおのまち」

枕崎市で水揚げされた鰹

枕崎市は「かつおのまち」として知られており、かつお節の生産量日本一で、国内のかつお節の約5割を生産しています。

伝統の一本釣りによる鰹(かつお)を船上で血抜きし、独自の方法で瞬間凍結したものは「枕崎ぶえん鰹」として親しまれています。

モチモチとした食感や生臭さのない味が特徴で、これまでに全国農林水産祭の水産部門で内閣総理大臣賞を受賞するなど、非常に高く評価されています。

枕崎市の鰹のたたき
▲枕崎市の名物である鰹のたたき

市内の「枕崎お魚センター」では、枕崎漁港で水揚げされた新鮮な海産物や水産加工品をはじめ、枕崎牛や枕崎茶といった特産品も購入できます。

公式:枕崎お魚センター

実際に移住者からも「お刺身が安くて美味しい」といった声が寄せられていると言います。

また地域の学校では、社会科学習の一環で、かつお節の工場を見学するようです。まさに鰹は、枕崎市を代表する魚だと言えるでしょう。

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水流さん

鰹のトロにあたる「腹皮」を食べて、「こんなに美味しいものがあるなんて!」と感動する方も少なくありません。ぜひ一度味わってみてください。

コンパクトシティ&海の自然を満喫できるレジャースポット

枕崎市にある火之神公園
▲雄大な景色が人気の火之神公園

枕崎市は、端から端まで車で20分ほどの広さです。さらに市街地はコンパクトにまとまっているので、買い物を近場で済ませることができます。

また、枕崎では市内に勤めている人の割合が高いことも特徴です。通勤時間が5分、10分程度と短いことは、大きな魅力の一つだと言えるでしょう。

一方で、市街地からアクセスの良い沿岸部には、自然を身近に感じられるレジャースポットもあります。

雄大な景観が特徴の「火之神公園(ひのかみこうえん)」には、無料のキャンプ場もあり、ハイシーズンにはテントが何十個と並ぶそうです。

また、海に面した温泉では、露天風呂から沈みゆく夕日を見ることができるなど、海を満喫できる環境です。

枕崎市にある温泉の露天風呂から見た夕日
▲海に面した温泉には、絶景の露天風呂もある

また、枕崎市には花渡川河口や枕崎港周辺などに複数の豊かなフィッシングスポットがあり、釣り好きの人たちから人気があります。市内には釣りに必要な道具やエサを揃えるお店があり、釣り初心者でも十分楽しむことができます

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水流さん

特に週末になると、釣り好きだけでなく、ファミリー層も、釣りを楽しみに海へ訪れています。移住後の新たな趣味としてもおすすめです。

九州最大級!3尺玉の花火も打ち上がる夏祭り

枕崎市で行われた「きばらん海枕崎港まつり」の様子

枕崎市で一番大きな祭りが「さつま黒潮 きばらん海 枕崎港まつり」です。

元々は、航海の安全と大漁、五穀豊穣(ごこくほうじょう)などを祈念して始まった夏祭りで、枕崎ならではの「大漁みこし」や迫力の総踊りなどで、大いに盛り上がると言います。

特にフィナーレでは、九州最大級の3尺玉を筆頭に1万発もの花火が上がり、県内外から8万人もの見物客が訪れています。

枕崎市の「きばらん海枕崎港まつり」で打ち上がる3尺玉の花火
▲「きばらん海」の夜の名物にもなっている、3尺玉の大花火

移住の下見などで枕崎市を訪れるのなら、この盛大なお祭りに合わせて行くのも良いでしょう。

参考:さつま黒潮 きばらん海 枕崎港まつり

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水流さん

「きばらん海」の熱気に感動して移住された方もいらっしゃいます。

枕崎市の暮らしに関する情報

空から見た枕崎市の全景

それではここで、枕崎市の暮らしに関する情報を見てみましょう。

気候 1月:平均気温8.9℃
8月:平均気温27.8℃
※参考:気象庁
人口 19,235人
(令和6年1月1日現在)
病院 病院:8、診療所:10、歯科:10
学校 小学校:4、中学校:4、高校:2
交通 【鉄道】JR指宿枕崎線:枕崎駅、薩摩板敷駅、白沢駅
【路線バス】鹿児島交通
アクセス 【空港】
鹿児島空港から空港連絡バスで約1時間45分
【鉄道】
JR鹿児島中央駅から枕崎駅まで約2時間30分
【自動車・バス】
JR鹿児島中央駅から特急バスで約1時間30分
近隣都市 南さつま市、南九州市

枕崎市の気候は、南方が海に面しているため、内陸部のように夏の気温が35℃以上になることはありません。日照時間が長く温暖な気候のため、市街地近郊の農地で米・野菜・果物づくりが楽しめます。

病院は、産婦人科、小児科をはじめ、ほとんどの診療科があります。

また、枕崎市には一定の商業施設があるため、生鮮食品や日用品の買い物に関して困ることは、ほとんどないようです。市内の中心的な駅である枕崎駅は、日本最南端のJR基点駅(始発・終着駅)として知られています。

