島根県川本町への移住ガイド:自然豊かな暮らしと充実の子育て支援
この記事では、島根県邑智郡川本町(かわもとまち)への移住を検討している方に向けて、特徴や暮らしの情報についてご紹介します。
川本町は島根県のほぼ中央に位置しており、中国地方随一の河川「江の川」が流れる自然豊かなまちです。一方で、コンパクトタウンとも呼ばれており、コンビニやドラッグストア、スーパーなどが点在しているため、便利な暮らしも実現します。
子育て支援にも力を入れている自治体なので、ファミリー世帯の移住地にもぴったりですよ。
今回は、かわもと暮らし情報センターの浪崎さんに、川本町での暮らしや魅力についてお伺いしました!
川本町の暮らし:3つの魅力的な特徴
川本町は、島根県のほぼ中央に位置しています。豊かな自然環境がある一方で、公共施設や金融機関、買い物できる場所もそろっているので、便利な生活ができます。
健康食品である“エゴマ”の栽培でも知られるまちなんですよ。
▲川本町の特産品。エゴマは“畑の青魚”と呼ばれるほど栄養満点。油やドレッシングなどに加工され販売されています。
川本町での暮らしは、下記のような方にぴったりです。
- 本格的な田舎暮らしがしたいけど、ある程度利便性も保ちたい
- 充実した子育て支援のあるまちで、子どもたちをのびのびと育てたい
- 週末には自然の中で思いっきり遊びたい
なぜ上記のような方に向いているのか、川本町の特徴をあげながらご紹介していきます。
特徴1:山と川の豊かな自然で四季を満喫できる環境
▲川本町を流れる江の川ではカヌーやラフティングなどのアクティビティも充実している。
川本町は、本格的な田舎暮らしを満喫できるまちです。すぐそばに川や山がある環境なので、子どもたちはもちろん、大人も一緒になって思いっきり遊べます。
▲大自然の中で子どもの感性を育める!
秋には山々が色鮮やかに染まる紅葉、冬には雪景色が見られるので、四季の移り変わりを全身で感じられることでしょう。また、春先には島根県だけに生えるという絶滅危惧種“イズモコバイモ”の花が美しいと評判です。
▲川本町の県道187号を北へ3キロほど走ると、山崖斜面一面のイズモコバイモが見られる。3月が見頃。
野生のホタルに会えることもあるなど、動植物を身近に感じられるのも魅力的です。
特徴2:自然と利便性が調和したコンパクトタウン
川本町では本格的な田舎暮らしができますが、生活に必要なものは身近で手に入ります。川本町にある道の駅「道の駅インフォメーションセンターかわもと」では、地元産のお野菜も安く購入できますよ。
また、中心部にある「弓市商店街」には、生鮮品やギフトショップ、化粧品店、手芸品店など、約83店舗が軒を連ねています。弓市商店街には飲食店も多いため、飲み歩くのが好きな方にもおすすめの移住地といえそうです。
加えて病院や金融機関もあるので、不便のない暮らしができますよ。
特徴3:子育て世帯に優しい環境と充実した支援制度
川本町は、これから子育てがスタートする人や、子育て真っ最中の方への手厚いサポートを実施しています。
まずご紹介したいのは、子どもとその保護者を対象に教育委員会が実施している体験活動です。田植えや山菜採り、タケノコ掘りにピザづくりなど、自然環境を活かしたさまざまな体験を行っています。その名も「かわもとポカポカ親子プロジェクト(K-POP)」!
