長野県生坂村で暮らす魅力とは?移住に役立つ仕事・住まい・支援の情報
この記事では移住を考えている人に向けて、長野県生坂村(いくさかむら)の特徴や仕事、住まいといった、暮らしに役立つ情報をご紹介します。
長野県生坂村は長野県の中ほどに位置し、安曇野市まで約30分のところにあります。美しい山々に囲まれ、南北には犀川(さいがわ)が流れています。面積は東京都の江東区とほぼ同じ大きさです。
今回は、生坂村役場総務課の石井さんに、地域の魅力や暮らし、移住支援などについてお聞きしました。
生坂村の特徴を3つご紹介
生坂村は「ふるさと信州風景百選」に選ばれた大峡谷「山清路(さんせいじ)」や、多くの水鳥が羽を休める水鳥公園など見所が豊富です。自然豊かで、パラグライダーやトレッキング、ラフティングが楽しめます。
そんな生坂村での暮らしは、次のような方に適しています。
- 食にこだわりがある。ぶどうが好き
- 晴れの日は気分があがる
- 自然豊かでありながらも、交通の便がよい場所に住みたい
上記のような方に適している理由を、生坂村に見られる3つの特徴から解説します。
特徴1:特産品のぶどうが美味しい
▲信州生坂村のぶどうブランド「イクサカラット」
生坂村では、秋になると美味しいぶどうが収穫されます。生坂村の日照時間の長さと昼夜の寒暖差が、ぶどうづくりに最適なためです。 ぶどう農園は村全体で30軒ほどで、大切にぶどうを育てています。
生坂村のぶどうブランド「193(イクサ)カラット」として、シャインマスカットや巨峰、ナガノパープル、シナノスマイルなど大粒のぶどうが栽培されています。同じ品種でも農園によって味や香りが違うとのことなので、食べ比べてみるのも楽しいですね。
収穫体験ができる観光農園もあるので、ぜひ1度体験してみてください。
▲生坂村のぶどうはふるさと納税の返礼品としても人気
▲朝もやの立つ寒暖差が美味しいぶどうを育てる
特徴2:雨が少なく、晴れている日が多い
▲生坂村の里山から望む北アルプス
生坂村は、雨がかなり少ない傾向があります。降水量が年間平均1,000mmを下回り、日本屈指の「雨の少なさ」となっています。また、県内では比較的雪が少なく、積雪も少ないです。積もっても10cmほどで、雪かきは年に1〜2回程度です。
晴れの多い生坂村の「生坂スカイスポーツ公園」では、パラグライダーが楽しめます。インストラクターと2人乗りのタンデムフライトや、1人きりでのショートフライトなどさまざまなコースがあります。あなたも青空の下の浮遊体験を楽しんでみませんか。(要問合せ)
▲村内を蛇行する犀川
特徴3:近隣都市へのアクセスが良い
▲村内には国道19号線が走っている
生坂村では、村内に国道19号線が走っており、南は安曇野市や松本市、北は長野市、大町市にアクセスしやすい立地です。安曇野市まで約30分、松本市まで約40分、長野市までは約1時間です。安曇野市や松本市なら通勤・通学でも充分通える範囲ですね。ショッピングや映画など休日のお出かけにも便利です。
このように、生坂村は自然豊かでありながら、近隣都市にもアクセスしやすく便利なまちといえます。
生坂村の暮らしに関する情報
▲生坂村の郷土食「灰焼きおやき」
ここからは、生坂村の暮らしに関する情報をご紹介します。
気候 | 生坂村に観測地点がないため、近隣の松本のデータを掲載 8月平均気温:25.1℃ 1月平均気温:-0.3℃ ※参考:気象庁 |
---|---|
人口 | 人口:1,689人 世帯:718戸 (令和5年5月1日現在) |
病院 | クリニック:1 歯科:1 |
学校 | 保育園:1園 小学校:1校 中学校:1校 |
交通 | 【鉄道】 なし。最寄りは、JR篠ノ井線(しののいせん)明科駅(あかしなえき) 【バス】 生坂村営バス 筑北村営バス 【車】 安曇野市まで約30分、松本市まで約40分、長野市まで約1時間 |
近隣都市 | 安曇野市 |
生坂村は電車がないので、車があった方が便利です。買い物については、村内にスーパーマーケットはありませんが、道の駅で新鮮な季節の野菜や郷土食の「灰焼きおやき」を安く購入することができます。スーパーマーケットに行く場合や大きな買い物をしたい場合は、車で約15分の池田町、約30分の安曇野市などに行くことが多いようです。
生坂村では、例年10月中旬に「赤とんぼフェスティバルINいくさか」が開催されています。2日間に渡って、ステージイベントや、歌謡ショー、生坂龍翔太鼓(いくさかりゅうしょうだいこ)の演奏、花火大会などが行われ、盛りだくさんの内容となっています。移住したら参加してみたいですね。
▲「赤とんぼフェスティバルINいくさか」で生坂龍翔太鼓を披露する様子
▲出店もあり、イベントをさらに盛り上げている
