新規就農支援が手厚い北海道北竜町へ移住!暮らしに役立つ仕事・住宅の情報
この記事では、地方への移住を検討している人に向けて「北海道北竜町(ほくりゅうちょう)」の魅力を紹介します。
北竜町は、約200万本が並ぶ「ひまわりの里」が有名です。豊かな土地では稲やメロン、すいかなどの農業が盛んで、新規就農者への経済的・技術的な支援も充実しています。
子育て世帯への手厚い助成があり、中学生の留学支援を含めた特色ある英語教育も行われていることから、子育て世帯にもおすすめのエリアです。
今回は、北竜町役場で移住支援を担当する、企画振興課の森さんにインタビューを行い、地域の魅力や仕事・住宅事情など、移住に役立つ情報を伺いました。
北竜町の特徴3つ
空知地方の北部にある北竜町の特徴としては、以下の点が挙げられます。
- 稲・メロン・すいかなどの農業が盛ん
- 「ひまわりのまち」として観光地の側面も
- 子育て世帯への経済的支援が充実
- 公設塾や留学プログラムなど独自の英語学習環境あり
それでは各詳細について、順番に見ていきましょう。
豊かな自然の中で農業が盛んな「ひまわりのまち」
北竜町を代表するスポットが「ひまわりの里」です。200万本ものひまわりが見ごろを迎える7月中旬から8月下旬にかけては「ひまわりまつり」が行われ、大いに賑わいます。
併設されている観光センターで飲食や買い物ができるほか、花火大会や巨大な迷路などのイベントも催され、期間中には例年、20万人もの観光客が訪れます。
その中で、「世界のひまわりコーナー」は地元中学生の体験学習の場ともなっています。30品種の選定と種まき、水やりや除草などを担当し、コーナーの観光ガイドも行います。
また、雨竜川が育む土壌や水源のもと、稲作を中心とした農業が盛んです。クリーン農業によって育てられた米は「ひまわりライス」として販売されており、メロンやすいかの産地としても知られています。
さらに、町内にはスキー場やパークゴルフ場、温泉やプールがあります。車で40分ほどかければ海(増毛町)へもアクセスできて、海水浴や釣りも楽しめます。
▲町内には屋根つきのプールもある
▲室内で体を鍛えることができるトレーニングルームも
▲町営球場で野球をする子どもたち
こうした豊かな自然環境、また農業に適した土地が北竜町の大きな魅力となっています。
▲農業に適した肥沃な土地が広がっている
子育て世帯への経済的支援が充実
▲町産のカラマツがふんだんに使われた「北竜町立やわら保育園」は隈研吾氏による設計
北竜町では、子育て世帯への経済的な支援が充実しています。主な支援制度を以下の表にまとめました。
事業名 | 概要 |
---|---|
出産祝金 | 一人につき20万円を贈呈 |
乳幼児等医療費助成 | 高校卒業まで医療費無償化 |
保育料減免措置 | 月額基本保育料を無料に |
学童保育料減免 | 夏休み、冬休み期間中の学童保育料を減額 |
入学祝金支給事業 | 小学校入学時に5万円を贈呈 |
学校給食費助成 | 小中学校の給食費を全額助成 |
修学旅行費助成 | 保護者負担分を小学生1万円、中学生4万円とし、それ以外を町で助成 ※中学生は行先が沖縄県内の場合は、保護者負担5万円とし、それ以外を町で助成 |
このほかにも結婚祝金(5万円)や不妊治療費の一部助成など、さまざまな支援制度があります。詳細については、北竜町の公式サイトをご確認ください。
公式:北竜町(北竜町の支援制度)
▲保育園の遊具で遊ぶ子どもたち
公設塾で英語学習をサポート!全額助成の留学プログラムあり
北竜町では、英語教育に特に力を入れています。
「公設学習塾(英語)」では、町内の小学校5・6年生と中学生が無料で学べるようになっています(教材費は1,500円程度必要)。
また「各種検定助成事業」を利用すれば、英語検定と漢字検定を500円の自己負担のみで受けることができます。
さらに、中学2年生までに英検3級(もしくはTOEIC400点)を取った場合、「北竜中学生短期語学留学助成事業」の対象となり、中学3年生の夏休みに約10日間、全額助成を受けて英語使用圏の国(近年はオーストラリア)へ留学できます。
ホームステイや現地での教育プログラムなどを通して、大きな影響を受けるケースも多く、参加者からは「高校生や大学生になっても、また留学したい」という声が上がるなど、好評のようです。
このように、特に英語教育を重視したいという方には、おすすめの環境が整っています。
北竜町の暮らしに関する情報
▲町内にあるスーパー「ココワ」では日用品が購入できる
次に、北竜町の暮らしに関する情報を見てみましょう。
気候 | 1月:平均気温-7.4℃ 8月:平均気温20.5℃ ※参考:気象庁(石狩沼田) |
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人口 | 1,639人 (令和5年12月1日現在) |
