宮城県岩沼市への移住のすすめ:子育て支援と好アクセスが魅力の街
この記事では移住を考えている人に向けて、宮城県岩沼市(いわぬまし)の特徴や仕事、住まいといった、暮らしに役立つ情報をご紹介します。
宮城県岩沼市は宮城県の中央部、仙台市の南約18kmに位置し、仙台平野が広がる都市です。交通の便がよいことから、「臨空工業地帯」の一角として大小の企業が進出しています。
今回は、岩沼市政策部まちづくり政策課の八重樫さんと石川さんに、地域の魅力や暮らし、移住支援などについてお聞きしました。
岩沼市の3つの特徴:子育て支援、教育、アクセスの良さ
東北といえば積雪が多いイメージがありますが、岩沼市は宮城県の中でも雪が少ない温暖なまちです。また、東京と比較して夏は約3.6℃涼しく、年間を通して過ごしやすいです。
そんな岩沼市での暮らしは、次のような方に適しています。
- 子育て中、またはこれから子育ての予定
- 子どもの教育に力を入れたい
- 交通の便のよいところに住みたい
上記のような方に適している理由を、岩沼市に見られる3つの特徴から解説します。
特徴1:充実した子育て支援センターと多様な支援制度
▲「岩沼市東子育て支援センター」。職員やボランティアが読み聞かせを行っている
岩沼市では、各小学校区に子育て支援センターがあり、小さなお子さんと保護者が利用できます。
日々の子育てが楽しくなるようなイベントを季節に合わせて開催しているほか、転入してきた親子を対象とした子育て関連施設やカフェなどの紹介、親同士の交流を図る「Welcomeサロン」を実施しています。移住したら、ぜひ活用して、パパ友・ママ友を作りたいですね。
また、各月の子育て関連イベントがひと目で分かる「Happy チャイルドカレンダー」をボランティアと協力して作成しており、市内各所で配布しています。こちらも活用しましょう。
さらに、岩沼市では放課後児童クラブの増設を予定しています。働くパパママには嬉しいニュースですね。
岩沼市の子育て支援の一部をご紹介します。
子どもの医療費助成 | 0歳〜18歳の子どもの医療費を助成 |
---|---|
産後ケア事業 | 産後12月までの産婦のうち、心身の不調や育児不安、身近に支援者がいないなどの人に対し、訪問型・デイサービス型、ショートステイ型の3つの方法により、助産師のケアを受けることができる事業 |
伴走型相談支援事業 | すべての妊婦・子育て世帯を対象に、助産師や保健師が面談や訪問などを通して、妊娠期から子育て期まで一貫して相談に応じながら様々なニーズに即した必要な支援につなぐ事業 |
ファミリー・サポート・センター事業 | 子育てを支援してほしい親と子育てを応援したい人をつなげる有償ボランティア事業。学校、保育所などの開始前や終了後に子どもを預かってもらったり、保育施設までの送迎をお願いしたりできる |
子育てアプリ(いわぬまiキッズアプリ) | 子どもの予防接種のスケジュール管理や成長の記録管理ができたり、健診や教室の日程、イベントなどの情報が受け取れるサービス |
▲東保育所で岩沼市マスコットキャラクター「岩沼係長」と遊ぶ子どもたち
特徴2:先進的なICT教育と地産地消の自校給食
岩沼市では学校教育に力を入れています。小中学校の児童生徒に1人1台のiPadを配布して学びのツールとして活用し、ICT(※)教育に積極的に取り組んでいます。さらに、指導助手や支援員を配置しており、きめ細やかな教育を行っています。
(※)「Information and Communication Technology」の略称で「情報通信技術」のこと
▲iPadを利用して学ぶ子ども
特徴的な取り組みとしては、中学校技術科の授業の中で3Dプリンターや双方向性のあるプログラミング教材を使い、「ものづくり」に触れさせている点です。将来、優れた技術者が生まれるかもしれませんね。
▲3Dプリンターを使った授業の様子
また、市内全小中学校で自校給食を行っているので、できたての美味しい食事がいただけます。地元の野菜を使った地産地消メニューが提供され、食育によいと保護者からも好評です。
▲自校給食。児童生徒が自分たちで育てた野菜を使った給食が提供されることもある
特徴3:飛行機・電車・車で便利な好アクセス
