奈良県生駒市に住んでみよう!移住したくなる暮らしぶり・仕事・子育て支援を紹介
今回の記事では、地方移住を考える方に向けて、奈良県生駒市の生活情報をご紹介します。生駒市は奈良県の北西部に位置し、大阪府と京都府に隣接する緑豊かな街です。
大阪難波まで電車で20分でアクセスできる立地の良さから、大阪のベッドタウンとして人が移り住み、多くの人が大阪方面へ通勤しています。一方で、生駒山地など丘陵地帯に囲まれた地形が、市街地にも起伏のある風景を作り出し、自然が身近に感じられるエリアです。
市民活動が盛んで、地域で新しいことを始めよう、暮らしを楽しもうとする人にはおすすめの街といえます。
今回は、そんな生駒市の仕事や住まい、子育てに関する情報について、市役所の担当の方のお話をもとにお伝えしていきます。
生駒市の魅力が伝わる3つの特徴
生駒市は、大阪の中心部に近いという利便性と、緑豊かな住宅地が人気の街です。
生駒市への移住には次のような人がおすすめといえるでしょう。
1:自然を身近に感じながら便利な暮らしをしたい
2:地域と心地良くつながりたい
3:教育サポートが整った環境で子育てをしたい
ここからは、街の特徴についてご紹介していきます。
特徴1:自分にあった暮らしが見つかる3つのエリア
生駒市は大きく3つのエリアに分かれており、移住の目的に合わせて住む場所を選択できます。それぞれのエリアについて、見ていきましょう。
通勤世帯におすすめ「駅周辺エリア」
1つ目は、駅周辺の利便性の高いエリアです。生駒市内には5つのケーブルの駅を含む14の近鉄の駅がありますが、主要駅となるのが近鉄「生駒駅」です。
生駒駅は3つの路線が乗り入れるターミナル駅で、大阪難波駅までは快速急行で20分というアクセスの良さが人気です。
▲多くの人が利用する生駒駅の駅前風景
この生駒駅をはじめ、それぞれの駅周辺は、スーパーマーケットやコンビニ、病院などがあり、便利な暮らしが叶うエリアです。
マンションが多く、駅ごとに特色のある街並みが形成されているのも特徴といえるでしょう。電車で通勤する人にとって住みやすいエリアです。
戸建住宅に住みたい人におすすめ「閑静な住宅街エリア」
2つ目のエリアは、閑静な住宅街です。生駒市は北部、中部、南部の3つの地域で、それぞれに住宅地が点在しています。
▲閑静な住宅街から臨む丘陵地帯の風景
住宅街では道路、公園などが整備された環境に戸建住宅が立ち並び、周りには丘陵地帯の風景が見られるなど、美しい街並みが大きな魅力です。
地区によっては商店街や小・中学校があるなど、子育て世帯にも人気で、一戸建てを求める人が移り住んでいます。
農作業や古民家での暮らしにおすすめ「田園エリア」
3つ目は、田園風景が残るエリアです。四季の光景が美しく、築100年近くになる古民家が残っているところもあります。
▲のどかな風景が広がり、自然が身近に感じられる田園地帯
農作業をしたい人や、古民家のリフォームを楽しみながら暮らしたい人には、おすすめのエリアといえるでしょう。リモートワークをしながら家での生活を満喫するのも良いですね。
このように、コンパクトながらも異なるエリアが3つもある自治体は珍しく、生駒市の魅力的な特徴にもなっています。
特徴2:市民活動が盛ん!人とつながり、新しいことにも挑戦できる
生駒市は市民活動が盛んな街です。住民が主体的に地域を楽しめるきっかけが多数展開され、地域への愛着が自然に育まれます。
例えば、子どもの居場所づくりに取り組む地域食堂や、市の公式SNSで生駒の魅力を発信する市民PRチームなど、活動は多岐に渡ります。また、街づくりに関するアイデアを持ち込み、企画実現できるサポート体制なども整っています。
参考:市民PRチーム「いこまち宣伝部」(生駒市役所)
参考:市民活動について(生駒市役所)
活動に参加した人同士が自然と声をかけ合い、やってみたいことを後押ししてくれる環境があるので、生駒市で何かを始めたい人にとっては心強いといえるでしょう。
生駒が好き、生駒に住み続けたいという思いを持っている人が多く、大人になってからの仲間づくりができます。地域でのつながりが、移住後の夢の実現を後押ししてくれることでしょう。
特徴3:経済的負担の少ない子育て環境で、多様な学びが受けられる
生駒市の特徴の3つ目として挙げられるのが、子育て支援です。生駒市は次のような子育て施策を進めています。
- 経済的負担を減らし安心して子育てができる環境づくり
- 学習障害や不登校の子たちへのサポート体制
- いろいろな関心や興味に合わせて学べる場の提供
子育て支援の満足度を上げる取り組みで、待機児童数ゼロを実現
生駒市では2023年度から、県内12市で初めて未就学児の医療費負担0円をスタートしました。子ども医療費助成対象は18歳まで拡充しています。
