大分県国東市で始める新生活!自然・文化・アートが融合する魅力的な暮らし

この記事では、地方移住を検討している方に向けて「大分県国東市(くにさきし)」をご紹介します。

国東市は、市街地から歩いて行ける範囲に海と山があります。豊かな自然とふれ合ったり、お好みのアウトドアレジャーを満喫する暮らしが実現できるでしょう。

市内には大分空港があり、東京・大阪・名古屋など大都市へのアクセスが便利です。地元の家族や友達と気軽に行き来ができるのも魅力的です。また、2拠点生活やワーケーションといった新しい生活スタイルの選択肢も広がります。

国東市は長い歴史を持ち、独特の文化や多数の史跡・名所がある町でもあります。近年ではアート関連のイベントも開催され、創作活動の場を求めるアーティストの方からも人気の移住先となっています。

そんな国東市について、暮らしの特徴や、仕事・住まい探しなど、移住を検討するために役立つ情報を詳しくお届けします。

本日お話を伺った方
男性スタッフのアイコン

国東市役所 活力創生課

辻さん

国東市の暮らしを彩る3つの魅力:自然・アクセス・文化

国東市の暮らしの特徴

国東市は、次のような特徴を持つ魅力的なまちです。

  • 市街地を挟んで海と山がすぐ近くにあり、豊かな自然とのふれあいを満喫できる
  • 市内に大分空港があり、東京・大阪・名古屋への交通アクセスが良好
  • 古くから独自の歴史文化を持つことに加え、近年ではアートのまちとしても全国から注目を集めている

以下では、これらの国東市の特徴について、より詳しく紹介していきます。

特徴1:海も山も“すぐそこ”。豊かな自然に恵まれたまち

小城展望公園から眺めた国東市内

国東市は、大分県北東部の国東半島に位置しています。市の北~東部は伊予灘に面し、半島の中央部には両子山(ふたごさん)や文珠山などの山々が連なります。

この地形から、海も山も"すぐそこ"にあるのが国東市の特徴です。市の中心地から東側に10~15分ほど歩けば海があり、逆に西側に10分歩けば山があるため、自然とたっぷり触れ合うことができます。そのため、「アウトドアレジャーが大好き」という方からも人気の移住先となっています。

2020年には、市内の「くにみ海浜公園」に、大分県内屈指の規模の総合マリンスポーツ施設がオープンしました。

美しい砂浜のある穏やかな海で、SUP、シーカヤック、ウィンドサーフィンなどのマリンスポーツを満喫できます。さらに、オートキャンプ場も設けられているため、アウトドア愛好家にとって魅力的な場所となっています。

「道の駅くにさき」内にある、市が運営するサテライトオフィス「SPOKE NET(スポークネット)」は、全室オーシャンビューです。海のそばでのワーケーションを希望している個人事業主の方などにもおすすめの施設です。

詳細:くにさきサテライトオフィス スポークネット

山が好きな方なら、国東三山(千灯岳・両子山・文殊山)をはじめ、さまざまな山で登山を楽しめます。

また、市内にはロングトレイル(長距離の自然歩道)が、7コース整備されています。山岳コースだけでなく、高低差の少ない里道や寺院めぐりなど、多彩なコースがあるので、アウトドア初心者でも気軽に歩くことができます。

ロングトレイルコースを歩く人々

国東市の自然環境は"海派"の方も"山派"の方も、また海と山どちらも大好きで、どちらかだけでは物足りないという方でも、きっと満足できる環境が整っています。

特徴2:大分空港が近接!三大都市へのアクセスが便利

大分空港の航空写真

国東市は、大分県の空の玄関口「大分空港」を有しています。

このため、東京・大阪・名古屋の3大都市へのアクセスが非常に便利です。各空港までの所要時間は以下の通りです。国東市から大分市まで(車で1時間15分ほど)と比較しても、ほぼ同じ時間で主要都市に到着できます。

羽田空港 約1時間半
成田国際空港 約1時間半
中部国際空港 約1時間
伊丹空港 約1時間

このアクセスの良さは、ビジネスや観光に便利なだけでなく、都会と地方の2拠点生活を検討している方にも魅力的です。

さらに、2020年には大分空港がアジア初のスペースポート(宇宙港:宇宙船の離着陸場)に選定されました。今後、大分空港と国東市は宇宙産業の拠点として大きな発展が期待されています。

