【鳥取県北栄町への移住情報】住み心地はどう?住まいや仕事の支援は?

北栄町(ほくえいちょう)は、鳥取県中部の東伯郡に属する町です。

温暖な気候と豊かな自然に恵まれ、農業が盛んなことで知られています。また移住に関するさまざまな支援も手厚く、「思い切って飛び込んでみる」こともおすすめできる町です。

この記事では、移住を検討している方に向け、北栄町の特徴や移住・生活のさまざまな情報をお届けします。

北栄町の移住相談窓口のご担当者様

鳥取県北栄町の暮らし、3つの特徴

北栄町の暮らしの特徴

北栄町の面積は約57㎢、人口は約1万4,000人。小さな町ながら海や山、砂丘と豊かな自然があり、農業が盛んで野菜や果物がたくさん栽培されています。

移住を希望している方の中でも、特に北栄町がおすすめなのは次のような方です。

  • 農業に携わりたい。いずれは独立したいとも思っている
  • 自然の豊かさと生活の便、両方のバランスが取れた町に暮らしたい
  • 移住を機に、なるべく少ない予算で起業などのチャレンジをしたい

なぜこのような方に北栄町がおすすめなのか、町の特徴とあわせて解説していきます。

特徴1:農業が盛ん。手厚い就農サポートも

ビニールハウス内で収穫したスイカを食べている親子
▲大玉で甘い「大栄西瓜」は、北栄町の名産品のひとつ

北栄町と鳥取県では、IJUターンによる新規就農者の受け入れと育成に力を入れています。北栄町は「大栄西瓜」や「長芋」を特産品とし、県内でも特に野菜・果物づくりが盛んな地域です。そんな北栄町には、初めて農業をする方も安心してスタートできるように支援する制度が整っています。

独立就農を目指すための研修も受けられます。研修では、何を栽培するか決めるところから始まり、知識と実戦経験を身につけることができますよ。その後は「就農計画」を作成し、町から「認定新規就農者」と認められれば、下記の交付金などを利用することが可能です。

独立までにかかる期間は、おおよそ3~4年。「お手軽」というわけではありませんが、そのぶん自然と向き合い地域の人と交流を深めながら、着実に農業スキルを身につけていけそうですね。

当然のことながら、独立就農には移住者自身の熱意と自己資金も必要になります。北栄町では「200~300万円」が目安として提示されているので、移住にかかるお金として心づもりをしておきましょう。

北栄町による就農サポート

制度名 対象者 内容
北栄町新規就農者移住支援給付金事業 町外から移住の新規就農者 1年間で最大36万円交付

鳥取県による就農サポート

制度名 対象者 内容
就農応援交付金 認定新規就農者 就農初期にかかる資金に活用できる交付金
3年間で最大246万円
就農条件整備事業 認定新規就農者 必要な機械・施設を整備する場合などの補助金
最大800万円
親元就農促進支援交付金 認定農業者など 将来経営を譲渡する予定の親族(3親等以内)に対し、
栽培技術などの研修を実施する場合の交付金
最長2年間、月額10万円

>>就農支援について詳しくはこちら(6ページ~7ページ)

特徴2:田舎過ぎず都会すぎない。バランスが良いから暮らしやすい

家族連れでにぎわう「レークサイド大栄」
▲「レークサイド大栄」には青空広場や大きなコンビネーション遊具があり、家族連れでにぎわう

北栄町で暮らしている人、北栄町に移住してきた人の実感として「田舎すぎず都会すぎない、暮らしやすい町」という声が見つかります。

実際に北栄町の地図を見てみると、町の中心を流れる由良川と、その先には日本海。海岸線には北条砂丘が広がり自然がいっぱいです。

一方、北栄町を東西に抜ける県道320号線沿いには、スーパーやコンビニ、ホームセンター、飲食店などが並んでいるため、車があれば買い物にも不自由しないでしょう。

町内には保育園・こども園から高校までそろい、「北条オートキャンプ場」や「レークサイド大栄」といった家族で楽しめるレジャー施設もあります。

豊かな自然も、生活に便利なお店や施設も、コンパクトな町にギュギュッと詰まっているんですね。

特徴3:移住者への手厚い「住まい」と「仕事・起業」の支援

前述の就農サポートのほかにも、北栄町では移住者に向けてさまざまな支援を行っています。

まず、住まいに関しては一例として下記のようなものがあります。

制度名 内容
移住奨励金 町内での住宅新築、中古住宅購入で最大50万円(県内移住者は1/2の額)を給付
北栄町結婚新生活支援補助金 結婚を機に新たに住居を購入した費用、賃貸住宅の費用などについて、1世帯あたり最大30万円を補助

