静岡県湖西市への移住を検討中の方へ!自然と利便性を両立した暮らしを解説
この記事では、地方移住を検討している方に向けて「静岡県湖西市(こさいし)」をご紹介します。
湖西市は静岡県の最西端にあり、太平洋につながる浜名湖や、静岡県と愛知県の県境に連なる湖西連峰など、豊かな自然に恵まれたまちです。
東京・大阪のいずれにも2時間以内で移動できるアクセスのよさとあわせて、日常生活に必要なものは市内でそろい、働く場所も数多くあるという利便性も魅力的です。
そんな湖西市の特徴や、暮らしの情報、実際に移住した方の体験談などをお届けします。
湖西市の暮らしを彩る3つの魅力:コンパクトさ・自然・支援制度
移住を検討している方の中でも、特に次のような方に、湖西市の暮らしをオススメします。
- オンもオフも、遠出をせず住んでいるまちの中で楽しみたい
- マリンレジャーが好きで、海のそばの暮らしに憧れる
- 「いつかお金が貯まったら」ではなく、補助を受けてなるべく早く移住したい
なぜこのような方に向いているのか、湖西市の特徴や魅力の紹介を通してご説明します。
特徴1:仕事も自然も遊びも”全部入った”コンパクトシティ
湖西市は、市内を車で30分ほどで移動できるコンパクトなまちです。面積はそれほど大きくないものの、鉄道の駅はJR東海道本線・天竜浜名湖鉄道の2路線あわせて7つあり、市街部も発展しています。これは、本州のほぼ真ん中に位置するという立地条件から、交通・輸送の要衝だったことに由来しています。
また、国内の主要都市へのアクセスにも優れており、名古屋・東京・大阪まで以下の所要時間で行くことができるので、出張などで定期的に大都市圏に行く方にもオススメです。
▼湖西市からのアクセス
名古屋 | 電車で約60分 |
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大阪 | 電車で約120分(豊橋から新幹線利用) |
東京 | 電車で約120分(浜松から新幹線利用) |
さらに、湖西市では南に太平洋、東に浜名湖、愛知県との県境には湖西連峰と豊かな自然に囲まれ、ホッと落ち着くような景色を眺めることができます。休日にはゆったりと釣りを楽しんだり、トレッキングの名所でもある湖西連峰を歩いたりという過ごし方ができるのも素敵ですね。
仕事も自然も遊びも手の届くところにある、バランスの良さが魅力の湖西市。平日も週末も、遠出をして移動で疲れてしまうより近場で充実した時間を過ごしたいという方には、とてもおすすめです。
特徴2:アウトドア天国!浜名湖・太平洋・湖西連峰で四季を通じたレジャーを満喫
太平洋につながる浜名湖があり、南部に広く長い砂浜が続く湖西市では、いろいろなウォーターアクティビティが楽しめます。遠州灘海岸では、市の内外からたくさんのサーファーが訪れるほか、散歩やジョギングを楽しむ人の姿も多く見られます。
気候が温暖で波も穏やかな浜名湖は、ウェイクボードやセーリングなどが安心して楽しめるスポットです。市内に多数あるマリーナには、ボート類のレンタルや各種体験イベントなどがあり、ファミリーのお出かけスポットとしてもおすすめ。船舶免許を持ち水上バイクやスポーツフィッシングを楽しむ本格派にとっては、同じ趣味を持つ仲間に出会えるかもしれない場所でもあります。
海のそばで生活したい人や、マリンスポーツが趣味の人なら一度は憧れる「出勤前にサーフィン」「夕方の海辺を散歩」という生活が、湖西市なら日常となるのです。
市の西側、愛知県との県境に位置するなだらかな山並みである「湖西連峰」は、トレッキング初心者にも人気がある絶好のハイキングスポットです。
なぜなら湖西連峰は低い山で構成されており、たとえば梅田親水公園から標高170メートルの嵩山(すやま)展望台を目指すコースなら必要な時間は30分から40分。それでも浜名湖は一望できますし、冬の晴れた日には富士山も見えます。慣れてきたら、もっと難易度の高いコースに挑むことも可能です。
