三重県桑名郡木曽岬町への移住はどう?暮らし・仕事・住居・支援内容を解説|縁結び大学

この記事では、地方移住を検討している人に向けて、三重県桑名郡木曽岬町(きそさきちょう)の暮らしを紹介します。

木曽岬町は木曽川河口にある、堤防にかこまれた輪中のまちです。田舎特有ののんびりした雰囲気もありながら、名古屋市に約30分でアクセスできる大都市近郊のまちとして、便利な生活を楽しみながらも田舎暮らしができるところが特徴です。

今回はそんな木曽岬町への魅力、移住後の仕事や住まい、そして移住するときに参考にしたい行政の支援などをわかりやすく紹介していきます。

本日お話を伺った方
三重県木曽岬町総務制作課中里さん

木曽岬町役場 総務政策課

中里さん

木曽岬町の暮らし、3つの特徴

三重県木曽岬町暮らしの情報

木曽岬町は三重県の北東端にあり、木曽川河口に位置するまちです。町の面積は三重県内で3番目に小さく、人口は県内で最も少ないです。

東側は愛知県弥富市に、西側は木曽川を挟んで桑名市に接し、南は伊勢湾に面しています。

三重県木曽岬町水郷輪中のまちの様子
▲川に囲まれた水郷輪中のまち

木曽川の最下流にあり、広大な伊勢湾を望む位置にある木曽岬町は、堤防に囲まれた水郷輪中のまちです。

春になると、愛知県との県境沿いに流れる鍋田川の堤防沿いに4kmにわたって植えられた約1,000本の桜が一斉に咲き誇ります。多くの人がその風景を見に訪れるほど美しい、木曽岬町の春の風物詩です。

木曽岬町鍋田川堤の桜のトンネル1
▲毎年多くの人が訪れる鍋田川堤の桜のトンネル

そんな木曽岬町の最大の特徴は、立地にあります。三重県と愛知県の県境にあり、愛知県とは陸続き、お隣の愛知県弥富市とは生活圏を同じくするところが大きく、三重県でありながらむしろ愛知県との距離の方が近いという特徴があるのです。

実際、電話番号や郵便番号は愛知県のものを使用しており、名古屋市には、高速道路を利用すれば約30分でアクセスすることができます。

そんな木曽岬町での移住に向いていると思われるのは、以下のような方です。

  • 今までの都会でのライフスタイルはあまり変えたくないが、でも程よい田舎も楽しみたい。
  • 顔の見える関係の中で子育てしたい。
  • 子どもも高齢者も、まちぐるみの見守り体制があるところで生活したい。
  • 町内でいろいろなイベントを楽しみたい。

ではなぜそのような人に木曽岬町での暮らしをおすすめしたいのか、ここからは木曽岬町の特徴を3つご紹介します。

特徴1:名古屋市近郊!生活スタイルを変えずに田舎を楽しめる

木曽岬町は東名阪自動車道、伊勢湾岸自動車道のインターチェンジに近く、名古屋市中心部には車で約30分でアクセスできます。さらに中部国際空港までは車で約1時間、四日市港や名古屋港までは約30分と、空と海の玄関口へのアクセスも良好。交通の要所といえる立地です。

移住を検討する際には「これまでと生活が大きく変わってしまう」という不安がつきものですが、木曽岬町は車があればいろいろな場所に行きやすいため、都会での暮らしも謳歌しながら田舎暮らしを楽しむことができます

実際、木曽岬町には大都市圏からの移住者が多くなっています。移住者の先輩がたくさんいるのは心強いのではないでしょうか。

もちろん、大都市へのアクセスが良いことだけが魅力なわけではありません。木曽岬町では春の桜まつり、やろまい夏まつり、秋の文化祭など、1年を通して様々なイベントを楽しむことができます。

木曽岬町やろまい夏まつりの様子
▲活気あふれる「やろまい夏まつり」の様子

特に、伸びゆく木曽岬町のふれあい広場や木曽岬わいわい市場ではたくさんのお店が出店しており、木曽岬町の賑わいを体感できるイベントです。

木曽岬町伸びゆく木曽岬町のふれあい広場の様子
▲町内でも高い集客力を誇るイベント「伸びゆく木曽岬町のふれあい広場」

都市近郊というのはもちろん魅力ですが、せっかく移住するなら町内でのイベントも楽しみたいもの。そんな希望も叶えてくれるのが木曽岬町の魅力です。

特徴2:先進技術を駆使し、暮らしの安心を提供

木曽岬町では、町内全域を「地域BWA」の電波エリアとして安心・安全のまちづくりに取り組んでいます。地域BWAとは無線システムのことで、これを活用することで高齢者や子どもの見守り、防災、防犯につなげることができます。