仕事についても、下記をはじめとする様々な制度があります。

制度名 内容
北栄町創業支援事業補助金 創業を目的とし、町内に事業所を新設する場合に、最大150万円(補助対象経費の1/2)を補助
北栄町Uターン者就職活動交通費助成事業補助金 県外居住の方が対象地域内で就職活動を行う場合、移動距離に応じて最大3万円の交通費を補助

移住を機に、「新しいチャレンジをしたい」「夢だったお店を開きたい」などとお考えの方もいらっしゃるでしょう。でも移住には引っ越し代をはじめ何かとお金がかかり、さらに起業もと考えるとどんどん予算が膨らんでしまいます。

北栄町の手厚い移住サポートは、なるべく予算を抑えながら起業などをしたい人にとって、大きなメリットと言えます。

北栄町の暮らしデータ

桜が咲く春の風景

次に、北栄町で暮らす場合に必要となる、生活にまつわる情報を紹介します。

気候 年間平均気温14.8度
8月の平均26.3度が最高
1月の平均4.4度が最低
※隣接する倉吉市の観測データ
人口 14,029人(推計人口、2022年8月1日)
近隣都市 倉吉市、東伯郡琴浦町、湯梨浜町
交通 【町内の交通情報】
・鉄道(JR西日本山陰本線)
・バス(日本交通、日ノ丸自動車)
・車(北条倉吉道路)

【大都市へのアクセス】
○鳥取市へ
山陰自動車道で50分
電車で1時間50分

○大阪へ
車で3時間30分
電車で4時間

○東京へ
鳥取空港まで車で45分、鳥取空港〜羽田空港1時間15分
病院 診療所3(うち眼科1)、歯科診療所3
学校 高校1、中学校2、小学校2
食べ物 スイカ、ラッキョウ、長芋、ぶどう、北条ワイン
レジャー 北条オートキャンプ場、レークサイド大栄、ぶどう・りんご狩り

気候は比較的温暖で、豊かな四季の移り変わりを楽しむことができます。ただし、鳥取県は全域が豪雪地帯に指定され、30cmを超える積雪量となることもあるので、冬場にはスノータイヤ着用が必須です。

町内の交通については「日本交通」と「日ノ丸自動車」のバスのほか、予約制の「北栄町乗りあいタクシー」が通っています。運行本数は1日あたりそれぞれ数本~10本程度となるので、マイカーを持ったうえで、必要に応じてバスを利用するのが良さそうです。

【仕事】となり町も含めると求人情報は豊富。求人起業への支援も

2022年9月現在、ハローワークで北栄町の正社員案件を検索すると約100件がヒットしました。また多くはないですが、北栄町から車で20〜30分ほどで行ける倉吉市には約500件ほどの求人がありました。
※2022年9月縁結び大学独自調べ

十分通勤可能な範囲なので、仕事探しをする際には倉吉市も含めて検討すると、選択肢が広がるでしょう。

その他、北栄町では創業・起業者向けの支援も実施されています。移住を機に新しいチャレンジをしたい人は必見ですね。

北栄町創業支援事業補助金(事業所開設支援事業)

内容 創業を目的とした事業所の開設にかかる投資や設備費の一部を支援
条件 町内に事業所を新設し、補助対象経費が50万円以上となる事業
1人あたりの事業費 補助対象経費の1/3の額で最大150万円

【住まい】空き家バンクの分譲住宅案件が豊富

ホームズで賃貸物件を探したところ、4件がヒットしました。家賃相場はごく大まかに、1LDK~2LDKで5万円~6万円ほどです。
※2022年9月縁結び大学独自調べ

同様に分譲物件を調べると7件がヒットし、こちらの方が数は多め。また空き家バンクには20件程度と、さらに充実しています。間取りは3LDK~5LDKほどが一般的で、中には9DK、10DKという物件もあります。ほとんどの場合で駐車スペースが備えられているので、車生活も始めやすそうですね。

>>空き家バンク物件一覧

住まいについても、下記をはじめとする充実した支援があるので、ぜひチェックしてみてください。

制度名 対象者 内容
移住奨励金 町内に住宅を新築、中古住宅を購入、空き家バンク登録物件を購入のうえ県外・町外から転入し、住宅に入居した人 最大50万円(県内移住者は1/2の額)を交付

