鳥取県岩美町への移住!海と山に囲まれた自然豊かな暮らしを満喫
この記事では、地方への移住に興味のある方へ向けて「鳥取県岩美町(いわみちょう)」の生活情報をまとめています。
岩美町は透明度の高い海を筆頭に豊かな自然が広がっており、鳥取市へのアクセスも良くて「ほどよい田舎の暮らし」を楽しめる街です。
今回は、岩美町役場企画財政課のお二人にインタビューを行い、岩美町の魅力や特色をはじめ、移住に役立つ暮らしの情報や支援制度について伺いました。
岩美町の特徴・魅力:移住前に知っておきたい3つのポイント
岩美町は鳥取県の東北端に位置する、海と山と温泉が魅力的な街です。
美しいビーチでの海水浴やマリンスポーツを楽しめるほか、新鮮で美味しい海産物や野菜を手に入れやすいなど、海の恵みを満喫したい人には特におすすめのエリアです。
鳥取市に近く利便性が高いため、近年は若い人や子育て世帯の移住者も増加しているそうです。
それでは岩美町の特徴について、さらに詳しく見ていきましょう。
透明度抜群の海でマリンアクティビティを満喫
▲特有の景観と澄んだ水が魅力の浦富海水浴場。約1.5kmの砂浜が広がる
岩美町の最大の魅力は、海を中心とする美しい風景と豊かな自然環境です。街の中心部からすぐに海岸線が広がっているため、気軽に訪れることができます。また、整備された遊歩道を通じて、海岸線の散策も楽しめます。
岩美町を含む東西15キロにわたるリアス式海岸は「浦富海岸」と呼ばれています。この海岸は山陰海岸国立公園や山陰海岸ジオパークの一部として指定されており、貴重な地形や景観を楽しむことができます。
特に町立の「渚交流館」では、シーカヤックでの洞窟探検や、シュノーケリング、クリアカヤックを通じた海中観察など、さまざまなマリンアクティビティを体験することができます。
公式:渚交流館
▲シーカヤックなどのマリンアクティビティを通して、岩美町ならではの自然を満喫しよう
また岩美町は「松葉がに」の漁獲量で日本一を誇ります(※)。上品な旨味を持った身がぎっしりと詰まった松葉がには、冬のシーズンに多くのファンが訪れます。
※参考:岩美町(漁獲量日本一 松葉がに)
その他の見どころや観光情報については、岩美町の公式サイトをご覧ください。
公式:岩美町(観光案内)
温かい人柄と日帰り温泉が魅力の「ちょうどいい田舎」
岩美町は人々の温かさと穏やかな雰囲気が特徴です。隣人や町内会との交流が盛んで、親しくなれば野菜のおすそ分けなども日常的に行われています。
鳥取市まで車で20分でアクセスできるため、都市の利便性と田舎の暮らしを両立したい方におすすめです。
また、歴史ある「岩井温泉」をはじめとして温泉が豊富で、日帰り入浴も可能です。共同浴場や温泉宿も充実しているので、日常的に温泉を楽しみたい方に適したエリアといえるでしょう。詳細は以下の公式サイトでご確認ください。
公式:岩美町(温泉)
少人数制とスクラム教育:特産品を活かした給食も魅力
岩美町では早くから少人数教育に取り組んでおり、小学校1年生から中学校3年生まで、30人学級としています。31人以上になるとクラスが分けられるため、20人以下のクラス編成となることも多いようです。
さらに、保育園から高校までが連携して交流活動を行う「スクラム教育」により、一貫性のある教育実践を進めています。
高校生と小学生が梨の袋掛けや収穫を一緒にしたりと、全国でも珍しい取り組みを行っています。
また学校給食では、長年にわたって地産地消の取り組みが進められており、新鮮な旬の食材が給食に使われています。特に卒業を迎える小学校6年生と中学校3年生には、お祝いも込めて「若松葉がに」を贅沢に使った給食が提供されます。
▲松葉がにを丸ごと味わえる給食など、嬉しい地産地消のメニューが充実
岩美町の暮らし:海側と山側エリアの特徴と違い
岩美町は大きく、海側のエリアと山側のエリアに分けられます。
中心部となる市街地は海側にあり、鳥取市へのアクセスも良いため利便性が高いのが特徴です。海の風景に魅力を感じて移住する人が多く、移住者に特に人気のあるエリアです。
一方の山間部は、中心部に比べて雪が多く降ります。中心部から少し離れているため、買い物などには多少の手間がかかりますが、その分静かな環境で、豊かな自然に囲まれた生活を送ることができます。
実際に「静かなところがいい」という理由で、山間部への移住を希望される方もいらっしゃいます。山間部は自然が豊かで、ゆったりとした生活を楽しめる環境です。
岩美町の暮らし:気候、医療、教育、交通など基本情報
それでは次に、岩美町の暮らしに関する情報について、各種データを見てみましょう。
気候 | 1月:平均気温4.2℃ 8月:平均気温27.3℃ ※参考:気象庁(鳥取地点を参照) |
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人口 | 約11,000人 (2023年9月1日時点) |
病院 | 病院:1、診療所:2 |
学校 | 保育所:3、小学校:3、中学校:1、高校:1 |
交通 | 【鉄道】 JR西日本山陰本線:東浜駅、岩美駅、大岩駅 【バス】 ・日本交通 ・岩美町営バス 【高速道路】 山陰近畿自動車道:大谷IC、岩美IC、浦富IC、東浜IC |
アクセス | 鳥取市まで車で約20分 |
海に近い中心部には、スーパーをはじめ、ホームセンターやドラッグストア、コンビニなども揃っているため、日常的な買い物は町内で十分に済ませることができます。
日用品以外の特殊な商品が必要な場合は、車で20分ほどかけて鳥取市まで行く必要があります。そのため、岩美町での生活では基本的に車が必要不可欠な環境といえるでしょう。