地域BWAが全域整備されているのは、起伏が少なくコンパクトなまちだからこその特徴です。

特に注目したいのは、この先進技術を駆使して登下校中の子どもの見守りができることです。木曽岬町では「ビーコン」を小学生に無償配布し、通学路を中心とした町内88か所に設置されたセンサー付近をビーコンを持った子どもが通過した際に、その情報を専用アプリで確認できるようにしています。

子どもが学校に着いたことや、学校から家に向かっている状況を確認できることは、子育てをする家庭にとって大きな安心につながるのではないでしょうか。

木曽岬町は小さいまちだからこその住民同士のコミュニケーションがさかんで、「顔の見える関係」が育まれているところが多いです。それに加えて、テクノロジーを駆使した見守り体制が整備されているというのは、暮らしていく上でとても心強いポイントです。

特徴3:子どもの成長のために嬉しい環境が整っている

木曽岬町には小学校・中学校が1校ずつと、決して学校数は多くありません。しかし少ない学校数だからこそ、各校には電子黒板やエアコンが配備されているなど、環境は充実しています。

さらに、6,000人弱と人口の少ないまちではありますが、外国籍の住民が多いのも特徴。大体1クラスに1人は外国籍の子どもがいるようです。小さい頃から当たり前に異国の文化と触れあう機会があることは、多様性を受容する心を育むことにもつながるのではないでしょうか。

子育て世帯を支える公的な制度も充実しています。妊娠前後から子どもの成長に合わせて、切れ目なく様々な支援が受けられるのは嬉しいポイント。特に子どもの医療費に対する助成は18歳までを対象とし、さらに所得制限を撤廃するなど、拡充されています。

支援制度はここに書ききれないくらいの充実ぶりです。以下のページに、子どもの成長に合わせた支援の一部がまとめられていますので、参考にしてみてください。

参考:子育て支援制度のまとめ

木曽岬町の暮らしに関する情報

ここからは、実際に木曽岬町に住むなら知っておいた方がいい、生活に関する情報をご紹介します。

気候 冬は鈴鹿山脈、伊吹山脈からの季節風を受けて寒気が増すこともあるが、気候は比較的温暖で過ごしやすいのが特徴。
8月の平均気温:28.0度
1月の平均気温:4.8度
※参考:気象庁ホームページ(木曽岬町内に観測地点が無いため、直近の桑名地点を参照)
人口 5,987人(2,521世帯)
※2023年2月1日時点
病院 病院・クリニック:2か所
歯科:2か所
買い物 スーパー:2件
学校 保育所:幼保連携型認定こども園木曽岬こども園
小学校:1校
中学校:1校
交通 【鉄道】
町内に鉄道はなく、最寄駅は愛知県弥富市の近鉄弥冨駅、またはJR・名鉄弥冨駅になる。
木曽岬町自主運行バスのコミュニティバスの運行により町内の移動を助けている

【道路】
東名阪自動車道、伊勢湾岸自動車道のインターチェンジに近く、名古屋市中心部までは約30分
近隣都市 三重県桑名市
愛知県弥富市

町域がコンパクトで近隣都市へのアクセスも良いため、病院やスーパー、学校などの生活に必要な施設が町内に少なくても便利に生活できます。ただし、車での移動を前提としているため、車がないと少し不便かもしれません。

逆に言えば、車移動をすることにより、町内を楽しみつくすことができますし、気軽にナガシマスパーランドや名古屋港水族館などの人気施設に遊びに行くこともできるという魅力があります。

木曽岬町の魅力は食べ物にもあり

木曽岬町の魅力のひとつに、木曽川や伊勢湾の恵みを受けて育ったおいしい特産物があります

中でもトマトの栽培は県内有数です。町のキャラクターが「トマッピー」であることからも、トマトは木曽岬町を象徴する特産品であることがわかります。

木曽岬町マスコットキャラクタートマッピー
▲木曽岬町マスコットキャラクター「トマッピー」

「食べた人にリッチな気持ちになってほしい」という思いから名付けられたフルーツトマトの「トマリッチ」をはじめ、木曽岬産米や三川うなぎ、伊勢湾で育った海苔など、おいしいものがたくさんあるため、日々の食事も豊かになるかもしれません。

木曽岬町特産品のトマト
▲木曽岬町特産品のトマト

仕事に関する情報:働く場所の選択肢は豊富!