若年層移住定住者住宅取得支援補助金 転入日において満18~45歳で、町内に住宅を新築、中古住宅を購入した人 住宅取得に要した経費を補助
新築:上限200万円(補助対象経費の5/100の額)
中古:上限30万円(補助対象経費の5/100の額)

※県内転入の場合、それぞれ上限額の1/2
北栄町結婚新生活支援補助金 結婚を機に新たに住宅を購入、賃借した人
※その他条件あり
住居の購入費・賃料など、1世帯あたり上限30万円を補助

【子育て】地域のネットワークで子育て家庭をバックアップ

北栄町では、以下のような子育て支援が受けられます。

  • 生後2か月~1歳半までの子どもを家庭保育する場合、1か月につき3万円支給される
  • 保健師に妊娠や育児の相談にのってもらえる
  • 使わなくなった子ども用品のリサイクルコーナーあり
  • 生後3~4か月児に木のスプーンまたは乳歯ケースをプレゼント

こうして見ると、経済的な支援はもちろん、地域の人々のネットワークやアイデアで子育てをサポートしようという、北栄町のスタンスが伝わってきます。

木のグッズの贈り物や、子ども用品のおさがりを利用できるコーナーに、孤独になりがちな育児中もほっと心が温まりそうですね。

北栄町に移住した人の感想

北栄町に移住した人の声

ここでは、実際に北栄町に移住した方の感想や体験談をご紹介します。

  • とにかく「人」が素晴らしい。周囲の人が優しくて住みやすい
  • 子どもが生まれた時、お下がりなどをたくさんもらった
  • 日常生活に必要なものは近場でそろい、思ったよりも田舎すぎないという印象
  • 海も農地も川も湖もそろう、豊かな自然環境
  • 野菜や果物がおいしくて安い

「人の温かさが嬉しい」という声が印象的です。農業をするにしても子育てをするにしても、もちろん単身で会社勤めをする人でも、暮らしていくために周囲のネットワークは欠かせないもの。都会とは一味違う、人と人との温かな距離感に、北栄町の「居心地の良さ」を感じられるようです。

自然が豊かで利便性も確保された環境や、農業の町ならではの新鮮な野菜や果物が食卓に並ぶことも魅力的ですね。

北栄町への移住に向けたステップ

ここでは、移住に向けて実際に行動するための流れをご紹介します。

ステップ1:オンライン移住相談会で気になることを聞こう

北栄町では、オンラインで個別の移住相談会を行っています。「ネットやパンフレットの情報だけではなくて自分の気になるところをしっかりと聞きたい」という人には、個別の移住相談会がピッタリ。他の人のことを気にしなくていいのも嬉しいところですね。

休日をふくめ毎日相談可能なので、ぜひ利用してみてください。なお、相談は事前に予約が必要です。

>>オンライン移住相談会について詳しくはこちら

ステップ2:おためし住宅で北栄町の暮らしを体験しよう

おためし住宅として提供される一戸建ての家
▲ファミリーにも十分な広さのおためし住宅。「庭がある家なら家庭菜園もいいかも」など、イメージが膨らみそう

移住の前に、北栄町に宿泊して実際の暮らしを体感したいという人には「おためし住宅」がおすすめです。完全な移住のほかにも、将来的な移住を見据えた二拠点生活や、ワーケーション時の滞在先としてなど、色々な生活の形が見えてくるかもしれません。

お試し住宅への滞在中には、地域活動や農業体験に参加することもできます。

※利用や体験停止の場合がありますので、北栄町ホームページで最新情報をご確認の上お申し込みください。

参加対象 下記すべてに当てはまる方
・北栄町への定住を検討している
・北栄町外に住所を有している
・事業の趣旨を理解し、地域の人々との交流およびアンケート等に協力できる
体験期間 2泊3日〜3か月(延長可能)
利用料

おためし住宅体験料(1,000円/日)
光熱水費等として(400円/日)
体験オプションの参加費 

体験施設 木造一戸建て3LDK(バス、トイレ、IH、いろり付)

>>おためし住宅について詳しくはこちら

北栄町の移住に関するお問い合わせ

担当課 観光交流課
住所 鳥取県東伯郡北栄町由良宿423-1
電話番号 0858-37-3158
公式サイト https://www.e-hokuei.net/2698.htm