▲タケノコ掘り。親子でできる貴重な体験は一生の思い出になりそう。
▲町内の小学生を対象に開催しているサマーデイキャンプ。子供たちの笑顔が眩しい。
このような活動を通して自然の素晴らしさに触れられるのは、ファミリー世帯にとってすごく魅力的ですよね。また、地域の方と交流を持つきっかけにもなるので、移住者にとって参加するメリットが大きいのではないでしょうか。
手厚い子育て支援:充実した補助金制度
子育てって想像以上にお金がかかるものですよね…。そんな困りごとにも対応してくれる川本町の支援金制度を、一部ご紹介します。
医療費無料 | 18歳までの子どもは医療費が全額無料 |
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保育料全額助成 | 第一子から保育料全額助成 ※所得制限などなし |
保育所完全給食 | 副食費の全額を助成している |
まげなフリーパス配布 | 公共施設や温泉施設などの利用料が無料となるパスポートを配布 ※高校生以下対象 |
川本町には、妊娠前から子育て中にかけての魅力的な支援がまだまだあります。下記サイトより支援内容をぜひチェックしてくださいね。
公式URL:かわもと暮らし/子育て・出産の支援
川本町での生活:暮らしに役立つ基本情報
▲秋の「長江寺」。多くの方を魅了する紅葉風景。
ここからは、実際に川本町で生活する上で必要なデータをご紹介していきます。
天候 | 年間平均気温13.8度 最高は8月の平均31.6度、最低は1月2月の平均-0.6度 ※気象庁HP参照(1991〜2020年) |
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人口 | 人口:3,094人 世帯:1,635世帯 (令和4年11月現在) |
病院 | 病院:1か所 歯科:2か所 |
教育環境 | 保育所:3か所 小学校:1校 中学校:1校 高等学校:1校 |
娯楽 | 夏祭り「ええなあまつりカワモト」(7月下旬または8月上旬) 音楽芸能祭(12月上旬) 産業祭(10月下旬) 石見神楽 |
遊ぶところ | かわもとおとぎ館、仙岩寺、長江寺、正蓮寺、温湯城、丸山城、ふれあい公園「笹遊里」、湯谷温泉「弥山荘」 |
食べ物 | アユ、マガモ肉、ひまわりせんべい、江川茶、猪肉、西条柿、エゴマ、あんぽ柿 |
交通 | 【鉄道】最寄り駅:JR西日本山陰本線大田市駅 【バス】 ■一般路線バス・コミュニティバス 石見交通 ・大田市-川本町 ・江津市-川本町 ■川本町スクールバス ・川本町内(ただし大田市内の井田小学校前も経由) ・邑南町営バス(おおなんバス) ・邑南町-川本町 ■大和観光 ・美郷町-川本町 ■高速バス ・石見銀山号(石見交通・イワミツアー) ・大田市-川本町-邑南町-北広島町-広島市 |
アクセス | 【車】 広島市街から約1時間45分 大田市から約40分 広島空港から約2時間 出雲空港から約2時間 |
自然環境も豊富で、コンパクトタウンと呼ばれる川本町ですが、マイカーが必須の暮らしとなります。都心の公共交通機関に慣れている方だと、ペーパードライバーだったり、運転技術に自信がなかったりと、マイカー必須というのは少しだけネックに感じる方もいるかもしれません。
しかし、車があることで好きな時間に好きな場所へ行ける、好みの音楽を流しながら川本町の自然あふれる町並みをドライブできるなど、都心ではできない生活が送れます。
ファッションや流行りのものに敏感な方は、大型ショッピングモールがある大田市や広島市へ行く方が多いそう。大田市までは車で約40分、広島市までは約1時間45分ほどの距離です。
週末にドライブがてら家族でお出かけするのも、リフレッシュとなりそうですよね。
また、川本町からほど近い石見地方には、古くから伝わる「石見神楽」という伝統芸能が存在します。川本町にも神楽社中が数件あり、お祭りなどで上演を行っているそうですよ。
▲日本神話をもとにした舞は迫力満点!