公共の交通機関としてはJR線とバスがあります。JR線は1〜2時間に1本程度運行しており、バスは町内の主要な道路をカバーしています。ただし、運行頻度は都市部ほど多くありません。
子育て:新生児に対する手厚い支援制度あり
▲熊井浜で行われた「磯の観察会」に参加する親子たち
岩美町に移住すると、充実した子育て支援制度を利用することができます。
1歳未満の赤ちゃんを育てる保護者に対して、おむつ購入費を5万円まで補助する「乳児用おむつ購入費助成制度」や、自宅で育児をしている場合に月3万円が支給される「在宅育児世帯支援給付金」など、独自の手厚い支援を実施しています。
詳細な支援内容については、岩美町の公式サイトでご確認いただけます。
公式:岩美町(子育て支援)
さらに、小学校の跡地を利用した「遊びの広場」には、大型遊具や広々とした芝生があり、幅広い年齢の子どもたちが安全に遊べる環境が整っています。
また、美しいビーチも近くにあるので、夏には子どもと一緒に海水浴を楽しむなど、自然豊かな環境で四季を通じて家族で楽しむことができます。
仕事事情:鳥取市への通勤圏と地元での起業支援
大手求人サイトで岩美町の正社員求人を検索したところ、約100件の求人情報が見つかりました。また、車で約30分程度の通勤圏(25キロ圏内)まで広げると、約3,500件の求人情報がありました(2023年9月時点)。
※参考:求人情報の一例(岩美町のみ)
※参考:求人情報の一例(岩美町から25km以内)
岩美町からアクセスが良く、求人件数も多い鳥取市内で働いている方が多いようです。
また、地域おこし協力隊として移住してきた方が、任期終了後に起業するケースもあります。漁師や海女として働いたり、既存の民宿を引き継いだり、新たにゲストハウスや飲食店を経営したりと、多様な起業形態が見られます。
参考:岩美町(岩美町地域おこし協力隊)
岩美町で起業する場合、「創・開業支援」制度を利用すると、補助率3分の2、最大50万円の助成を受けることができます。
参考:岩美町(創・開業支援)
一方で岩美町では稲作が盛んです。農業に新規参入する場合は、ネギやトマトなどの野菜栽培も人気があります。
住まい探し:空き家バンクの活用とリフォーム助成制度
大手住宅情報サイトで岩美町の賃貸物件を探したところ、1Kの部屋が4室見つかりました(2023年9月時点)。このほか、新築や中古の販売物件が5件ほどありました。
※参考:物件情報の一例
こうした住宅不足の状況を踏まえ、岩美町では町内への定住を希望する人向けに「空き家活用情報システム(空き家バンク)」を運営しています。こちらには売買・賃貸含めて10件以上が登録されており、ある程度の選択肢があります(2023年9月時点)。
公式:岩美町(空き家の利活用)
空き家バンクを利用して移住される方には、定住をしていただきたいという思いから、自治会への加入を条件としています。
また近年、鳥取市までつながる新しい道路が開通し利便性が向上したことから、そのインターチェンジ付近に分譲地が登場しています。新築を検討している方はぜひ確認してみてください。
新築・リフォームともに費用の一部助成を受けることができ、特に子育て世帯ではより手厚い支援があります。詳細は公式サイトでご確認ください。
公式:岩美町(住宅新築・リフォーム資金助成)
岩美町移住者の声:自然の魅力と田舎暮らしの実情
それでは実際に、岩美町へ移住した方々の感想や口コミを見てみましょう。
- 海の透明度が高くてきれい
- マリンスポーツやウィンタースポーツを楽しめる
- 野菜や海産物が新鮮で美味しい
- 部屋によく虫が入ってくる
- 冬場の光熱費がかさむ
- ご近所さんとの距離感が近い
※参考:いわみ暮らしパンフレット
美しい海でリフレッシュしながら、新鮮な海産物などを満喫している人が多いようです。一方で、自然に囲まれた環境ならではの課題もあるようです。
ご近所さんと仲良くなって野菜のお裾分けをいただくなど、人々の温かさを感じられる「ちょうどいい田舎」の暮らしを楽しめる人におすすめのエリアです。
岩美町への移住ステップ:体験住宅と相談窓口の活用法
それでは最後に、岩美町へ移住するための具体的な行動や、ぜひ活用していただきたい支援制度をご紹介します。岩美町では、移住を考えている方々のために、さまざまな制度や支援を用意しています。
「おためし住宅」で海近くの岩美町暮らしを体験
岩美町では、移住を検討している方向けの「おためし住宅」を提供しています。人気の市街地エリアにあり、海にも近い立地が魅力的です。
3LDKの間取りで、テレビ、エアコン、洗濯機、冷蔵庫、掃除機など、日常生活に必要な家電製品が完備されています。このため、家族連れでも手軽に移住生活を体験できます。
利用可能な日程や詳細な情報については、岩美町の公式サイトをご覧ください。
公式:岩美町(おためし住宅)
岩美町移住相談:役場の担当窓口と連絡先
岩美町への移住をお考えの方は、岩美町役場企画財政課・移住定住推進係にお問い合わせください。
電話やメールでの相談に加え、希望者にはオンラインでの相談も可能です。詳細な情報や具体的な支援については、以下の連絡先にてご確認いただけます。
担当課 | 岩美町役場 企画財政課 移住定住推進係 |
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住所 | 〒681-8501 鳥取県岩美郡岩美町浦富675-1 |
電話番号 | 0857-73-1412 |
公式サイト | https://www.iwami.gr.jp/ |
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