鬼北町移住のすすめ!愛媛県唯一の「鬼のまち」で暮らす魅力とは

この記事では、地方移住を検討している方に向けて「愛媛県鬼北町」をご紹介します。

鬼北町は、全国で唯一、自治体名に「鬼」の文字がつき、そのことから「鬼」をテーマにした地域づくりを行うまち。他にはない、ユニークな特色をもつ自治体に暮らしたい方には、ピッタリといえる移住先です。

また、自然が豊かで農林業が盛ん。就農支援制度もあるので、移住を機に就農を希望している方にもおすすめです。

そんな鬼北町について、まちの特徴や、仕事・住まい探しなど、移住を検討するのに役立つ情報をたっぷりとお届けします。

本日お話を伺った方
女性スタッフのアイコン

鬼北町役場 企画振興課 地域活力創出係

佐竹 美伎さん

鬼北町の暮らしを彩る3つの魅力:ユニークな文化と豊かな自然

鬼北町の暮らしの特徴

地方移住を検討している方の中でも、特に次のような方には鬼北町がおすすめです。

  • 他のどこにも似ていない、ユニークな特徴のあるまちに暮らしたい
  • パワースポットや、神秘的なものに興味がある
  • 豊かな自然の中で暮らしたい・子育てをしたい
  • 移住を機に農業や林業に就くことを検討している

なぜこのような方に鬼北町が向いているのか、その理由を踏まえつつ、鬼北町の暮らしの特徴を紹介していきます。

特徴1:日本唯一の「鬼」がテーマの町、鬼北町の独自文化

鬼王丸のモニュメント
▲「道の駅森の三角ぼうし」に設置されている「鬼王丸」のモニュメント。フィギュア製作で有名な「海洋堂」が手がけた

鬼北町は、日本全国の自治体の中で唯一「鬼」の字がつくまちです。

「鬼ヶ城(おにがじょう)」の北に位置することが、その町名の由来。鬼にまつわる伝説も残ることから、「鬼」をテーマにしたまちづくりをしています。

道の駅「森の三角ぼうし」には、およそ5mもある「鬼王丸(おにおうまる)」のモニュメントが飾られています。他に類を見ない、インパクトのあるこの場所は、フォトスポットなどとして人気です。また鬼王丸には、「金運アップ」「恋愛成就」「学業成就」の3つの願いを叶える力があるとされ、パワースポットとしても注目を集めています。

さらに、もう一つの道の駅「日吉夢産地(ひよしゆめさんち)」では、鬼王丸の母親である「柚鬼媛(ゆきひめ)」がお出迎え。柚鬼媛には「安全祈願」「縁結び」「家内安全」を叶えるといわれています。

▲柚鬼媛のモニュメント
鬼王丸の母親「柚鬼媛(ゆきひめ)」は、優しい表情。腕には幼い頃の鬼王丸を抱いている

こんなユニークなまち・鬼北町は、他のどこにもないワン&オンリーの魅力に惹かれる方や、パワースポットが好きな方に、とてもおすすめの移住先です。

特徴2:四万十川上流の清流と山々に囲まれた自然豊かな暮らし

成川渓谷

鬼北町は、周囲を山々に囲まれ、中央には“日本最後の清流”四万十川の上流にあたる広見川が流れる、自然の豊かなまちです。

「南予アルプス」とも呼ばれる鬼ヶ城山系には、四国百名山に選定されている山々が連なり、レジャーとしてのトレッキングから本格的な登山まで、幅広く楽しむことができます。

その鬼ヶ城山系から流れ出る清流沿いには「成川渓谷」が広がり、四季折々美しい風景とともに、自然にたっぷり触れ合う遊び方ができます。ロッジやキャンプ場を併設する「成川渓谷休養センター」、ゴールデンウイークと夏休み中のみオープンの「節安ふれあいの森」などは、ファミリーでアウトドアを満喫できる施設です。

標高約760mの綱付山山頂にある「内山展望台」からは、天気が良ければ鬼北町を一望でき、夜には満天の星空。

内山展望台から眺める満天の星空

鬼北町は、大人も子どもも自然と存分に触れ合うことができるまちです。

都会と反対の自然いっぱいの環境に暮らしたい方、自然の中で子どもをのびのびとたくましく育てたい方には、ピッタリではないでしょうか。

特徴3:充実の就農支援制度で農業にチャレンジできる環境

ゆず園

鬼北町は、農業と林業の盛んなまちです。特に農業では、古くから柚子の産地として有名。化学肥料や農薬を使用しない、特別栽培にも取り組んでいます。

そんな鬼北町では、就農を目指す方に向けた支援も充実しています。就農に興味がある方は、移住を機に、雄大な自然に囲まれた鬼北町でチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