▲岩沼駅。駅舎内には「エフエムいわぬま」のサテライトスタジオが設置されている。(「岩沼市移住定住ポータルサイト」から引用)
岩沼市は飛行機・電車・車、どれを利用しても好アクセスで、どこに行くのも利便性が高いです。仙台市までは電車で約20分、車で約30分ととても近いうえ、岩沼市は国道4号と6号の合流点であり、岩沼インターチェンジから高速道路への乗り入れも可能です。
仙台空港へは電車で約30分、車なら約20分なので、各都市への移動もスムーズです。仙台空港から名古屋(中部)まで飛行機で約1時間10分、大阪(伊丹)まで飛行機で約1時間30分ですので、出張や旅行に便利ですし、二拠点生活も可能です。
また、スキー場や温泉地まで約1時間で行くことができるので、週末のレジャーにも便利です。
岩沼市での暮らし:子育て、仕事、住まいの具体情報
▲「金蛇水神社」の外苑にある「牡丹苑」。毎年5月上旬頃から2週間「花まつり」が開催される
ここからは、岩沼市の暮らしに関する情報をご紹介します。
気候 | 岩沼市に観測地点がないため、近隣の名取市のデータを掲載 8月平均気温:24.3℃ 1月平均気温:1.6℃ ※参考:気象庁 |
---|---|
人口 | 人口:約43,600人 世帯:約18,800戸 (2024年11月現在) |
病院 | 病院・クリニック:29ヶ所 歯科:17ヶ所 |
保育施設・学校等 |
保育施設:17所 |
交通 | 【空港】 仙台空港(岩沼駅から車で約20分) 【電車】 JR東北本線・常磐線:岩沼駅 (岩沼駅から仙台駅まで約20分) 【バス】 岩沼市民バス 【車】 仙台市まで約30分 |
近隣都市 | 名取市、仙台市 |
特産品 | 米、トマト、きゅうり、メロン、白菜、りんご |
【気候・地勢】
岩沼市の夏は涼しくて過ごしやすく、8月の平均気温は24℃ほどです。冬でも雪が少なく、温暖なまちです。通勤場所や買い物には車があると便利ですが、地形が平坦なため、自転車での移動も容易です。
【買い物】
市内にはショッピングセンターやドラッグストアが多数あるほか、中心部には商店街があり、おしゃれなパン屋やカフェ、飲食店等があり、普段の生活は市内で完結します。
【医療機関】
医療機関については、クリニックがいくつもあるほか、地域の二次救急医療機関「総合南東北病院」、日本最初の不妊治療専門病院で産婦人科と小児科が揃う「スズキ記念病院」があり、かかりつけ医から総合病院まで充実しています。
【イベント】
岩沼市では、一年を通してたくさんの祭りやイベントがあります。
牡丹・ツツジ・藤が咲き誇る5月の「金蛇水神社(かなへびすいじんじゃ)花まつり」や、大人も子どもも楽しめる青空テント市やステージ発表、その年に合わせたさまざまな催しが行われる8月の「いわぬま市民夏まつり」、四季折々の花が無料で見られ、大きな千人鍋で作られた「いも煮」が振る舞われる11月の「ハナトピア岩沼 秋の収穫祭」など盛り沢山です。
こうした祭りやイベントには積極的に参加して、地域の人々と親睦を図りたいですね。
【子育て】充実の公園・児童館と複合施設JOCA東北
岩沼市での子どもの遊び場は、公園や児童館がおすすめです。
岩沼市では、大型コンビネーション遊具やローラーコースター、バーベキュー広場がある「岩沼海浜緑地公園」や、複合遊具やターザンロープのある「朝日山公園」をはじめとして、多くの公園があります。
児童館では、地域の子どもたちが遊びの拠点として集まり、集団での協調性や社会性を育むことができます。
また、複合施設「JOCA(ジョカ)東北」では、天然温泉やウェルネス、そば処をはじめ、保育園、障害児・者のデイサービス、就労支援などが設けられています。老若男女問わず、地域の方が日常的につながり合える場として、多くの方が利用しています。ぜひ一度訪れてみてください。
なお、市内沿岸部(二野倉地区)にある「いわぬまひつじ村」では、羊とのふれ合いやエサやり体験などのアクティビティが楽しめます。
仙台空港臨空公園では、飛行機の離着陸を間近で見られるので、乗り物好きのお子さんにおすすめです。
【仕事】製造業を中心に豊富な求人と便利な通勤環境
大手求人情報サイトで岩沼市の求人を調べたところ、約1,750件ヒットしました。
※求人情報の一例