病院 | 診療所:1、歯科:1 |
学校 | 保育園:1、小学校:1、中学校:1 |
交通 | 【鉄道】 最寄り駅:JR「妹背牛駅」(妹背牛町) 【バス】 ・空知中央バス ・北海道中央バス ・道北バス ・沿岸バス 【自動車専用道路】 深川留萌自動車道:北竜ひまわりIC |
近隣都市 | 留萌市、増毛町、沼田町、秩父別町、妹背牛町、雨竜町 |
北竜町には生鮮食料品や日用雑貨を購入できる商業施設があります。
また、診療所があるものの、入院などが必要な場合は、深川市や滝川市、あるいは旭川市内の大きい病院を利用する必要があります。
なお車の場合、旭川市まで約1時間、札幌市まで約2時間でアクセス可能です。
▲地域で親しまれている、北竜町立診療所
▲町内唯一の歯科診療所
「道の駅 サンフラワー北竜」にはホテルや源泉掛け流しの天然温泉のほか、地元の食材を使ったメニューが楽しめるレストランもあります。
農畜産物直売所では、北竜町産の採れたての農作物を購入することができます。
▲「道の駅サンフラワー北竜」には天然温泉や宿泊施設も併設されている
公式:サンフラワーパーク
仕事:新規就農が人気。通勤圏内には一定の働き口も
大手求人サイトで北竜町の正社員求人を検索したところ、約10件の求人情報が見つかりました。また、車で約30分の通勤圏(25キロ圏内)まで広げると、約2,000件の求人情報がありました(2023年12月時点)。
※参考:求人情報の一例(北竜町のみ)
※参考:求人情報の一例(北竜町から25キロ圏内)
森さんによると、周辺の深川市や滝川市へ働きに出る人もいるものの、移住者では主幹産業である農業に従事したいという人が多いと言います。
北竜町では、北竜ひまわりライス、黒千石大豆、ひまわりメロン、ひまわりすいかなどの特産品があるなか、新規就農者には、初期投資が抑えられるメロンやすいかが向いているようです。
▲ブランド米も生産されているが、新規参入するためには大きな初期費用が必要
実際に北竜町では新規就農支援に力を入れており、毎年1組ほどのペースで受け入れているそうです。
相談や訪問を経て、受け入れ農家を選定し、2年間の実地研修を経て独立するプログラムが組まれていて、以下のような手厚い支援を受けることも可能です。
制度名 | 概要 |
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住宅家賃助成金 | 研修中の家賃の2分の1を助成(上限1万円) |
経済支援助成 | 取得した農用地等にかかる固定資産税相当額を最初に賊課されてから3年間助成 |
経営自立安定助成金 | 借入した制度資金の10分の1を借入翌年度から5年間助成(上限250万円) |
利子補給助成金 | 借入した制度資金利率が2%を超えた分を5年間交付(上限2,000万円) |
住宅修繕等助成金 | 購入した住宅の修繕・増築・改築等にかかる費用の5分の1を助成(上限250万円) |
ハウス助成事業 | メロン・すいかの栽培ハウス設置金額の80%を助成(JA50%、町30%) |
新規就農に興味のある方は、公式サイトに掲載されている「北竜町農業研修生募集パンフレット」などをチェックしてみてください。
公式:北竜町(新規就農支援)
新規就農をサポートする産業課担い手係には、農協出身のベテラン職員さんもいるので、頼りになると思います。
住まい:公営住宅が第一候補。物件購入・改修には助成金あり
北竜町へ移住するうえで、住宅探しは重要なポイントです。
実質上、選択肢としては公営住宅がメインとなっており、新規就農を志すケースでも、まずは公営住宅を案内することが多いのだと言います。
また、北竜町では「お試し暮らし住宅」を整備しています。本格的な移住の前に北竜町での生活を体験したい方や、仕事や住まいを探すためにしばらく北竜町に滞在したい方は、利用してみてはいかがでしょうか。
参考:北竜町(平成30年度 北竜町お試し暮らし住宅)
なお、北竜町で住宅を新築したり、中古物件を購入・改修したりする場合には、各種の助成金を利用できる可能性があります。詳細は公式サイトをご確認ください。
公式:北竜町(北竜町の支援制度)
北竜町への移住に関するお問い合わせ
北竜町への移住については、企画振興課企画係(移住相談 ワンストップ窓口)までお問い合わせください。
担当課 | 企画振興課企画係 (移住相談 ワンストップ窓口) |
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住所 | 〒078-2512 雨竜郡北竜町字和11番地1 |
電話番号 | 0164-34-2111 |
公式サイト | http://www.town.hokuryu.hokkaido.jp/ |