鬼北町農業研修制度 ・鬼北町農業公社、もしくは農家への派遣によって、農業研修を実施(期間:1~2年)
・研修終了後に鬼北町で5年以上農業に従事する方を対象に、研修期間中の補助金を支給(上限:2年間月額15万円 ※年齢により変動)
・研修終了後、新規就農のための農業機械の購入などにかかる費用に対し、補助金を支給(上限:300万円 ※年齢により変動)
農業新規就業者支援事業 町外から、就農目的で転入する方を対象に、以下の支援金を交付
・就業支援金(36万円)
・定住支援金(70万円)
・家賃支援金(2万円×12ヶ月)

鬼北町での生活:仕事、住まい、子育てに関する具体的情報

ここでは、移住を検討するうえで重要となる、鬼北町の暮らしに関してのさまざまなデータをお届けします。

人口 人口:9,350人 
世帯数:4,823世帯
(令和5年8月末現在)
近隣都市 宇和島市、西予市、北宇和郡松野町
高知県:高岡郡檮原町、四万十町
公共交通 鉄道:JR四国
路線バス:宇和島自動車、鬼北町営バス
大都市へのアクセス 松山市まで:車で約1時間30分
病院 診療所9、病院2、歯科4
教育 高校1、中学校2、小学校6、保育所1、認定こども園2
行事・イベント 鬼の造形大賞、鬼のウォールアート、でちこんか、鬼嫁コンテスト
名産・特産 ゆず、きじ(熟成きじ肉)

山間部に位置する鬼北町。道路は山道となるところも多く(イノシシやタヌキが出ることもあるそう!)、冬には凍結することもあるので、自動車は4WDがおすすめです。

町内にはスーパーやドラッグストア、ホームセンターなどがあり、日常の買い物には困らないでしょうなお、愛媛県の県庁所在地である松山市までは、車で1時間半ほど(高速道路利用)。家族のお出かけなどに足を伸ばす方も多いそうです。

「鬼のまち」である鬼北町では、鬼にまつわるさまざまなイベントが開催されます。鬼を表現した造形物を募集する「鬼の造形大賞」や、家族愛をテーマにした一言を大声で叫んでもらう「愛ある鬼嫁コンテスト」には、全国から参加者が集います。

鬼北町は、雉(きじ)が特産のまちでもあります。まち最大のイベント「でちこんか(鬼北町の方言で“出てきませんか”という意味)」で名物「きじ鍋」が振る舞われるほか、町内の飲食店できじ料理を味わうことができます。

鬼北雉
▲鬼北町で飼育するのは、白い首の模様が特徴の「高麗きじ」。なるべく自然に近い環境で、きじにストレスがかからないように育てている

きじ鍋
▲「熟成」「急速凍結」「冷凍保存」の工程を経て、おいしさが最大限に引き出される

【仕事】多様な就業機会と充実のコワーキングスペースで働き方改革

コワーキングスペース「warmth」の外観
▲「warmth」はコワーキングスペースのほか宿泊機能なども備え、町内外の交流の場となっている

2023年9月現在、大手求人情報サイトで鬼北町の正社員求人を検索すると、約110件が見つかりました。次に、検索範囲を通勤約30分(25km圏内)エリアまで広げると、約1500件と大幅に増加。

より幅広い選択肢からお仕事を選びたい方は、近隣エリアも含めてお仕事を探してみてはいかがでしょうか。

参考:正社員求人情報の一例(鬼北町内)
参考:正社員求人情報の一例(鬼北町から25km圏内)

また、町内には、築150年の古民家を利用したコワーキングスペース「warmth(ワームス)」があり、テレワークやワーケーションを希望している方におすすめです。

子どもの学びを促す「子供だってワーケーション」構想なども進められているので、家族でのワーケーションに興味がある方は、ぜひチェックしてみてください。

詳細:コワーキングスペース「warmth」

【住まい】空き家バンク活用で実現する、手厚い支援付きの移住

2023年9月現在、鬼北町の空き家バンク物件を確認すると、約10件が見つかりました。

参考:空き家バンク物件一覧

鬼北町では、空き家バンク利用に関する支援が充実しています。中でも、子育て世帯に対しては特に手厚い支援が用意されているので、条件に当てはまる方はぜひ活用してください。