【子育て】学校給食費の無料化など子育て支援が充実
生坂村では、子育て支援に力を入れています。
未就園児の親子の交流広場「ぴよぴよひろば」は、未就園児の子どもと保護者が楽しく遊べる場所です。専任の保育士がいるので育児相談もできます。パパ友・ママ友も作れそうですね。
生坂村で子育て世帯に行っている経済的な支援の一部をご紹介します。
結婚祝金の支給 | 39歳以下の夫婦に祝金を支給します。(1組10万円) |
---|---|
出産祝金の支給 | 出産祝金を支給。第1子:10万円 第2子:20万円 第3子:30万円 第4子:40万円 第5子:50万円 |
保育料の軽減 | 多子世帯は保育料軽減 |
医療費助成 | 0歳〜18歳の子どもの医療費を助成。医療機関等に支払った自己負担額(保険適用のみ)から受給者負担金500円を差し引いた額を支給 |
入学祝金 | 小学校、中学校、高校へ入学する子どもがいる保護者に対して支給。小学校入学時:3万円、中学・高校入学時:1万円 |
学校給食費の無料化 | 保小中学校の給食費無料化 |
公式:生坂村「ともに生きていく」(PDFファイルが開きます)
公式:生坂村「学校給食費の無料化」(PDFファイルが開きます)
生坂村では教育のデジタル化を推進しており、1人1台タブレットを支給し、他校とコラボするなど、学びのツールとして活用しています。また、各学年1クラスのみで児童・生徒の人数が少ないため、各人のレベルに合ったきめ細かい指導を実施しています。
【仕事】近隣も含めると求人が多い
大手求人情報サイトで生坂村の求人を調べたところ、約45件ヒットしました。
村内での仕事は村役場や建設事務所などが多いようです。村外に通勤する場合は、安曇野市、松本市、池田町などで、いずれも通勤時間は車で約20〜40分です。通勤時間30分圏内の25km以内で求人を調べると、約14,000件ヒットしました。近隣地域も含めて探すと、希望の仕事が見つかりそうですね。
【住まい】空き家バンクの利用がおすすめ
大手住まい情報サイトで生坂村の賃貸物件を調べましたが、とても少ないようです。
生坂村では空き家バンクが利用できます。オンライン会議アプリ「Zoom」を活用した、「リモート内見」もできますので、ぜひ活用してください。リフォームの必要な物件も多いですが、「空き家改修事業」「空き家整備事業」を利用するとよいでしょう。
空き家改修事業 (空き家の改修工事費) |
補助率1/2(上限50万円、子育て世帯は100万円) |
---|---|
空き家整備事業 (空き家の片づけ等) |
補助率1/2(上限20万円) |
空き家解体事業 (購入した空き家の解体工事費等) |
50万円、子育て世帯は100万円 |
生坂村は移住人気が高く、「若者定住促進住宅」など新しい住宅を建てても、すぐに埋まってしまうことが多いようです。まずは、空き家バンクで探してみることをおすすめします。
生坂村に移住した人の声・感想
次に、生坂村に移住した方の感想をご紹介します。
- のどかな自然がよい
- 村内の人柄に触れて移住した
- 住民が閉鎖的ではなく、移住者を受け入れてくれる
- 時間の流れ方が都市部とは違い、忙しくないところがいい
- 空気がきれいで、野生動物の鳴き声が新鮮だった
長野県内や関東からの移住者が多いようです。地域の人々の人柄のよさが好印象ですね。地区ごとの集まり「常会(じょうかい)」があるので、参加して村の人々とコミュニケーションをとるとよいでしょう。
生坂村へ移住するために利用したい窓口・支援
▲「生坂村移住者田舎体験ハウス」の外観。(公式サイトから引用)
生坂村への移住を検討して情報収集が済んだら、次はいよいよ下見に行ってみましょう。生坂村役場の石井さんによると春に訪れるのがおすすめとのこと。
生坂村には「生坂村移住者田舎体験ハウス」があり、1泊2日~最長1か月・最大6名まで宿泊ができます。インターネット(光回線)など充実した設備と備品で、生坂村暮らし体験をサポートしてくれます。仕事や住まい探しにも活用したいですね。
公式:生坂村「長野県・生坂村で田舎暮らしを体験してみよう!」
また、農業体験ツアーも年に2回開催しています。農業に興味のある方は参加してみてください。詳しくは、移住相談窓口にお問合せください。
生坂村は小さな村で、色々な方と交流ができるアットホームな雰囲気です。ぜひ村の空気感にも触れてください
▲農業体験ツアーの様子
生坂村への移住に関するお問い合わせ
移住相談窓口 | 生坂村 村づくり推進室 |
---|---|
住所 | 〒399-7201 長野県東筑摩郡生坂村5493-2 |
電話 | 0263-69-3111(代表) |
公式サイト | 生坂村「田舎暮らしのすすめ ~生坂村に住みたい~」 |