また、湖西連峰は静岡県天然記念物である植物「トキワマンサク」など、貴重な動植物も数多く自生しています。軽めの山登りから始めたい人、1日かけて尾根を縦走したい人、また写真が趣味の人など、山が身近にある環境を求めている人は湖西市をぜひ検討してみてください。
特徴3:若者・子育て世帯向けの充実した支援制度で新生活をバックアップ
湖西市は、補助金をはじめとする「住」と「職」への手厚いサポートを通して、若い世代や新婚世帯を含めた移住・定住を検討している方々を応援しています。
移住には住宅の契約・購入費などお金がかかりますし、すぐに仕事が見つかって収入を得られるかという不安もつきものです。湖西市の支援制度はそんな経済的負担を軽くし、「新しい土地での生活を早く始めたい!」という気持ちを後押ししてくれます。
以下、代表的な支援を紹介していきます。その他の制度や詳しい条件などは、公式サイトをご確認ください。
公式サイト:湖西で暮らそう。「補助制度」
奨学金返還支援で若者の定住を促進:わ~くわく「こさい」新生活応援制度
この制度は、奨学金を返還している方が湖西市の協力企業に就職した場合、奨学金返還の支援として最大72万円の補助金が受けられるものです。若者の定住促進と企業の雇用確保を目的としたもので、奨学金返還開始月から3年間が対象になります。
たとえば大学や大学院を卒業したばかりの若い方であれば、奨学金の返還がスタートして経済的にいっぱいいっぱいというケースもありますよね。そんな状況に当てはまる方は、ぜひチェックしてみてください。
公式サイト:湖西で暮らそう。「わ~くわく「こさい」で新生活!奨学金返還支援補助金」
マイホーム取得を応援:住もっか「こさい」定住促進奨励金
湖西市内で住宅を建築または購入された方が、最大100万円の奨励金を受けられる制度です。新築の住宅だけでなく、分譲マンションや中古住宅も対象となります。
夫婦の合計年齢が80歳未満(単身なら40歳未満)という条件はありますが、新築の一戸建て以外も対象となるのはありがたい制度ですね。気に入った家が見つかったという人はぜひ忘れないようにしてください。
公式サイト:湖西で暮らそう。「住もっか「こさい」定住促進奨励金」
新婚カップルの移住を歓迎:「こさい」へおいでん新生活応援金
湖西市に転入した日の前後60日以内に結婚した夫婦で、「夫婦ともに39歳以下」「1年以上湖西市に住む予定」などの条件に当てはまる場合、10万円が支給されます。
新生活は何かとお金が必要かと思いますので、このような支援で祝ってくれるのは本当にありがたいですね。新婚旅行や家具の購入など、ご自身にあわせた用途で使ってみてください。
公式サイト:湖西で暮らそう。「新婚さん「こさい」へおいでん新生活応援金」
東京からの移住者へ最大300万円:充実の移住就業支援補助金
東京23区内に一定期間居住または通勤され、移住先の要件を満たす方に世帯なら最大100万円(単身なら60万円)の補助金が交付される制度です。令和5年4月1日以降に移住された場合に18歳未満の方1人につき100万円が加算されるようになりました。
※予算の範囲内で交付しており、申請状況によっては期限前でも受付できない場合があります。
公式サイト:湖西で暮らそう。「移住就業支援補助金」
湖西市での暮らし:気候から交通、医療まで網羅的に解説
気候 | 年間を通して温暖。冬でも晴れの日が多い |
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人口 | 約57,000人。全国平均よりは、やや40歳以下が多い |
市内交通 | 【電車】 JR東海道本線:新所原駅、鷲津駅、新居町駅 天竜浜名湖鉄道:新所原駅、アスモ前駅、大森駅、知波田駅 【バス】 遠鉄バス、コミュニティバス(コーちゃんバス) 【その他】 乗り合いタクシー(コーちゃんタクシー) |