特徴3:神仏習合の歴史とアートが融合するユニークな文化

旧千燈寺跡
▲旧千燈寺跡にある、板状の石に菩薩来迎図を半肉彫りした「千燈石仏」。鎌倉時代の作とされる

国東半島は、神様と仏様を同一の存在と考える「神仏習合」の発祥地です。そして古くから、六郷満山(ろくごうまんざん)文化と呼ばれる、独自の山岳仏教が根付いた土地です。異なる宗教同士を認め合うこの思想は、世界的にも珍しいものとされています。

この独特の文化とともに、国東市には多くの寺院や石仏・石塔が点在しています。また、伝統的な祭りや芸能も数多く残されており、地域の歴史を伝える文化財の数は大分県内でもトップクラスです。そのため、各地から多くの観光客が訪れています。

このような独自の歴史文化をもち、神秘的な雰囲気が漂う国東市。こういった土地柄を活かして2014年に開催された「国東半島芸術祭」以降、「アートのまち」としても注目を集めています。

現在、国東市内にはさまざまなアート作品が設置され、"アートめぐり"を楽しむことができます。また、アーティストの方の移住も増加しており、市内北部の国見町エリアではアーティストのコミュニティ「国見アートの会」も結成されました。

参考:国見作家手帖(PDF)

国東市は、文化芸術の鑑賞が好きな方にも、作品を制作する場所を探しているアーティストの方にも、魅力的な移住先といえるでしょう。

国東市での生活:仕事・住まい・子育ての具体的情報

ここでは、国東市への移住を検討する上で重要となる、暮らしに関する様々なデータをお届けします。

気候 1月:平均気温6.1°C
8月:平均気温26.7°C
※参考:気象庁ホームページ
人口 人口:25,756人
世帯数:13,151世帯
(2023年12月31日現在)
近隣都市 豊後高田市、杵築市、(海を挟んで)東国東郡姫島村
公共交通 路線バス、コミュニティバス
大都市へのアクセス 大分市へ:車で約1時間15分
東京へ:飛行機で約1時間半
名古屋へ:飛行機で約1時間
大阪へ:飛行機で約1時間
病院 診療所:17、病院:3、歯科:12
学校 小学校:7、中学校:3、義務教育学校:1、高校:1
名所・観光 両子寺、文殊仙寺、瀬戸内海国立公園、国東半島県立自然公園
行事・イベント 岩戸寺修正鬼会、諸田山神社御田植祭、吉弘楽、安岐町川舟祭
特産・名産 トマト、しいたけ、七島藺(国内では国東市のみで生産)、オリーブ、くにさきオイスター(牡蠣)

歴史豊かな国東市には、数々の名所に加え、伝統的なお祭りや行事も多数あります。

江戸時代から続く「修正鬼会(しゅじょうおにえ)」や、国指定重要無形民俗文化財の「吉弘楽」など、この地域ならではの行事を体験できることも、国東市の大きな魅力です。

なお、国東市に暮らす方は、基本的に自治会への加入が必須となります。地域コミュニティとの交流を大切にしたい方にとって、理想的な環境と言えるでしょう。

【仕事】市内就業が主流、近隣市町村への通勤も可能

2024年1月現在、大手求人情報サイトで国東市内の正社員求人を検索すると、約640件がヒットしました。国東市には大手電気機器メーカーの工場などがあり、市内で働く方が多いのが特徴です。

一方で、近隣の別府市や杵築市などへ通勤される方も少なくありません。正社員求人の検索範囲を国東市から通勤30分程度(25km圏内)まで広げると、求人件数は約1,300件に増加しました。これは、周辺地域にも多くの就業機会があることを示しています。

参考:正社員求人情報の一例(国東市内)
参考:正社員求人情報の一例(国東市から25km圏内)

【住まい】子育て世帯向け「空き家活用住宅」と充実の支援制度

2024年1月現在、大手住宅情報サイトで国東市の賃貸物件を検索すると、約100件がヒットします。

参考:賃貸物件情報の一例

一戸建てを検討している方には、空き家バンクの利用もおすすめです。物件によってはVR(仮想現実)内覧も可能で、実際に現地に行かなくても物件の様子を確認できます。

また、国東市では、子育て世帯の移住者向けに「空き家活用住宅」を用意し、入居者を募集しています。こちらも併せてチェックすることをお勧めします。

詳細:空き家バンク

空き家バンクの物件購入や改修に関しては「空き家活用支援事業」という補助制度も利用できます。以下に詳細を示します。

住宅改修 30万円以上の工事対象経費の2分の1以内を補助
県外転入者の場合:上限100万円
県内転入者の場合:上限50万円
家財道具処分等 対象費用の全額を補助
県外転入者の場合:上限10万円
県内転入者の場合:上限5万円
引越費用補助 対象費用の全額を補助
上限:15万円(1人あたりの上限5万円)
※2024年3月31日まで。制度内容は、2024年4月1日以降に変更予定

