河南町への移住はどう?暮らし・仕事・住居・支援内容を解説
この記事では、地方移住を検討している方に向けて「大阪府河南町(かなんちょう)」での暮らしや移住情報をご紹介します。
大阪府の南東部、奈良県との県境に位置する河南町は、山地や森林、田畑が広がる自然豊かなまちです。のどかなエリアである一方で都市部の大阪市・堺市にほど近く、田舎すぎない“ちょうどいい暮らし”が叶います。
また、「22歳まで医療費助成」や「第2子以降の保育料全額補助」といった手厚い子育て支援制度が整備されており、ゆとりを持って育児に臨める点もおすすめポイントです。
今回は河南町役場の総合政策部・秘書企画課にお勤めの森口さんにお話を伺いながら、河南町での暮らし・仕事・住居・支援内容などを詳しくご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
河南町の暮らしとは?主な3つの特徴をご紹介
河南町は、大阪府の南河内郡に位置し、金剛山地・葛城山の西麓にあります。町内には豊かな自然環境のほか、古墳や遺跡などの歴史的スポットも多くあり、「自然や歴史、緑に恵まれた住み心地の良いまち」として近年注目を集めています。
そんな河南町には、主に次のような特徴があります。
- 自然に囲まれながらも都会へのアクセス良好
- 農業が盛んで、地産地消の暮らしが叶う
- 子育て支援が充実!郷土愛を育てる教育も魅力的
具体的な魅力について、以下で詳しく見ていきましょう。
特徴1:自然に囲まれながらも都会へのアクセス良好
河南町は町域の約3分の1を占める山地部が「金剛生駒紀泉国定公園(こんごういこまきせんこくていこうえん)」に指定されており、国の天然記念物に認定されているブナ林も有するなど緑あふれる環境です。また、町内には梅川・千早川・石川といった河川も流れ、美しい緑や水辺の風景を日常的に堪能できます。
そういった豊かな自然を身近に楽しみながらゆったりとした暮らしを楽しめるほか、都市部にアクセスしやすいことも河南町の魅力です。大阪市や堺市には1時間かからずに移動でき、「都会で遊びたい」と思った時に足を運びやすい環境となっています。
都市部に近いロケーションにありながらも都会の光がほとんど入ってこないため、天気の良い日には満天の星を堪能できることも河南町で暮らす魅力です。
▲冬にはオリオン座もくっきり!幻想的な夜空を日常的に堪能できます
特徴2:農業が盛んで、地産地消の暮らしが叶う
河南町は大都市である大阪市や堺市に近い立地を活かし、都市近郊農業が盛んです。野菜や果物、お米の栽培が活発で、町内の「道の駅かなん」では多彩な種類の農産物をお手頃価格で購入できます。
公式:道の駅かなん
河南町では、小中学校の食育にも尽力しております。学校給食センターでは河南町産の野菜を多く使っており、地産地消率は約30%と非常に高い率を誇っています。
特にイチゴ農家の数は大阪府内でもトップクラスで、「紅ほっぺ」という品種が多く栽培されています。甘みが強い品種なので、練乳をかけずにそのまま食べるのがおすすめです。
ちなみに、町内には近鉄百貨店の自社ファームがあり、そこで栽培された紅ほっぺはあべのハルカス近鉄本店にて「はるかすまいる」というブランド名で販売されています。地域活性化につながる大注目の事業です。
特徴3:子育て支援が充実!郷土愛を育てる教育も魅力的
子育て支援が充実していることも、河南町で暮らす大きな魅力です。主な支援制度は以下の通りです。
子ども医療費助成 | 22歳までの医療費を助成 ※通院・入院時の自己負担額は1日最大500円(同月3回目以降は0円) |
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第2子以降の保育料無償化 | 保育施設に入園している子どもが第2子以降に該当する場合は、第1子の年齢に関わらず保育料相当額を全額助成 |
公式:河南町「子育て」
教育面においては、河南町の自然を活かした取り組みを行っていることが大きな特徴です。地域の方の協力のもとで学校外での活動が活発に行われており、郷土愛が自然に育まれていきます。
