入間市への移住はどう?暮らし・仕事・住居・支援内容を解説
この記事では、地方移住を検討している方に向けて「埼玉県入間市」での暮らしや移住情報をご紹介します。
埼玉県の南西部に位置する入間市は、北側に加治丘陵、南側に狭山丘陵が広がる自然豊かなまちです。のどかな田舎町でありながらも池袋駅まで約40分のロケーションにあることから、東京のベッドタウンとして人気を集めています。
さらに注目したいのが、「三井アウトレットパーク入間」や「コストコ入間」といった商業施設が充実していること。子育て支援センターや大型公園などの子育て世帯にうれしいスポットも豊富にあり、都会すぎず田舎すぎない“ちょうどいい暮らし”が叶う魅力的なまちです。
今回は入間市役所企画部秘書課・未来共創推進室にお勤めの長澤さんにお話を伺いながら、入間市での暮らし・仕事・住居・支援内容などを詳しくご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
入間市の暮らしとは?主な5つの特徴をご紹介
入間市は、埼玉県飯能市・狭山市・所沢市、さらには東京都青梅市・瑞穂町・武蔵村山市に囲まれた人口は約14.5万人のまちです。都心から1時間以内でアクセスできるロケーションにありながらも豊かな自然に恵まれており、そのバランスの良さが決め手となって入間市へ移住する方が増えてきています。
そんな入間市には、主に下記のような特徴があります。
具体的にどのような特色があるのか、以下で詳しく見ていきましょう。
特徴1:自然を身近に感じられる
入間市には丘陵と川があり、日々の暮らしの中で自然と触れ合えることが大きな魅力です。
市内には「加治丘陵」と「狭山丘陵」の2つの丘陵があり、どちらも遊歩道が整備されていてハイキングや里山探検を楽しめます。また、市内を流れる「入間川」の河原には多数の釣り場が点在しているほか、野鳥観察ができるスポットとしても人気です。
▲加治丘陵は自然体験学習の場としても利用されています
▲桜の名所としても有名な入間川
▲入間川に生息する野鳥で特に人気があるのが「カワセミ」。光の当たり方によってブルーやグリーンに見える羽がとても綺麗です
▲おなかの黄色が目を引く「キセキレイ」は、高い声のさえずりも特徴です
▲長いくちばし・首・足が特徴的な「サギ」も年間を通じて観察できます
▲その名の通り背中が黒い「セグロセキレイ」は、尾を振って歩く姿がとても可愛らしいです
特徴2:都内へのアクセスがしやすく、生活の利便性が高い
入間市にはJR八高線・西武池袋線の2路線が走っており、「金子駅」「武蔵藤沢駅」「入間市駅」「仏子駅」「元加治駅」の5つの駅が存在します。たとえば入間市駅から池袋駅までは急行で約40分程度、特急なら約35分の好アクセスで、都内への通勤・通学がしやすい点が大きな魅力です。
また、高速道路の圏央道をはじめ、国道や埼玉県道といった多彩な幹線道路が混線しており、車での移動も快適です。
さらに注目したい点が、ショッピングの利便性も高いこと。入間市内には「三井アウトレットパーク入間」や「コストコ入間」といった大型ショッピング施設があるほか、百貨店やスーパー、ドラッグストア、インテリアショップなども豊富に揃っています。
入間市は都心へも出やすいため、市内・市外問わずさまざまなジャンルのお買い物を手軽に楽しめます。
特徴3:美味しいお茶を手軽に味わえる
入間市は市域の約10分の1を茶畑が占めており、日本三大銘茶のひとつに数えられる「狭山茶」の主産地として有名です。狭山茶は、お茶屋さんが茶葉の栽培や加工、販売をすべて一貫して行うスタイルが特徴的で、お店によって異なる味や香りを楽しめます。
なお、市内の市立中には茶室が設けられており、全生徒が茶道の授業を受けていることも入間市ならではの特徴です。また、学校によっては保護者を招いて茶会が行われたり、茶畑での茶摘み体験が実施されたりするところもあり、子どもの頃から狭山茶の魅力に触れられます。
▲入間市の中学生にとって盆点前はお手のもの!