【育児・教育】のびのび育つ環境と充実の支援制度

国東市の育児関連の支援制度としては、以下のようなものがあります。

出産祝金支給事業 お子様が誕生した世帯に、お祝い金として【3万円】を支給
ブックスタート事業 乳児健診の際、読み聞かせボランティアと図書館職員が協働し、マンツーマンで絵本の読み聞かせを実施。絵本と絵本バッグもプレゼント
チャイルドシート購入補助金 1歳未満のお子様を育てる方に対し、チャイルドシート購入費用として、1台につき【最大3万円】を支給
子ども医療費助成制度 18歳までのお子様の医療費を全額助成

教育面では2020年に、大分県内2校目となる義務教育学校(小中一貫校)の「国東市立志成学園」が開校しました。

小中一貫教育のメリットとしては、教員同士の連携による切れ目のない教育や生活指導の実現、「中1ギャップ(中学校進学時に新しい環境や仲間になじめない現象)」の抑制などがあります。

さらに、国東市では英語教育の充実や、子ども達がのびのびと学習できる環境づくりにも力を入れています。

また、市内には公営の進学塾があり、高校生までのお子様が無料で通うことができます。一般的に大学進学を目指す塾は高額になることが多いため、この公営塾の存在は家庭の経済的負担を大きく軽減すると評判です。

国東市移住者の声:自然豊かな暮らしと便利さの両立

国東市へ移住した人の体験談

ここでは、実際に国東市に移住して暮らしている方々の体験談や感想をご紹介します。多くの移住者が、自然豊かな環境での新しい生活に満足していることがわかりました。

  • 豊かな自然環境を活かしたアウトドア活動が楽しめる。新鮮な海の幸・山の幸が豊富で、食生活が充実している
  • 大分空港が近く、大都市へのアクセスが便利。家族や友人との交流を維持しやすい
  • 静かな環境で集中力が高まり、創作活動などの自己実現に適している

多くの移住者が、豊かな自然の中で思い描いていたライフスタイルを実現できたと感じています。アウトドア活動や創作活動など、都会では難しかった趣味や仕事に打ち込める環境が整っていることが魅力のようです。

関東圏など遠方からの移住者も多く、大分空港が近いため、都会との往来も容易に楽しめるというメリットも高く評価されています。

国東市への移住ステップ:情報収集からお試し移住まで

ここでは、大分県国東市への移住に向けて、具体的に取れる行動をご案内します。移住を検討されている方に役立つ情報をお伝えしていきます。

移住フェアで国東市の魅力を直接体感!

移住について具体的な情報を集めたい方は、まずは移住フェアへの参加がおすすめです。移住フェアでは、自治体の担当者から直接話を聞けたり、実際に移住した方の体験談を聞くことができます。

東京や大阪などの大都市で開催されるほか、自宅から気軽に参加できるオンライン開催もあります。ご自身の都合に合わせて、参加方法を選んでみてはいかがでしょうか。

詳細:国東市移住フェア参加予定一覧

目的別お試し移住施設:アーティスト向けも充実

国東市では、移住を検討されている方に向けた、お試し移住施設を用意しています。

施設は以下の3ヶ所です。そのうち2ヶ所がアーティスト向けとなっているところも、国東市の特徴です。目的に合わせた施設を選び、実際の"国東暮らし"を体験してみてください。

くにみ流田舎暮らし体験施設「トンテンカンの家」 築60年の旧家をリフォームした、3DKの古民家。家電等生活用品も完備されています。
最長滞在日数:1ヶ月
アーティスト専用インキュベーションハウス「イミテラス」 国見町伊美地区ギャラリー通り沿いの古民家をリフォームした建物。家電等生活用品も完備されています。
最長滞在日数:180日(約6ヶ月)
アーティスト・イン・レジデンス施設「ノダシード」 利用者には計2室(居住棟と作業棟)を提供します。アーティストの制作活動に適した環境です。
最長滞在日数:365日(1年)

詳細:お試し移住施設

国東市移住相談窓口:親切な対応でサポート

担当課 活力創生課
住所 大分県国東市国東町鶴川149番地
電話番号 0978-72-5175
対応時間 8:30~17:00(土曜日・日曜日・祝日と年末年始を除く)
公式サイト https://www.city.kunisaki.oita.jp/site/ijyu/