近年は小学校の統廃合が進み、2024年5月時点での小学校の数は2校のみですが、スクールバスが運行されているためどのエリアからでもアクセスしやすい印象です。5~10分間隔でバス停が設置されており、安心して通学できます。
「安全に通っていただきたい」といった想いからバス停の場所にも配慮しており、危険なところを歩くことなく通学していただけます。
なお、町内には「大阪府立近つ飛鳥風土記の丘」をはじめ、「寛弘寺古墳公園」や「史跡金山古墳公園」など、古墳に親しめる公園が多くあり、ファミリーを中心として地域の方の憩いの場となっています。大きな遊具がある公園を利用したい場合は、車を約15分ほど走らせて富田林市の「錦織公園」を訪れるとよいでしょう。
▲「大阪府立近つ飛鳥風土記の丘」は桜の名所としても有名で、シーズン中は町外からも多くの花見客が訪れます
子育てファミリーには、町内にある「ワールド牧場」もおすすめです。ポニーやヤギとのお散歩体験や牛の乳しぼり体験、動物たちへのエサやり体験を楽しめるほか、フィールドアスレチックや温泉施設もある人気のスポットで、町外からの利用者も大変多いですよ。
公式:大阪府立近つ飛鳥風土記の丘
公式:寛弘寺古墳公園
公式:金山古墳公園
公式:錦織公園
公式:ワールド牧場
河南町の暮らしに関する情報
続いては、気候や病院、学校、交通など、河南町での暮らしに関連するお役立ち情報をまとめました。
気候 | 1月:平均気温6.2℃ 8月:平均気温29℃ ※参考:気象庁ホームページ(河南町内に観測地点がないため、近隣の大阪市のデータを参照) |
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人口 | 約14,700人(令和6年3月末時点) |
病院・クリニック | 約16院 |
学校 | 保育施設:2園 小学校:2校 中学校:1校 大学:1校 |
名所・観光 | ワールド牧場、弘川寺、近つ飛鳥風土記の丘、大阪府立近つ飛鳥博物館 など |
行事・イベント | だんじり祭り、大ヶ塚八朔市、秋の文化祭典、かなん桜まつり など |
交通 | 【鉄道】 町内に路線なし ※最寄り駅は役場からバスで約10分の場所にある近鉄長野線「富田林駅」 【バス】 4市町村コミバス「金剛ふるさとバス」 河南町コミュニティバス「カナちゃんバス」 コミュニティタクシー「やまなみタクシー」 【道路】 国道309号 大阪府道27号柏原駒ヶ谷千早赤阪線 大阪府道33号富田林太子線 など |
近隣都市 | 大阪府:富田林市、南河内郡太子町・千早赤阪村 奈良県:葛城市、御所市 |
河南町にはスーパーやドラックストアが複数あり、食料品や日用品のお買い物に困ることはありません。それ以外のショッピングやレジャーを楽しみたい場合は大阪市や堺市といった都市部へ足を運ぶとよいでしょう。
町内に飲食店もいくつか点在していますが、近隣の「富田林駅」周辺にはさらに多くの店舗が集結しています。私たち職員も食事に行く際は、よくそのエリアへ出向いていますよ。
町内には役所やスーパーといった主要施設を通るバス交通網が充実しているため、車を持っていなくても問題ありません。ただし、より快適に生活したい場合はマイカーの取得を検討することをおすすめします。
ちなみに、河南町では電気自動車の充電設備の設置費を補助する支援制度を実施しているため、移住を機に車を購入する予定がある方はぜひチェックしてみてください。
公式:河南町「令和6年度電気自動車等充電設備設置費補助金について」
仕事情報:町外も含めると豊富な選択肢あり
大手求人サイトで河南町における正社員の求人を検索したところ、約470件がヒットしました。25km圏内まで範囲を広げると20万件以上が該当したため、多彩な選択肢から仕事探しを行いたい場合はぜひ町外も含めて探してみるとよいでしょう。
参考:河南町内における正社員求人の一例
参考:河南町外における正社員求人の一例
実際にも町内より町外で働く方のほうが多い印象です。隣接する富田林駅周辺の工業団地のほか、片道約1時間の大阪市・堺市内へ通勤している方も少なくありません。