▲川本町には「川本こども神楽団」もあり、さまざまなイベントに出演しているそう。
また、川本町は、雲海の展望スポットでもある「丸山城跡」を有しています。雲海を眺めながら朝食を味わう「天空の朝ごはん」というイベントは、毎回大好評なんだとか。
▲日の出とともに見える絶景と雲海のコラボレーションはため息がでるほどの美しさ。
廃線後の線路の上を走る新感覚アクティビティ「レールバイク」も人気があります。普段は入ることのできない線路で遊べるなんて、子どもだけじゃなく、大人でもワクワクしちゃいますね。
▲レールバイクには足漕ぎタイプとスロットルタイプが用意されている。
川本町は、自然環境や利便性を兼ね備えているだけでなく、魅力的なスポットが多いことも分かりますね。
仕事事情:就農支援と地域おこし協力隊の活躍
大手求人情報サイトで川本町の求人を検索してみると、約390件がヒットしました。また、近隣都市にまでエリアを広げると411件と少しだけ増えました。※縁結び大学調べ(2022年11月時点)
実際に、川本町では、町内で働く方と近隣の大田市や江津市で働いている方の割合が半々だそう。よほどのこだわりがない限り、働き口は見つけやすそうですね。
「農業を仕事にしたい!」という方には、エゴマや白ネギ、なすに南条柿などの就農サポートも実施しています。就農前の研修経費を助成する制度や、経営開始のための助成金を支援する制度などがあります。興味のある方は、下記のURLから詳細をご確認ください。就農の先輩たちも登場していますよ!
公式URL:川本町新規就農支援
地域おこし協力隊:新たなチャレンジの場
川本町では、「チャレンジ型」と「ミッション型」のふたつの受け入れ体制を設け、地域おこし協力隊を募集しています。地域活性化や定住促進を目的としていますが、「新しいことにチャレンジしたい!」と思っている移住希望者にとって夢のある制度といえますよね。
地域おこし協力隊の活動の一部をご紹介します。
- まちづくり教室やマルシェ等の運営
- 地域の素材を使用した染織作品の制作
- 寮生活している高校生の生活や学習のサポート
- 地域の素材を活かしたお土産づくり
また、まちの中心部にある弓市商店街の空き店舗を活用した「弓市ビジネスチャレンジコンペティション(通称:弓チャレ)」という取り組みも行っています。コンペティションで採用された方は、地域おこし協力隊として3年間、起業に向けた活動を行うことができます。
弓チャレの支援総額はなんと最大1,200万円!川本町に行けば、描いていた「夢」が実現するかもしれません。
「新しいまちで、自分を試してみたい!」と思っている方は、川本町地域おこし協力隊の活動をもう少し詳しくのぞいてみませんか?詳細は下記URLよりチェック!
公式URL:かわもと暮らし:地域おこし協力隊
住まい情報:空き家バンクと充実の住宅支援制度
川本町は、空き家バンクを運営しています。調べた時点では、駐車場はもちろん、畑や倉庫のほか山付きの物件もありました。中には修繕が必要なものもありますが、その場合は下記で紹介する住宅購入助成金を活用しましょう。
空き家バンクには、売買だけでなく賃貸物件もあったので、「今すぐ川本町に移住したい!」と考えている方は、ひとまず賃貸物件に住んでみてマイホームを検討するのもいいでしょう。※2022年11月時点
川本町の空き家バンクには、外観や間取り図などが掲載され、とても分かりやすく物件が紹介されています。条件に合う素敵な住まいとの出合いが期待できますよ。
公式URL:空き家バンク
住宅購入支援:最大350万円の助成金制度
川本町では、新築・中古を問わず住宅を取得した場合に補助金が支給されます。新築の場合は最大200万円、中古住宅の場合は最大350万円まで助成してもらえますよ。
中学生以下のお子さんがいる家庭は、子ども1人につき25万円の嬉しい加算助成もあります。世帯主が45歳未満の場合、町内の業者が施工した場合など、ほかにも加算条件があるので、住宅購入の際は当てはまるのかどうかをしっかりチェックしてくださいね。
ほかにもUターン者に向けた住宅改修助成なども実施しています。住まいに関する支援金の詳細は、下記URLよりご確認ください。
公式URL:川本町住まいづくり応援事業のご紹介
空き家バンクで購入した物件に改修が必要な場合には、完成するまで民間アパートや町営住宅などへの入居も可能ですよ。
定住促進住宅:賃貸移住者向けのお得な制度
川本町では、新築戸建住宅に安価で住める「定住促進住宅」の整備を進めているそう。
駐車場付き・2階建ての新築戸建てに25,000円~40,000円の家賃で住めるお得な支援です。
しかも中学生以下のお子さんがいる家庭なら、1人につき5,000円が家賃から減額されるとか。3人まで適用され、最長10年間の支援が受けられます。お子さんが3人いる家庭が家賃30,000円の住宅に住んだ場合、月々の家賃はなんと15,000円です!
