奈良県葛城市で暮らす魅力とは?移住に役立つ仕事・住まい・支援の情報
この記事では移住を考えている人に向けて、奈良県葛城市(かつらぎし)の特徴や仕事、住まいといった、暮らしに役立つ情報をご紹介します。
葛城市は奈良県北西部に位置し、大阪府と接しています。盆地と山麓地域で構成されたまちです。
今回は、葛城市企画政策課の西川さんと和田さんに、地域の魅力や暮らし、移住支援などについてお聞きしました。
※上記キャラクターは、葛城市マスコットキャラクター「蓮花ちゃん(市制施行20周年イラスト)」です。
葛城市の特徴を3つご紹介
葛城市は豊かな自然と歴史と文化のまちとして栄えてきました。数多くの国宝や重要文化財が伝わる當麻寺(たいまでら)や、相撲発祥の地など名所・旧跡に恵まれ、多くの観光客が訪れています。
そんな葛城市には次のような特徴があります。
- 大阪市内まで約30分。交通アクセスが良く、ベッドタウンとして最適なまち
- 自然豊かで公園が多く、子育てにぴったりのまち
- 日本初の天覧相撲が開催された、相撲発祥の地
これらの特徴について、詳しく紹介します。
特徴1:大阪市内まで約30分。交通アクセスが良く、ベッドタウンとして最適なまち
▲近鉄の観光特急「青の交響曲(シンフォニー)」
葛城市は近鉄南大阪線、近鉄御所線、JR和歌山線の3路線の電車が走っており、交通アクセスが良いまちです。大阪市内まで約30分で行けるので、通勤や通学に便利です。また、近隣の大和高田市(やまとたかだし)や橿原市(かしはらし)に通勤・通学する人も多いようです。
葛城市には高速道路も走っており、インターチェンジもあるので、車で移動する際も便利です。
出版社が公表した「住みよさランキング2023(※)」では、葛城市が全国第34位・近畿地区第3位にランキングしています。ベッドタウンとしての住みやすさはもちろん、「市政フォーラム」や後述する「こども議会」などで、市民の声が市政に反映されやすい点も、上位にランキングしている理由の一つかもしれませんね。
(※)東洋経済新報社が全国812市区を対象にしたランキング
特徴2:自然豊かで公園が多く、子育てにぴったりのまち
▲屋敷山公園
▲屋敷山公園で開催される公園祭り
葛城市は自然が豊かです。春には、しあわせの森公園では芝桜が咲き誇り、秋には、二上山では色鮮やかな紅葉を楽しむことができます。
また、市内には公園が多く、葛城山の麓にある「葛城山麓公園(かつらぎさんろくこうえん)」や展望台のある「二上山ふるさと公園(にじょうざんふるさとこうえん)」、中央公民館・市民体育館・運動場を併設する「屋敷山公園(やしきやまこうえん)」などがあります。お子さんが楽しく遊べる場所がたくさんあるようですね。
▲二上山ふるさと公園
葛城市の子育て支援センターでは、未就学児とその保護者向けに「つどいの広場」を開催し、おはなしや童謡を楽しむことができます。子ども同士の交流だけでなく、ママ友作りにも活用できます。移住直後は周囲に知り合いがいなくて心細いこともあるかと思いますので、ぜひ「つどいの広場」に参加してみてください。
さらに、葛城市では子育て世帯をサポートするため、民間認定こども園の誘致や小規模保育所の整備などを進めています。
子育て世帯への支援の一環として、18歳までの子ども医療費の無償化や第2子目以降の保育料の無償化なども実施しています
▲子どもたちを対象にしたイベントを随時開催しています
特徴3:日本初の天覧相撲が開催された、相撲発祥の地
葛城市は、歴史や文化に触れられるまちでもあります。日本遺産にも認定された飛鳥の都と難波を結んだ竹内街道(たけのうちかいどう)は日本最古の官道として知られ、松尾芭蕉が訪れた地としても有名です。市内には多数の国宝・国の重要文化財を有する當麻寺をはじめ、神社・寺院がたくさんあり、歴史を感じさせる町並みが魅力と言えます。
▲當麻寺 重要文化財「練供養」と国宝「東塔」
また、葛城市は相撲発祥の地とされています。最も古い史書の一つ「日本書紀」には、4世紀はじめに、葛城の力士である怪力・當麻蹶速(たいまのけはや)が、出雲の野見宿禰(のみのすくね)と天皇の御前で力比べを行ったことが記されているためです。長い戦いの結果、當麻蹶速は敗れてしまいましたが、相撲の開祖として歴史に名を残しています。
そんな地元の英雄・當麻蹶速を偲んだ供養塔「當麻蹶速塚」のそばにある「相撲館けはや座」は、全国でも珍しい相撲の資料館。本場所と同じ土俵が用意され、塩まきや取り組みなどを体験できます。また、約12,000点の資料は、相撲の歴史や郷土力士に関するものなど、多岐にわたっており、相撲ファンにとっては必見のスポットです。年に1度、子どもたちによるワンパク相撲大会も開催されています。
▲相撲館けはや座
葛城市の暮らしに関する情報
ここからは、葛城市の暮らしに関する情報をご紹介します。
気候 | 8月平均気温:26.5℃ 1月平均気温:3.3℃ ※葛城市に観測地点がないため、近隣の五條のデータを掲載 ※参考:気象庁 |
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人口 | 人口:約38,000人 世帯:約16,000戸 (令和6年4月1日現在) |
病院 | 病院・クリニック:19件 歯科:16件 (令和6年5月現在) |
学校 | 保育所・保育園:7所 幼稚園・こども園:7園 小学校:5校 中学校:2校 (令和6年5月現在) |
