小諸市の暮らしの魅力は?移住を成功させるための情報を徹底解説

この記事では、地方移住を検討している方に向けて「長野県小諸市」をご紹介します。

小諸市は県内外への交通アクセスの便利なまち。特に東京へは新幹線を利用して約90分で行き来できるので、テレワークや2拠点生活を検討している方には特におすすめの移住先です。

また、豊かな自然と数多くの温泉、城下町としての歴史が作り上げた情緒豊かなまち並みと、魅力はたくさん。教育体制が充実しているので、子育て世帯の方からも注目を集めています。

そんな小諸市について、暮らしの特徴や、住まい・仕事探しなど、移住に役立つ情報をたっぷりとお届けします。

本日お話を伺った方
こもろん

小諸市 商工観光課 企業立地定住促進係

栗原 良さん

小諸市の暮らしの特徴4つ

小諸市の暮らしの特徴

地方移住を検討している方の中でも、特に次のような方には小諸市がおすすめです。

  • 東京方面へのアクセスの良いまちに暮らしたい
  • 歴史・文化的なものに興味がある。情緒のあるまちで散策を楽しみたい
  • 自然に囲まれてホッとリラックスする時間が好き
  • 温泉めぐりが趣味
  • 子どもには、心身のバランスの良い、「生きる力」の強い人に育ってほしいと思う

なぜこのような方に小諸市が向いているのか、その理由を踏まえつつ、小諸市の暮らしの特徴を紹介していきます。

特徴1:東京まで90分!テレワークも2拠点生活も叶う

小諸市の全景

小諸市内には、上信越自動車道の小諸ICと中部横断自動車道の佐久北ICがあります。鉄道もJR東日本としなの鉄道の2路線が運行。高速バスは東京方面・関西方面に直通路線が出ています。

県内外の各地へアクセスが良い中でも、東京への移動は特に便利。新幹線を利用して約90分、車でも約2時間で行き来することができます。このため、お仕事がテレワークメインの方なら週1回程度の通勤は十分に可能でしょう。またウィークデーは首都圏でバリバリと働いて、週末は小諸市で過ごすといった2拠点生活を希望する方にもおすすめの移住先です。

東京付近に家族や知り合いが多い方なら、気軽に会いに行ったり、遊びにおいでと誘いやすいのも嬉しいですね。

特徴2:歴史と文化がすぐそこに。情緒あふれる城下町

満開の桜に彩られた、小諸城址「懐古園」
▲小諸城は、城郭が城下町よりも低いところに位置する、日本唯一の「穴城」でもある

小諸市は、古くは「小諸城」の城下町として栄えたまちです。

現在、小諸城址は「懐古園」として、当時の面影を伝えるとともに、「日本さくら名所100選」「日本の歴史公園100選」にも選定される、近代的な美しい公園となっています。

さらに小諸市は、江戸時代には宿場町としてにぎわい、明治に入ると一大商都として発展を遂げました。市内の北国街道沿いは、そういった歴史の流れを感じさせる建物が多く残る、情緒あふれるまち並みです。

小諸市内の、古い商家などの並ぶ通り
▲北国街道沿いの歴史ある建物は、現在、地域の交流拠点や宿泊施設などとしても利用されている(画像引用:小諸市観光サイト

小諸市は、あちこちに歴史と文化が香る、散策の楽しいまちです。身近なところにも多くの名所や文化財があるので、歴史的なものが好きな方にとっては、たまらない環境ではないでしょうか。

特徴3:雄大な自然と個性豊かな温泉のコラボレーション

冬の浅間山

小諸市は、北にそびえる浅間山と、南西に流れる千曲川(ちくまがわ)を有する、自然の豊かなまちです。

日本百名山に数えられる浅間山は、四季折々の多彩な植物と、野生動物や野鳥をはぐくむ山。千曲川は、小諸市ゆかりの文豪・島崎藤村の詩にもうたわれる、雄大な流れの川です。自然に囲まれた環境でゆったりと暮らしたい方に、小諸市はピッタリと言えるかもしれません。

また小諸市は、9つもの温泉の源泉をもつまちでもあります。鉄分を多く含み「赤湯」と呼ばれる天狗温泉や、「初恋りんご風呂」が名物の中棚温泉など、個性的なそれぞれの温泉を豊かな自然と一緒に楽しめば、一層リラックスしたひとときを過ごせそう。