学校では、鹿児島県内で唯一の水産高校を有しており、資格取得にも力を入れていることなどから、非常に人気があるそうです。

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水流さん

鹿児島と言えば桜島の降灰が大変そうなイメージがありますが、枕崎市には年間を通じてほとんど降灰はありません。

子育て:子育て世代が安心できるサービスが充実

枕崎市には、枕崎市子育て支援センターがあり、乳幼児とその保護者・妊婦を主な対象とした誕生会、ヨガ教室、リトミックなど毎月さまざまイベントを開催しています。親子で楽しく遊べるだけでなく、子育てに対する悩み相談を行ったり、子ども同士、親同士の交流を深めることができます。

また、産婦人科、小児科を含めてほぼ全ての診療科があり、生後6か月から小学校6年生までを対象とした児童病児・病後保育施設もあります。特に仕事を持つ子育て世代にとって、魅力的ではないでしょうか。

このほか子育てでは、保育所や認定こども園に通う0歳から2歳児クラスの児童を対象に、おむつ月額定額制サービス「手ぶら登園」が導入されており、さらに利用料を市が負担しています。また、病児病後児保育施設があり、共働き家庭を支えています。

公式:枕崎市 子育て応援サイト

仕事:市内への短時間通勤者多し。新規出店への補助金あり

大手求人サイトで枕崎市の正社員求人を検索したところ、約800件の求人情報が見つかりました。また、車で約30分の通勤圏(25キロ圏内)まで広げると、約2,600件の求人情報がありました(2024年1月時点)。
※参考:求人情報の一例(枕崎市のみ
※参考:求人情報の一例(枕崎市から25キロ圏内

水流さんによると、枕崎市に住んでいる人は市内で働くケースが多いそうです。通勤時間が短いことは大きなメリットだと言えるでしょう。求人では、やはり水産加工系が目立ちました。

また枕崎市では、新たに店舗経営を始めるための補助金も用意されています。

まず、「枕崎市チャレンジショップ促進支援事業補助金」は、枕崎お魚センター内の空き店舗を利用して新規事業を始める場合に賃借料を補助する制度です。

さらに「枕崎市商店等新規出店支援事業補助金」では、枕崎市内に新規出店する場合に、店舗や駐車場の賃借料(対象経費の2分の1以内、月額3万円まで)や店舗の新築・改修費(対象経費の2分の1以内、50万円まで)を補助しています。

詳細については、下記の公式サイトをご確認ください。

公式:枕崎市(補助制度について

住まい:戸建ての賃貸が人気。移住者向けの住宅補助金も充実!

枕崎市の茶畑と住宅

大手住宅情報サイトで枕崎市の賃貸物件を探したところ、7件が見つかりました(2024年1月時点)。
※参考:物件情報の一例

件数自体は少ないものの、枕崎駅から徒歩圏内の物件や、戸建ての物件などがありました。

また、枕崎市が運営する空き家バンクには、44件が登録されていました。賃貸物件も一定数含まれているので、移住する際の候補としても活用しやすいでしょう(2024年1月時点)。

公式:枕崎市(空き家バンク物件一覧

さらに枕崎市では、移住・定住の促進を図るために「移住者住宅確保支援補助金」を用意しています。

新築なら最大100万円、中古ならリフォーム費用も含めて最大70万円などが交付される制度で、積極的に活用されているようです。

公式:枕崎市(移住者住宅確保支援補助金

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水流さん

移住者の方は、最初は中心エリアとなる枕崎地区内の賃貸に住まれることが多いです。ただしその後、住宅確保支援補助金を活用する際には、さまざまなエリアが選ばれています。

枕崎市へ移住するための具体的な行動

それでは最後に、枕崎市への移住を本格的に検討するにあたって知っておきたい、移住者向けの支援制度についてご紹介します。

1泊2,000円の「お試し住宅」あり

枕崎市では、移住を考えている人を対象に「お試し住宅」を用意しています。

お試し住宅は、山間部にある古民家を改装したもので、特に夏は涼しく過ごしやすい立地です。なお、市街地から車で10分ほどの距離があるため、車は必要です。

1泊2,000円で、1泊から7泊まで利用できるので、下見の際には活用を検討してみてください。

公式:枕崎市(お試し住宅

東京圏からの移住者向けに「移住支援事業補助金」

東京23区に在住または在勤していた方が枕崎市に移住する場合には、「移住支援事業補助金」の対象となる可能性があります。

補助額は、単身世帯なら60万円、家族連れなら100万円、さらに18歳未満の子ども1人につき、100万円加算となっています。詳しい条件については、下記の公式サイトをご確認ください。

公式:枕崎市(移住支援事業補助金

枕崎市への移住に関するお問い合わせ

枕崎市への移住については、下記の担当課までお問い合わせください。

担当課 企画調整課企画調整係
住所 〒898-8501
鹿児島県枕崎市千代田町27番地
電話番号 0993-76-1089
公式サイト https://www.city.makurazaki.lg.jp/