交通 | 【電車】 近鉄南大阪線:二上神社口駅、当麻寺駅、磐城駅、尺土駅 近鉄御所線:尺土駅、近鉄新庄駅、忍海駅 JR和歌山線:大和新庄駅 【バス】 奈良交通 葛城市公共バス(れんかちゃんバス、けはや号、予約型乗合タクシー) 【高速バス】 奈良交通「やまと号 奈良・五條ー東京(新宿)線」 【車】 南阪奈道路葛城I.C. |
近隣都市 | 大和高田市、御所市(ごせし)、香芝市(かしばし) |
葛城市は国道沿いにスーパーマーケットや家電量販店、ドラッグストアなどが立ち並んでいるため、日常の生活は市内で完結できます。大きな買い物をしたい場合は、近隣のショッピングモールや橿原市や大阪のデパートに行くことになります。
また、葛城市内には「道の駅 かつらぎ」と「道の駅 ふたかみパーク當麻」の2つの道の駅があります。
「道の駅 かつらぎ」には、大型の直売所があり、地元野菜だけでなく肉、魚、お惣菜、二輪菊日本一の産地の特徴を活かした花の販売も行っています。フードコートには、食堂、カフェ、ベーカリなどご当地食材を使用した飲食店が並びます。移住後の日常的な買い物施設としても活用できるでしょう。
公式:道の駅 かつらぎ
「道の駅 ふたかみパーク當麻」は、地元野菜・花・手作り加工品などの販売や飲食だけでなく、7,000㎡の「芝生広場」や、遊具が設置された「わんぱく広場」、展望台や散策道などがあるので、葛城市の自然に触れたい方にとって、特に魅力的な道の駅です。
どちらの道の駅も葛城市の魅力を発信する拠点となっているので、葛城市への移住を考えている方は訪れてみるといいでしょう。
医療機関も揃っていますが、入院が必要なケースでは橿原市など近隣の総合病院に行くことになります。総合病院は車で30分圏内に3〜4カ所あるので、アクセスは悪くありません。
【子育て】市内の小・中学校全てが学校情報化優良校
葛城市ではICT教育に力を入れており、市内の小・中学校全てが学校情報化優良校として認定されています。小・中学校には電子黒板が導入されているほか、子ども一人ひとりにタブレットが配布されています。
また、2023年度には「こども議会」を開催。地方自治のしくみを学ぶとともに、葛城市のまちづくりに関する提案や質問を行って、市政への理解を深めました。議会では「タブレットなど机の上に置くものが増えて教科書が広げにくい」との意見があり、机を拡張するツールを導入することになりました。
【仕事】約65%が市外に通勤。近隣も含めて検討すると求人は多い
大手求人情報サイトで葛城市の求人を調べたところ、約200件以上ヒットしました(令和6年5月現在)。
※求人情報の一例
車での通勤時間30分圏内である25km以内で検索すると、約82,000件以上ヒットしました(令和6年5月現在)。近隣地域も含めて探すと、希望の仕事が見つかりそうですね。
※求人情報の一例
市内で働く人の業種は1次産業から3次産業まで幅広いです。また、働く人の約65%が市外に通勤しています。
【住まい】近隣と比較すると土地の価格がお手頃
大手住まい情報サイトで葛城市の賃貸物件を調べたところ、約180件ヒットしました(令和6年5月現在)。家賃相場は、2LDK・3K・3DKで約6.72万円です。近隣と比較するとやや借りやすい価格です。
※賃貸物件の一例
葛城市では、空き家バンクが利用できますが、現在は登録件数が少ない状況です。下記サイトをこまめにチェックしてみてください。中古物件をお探しの際は、民間の不動産会社に問い合わせてみるのも良いでしょう。
公式:特定非営利活動法人空き家コンシェルジュ
公式:奈良県葛城市空き家バンクサイト
また、葛城市は近隣と比較すると土地の価格がお手頃なため、新築住宅を購入する人も多いようです。葛城市では、市内に新築住宅または中古住宅(建築後10年を経過していないもの)を取得した人に、最大5万円を補助していますので、対象となる人はご活用ください。
公式:葛城市「すむなら葛城市住宅取得事業」
葛城市に移住した人の声・感想
次に、葛城市に移住した方の感想をご紹介します。
- 子育て環境が良さそうだったので移住してきた。住み心地も良く満足
- コンビニやスーパーなどが近くにあり、物価もやや安い。電車も都心部に行きやすく便利
- 落ち着いて生活できるところが気に入っている
- 自然が豊かで落ち着けるが、車がないと不便かも
- 自然が豊かで、治安も良く、子育てしやすい
葛城市は落ち着いた雰囲気のまちのようですね。
葛城市へ移住するために利用したい窓口・支援
葛城市への移住を検討し、十分に情報収集を行ったら、下見に行ってみましょう。春や秋の観光シーズンであれば市のイベントも開催されますし、より葛城市の魅力を知ることができます。移住相談会などは特に開催していませんので、直接、移住相談窓口でご相談ください。
葛城市は自然豊かでありつつ、生活に不便のないまちのため、移住者が増えています。暮らしやすい・子育てしやすい環境への移住を検討するときには、ぜひ葛城市を候補に入れてください!
葛城市への移住に関するお問い合わせ
移住相談窓口 | 葛城市 企画政策課 |
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住所 | 〒639-2195 奈良県葛城市柿本166番地 |
電話 | 0745-69-3001(代表) |
公式サイト | 移住・定住・空き家 |