また、子育て支援の向上につながる取り組みとして、公立保育所でのお昼寝用ベッドの完備や小規模保育所の新設、保育所やこども園の定員増加、潜在保育士の支援などを行ってきました。これにより、5年間で440人の利用定員の増加につながり、2023年4月には実質待機児童数ゼロを実現しています。
学校に行きづらいと感じている子が学校外で学べる居場所づくりを推進
全国的に不登校の児童生徒が増えたという現状がありますが、生駒市では子どもたちが楽しく通える学校づくりや、学校外にも多様な学びの場を提供することで、すべての子どもの居場所づくりを目指しています。
2022年度には、適応指導教室の名称を「子どもの居場所・学び支援室」と改め、新たに「のびのびほっとルーム」を開設しました。
参考:生駒市子どもの居場所・学び支援室(生駒市役所)
教室らしくない空間づくりを目指して、カーペット敷の床やカラフルなビーズ型クッションソファーを置くなど、子どもたちがリラックスして過ごせる環境にしています。
生駒市の暮らしに関する情報
気候 | 8月平均気温:27.8℃ 1月平均気温:4.5℃ ※気象庁のホームページ(奈良地点を参照) |
---|---|
人口 | 約117,000人、約51,000世帯(2023年9月1日現在) |
病院 | ・一般診療所:89カ所 ・病院:6カ所 ・歯科医院:62カ所 (2022年11月現在) |
学校 | ・幼稚園:8カ所、保育所:18カ所、こども園:10カ所(2023年1月現在)・小学校:12校、中学校:8校(2023年5月現在)・高校:2校、大学:1校(2023年9月現在) |
交通 | 【鉄道】 ・近鉄奈良線:2駅 ・近鉄生駒線:6駅 ・近鉄けいはんな線:3駅 ・近鉄生駒鋼索線(生駒ケーブル):5駅 【バス】 ・路線バス ・コミュニティバス 【道路】 ・高速道路「第二阪奈道路」 ・有料道路「信貴生駒スカイライン」 ・国道163号、168号、308号 |
近隣都市 | ・奈良県奈良市、大和郡山市 ・京都府京田辺市 ・大阪府枚方市、大東市、東大阪市、四條畷市、交野市 |
駅の周辺には百貨店やスーパーマーケットがあり、生活必需品は揃いやすい環境です。電車でも車でもすぐに大阪方面にも出られるので、日常的にショッピングや娯楽を楽しむこともできるでしょう。
一方で、生駒市は坂が多いので、車がないと不便さを感じることがあるかもしれません。車を持たない人は自転車や電車、バスを移動手段とした生活も可能です。
盛んな市民活動の中には、「まちのえき」という取り組みもあります。「まちのえき」は、子どもから高齢者まで幅広い世代が集える地域の拠点です。住民のニーズに応じた多様なサービスが集まる、家から歩いて行ける範囲で「あったらいいな」が叶う場所です。
積極的に地域の人が声をかけて、月に1回ほどキッチンカーを呼んだり、イベントを開いたりしています。また、みんなで農作業をしたり、ごみ出しをきっかけに交流したりと、地域よって内容はさまざまです。
主催者は高齢者が多いところもあれば、働き世代の女性が中心となっているケースなど、それぞれに特色があります。
参考:まちのえきレポート(good cycle ikoma)
どこのエリアでも、市内のイベントに参加する人がものすごく多いので、人との交流に関しては、どこも大差ないといえるでしょう。生駒市全般で、移住者を受け入れてくれる風土があるようです。
【仕事情報】大半は大阪への通勤者、創業希望者には拠点となる場も
生駒市では、大阪の企業に勤めている人が多い傾向にあります。大手求人サイトで調べると、生駒市の正社員の求人数は約3,000件でした。車で30分圏内に範囲を広げると約45万件と一気に求人数は増えます(2023年9月現在)。
※生駒市の求人情報の一例
一方で、起業する人や、副業や第二創業をする人をサポートするセミナーがあったり、創業に向けて伴走支援する市の取り組みもあります。起業者が活用できるスペースもあるので、該当する人はチェックしてみると良いでしょう。
参考:時代を生き抜くデザイン経営実践講座「IKOMA LOCAL BUSINESS HUB」(good cycle ikoma)
※2023年度の募集は終了
公式:生駒市テレワーク&インキュベーションセンター 「IKOMA-DO(イコマド)」
【住まい情報】目的に合わせて選択肢がある。相談窓口も充実
大手の賃貸情報サイトで調べると、生駒市の賃貸物件数は約1,000件という結果です(2023年9月現在)。家賃相場は、駅から徒歩10~15分のエリアの2LDKで6~8万円といった物件が目につきます。
通勤する人は、駅近くのマンションや新興住宅地の戸建に住む人が多いようです。
※生駒市の賃貸物件情報の一例