新築の家に住めて月々の出費も抑えられるなんて、子育て世帯には大助かりな制度ではないでしょうか。定住促進住宅を利用しながら、マイホームを検討するのもひとつの手ですよ。
川本町の暮らし:先輩移住者たちの生の声
実際に川本町へ移住した先輩たちの声をご紹介します。
- 移住体験プログラムに参加し、川本町の自然はもちろん、まちの人々のウェルカムな姿勢に惹かれた
- 子どもたちと一緒に自然環境の中で思いっきり遊べるので、いい思い出が増えていく
- 川本町に地域おこし協力隊として移住した。まちの高校生や中学生と触れ合う機会が多く、刺激もあり、暮らしが豊かになった
川本町の自然環境の素晴らしさはもちろん、まちの雰囲気や人々のオープンな地域性に魅力を感じている声を多く見つけました。
川本町への移住ステップ
川本町への移住を希望している方が利用できる支援制度について、ご紹介します。
ステップ1:オンライン移住相談で漠然とした不安を解消する
川本町では、Zoomを使用したオンライン移住相談を行っています。現地に行かなくても気軽に相談できるのは、忙しくてなかなか足を運べない方にとって嬉しいサポートですよね。
「川本町に移住したいけど、何から始めればいいか分からない」など漠然とした不安を抱いている方も、専任のスタッフと話すことで、次にやるべきことが見えてくるはず。
相談希望日の3営業日前までに予約をしてくださいね。
公式URL:オンライン移住相談
ステップ2:移住体験プログラムに参加して川本町のリアルを知る
川本町が行っている移住体験プログラムとは、事前に相談した内容を踏まえ、日程やスケジュールを組み立てて開催するオリジナルツアーのことです。
移住体験プログラムの申し込みフォームには、体験したい内容や住まい、子育て環境など、気になる点を記入できるようになっています。記入していく中で、自分が移住に対して重要視している点が見えてくるかもしれませんね。
実際に川本町の方とお会いしてリアルな話を聞いたり、まちの雰囲気を直接感じたりすることで、移住への道が大きく開けるでしょう。
詳細やお申し込みは下記URLからお願いします。
公式URL:川本町移住体験プログラム
ステップ3:移住が決まったら「移住支援金」についてチェックする
川本町への移住を決めたら、どのような移住支援金があるのかを確認しましょう。東京圏にお住まいの方は下記の制度が利用できます。
わくわく島根生活実現支援事業 | 東京23区から島根県へ移住した場合に補助金が支給される。 ※細かな要件あり ■単身の場合:60万円 ■2人以上の世帯の場合:100万円 |
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要件などの詳細は下記URLよりご確認ください。
公式URL:わくわく島根生活実現支援事業
また、島根県への移住を検討している方に向けたサイト「くらしまねっと」に会員登録をすると、下見に来る際の交通費の助成や、引っ越し割引を受けることができます。
もちろん川本町への移住にも適用されますので、登録しておいて損はありませんよ。
公式URL:くらしまねっと/しまね移住情報ポータルサイト
川本町への移住に関するお問い合わせ
川本町への移住に興味を持たれた方は、下記へお問い合わせください。
担当 | かわもと暮らし情報センター |
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住所 | 〒696-0001 島根県邑智郡川本町大字川本608-1 |
電話 | 0855-74-2110 |
公式サイト | https://www.kawamotogurashi.jp/ |