▲こちらは市内小学校での茶摘み体験。収穫した茶葉は自宅に持ち帰り、手もみ茶や天ぷらなどで味わえます
ちなみに、狭山茶は2023年3月に「100年フード(※1)」に認定されました。入間市の名産品であり、身近な狭山茶が選出されたことは、市民にとって大きな誇りです。
(※1)100年フード:文化庁が地域の風土や歴史、風習の中で世代を超えて受け継がれ、食されてきた食文化を「100年フード」と名付け、文化庁とともに継承していく取り組みのこと
▲ちなみに入間市博物館ALIT(アリット)は「食文化ミュージアム」に認定されており、狭山茶の振興を目的とした展示が充実しています
特徴4:子育て・教育環境に独自の特色がある
子育て環境が整備されており、安心して子どもを育てられることも入間市で暮らすメリットのひとつです。特に産前産後のケア事業が充実しており、以下のような手厚いサービスを受けられます。
- 通所型産後ケア事業:健康チェックや育児相談、授乳指導、赤ちゃんの一時預かり、ママの休息等のサービスを提供(1回の出産につき5日利用可能で、一般世帯の場合は3時間超なら3,600円、3時間以内なら1,500円)
- 産前・産後ヘルパー派遣事業:ホームヘルパーの派遣によって家事や育児を支援(1回の妊娠・出産につき20時間を限度とし、一般世帯の場合は1時間700円)
- 訪問型産前・産後ケア事業:助産師が自宅を訪問し、育児相談や母乳ケアなどを支援(7回以内を限度とし、一般世帯の場合は1回3,000円) など
公式:入間市産前・産後ケア事業
また、入間市内には子育て支援センターや児童センターがたくさんあるほか、「富士見公園」や「彩の森入間公園」といった大型公園も数多く点在しています。子どもの遊び場が豊富に揃っているため、親子やお友達同士の触れ合いを存分に楽しめるでしょう。
▲子どもの健やかな成長を促す多彩な体験活動が行われている児童センター「アイクス」
▲児童センター「アイクス」にはプラネタリウムもあり、子ども50円・大人100円で楽しめます
▲富士見公園には木製アスレチックやローラー滑り台などの遊具が充実!
▲美しい自然あふれる「彩の森入間公園」は、米国風の街並みに飲食店や雑貨ショップが建ち並ぶ“ジョンソンタウン”の近くにあります
公式:児童センター「アイクス」
公式:富士見公園
公式:彩の森入間公園
ちなみに、地域の自然を活かした学校教育が行われていることも、子育て世帯に好評です。たとえば校外学習で加治丘陵を歩いたり、加治丘陵地内の粘土層から粘土を採取し、素焼きの作品を作るなどの体験を通じて入間の自然の魅力を体感できます。
▲加治丘陵にはたくさんの野生動物が生息しているため、運が良ければ動物たちの姿を眺められるかも!
入間市の小学校における特色としては、市の職員が学校の調理室で給食を調理している点も挙げられます。作っている人の顔が見える環境が魅力的であるほか、子どもたちからは「温かくて美味しい!」と大好評です。
特徴5:“SDGs未来都市”としての取り組みが魅力的
入間市は“SDGs未来都市”に選定されており、「健康と幸せを実感できる Well-being City いるま」といったスローガンのもとでSDGs達成に向けた多彩な取り組みが行われています。
たとえば脱炭素型ライフスタイル促進事業の「サスティナブルウォークいるまいる」では、スマホアプリの「SPOBY(スポビー)」をダウンロードして入間市コミュニティに参加し、スマホを持って徒歩やランニング、自転車での移動をすることによって日々の運動量が計測されます。その歩数や距離に応じて「ジュエル」「脱炭素」といったポイントが貯まり、市内の協賛店舗が提供する特典の抽選に参加できる仕組みです。
また、入間市では資源循環の促進によってゼロカーボンを推進することを目的として、家庭系廃食油の回収・リサイクル事業も実施。不純物を取り除いた油をペットボトルに入れて所定の回収ボックスに入れると、油の量に応じて「脱炭素」のポイントを獲得できます。
▲廃油回収ボックスは「いなげや入間春日町店」「ヨークマート入間店」「ヨークマート入間扇台店」に設置されています
入間市では2024年度に市民団体と協働し、市内の中学校・高校に通う生徒がSDGsについて考えて、地域で実践可能な取り組みを提案する事業を行っています。
入間市の暮らしに関する情報
続いては、気候や病院、学校、交通など、入間市での暮らしに関連するお役立ち情報をまとめました。
気候 | 1月:平均気温3.9℃ 8月:平均気温27.0℃ ※参考:気象庁ホームページ(入間市内には観測地点がないため、近隣の「さいたま市」の情報を参照) |
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人口 | 約145,000人 (2024年1月1日時点) |
病院・クリニック | 約174院 |
学校 | 保育所・保育園:31園 幼稚園:9園 小学校:16校 中学校:12校 高校:6校 |