日帰り入浴ができる施設が多く、気軽に立ち寄れるのも嬉しいところです。

「あぐりの湯」から小諸市を見下ろす
▲布引2号泉の「あぐりの湯」は、浅間山と小諸市内を同時に眺められる絶景露天風呂

特徴4:多彩な取り組みで「生きる力」を育む教育体制

小諸市では、人の成長を“厳しい風雪に耐え美しく咲く梅の花”に重ね合わせた「梅花教育」をスローガンとする教育を行っています。

梅花教育が目指すのは、さまざまな経験を通して生きる力を育むこと。具体的には、下記のような取り組みが行われています。

英語教育の充実 小中学校での英語教育の充実に注力。独自の「小諸カリキュラム」は全国的に高く評価されている
・英語だけでの会話やゲームなど、児童・生徒が楽しみながら英語力の向上
・中学生海外文化・語学学習事業として、生徒をアメリカへ派遣 など
運動遊び事業 脳科学に裏付けされた「柳沢運動プログラム」をもとに、子どもが遊びを通して楽しく体を動かすことで「動ける体」をつくる
小学校低学年学習支援事業 小学校低学年に支援教員を配置し“多くの目で見守る”環境を整備
全小中学校自校給食 地元産の食材を利用し、献立にも工夫を凝らした自校給食を提供

そのほかにも、保護者の教育費負担を目的とした基金が設置されていたり、教員の指導力向上のための研修などが行われたりと、取り組みは多面的。子どもの心身のすこやかな成長を、強力にバックアップする環境です。

小諸市の暮らしに関する情報

ここでは、移住を検討するうえで重要となる、小諸市の暮らしに関してのさまざまなデータをお届けします。

気候 1月:平均気温−1.6°C
8月:平均気温23.7°C
※参考:気象庁ホームページ(佐久地点)
人口 人口:41,641人
世帯:19,035戸
(2022年4月現在)
近隣都市 佐久市、東御市、北佐久郡御代田町
群馬県吾妻郡嬬恋村
公共交通 鉄道:JR東日本小海線、しなの鉄道しなの鉄道線
路線バス:千曲バス、JRバス関東、東信観光バス
大都市へのアクセス 東京へ:新幹線で約90分、車で約2時間
病院 診療所25、病院2、歯科18
学校 高校2、中学校2、小学校6、特別支援学校1
観光・レジャー 藤村記念館、マンズワイン小諸ワイナリー、小諸市動物園、南城公園、まちたね広場

小諸市は、年間を通して雨の日が少なく、晴天率が非常に高いまちです。

都心部と比べ気温は低く、夏場には湿気が少なく快適。冬場は厳しい寒さとなるものの、積雪は少なく、雪かきの発生頻度は年間で2~3日程度です。「長野県=雪国」というイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、小諸市は、雨・雪ともに少ない地域なのです。

こういった気候の良さもあり、小諸市は、東洋経済新報社の発表する「住みよさランキング 2023」で25位(長野県で2位)と、高く評価されています。

参考:東洋経済「住みよさランキング 2023」の結果

日常の買い物に関しては、市内にスーパーの「ツルヤ」が数店舗あり便利です。そのほか、大型ショッピングセンターなどでのお買い物は、近隣の佐久市や上田市へお出かけする方も多いそうです。

お出かけスポットとしては、遊園地も併設されている「小諸市動物園」や、自然の地形を生かし、大型遊具なども備えた「南城公園」などが、特にファミリー層に人気です。

また、ヨガや農産物のマルシェ、映画上映などさまざまなイベントが行われる「まちタネ広場」は、地域の人同士が交流し、新しい繋がりが生まれる場所。新生活の手始めにも、ぜひ訪れたいスポットです。

【仕事】新規創業に心強いサポート体制

2023年7月現在、大手求人情報サイトで小諸市の正社員求人を検索すると、約1,100件が見つかりました。次に、この検索範囲を小諸市から車で約30分(25km圏内)の範囲まで広げると、約12,000件と大幅に増加します。

参考:正社員求人情報の一例(小諸市内)
参考:正社員求人情報の一例(小諸市から25km圏内)