木曽岬町は高齢者人口が多いまちですが、町内の労働力率は男女ともに三重県や全国平均を上回っています。町全体の労働力率は三重県で2番目に高く、働いている人が多いことがわかります
※労働力率…15歳以上の人口のうちどれくらいが働いているかを示す割合。令和2年国勢調査による。

木曽岬町では鍋田川工業団地が整備されており、さらに木曽岬干拓地での企業誘致も進められているなど、町内での雇用が創出されています。

木曽岬町での求人数を調べてみると約400件(参考:求人情報の一例、30分以内で通える近隣まで広げると約20,000件(参考:求人情報の一例の求人数がヒットします。

もちろん名古屋市へのアクセスも良いので、名古屋市付近で働くことも含めて考えると、働く場所の自由度はとても高いといえるのではないでしょうか。

さらに木曽岬町には起業支援制度もあります。一定の条件を満たした場合には金銭的な優遇措置が受けられるという、移住を機に起業をお考えの方にも注目の制度です。

住まい情報:補助制度をうまく活用するのがおすすめ

木曽岬町にはもともと名古屋市のベッドタウンとして栄えてきた歴史があるのですが、その背景には都市部に比べて物件価格が安いということがあります。

賃貸物件は少なめですが、市街化調整区域でも戸建ての建築が可能なところがあるので、戸建てを検討してみるのも良いかと思います。

空き家バンクにも情報は掲載されていますが、物件数は今のところ、若干少なめです。インターネットに掲載されていない物件もあるかもしれないため、移住相談窓口に一度相談してみるのが良いかもしれません。

参考:木曽岬町移住支援ページ

空き家改修にかかる費用の助成や、固定資産税減免の支援もあります。特に固定資産税の減免は、住まいを新たに購入する場合だけではなく改築も対象としているため、物件を購入してこの先長く住むことを考えても心強いのではないでしょうか

移住促進のための空き家リノベーション支援事業 対象:三重県外居住者で、三重県に移住をする方
支給額:工事費の1/3(最大100万円)
固定資産税の減免制度 対象:新築、中古住宅の購入、マイホームの改築をする方
減免の割合:
新築…地方税法による固定資産税の減額の適用を受けた面積部分の2分の1の税額
中古…床面積120平方メートルまでを限度とし、対象住宅の税額の2分の1
改築…床面積120平方メートルまでを限度とし、対象住宅の税額の2分の1
※それぞれ期間の定めあり

木曽岬町に移住した方の声

ここでは、実際に木曽岬町に移住された方の声を紹介します。

  • 名古屋市までも30分ほどで行くことができるため都市近郊の田舎を楽しめる。
  • 大都市だと物件が高いが、木曽岬町だとお手頃な価格で住めるのが魅力。
  • ほどよく田舎で、住民同士の温かいコミュニケーションがある。
  • 子どもがのびのびと育てられる。困ったことがあったときに近所の方の助けが得られる。

「都市近郊の程良い田舎」から得られるメリットが多く挙げられています。便利なのももちろんですが、人と人との距離が近い温かさも魅力のようです。

移住の前に、木曽岬町でのリアルな様子をチェックしよう

移住する前には、木曽岬町に実際に足を運んでまちの様子を確認したいと考えられることでしょう。しかし遠くに住んでいたり忙しかったりと、なかなか時間を取って訪れるのは難しいかもしれません。

そんなときは、木曽岬町公式YouTubeチャンネル「木曽岬チャンネル」をチェックするのがおすすめです。町で開催されたイベントやおいしいお店など、地域に根ざした気になるトピックが盛りだくさん。更新頻度も高いので、町の生活をリアルに感じられることと思います。

公式:木曽岬町公式YouTubeチャンネル

実際に木曽岬町に来てまちの様子を確かめたり、移住の相談をしたりしたい場合は、移住相談窓口の総務政策課に問い合わせてみてください。

木曽岬町への移住に関するお問い合わせ

担当課 木曽岬町役場 総務政策課 政策部門
住所 〒498-8503
三重県桑名郡木曽岬町大字西対海地251番地
電話番号 0567-68-6100
対応時間 08:30~17:15
公式サイト 町公式サイト:https://www.town.kisosaki.lg.jp/
移住特集ページ:https://www.town.kisosaki.lg.jp/soshiki/8-14-0-0-0_5.html