岩沼市では工業団地を中心に多くの企業が立地しており、求人数も多いです。また、仙台まで電車で約20分、車で約30分と通勤しやすいため、仙台市へ通勤している人もいます。仙台空港も近く、出張などにも便利です。
岩沼市民の通勤の平均所要時間は約26.2分(※)。職住近接なら家族と過ごす時間も増えますね。
(※)出典:総務省「平成30年住宅・土地統計調査」
【住まい】仙台市と比べてリーズナブルな新築・賃貸物件
大手住まい情報サイトで岩沼市の賃貸物件を調べたところ、約330件ヒットしました。
※賃貸物件の一例
また、岩沼市は土地や家賃の価格が安く、賃貸住宅の家賃は仙台市の相場と比べておよそ1万円安く住むことができます。新築住宅の平均価格は仙台青葉区の約2/3(※)です。
(※)2022年12月21日時点の100〜110平方メートル未満の新築住宅価格。不動産情報サイトの情報を元にスプラウトジャパン調べ。
岩沼市移住者の声:子育て環境と地域コミュニティの魅力
次に、岩沼市に移住した方の感想をご紹介します。
- 子どもが毎日食べるものなので、給食に力を入れている点がいい
- 子育て中ですが、自治会の人や地域コミュニティで見守りや声掛けを積極的にしてくれて助かる
- 子育て支援センターや医療環境が充実しているので安心して暮らせる
- 図書館の蔵書が充実している
- 仙台に近いのに土地の価格が手頃で、お店を構えるのによかった
- 市民同士のつながりが強いと感じる
子育てのしやすさや支援の充実が好印象のようです。また、実は岩沼市の図書館の蔵書冊数はピカイチで、県平均や全国平均を大きく上回っています。読書好きには嬉しいですね。
岩沼市への移住サポート:相談窓口と支援制度の活用法
▲「岩沼市移住定住ポータルサイト」トップ画像
岩沼市への移住を検討したら、まずは情報収集から始めましょう。岩沼市ではオンライン個別相談もできますので、ぜひ活用してください。
情報収集が済んだら、次は下見です。八重樫さんによると、下見に特におすすめの時期は1月と5月とのこと。
日本三稲荷のひとつ「竹駒神社(たけこまじんじゃ)」では、1月14日に松焚祭(どんと祭)が行われ、お正月飾りや御神符・お守りを御神火によりお焚き上げします。「竹駒神社」は県内での初詣参拝者数が1位、2位を争う神社で、産業開発・五穀豊穣・商売繁盛などのご利益があると言われています。
▲「竹駒神社」は岩沼駅の東口より徒歩で約15分
また、5月上旬は「金蛇水神社」で「花まつり」が開催されます。境内入口にある樹齢300年にもなる「九龍の藤」や外苑の「牡丹苑」では、ツツジが華やかに咲き誇り、参拝者だけでなく、多くの観光客の目を楽しませます。「金蛇水神社」は金運の神様が祀られているとされ、海外からの旅行者にも人気の神社です。
▲「金蛇水神社」の「九龍の藤」。参道には土産処、食事処、カフェテラスがある
上記の季節以外に訪れても、おいしいグルメを楽しむことができます。岩沼市はラーメン激戦区と呼ばれるほど、県内でも人気のラーメン店が多いまちです。市と観光物産協会で市内のラーメンを紹介する「ラーメンマップ」を作成しているのでチェックしてみましょう。
▲市と観光物産協会が作成した「ラーメンマップ」
岩沼市では、宮城県と共同で、移住支援金を交付しています。該当する人は活用してください。
宮城県移住支援金 | 東京圏から岩沼市に移住し、対象求人へ就業する等の一定の要件を満たす場合に、単身での移住に60万円、世帯での移住に100万円を支給 ※18歳未満1人につき、100万円を加算。 |
---|
※詳細は以下のホームページからご確認ください。
公式:岩沼市移住定住ポータルサイト「移住支援」
公式:宮城県「移住支援金」
岩沼市は地方と都会の良さを感じて暮らすことができるところで、生活圏で全て揃えることができるのが魅力です。地域の方との交流もあり、馴染みやすく安心して生活できるまちです。お気軽にお問い合わせください。
岩沼市移住相談窓口:問い合わせ先と公式サイト情報
移住相談窓口 | 岩沼市役所 政策部まちづくり政策課 |
---|---|
住所 | 〒989-2480 岩沼市桜一丁目6番20号 |
電話 | 0223-23-0386 |
公式サイト | 岩沼市移住定住ポータルサイト |