北海道真狩村への移住!農業と観光の町で叶える理想の田舎暮らし

この記事では移住を考えている人に向けて、北海道真狩村(まっかりむら)の特徴や仕事、住まいといった、暮らしに役立つ情報をご紹介します。

真狩村は洞爺湖の北、羊蹄山の南に位置し、札幌市まで車で約1時間30分のところにあります。

今回は、真狩村役場の荒井さんに、地域の魅力や暮らし、移住支援などについてお聞きしました。

本日お話を伺った方
真狩村役場の荒井さん

真狩村役場 企画情報課 企画情報係

荒井 怜さん

真狩村の3つの魅力:自然・食・水が織りなす豊かな暮らし

北海道真狩村暮らしの特徴

真狩村はニセコとルスツの間にあり、どちらにも行きやすいまちです。自然豊かな環境で、農業を基幹産業としており、主な特産品はゆり根、じゃがいも、にんじんなどです。

そんな真狩村での暮らしは、次のような方に適しています。

  • 豊かな自然の中で暮らしたい
  • 美味しいものが大好き
  • 水にこだわりがある。美味しい水を飲みたい

上記のような方に適している理由を、真狩村に見られる3つの特徴から解説します。

特徴1:羊蹄山の絶景と充実のアウトドアライフ

真狩村の羊蹄山とまちなみ
▲羊蹄山(ようていざん)とまちなみ

真狩村は「えぞ富士」とも呼ばれ、日本百名山にも選ばれている羊蹄山をはじめ、美しく雄大な自然に囲まれ、ゆったりとした時間が流れます。

「羊蹄山自然公園」にはキャンプ場やフィールドアスレチックがあり、自然の中でバーベキューをしたり、身体を動かすこともできます。

村内にある「まっかり温泉」は源泉掛け流しの本格的な温泉で、地元の人々に愛されています。露天風呂から羊蹄山の眺望を楽しめるのも素敵です。

また、ニセコとルスツのスキーリゾートに挟まれていてどちらにも行きやすく、土地の価格が比較的手頃なことと、まちの雰囲気が良いことから、スキーやスノーボードを楽しみたい人にも人気の移住先です。

真狩村のゆるキャラ「ゆり姉さん」と雪景色
▲真狩村のゆるキャラ「ゆり姉さん」。特産品のゆり根にちなんでいる

特徴2:新鮮な農産物と地元グルメで楽しむ豊かな食生活

真狩村の特産品
▲真狩村の特産品。ゆり根は生産量日本一を誇る

真狩村は美味しい水と肥沃な大地を活用した農業が盛んなため、とれたての美味しい野菜が手に入りやすく価格も手頃です。直売所や道の駅などで購入することができます。

真狩村のじゃがいもの収穫
▲じゃがいもの収穫風景。昼夜の気温差がじゃがいもをおいしくさせます

茶碗蒸しなどに利用されるゆり根は生産量日本一です。

雪の下にんじんも特産品です。雪の下にんじんは、その名の通り雪の下で越冬させて春に掘り出すにんじんのことで、低温で熟成させることで水分量と糖度が高くなり、甘くて美味しくなります。

真狩村の雪の下にんじん
▲雪の下にんじんの収穫の様子

また、ハーブを混ぜた飼料で育てられたハーブ豚も有名です。ハーブの効果により豚肉特有の臭みが抑えられており、レストランなどでも提供されています。

美味しい食材が入手しやすい真狩村では、レストランやカフェなども名店揃い。中でも「レストラン・マッカリーナ」は、真狩産の季節の食材を活かしたフレンチをいただけると評判のオーベルジュです。

真狩村のレストラン・マッカリーナの料理
▲レストラン・マッカリーナは山麓からの湧き水と季節の食材を活かしたオーベルジュ

朝どれ野菜やハーブ豚など豊かな食文化を楽しめるのが、真狩村の特徴のひとつです。

特徴3:「カムイワッカ」と呼ばれる美味しい湧き水

真狩村の湧き水

真狩村では「カムイワッカ(神の水)」と呼ばれる羊蹄山の湧き水が豊富です。カルシウムやマグネシウムといったミネラルがほどよく溶け込んでいるため美味しいと評判です。毎日おいしい水が飲めるというのは大きな魅力のひとつといえるのではないでしょうか。

特に、横内観光農園にある無料の水汲み場は、週末には駐車場がいっぱいになるほどで、札幌など遠方からこの名水を汲みにくる人がいるといいます。

水汲み場の隣には豆腐屋さんがあり、こちらも名水で作られる豆腐が美味しいと人気です。村民を対象にセールをしていることがあるとのことなので、移住したらチェックしたいですね。

真狩村での生活:気候・交通・医療など暮らしの基本情報

真狩村の細川たかし像▲真狩村出身の細川たかしの像。真狩川河川公園内にあり、代表曲4曲を歌い上げる仕組みになっている

ここからは、真狩村の暮らしに関する情報をご紹介します。

気候 8月平均気温:19.0℃
1月平均気温:-6.6℃
※参考:気象庁
人口 人口:約1,990人
世帯:約1,020戸
(2023年10月31日現在)
病院 クリニック:1院
歯科:1院
(2023年11月現在)
学校 保育所:1所
小学校:1校
中学校:1校
高等学校:1校
(2023年11月現在)
交通 【鉄道】
なし。最寄り駅は、JR函館本線ニセコ駅