田園エリアで古民家をリフォームして住みたい人は、空き家を活用するのが良いでしょう。
参考:空き家の紹介(生駒市役所)
生駒市は、住む目的やエリアによって住居の選択肢は多いといえます。住宅取得に関する相談窓口がいくつかあるので、ぜひ活用してみてください。
住まい選び相談 | 建築士が中古住宅の物件見学に同行して住まい選びの相談に対応 |
---|---|
いこま空き家流通促進プラットホーム | 空き家を持っているけど、どこに相談したら良いかわからない人などをサポート |
恋文不動産 | 空き家を持っている人と、活用したい人をマッチングして、地域の活性化につなげる |
恋文不動産は、空き家を借りたい人が家主に活用方法をプレゼンテーションしてマッチングにつなげるという面白い取り組みで、2022度から始まった事業です。市内に住んでいなくても利用することができます。
貸主側は、地域のためだったら安く貸しても良い、こういうふうに地域を元気にしてほしい、といった思いがあるので、生駒で何か新しいことを始めたいという人は、ぜひ相談してみると良いでしょう。
【教育情報】子どもの興味に合わせた授業、大人と交流できる場がある
教育の場では、市のキャリア教育プランナーが提案してICTを活用し、学校外の人材や企業とつなげて、社会とつながるきっかけになるような授業などを実施しています。英語・絵画・料理・運動といった、それぞれの興味に合わせた授業づくりは、子どもたちにも好評です。
また、学童の代わりに地域の大人がボランティアとして関わっています。宿題や工作に一緒に取り組むなど、子どもたちが何十人も集まってきます。
地域で子どもを見守る体制は、安心できる教育環境といえるでしょう。
【遊び場情報】公園も多数、市民が子どもの居場所づくりに協力
子どもの遊び場を見てみると、駅近くでも緑豊かな場所が多く、公園も充実しています。
思いきり体を動かせる場としては「生駒山上遊園地(いこまさんじょうゆうえんち)」や、アスレチックや大型木製遊具がある「生駒山麓公園」などが人気のスポットです。
一方、小さい子どものいる世帯は、アドバイザーが子育ての相談に応じてくれる「みっきランド」が利用できます。
参考:みっきランド
また、「まほうのだがしや チロル堂」は、地域の子どもたちにとっての憩いの場です。2022年度のグッドデザイン賞大賞を受賞し、街づくりの重要な拠点として子どもたちに親しまれています。
参考:まほうのだがしや チロル堂(good cycle ikoma)
学校帰りの子どもが立ち寄り、地域の大人と挨拶できる場所があるのは、子育て世帯には心強い環境です。
移住した人の体験談や感想
ここでは、生駒市へ移住した人の声をご紹介します。
- 住宅街でお店を開業、賑やか過ぎず丁度良い環境。
- リノーベーションした中古マンションに転居、大阪が近いのに都会過ぎず、自然も感じられる。
- 個人事業主が多い印象、地域でつながり良いものが作れそう。
- 四季を感じられ、心地よい暮らしができている。
- 古民家を楽しみながらリノベーションし、畑がしたいという思い通りの生活ができている。
- 畑で土を触って元気になれる、すぐ行ける所で買い物できて便利。
- 市民活動に参加し、地域が居場所になった。
生駒を楽しむ気持ちを持っている人同士がつながり、生駒の暮らしがより充実したものになったという声がよく聞かれます。人とつながろうというオープンマインドを持っている方が多い印象です。
生駒市への移住に向けて
生駒市は市の職員がワンストップで対応できるオンライン移住相談窓口を設けています。土地、治安、教育、住宅など多岐にわたる相談に乗ってもらえるので、何でも相談してみてください。
公式:オンライン移住相談窓口(生駒市役所)
県内で就業・起業をしようとする方に対する支援金に関して、東京23区内からの移住者で単身世帯に60万円、2人以上の世帯に100万円の支給など、年度初めに県と連携した移住支援金制度があります。2023年度は予算に達したため一旦受付終了していますが、再開する場合もあるので、該当する人は条件等をチェックしておくと良いでしょう。
参考:奈良県移住・就業・起業支援事業(奈良県公式)
生駒市は皆がつながれるような規模のまちなので、暮らしを楽しみたいと思っている人にはぜひ生駒市を選んでもらいたいです。移住目的に限らず、まずは生駒市を訪れてみてください。お待ちしています。
生駒市に関するお問い合わせ
担当課 | 市長公室 広報広聴課 |
---|---|
住所 | 〒630-0288 奈良県生駒市東新町8番38号 |
電話番号 | 0743-74-1111(代表)内線:4220 |
対応時間 | 月~金(祝日・年末年始除く)8:30~17:15 |
公式サイト | https://goodcycleikoma.jp/ |