また、移住を機にお店を開いたり、創業することを希望している方もいらっしゃるのではないでしょうか。

小諸市では、新規創業者が1人きりで頑張るのではなく、既存事業主たちとチームのようになって、地域を盛り上げつつ事業を発展させる「OSHARE INAKA PROJECT ―おしゃれ田舎プロジェクト―」を展開しています。

「知り合いのいない移住先で、地域のコミュニティに飛び込むのは勇気がいる」と感じるかもしれませんが、小諸市には、新しいものにどんどんトライしたり、外からいいものを受け入れて発展させていく風土があります。興味のある方はぜひ問い合わせをしてみてください。

公式:OSHARE INAKA PROJECT ―おしゃれ田舎プロジェクト―

【住まい】空き家バンク物件が充実

2023年7月現在、大手住宅情報サイトで小諸市の賃貸物件を検索すると、約250件が見つかりました。家賃相場は、大まかに次の通りです。

~1LDK ~6.5万円
2K~3LDK 4~7万円

参考:賃貸物件情報の一例

一戸建ての購入を検討している方には、空き家バンクの利用もおすすめです。小諸市の空き家バンクには、市街地から高原の別荘地までさまざまな物件がそろい、県内でもトップクラスの成約率を誇ります。物件の状態としては、簡易な修繕程度で住めるものが多いとのこと。日曜大工やDIYが得意な方にとっては、やりがいがありそうですね。

参考:空き家バンク登録物件一覧

小諸市移住促進補助金

小諸市内で住宅を取得する際には、補助金も利用できます。新築・中古それぞれの基本金に加え、条件によっては加算金もある手厚い内容です。こちらもあわせてチェックしてみてください。

新築物件 住宅の取得費(土地代金を除く)に【最大30万円】の補助
○加算額
市内業者と契約を締結した場合【20万円】
世帯内に18才以下の子どもがいる場合、子ども一人当たりに対し【10万円】
申請者および同居する配偶者の年齢が45歳未満の場合【10万円】
中古物件 中古住宅の取得費(土地代金を含む)に【最大20万円】の補助
○加算額
市内業者に依頼し改修する場合【最大20万円】
小諸市公式HPの空き家バンク一覧に掲載された物件を取得した場合(土地のみは対象外)【10万円】
世帯内に18才以下の子どもがいる場合、子ども一人当たりに対し【10万円】
申請者および同居する配偶者の年齢が45歳未満の場合【10万円】

小諸市へ移住した人の体験談・感想

小諸市へ移住した人の体験談

ここでは、実際に移住して小諸市に暮らしている方の体験談や感想をご紹介します。

  • アクセスが良く、首都圏に通勤することができる。新幹線通勤はPCや読書ができ、移動オフィスのようで快適
  • 豊かな自然に囲まれて、大人も子どもものびのびと暮らすことができる
  • 懐古園をはじめ、歴史を感じる文化的なまち並みが魅力的
  • 移住者以外にも、他地域から小諸に遊びに来た人など、たくさんの人のつながりでまち全体に活気がある

都心へのアクセスの利便性と、自然・文化に恵まれた落ち着きを兼ね備えた小諸市。

その、静と動をあわせもつような雰囲気に加え、色々な人が縦横無尽につながりまちを盛り上げていく風土も、小諸市の大きな魅力のようです。

小諸市への移住に向けた行動

小諸市のパンフレットなどが置かれた、商工観光課のデスク

小諸市では、移住を検討する目的で市内のホテルなどに宿泊した方に【宿泊料の2分の1の額(上限:5,000円)】の補助金を交付しています。生活環境の確認や、仕事・住まい探しなど、移住をリアルにイメージするためにも、ぜひ現地を訪れてみてください。

詳細:小諸市お試し移住施設利用助成金交付事業

小諸市ではまた、ログハウスメーカーとのコラボレーションにより、移住定住情報が載ったフリーペーパー発行や移住体験ツアーなど、さまざまな取り組みを展開しています。東京で開催されるイベントもあるので、近くにお住まいの方は参加してみてはいかがでしょうか。

参考:移住関連イベントなど

小諸市への移住に関するお問い合わせ

担当課 産業振興部 商工観光課
住所 長野県小諸市相生町三丁目3番3号
電話番号 0267-22-1700
対応時間 8:30~17:15 (土・日・祝日と年末年始を除く)
公式サイト https://www.city.komoro.lg.jp/kurasu/index.html