【バス】
道南バス

【車】
倶知安町(くっちゃんちょう)まで約30分、札幌市まで約1時間30分
近隣都市 札幌市

真狩村にはいくつか商店やコンビニがありますが、倶知安町(車で約30分)で食品や日用品の買い物をする人が多いです。大きな買い物は札幌(車で約1時間30分)まで出かけます。宅配サービスを利用する人もいるようです。

村内にクリニックは1院ですが、札幌の総合病院と連携しているため、万が一大きな病気が見つかったとしても安心です。倶知安町や伊達市の病院に行く人もいます。

真狩村では降雪が多く、一晩で30〜40cm積もることもあります。道路は除雪車が走りますが、雪かきは必須です。車もスタッドレスタイヤの用意をしましょう。

子育て環境:新設キッズパークと特色ある教育プログラム

真狩村のキッズパーク
▲道の駅「真狩フラワーセンター」に併設するキッズパーク

子どもの遊び場としては、村営キャンプ場の敷地内にあるアスレチックや、道の駅「真狩フラワーセンター」に併設するキッズパーク(2024年春にオープン予定)があります。

キッズパークには、ふわふわドームやターザンロープなど12種類の遊具があり、小さなこどもから12歳くらいの子どもまで楽しめます。

真狩村のキッズパークのふわふわドーム
▲キッズパークのふわふわドーム

教育面では、小学校では真狩高校との連携学習として、大豆の苗を植えて収穫し、豆腐を作る取り組みがあります。

また、低学年の頃から村内の事業者を訪ねるなど、地域と積極的に関わる機会があり、6年生になるとビジネス体験を通じて起業家精神を養う「ベンチャーキッズ」の授業があります。

小学校生活を通して、経済の仕組みを理解することや、独創性やチャレンジ精神を育むカリキュラムを整えているのが特徴です。

真狩村の小学生がベンチャーキッズに取り組む様子
▲「ベンチャーキッズ」事業計画を発表する様子

真狩村の小学生がベンチャーキッズの一環で販売会を行う様子
▲「ベンチャーキッズ」販売会の様子

仕事事情:農業や観光業を中心に、周辺エリアでの就業機会も豊富

大手求人情報サイトで真狩村の求人を調べたところ、約30件ヒットしました(2003年11月現在)
※求人情報の一例

車での通勤時間30分圏内である25km以内で検索すると、約1,500件ヒットしました(2023年11月現在)。近隣地域も含めて検討すると、希望の仕事が見つけやすいかもしれません。
※求人情報の一例

移住者の中には、冬はニセコでスキーのインストラクターをし、夏は真狩で農家の手伝いなどをする人もいるとのこと。また、起業している移住者が多いのも真狩村の特徴です。新たに起業する人には支援があるので、活用しましょう。

真狩村創業支援事業 真狩村商工会の会員になるなど条件を満たした人を対象に、最大200万円を補助

公式:真狩村「真狩村創業支援事業」

住まい探し:手頃な価格の分譲地と公営住宅を活用した住宅確保

真狩村の社分譲地
▲分譲地「社(やしろ)の森 ふれあいタウン」。1平方メートル9,982円〜と手頃な価格となっている

大手住まい情報サイトで真狩村の賃貸物件を調べましたが、とても少ないようです(2023年11月現在)。賃貸物件での移住を検討している人には、公営住宅と移住・定住促進住宅があります。

真狩村は近隣のニセコなどと比較すると土地の価格が手頃なこともあり分譲地が人気で、すぐに完売してしまうほどです。

現在も村と民間業者が合同で分譲地を造成しています。羊蹄山の麓にあり、1区画が広く魅力的な分譲地です。気になる人は移住相談窓口に問い合わせてみてください。

真狩村移住者の声:温かい地域コミュニティと豊かな自然を満喫

北海道真狩村移住者の声

次に、真狩村に移住した方の感想をご紹介します。

  • 温かい人たちが多い。最初はよそ者を受け入れてもらえるか不安だったが、すぐに仲良くしてもらえた
  • 地域のコミュニティがしっかりしていて、ご近所さんから地場の野菜のお裾分けをもらったりする
  • 子どもたちが豊かな自然のなかでのびのびと育てる環境
  • 冬は子どもたちが遊べる場所がない
  • キャンプや登山、スキーなど、自然の中で身体を動かすのが好きな人におすすめ
  • JAの仕事をしている。そのおかげで農家さんを中心に人間関係が広がってきた

役場の方によると、移住者が真狩村に馴染むのは早いといいます。温かい村民性によるものかもしれませんね。また、これまでは冬に子どもたちが遊べる場所がありませんでしたが、キッズパークが2024年春にオープンするので、今後は冬でも思い切り遊べそうです。

真狩村への移住準備:相談窓口や下見のための宿泊施設情報

真狩村のユリ園コテージ
▲ユリ園コテージはまっかり温泉に併設された宿泊施設

真狩村への移住を検討し、情報収集を進めたら、次は下見に行ってみましょう。下見の際の宿泊先はユリ園コテージがおすすめです。真狩村は冬季の降雪量が多い地域なので、雪が降らない地域から移住を考えている人は、一度は冬に下見に行きましょう。

真狩村役場の荒井さん
荒井さん

降雪が多い真狩村ですが、穏やかなまちの雰囲気や、雪の下にんじんをはじめとした地場の美味しいものを食べられる点は大きな魅力です。ぜひ体験しにきてください!

真狩村移住相談窓口:具体的な問い合わせ先情報

移住相談窓口 真狩村 企画情報課 企画情報係
住所 〒048-1631 北海道虻田郡真狩村字真狩118番地
電話 0136-45-3613
公式サイト 真狩村移住・定住ガイド