近隣都市 | 浜松市、愛知県豊橋市 |
大都市へのアクセス | 静岡:車で約105分/電車で60分弱 名古屋:車で約105分/電車で約60分 東京:新幹線で約120分 大阪:新幹線で約120分 |
病院 | 市立湖西病院、医療法人浜名会 浜名病院 など |
学校 | 小学校6、中学校5、高校2 |
歴史・文化 | 新居関所、本興寺(国指定重要文化財) |
特産品 | 浜名湖うなぎ、牡蠣、豚肉、温州みかん など |
湖西市は大都市へのアクセスがよいほか、市内を走る電車やバス路線もあり、公共交通機関は充実しています。一方で自家用車の保有率は1世帯あたり1.64台と、自動車は生活に欠かせません。
医療面では、総合病院の「市立湖西病院」「医療法人浜名会 浜名病院」をはじめ、市内に多数の病院・歯科医院があります。
湖西市は産業の発展したまちである一方、江戸時代に東海道の宿場町が築かれていた、歴史あるまちでもあります。市内には、日本で唯一現存する関所である「新居関所」など歴史のロマンを感じる名所や史跡があり、まち歩きをすれば、湖西市のちょっと新鮮な一面に出会えそうです。
【仕事】豊富な求人と高い平均年収で、理想的な職住近接を実現
トヨタグループ創始者・豊田佐吉翁の出身地としても知られる湖西市は、自動車産業や電子機器産業が盛んな、ものづくり精神のまちです。
大手求人サイトで湖西市内の正社員募集を検索すると、4,000件以上がヒットします。市内に仕事がたくさんあるため、遠くの地域に出なくても職につくことができ、節約した通勤時間で趣味の時間や家族と過ごすゆとりの時間が増えそうですね。
なお、湖西市の収入は、全国や静岡県全体と比べ高い水準となっています。仕事を探す際の参考にしてください。
湖西市の平均年収 | 約570万円 |
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静岡県の平均年収 | 約520万円 |
全国の平均年収 | 約500万円 |
※縁結び大学独自調べ(2022年9月現在)
【住まい】多様なニーズに応える豊富な賃貸物件と空き家バンク制度
大手住宅情報サイトで湖西市内の賃貸物件を探してみると、約600件以上がヒットしました。中には単身や夫婦2人の方向けの1R〜1LDKの物件も多数あり、選択肢は非常に豊富です。一戸建てやテラスハウスもありますので、「子どもが小さいので音が響くのが気になる」という方も候補が見つかると思います。
大まかな家賃の相場は次のとおりです。
1R | 約4万円 |
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1K~2DK | 約4~5万円 |
2LDK~4DK | 約5.5~7万円 |
※縁結び大学独自調べ(2022年9月現在)
賃貸物件が多い反面、分譲物件は集合住宅・一戸建てのそれぞれ新築と中古を合わせても30件程度と少なめです。全国区のサービスではなく地元の不動産業者に問い合わせる、また以下の空き家バンク制度をチェックするなどして、探してみることをオススメします。
公式サイト:湖西市「湖西市空き家バンク」物件情報」
【育児】進化し続ける子育て支援で、安心して子育てできる環境を実現
湖西市は、子育て世帯を応援している自治体です。高校生までの医療費無料、保育料の引き下げ(第2子半額・第3子以降無償)など、「もっと子育てしやすいまち」にするため積極的に取り組んでいます。
また、以下のようなユニークな制度もあり、子育てしている家族をさまざまな面から支援する態勢が整っているといえます。
- 子育てに関するワンストップ相談窓口がある(育ちの応援ステーション)