なお、河南町における世帯年収の相場は約470万円です。河南町で生活するための収入の目安として、仕事探しの際にぜひ参考にしてみてください。
参考:河南町における世帯年収相場の一例
住まい情報:土地が安く、マイホームを手に入れやすい
大手不動産情報サイトにて河南町内の住宅情報を検索したところ、賃貸の場合はワンルーム・1K・1DKの間取りで約2万円から出回っており、6~7LDKの場合でも約8万円と大変リーズナブルな相場となっていました。また、売買物件の場合は400万円台~3,000万円台まで幅広く、予算に合った物件探しが叶いそうです。
参考:河南町における賃貸物件情報の一例
参考:河南町における売買物件情報の一例
河南町は土地も安く、夢のマイホームを手に入れやすい環境です。
また、河南町で物件探しを行う際は「空き家バンク」もあわせてチェックしてみるとよいでしょう。タイミングが良ければ、空き家を活用してリーズナブルに住まいを設けることが可能です。
また、河南町では移住者向けの住宅支援をたくさん提供しています。下記の詳細を確認し、要件に当てはまる場合はぜひ活用してみてください。
三世代同居・近居支援事業 | 親子での同居・近居を目的として住宅を取得またはリフォームをする場合に、住宅取得・リフォーム費用の一部を助成 |
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住宅ローンの金利優遇 | 上記の三世代同居・近居住宅取得支援制度に該当する見込みがある方が「フラット35」を利用する場合、一定要件を満たせば「フラット35子育て支援型・地域活性化型」が利用可能+適応金利から当初5年間0.25%引き下げられる |
耐震診断・設計・改修費補助 | 耐震診断・設計・改修を実施する所有者を対象に費用を補助 |
住宅用太陽光発電システム設置費補助 | 太陽光エネルギーを利用した住宅用発電システムを設置する人を対象に、経費の一部を補助 |
公式:河南町「住まい」
公式:河南町「耐震診断、設計・改修補助金制度」
公式:河南町「令和6年度住宅用太陽光発電システム設置費補助」
河南町へ移住した方の体験談
ここでは、実際に河南町へ移住した方の声をいくつかご紹介します。
- アウトドアが好きで、自然と身近にふれあえる環境が決め手となって移住しました。
- 気軽に大阪市や堺市にアクセスでき、田舎と都会の両方を手軽に楽しめます。
- 地域の方がみな優しく、どんな人も笑顔で受け入れてくれるアットホームな雰囲気のまちです。
- 大阪市内の他地域よりも土地の価格が安く、庭付きの広々としたマイホームが手に入りとても満足です。
- 共働きしながら子育てしやすい環境で、子どもたちは自然に囲まれながらのびのびと過ごしています。
河南町へ移住した方の多くが、自然豊かな環境や都市部へのアクセスのしやすさ、地域の方の温かさなどを高く評価していました。また、独自で展開している子育て支援策にも満足している方が多く、「子育てしやすい!」といった喜びの声も多くみられます。
河南町への移住ステップ
河南町への移住に興味をお持ちの方は、まずは下記の移住・定住窓口である「総合政策部 秘書企画課」に相談してみるとよいでしょう。また、実際に現地を散策してまちの雰囲気や生活・交通の利便性等を確認してみると、河南町への移住がご自身に合っているかどうかを判断しやすくなります。
お越しになる際は、桜や紅葉の季節がおすすめです。特に「弘川寺」の桜・紅葉の風景は圧巻の美しさですよ。また、春にはイチゴ、夏から秋にかけてはイチジクが旬を迎えるため、ぜひ「道の駅かなん」等で購入して味わってみてくださいね。
公式:弘川寺
河南町への移住に関するお問い合わせ
担当課 | 総合政策部 秘書企画課 |
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住所 | 〒585-8585 大阪府南河内郡河南町大字白木1359番地の6 |
電話番号 | 0721-93-2500 |
対応時間 | 平日9:00~17:30 |
公式サイト | https://www.town.kanan.osaka.jp/index.html |