名所・観光 | 旧石川組製糸西洋館、旧黒須銀行、ジョンソンタウン、彩りの森入間公園など |
行事 ・イベント |
入間万燈まつり、おとうろうまつり、入間納涼花火大会、入間基地航空祭など |
交通 | 【鉄道】 JR八高線「金子駅」 西武池袋線「武蔵藤沢駅」「入間市駅」「仏子駅」「元加治駅」 【バス路線】 西武バス、立川バス、コミュニティバス 【道路】 C4首都圏中央連絡自動車道(圏央道):入間IC、青梅IC 国道16号 国道299号 国道463号 国道407号 埼玉県道8号川越入間線 東京都道・埼玉県道63号青梅入間線 埼玉県道・東京都道179号所沢青梅線 埼玉県道195号富岡入間線 埼玉県道218号二本木飯能線 埼玉県道219号狭山下宮寺線 埼玉県道224号武蔵藤沢停車場線 埼玉県道226号入間市停車場線 埼玉県道347号馬引沢飯能線 |
近隣都市 | 狭山市、日高市、飯能市、青梅市、所沢市、瑞穂町 |
入間市内の駅近辺は商業施設が豊富にあり、車がなくても不便を感じずに生活できます。ただし、駅から離れたエリアに住む場合は、マイカーがあるほうが何かと便利でしょう。
なお、入間市役所では平日19:00~翌朝7時までと土日祝日にEV(電気自動車)のカーシェアリングを格安価格で行っているため、車を所有していない場合はそういったサービスを活用するのもおすすめです。
▲入間市のEVカーシェアリングは、アプリで予約・開錠・利用・決済を行える大変便利なサービスです
公式:入間市「公用EV(電気自動車)のシェアリングを実施中!!」
仕事情報:市内に限定しても豊富な選択肢あり
大手の求人サイトで入間市における「正社員の求人数」を検索してみたところ、約5,000件がヒットしました(2024年1月1日時点)。市外も含めるほうが選択肢は広がりますが、市内のみで絞っても条件に合う求人を見つけやすい印象です。
国勢調査によると、市外に通勤している人は市内で働いている人よりも若干多い程度で、ほぼ半々の割合です。
ちなみに、入間市で勤務する正社員の世帯年収相場は「約505万円」です(2022年4月末時点)。年収の高い仕事に就きたい方は、ぜひこちらの水準を参考に求人探しを行うとよいでしょう。
参考:年収相場の一例
住まい情報:賃貸・売買物件ともにリーズナブル&見つけやすい
入間市における賃貸物件の家賃相場は、ワンルームや1Kで5.1~5.5万円、1LDKや2DK、2LDKで6.5~7.7万円、3LDKで13.3万円程度です。駅周辺に物件が多く点在しており、住まい探しに困ることはありません。(2024年1月1日時点)
一方、入間市における一戸建て住宅の価格相場は3,000万円程度です。売買物件も数多くアップされているため、移住を機にマイホームを手に入れるのもよいでしょう。
アメリカ式の住宅が建ち並ぶ「ジョンソンタウン」にはおしゃれな賃貸住宅があるため、ぜひそちらもチェックしてみてください。
入間市へ移住した方の体験談
ここでは、実際に入間市へ移住した方の体験談をご紹介します。
- 交通の便が良くて都内にも通勤しやすく、さらに家賃がリーズナブルであることが決め手となって入間市へ移住しました。利便性が高い割に土地の価格も安いので、ゆくゆくはマイホームを購入したいと思っています。
- 知り合いがいない状態で移住したため育児に不安がありましたが、入間市には手厚い育児ケア体制が整っており、安心感を持って子育てに臨めています。支援センターや公園が充実している点もお気に入りです。
- 豊かな自然があって穏やかな暮らしが叶うほか、入間市民のアットホームな雰囲気もおすすめポイントです。そして、お茶がとっても美味しいです!
入間市へ移住した方の多くが、豊かな自然環境や交通の利便性、子育て・教育環境に魅力を感じている印象を受けました。都内にアクセスしやすい場所で自然に触れる暮らしがしたい方や、育児ケアの充実している地域へ移住したい方などに向いているまちです。
入間市への移住ステップ
入間市での暮らしに興味をお持ちの方は、まずは入間市の移住・定住窓口に相談してみるとよいでしょう。その後、現地へ足を運んでまちの雰囲気や交通・買い物・住まい事情などを確認し、入間市での暮らしについて具体的に検討してみてはいかがでしょうか。
住み心地抜群の入間市は、移住先として大変おすすめです。まずはぜひお気軽に遊びに来てくださいね。
入間市への移住に関するお問い合わせ
担当課 | 入間市役所企画部企画課 |
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住所 | 〒358-8511 埼玉県入間市豊岡一丁目16番1号 |
電話番号 | 04-2964-1111(代表) |
対応時間 | 平日8:30~17:15 |
公式サイト | ▼公式サイト https://www.city.iruma.saitama.jp/ ▼移住情報サイト https://www.pref.saitama.lg.jp/nouarukurashi/step/info/iruma.html |