- 子どもが本に親しむきっかけをつくるため、赤ちゃんにおすすめの絵本と、図書館の利用案内や貸出カードをプレゼント(ブックスタート事業)
- 市の公式LINEから、子育てに役立つイベントや健診などの情報を必要なタイミングでプッシュ型配信
子育てに関しての相談先が「ここ」と決まっていると安心できますね。また、我が子に対し「本が好きな人になってほしい」と願う保護者の方も多いのではないでしょうか。そのはじめの一歩を、暮らしている地域からサポートしてもらえます。
そのほか、既存の保育施設や放課後児童クラブも拡大中。待機児童解消を目指し、子育てに優しい環境づくりを推進しています。
- 保育園の新規開園
- 幼稚園の認定こども園化により、より幅広い年齢の子どもが受け入れ可能となる
- 放課後児童クラブの増設
多くのご家庭にとって、仕事と子育てのバランスは課題になっていることでしょう。子どもを預けられる場所が多いため仕事がしやすく、かつ職住近接で家族との時間が作りやすい湖西市は、その面で恵まれた環境といえそうです。
【買い物】日常の買い物から特産品まで、便利で豊かな購買環境
まず、市内には多くのスーパーやドラッグストア、コンビニなどがあり、日常の買い物はまったく問題ありません。
市の南部、浜名湖沿いにある「イオンタウン湖西」にはホームセンターや衣料品店が入っているほか、2023年春には「イオンタウン湖西新居」が開業し、市内2つ目の大型ショッピング施設もオープンしたので、湖西市では買い物で不自由を感じることはほとんどないといえそうです。
また、汽水湖(海水と淡水が混じり合う湖)である浜名湖の西岸にある「道の駅潮見坂」では、全国的に有名な「浜名湖うなぎ」をはじめ「新居の牡蠣プリ丸」「浜名湖のり」、遠州灘で水揚げされる「しらす」などの海の幸を味わえます。
ほかにも地元の旬の野菜が購入でき、太平洋を一望する無料の足湯も楽しめるので、ドライブや気分転換に訪れるのもおすすめですよ。
公式サイト:道の駅・潮見坂
湖西市移住者の声:自然と利便性のバランスに満足する暮らし
ここでは、実際に他地域から湖西市に移住した人の感想や体験談をご紹介します。
事前の印象や情報集めについて
- 下見に来たとき、スーパーなどがたくさんあり、日常生活に困らなそうと思った
- 新生活応援金の補助制度が後押しになった
- 海が近いので、湖西市が行っている防災対策などについて教えてもらった
豊かな自然と利便性が両立しているので、暮らしやすそうと感じた方が多いようです。充実した補助制度があることが決め手になった方もいらっしゃいました。
実際に暮らして分かった湖西市の魅力
- 海も山もあってのびのびと暮らせる
- 野菜や魚など、地元の食材が新鮮。子どもたちも「給食がおいしい」と喜んでいる
- 平日の買い物はほとんど徒歩圏内で済ませられる
やはり、生活が便利・食べ物がおいしい・自然が豊かと、「都会と田舎のいいとこ取り」のようなバランスの良さが魅力のようですね。
湖西市での生活:改善点と将来への期待
- 子育てに関する支援は手厚いけれど、市内に産婦人科がない
- 市内の主要道路は、平日の夕方はかなり混む
- 気候は安定しているが、たまに風は強いと感じる
市内に産婦人科がない、また渋滞が発生することを問題視している人がいらっしゃるようです。ご自身のライフスタイルや住む場所などをよく検討してみることをオススメします。
湖西市への移住に関するお問い合わせ
移住に関してわからないことや不安なことがあるときは、ぜひ自治体の担当者まで相談してみてください。
担当課 | 企画政策課 |
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住所 | 静岡県湖西市吉美3268番地 |
電話番号 | 053-576-4910 |
公式サイト | 湖西市定住支援情報サイト「湖西で暮らそう。」 |