移住者住宅改修支援事業(県補助事業) 県外からの移住者が空き家バンク登録物件の改修などを行う場合、【経費の3分の2の額】を補助
子育て世帯:改修最大400万円
働き手世帯:改修最大200万円
家財搬出:20万円
鬼北町空き家活用移住支援事業(町単独事業) 町外からの移住者が空き家バンク登録物件への引っ越しや改修を行う場合、【経費の3分の2の額】を補助
改修:最大100万円
子育て世帯:改修最大150万円
引っ越し:最大10万円
鬼北町移住定住促進空き家活用住宅事業 町が所有者から空き家を10年間借り上げ、水回りなどの改修を行ったのち、入居希望者(町外からの移住者)に最長10年間貸し出し

ただし、物件の状態として修繕は必須になりそうです。暮らす予定の時期から逆算して、スケジュールに余裕を持った住まい探しをおすすめします。

【育児・教育】自然を活かした教育と充実の子育て支援制度

鬼北町は「子どもたちが伸び伸びと育つ、豊かな自然と人とが響きあう町づくり」を目指しています。まず、育児支援としては以下のようなものがあります。

すくすく鬼北っ子応援給付金 ・子どもの出生時に、1人につき5万円を交付
・子どもの小学校および中学校入学時に、1人につき10万円を交付
こども医療費助成制度 18歳までの医療費を全額助成

子連れでのお出かけには「鬼北総合公園」が人気。県下最大級のローラーすべり台をはじめとするさまざまな遊具や、見晴らしの良い展望広場などがあり、ファミリーで1日ゆっくりと楽しめます。

鬼北総合公園の遊具広場
▲鬼北総合公園のローラーすべり台は“宇宙”をイメージしているそう。グラウンドゴルフ場や体育館などの設備もそろっている

教育面では、小学校の課外授業で農業体験を行うなど、子ども達が地域を知り、愛着をもてる取り組みを積極的に行っています。町内唯一の高校である「北宇和高校」では、2023年9月から教育寮の運営を開始。木造2階建て寮舎の建材には、学校林のヒノキがふんだんに用いられています。

鬼北町移住者の声:自然と人々の温かさに魅了された新生活

鬼北町へ移住した人の体験談

ここでは、実際に移住して鬼北町に暮らしている方の体験談や感想をご紹介します。

  • 緑いっぱいの里山や美しい川、満天の星空といった、自然豊かな環境が魅力的
  • 地域の人がみんな親切で、子どもから大人まで交流がある
  • 都会から移住しても、生活には不便を感じない。美しい風景に囲まれ、毎日が充実している

豊かな自然に囲まれたアットホームな雰囲気のまちで、ゆったりと暮らしているという声が多く見つかりました。

鬼北町長が語る:「鬼のまちづくり」と移住者への期待

鬼北町の兵頭町長

鬼北町は全国1,741自治体の中で唯一「鬼」の字がつくユニークな町名です。以来「鬼のまちづくり」に取り組んできました。

また、恵まれた自然や優れた歴史・伝統・文化を多数有しており、四季折々の交流イベントを通して、訪れる人に安らぎと和みを満喫していただいております。

「絆」を大切にする「癒しの町づくり」に努めており、本町での自然や風土、暮らしをお試し住宅や、コワーキングスペースを整備しておりますので、ぜひご利用いただき、魅力を体験しにお越しください。

移住をご検討の方は、ぜひこの記事を参考にしていただき、ご来町ください。

鬼北町への移住ステップ:お試し住宅から相談窓口まで

お試し移住体験住宅の外観
▲「お試し移住体験住宅」は家具・家電付きの3DK。ファミリーでもゆったり過ごせると好評

鬼北町では、移住を検討されている方に向けた「お試し移住体験住宅」と「多目的住宅」を用意しています。

鬼北町の気候や風土を実際に味わってみたい方、仕事や空き家をじっくりと探してみたい方は、利用してみてはいかがでしょうか。

詳細:鬼北町お試し移住体験住宅
詳細:鬼北町多目的住宅

鬼北町ではまた、移住ツアーなど、移住を検討している方がまちのことを知るためのイベントも企画中です。担当課に相談をすれば、希望内容に応じた個別対応もしてもらえるので、鬼北町が気になってきた方は、お気軽に問い合わせをしてみてください。

鬼北町移住相談:気軽に問い合わせできる窓口情報

担当課 企画振興課
住所 愛媛県北宇和郡鬼北町大字近永800番地1
電話番号 0895-45-1111
対応時間 8:30~17:15(土・日・祝日と年末年始を除く)
公式サイト https://www.town.kihoku.ehime.jp/soshiki/kikaku/16217.html