上川町で暮らす魅力とは?移住に役立つ仕事・住まい・支援の情報|縁結び大学
この記事では移住を考えている人に向けて、北海道上川町の特徴や仕事、住まいといった、暮らしに役立つ情報をご紹介します。
上川町は、北海道のほぼ中央、「大雪山国立公園」の北側に位置するまちです。まちの南北を石狩川が流れ、大雪山系のひとつである黒岳への登山口には、北海道有数の規模を誇る層雲峡温泉(そううんきょうおんせん)があります。
登山、ウィンタースポーツ、温泉など魅力的なアクティビティができるスポットが多く、毎年大勢の観光客が訪れています。
今回は、上川町役場地域魅力創造課の瀧さんに、地域の魅力や暮らし、移住支援などについてお聞きしました。
上川町の特徴を3つご紹介
上川町では、観光業と農業を基幹産業としています。近年は、まちを盛り上げ、新たな経済を生み出すプロジェクトを立ち上げたり、交流&コワーキングスペースを開設したりするなど、新しい試みにも力を入れています。
そんな上川町での暮らしは、次のような方に適しています。
- 子どもには大自然のなかでのびのび育ってほしい
- 地方に移住したいが、失敗したくない
- 休日はアウトドアを思い切り楽しみたい
上記のような方に適している理由を、上川町に見られる3つの特徴から解説します。
特徴1:ダイナミックな自然の中で子育てができる。支援も充実
大雪山の麓に位置し、大自然に囲まれた上川町の環境。そんな雄大な自然の中で子育てができる点は、上川町の大きな魅力のひとつです。
上川町では、ウィンタースポーツやキャンプなど、さまざまなアウトドア体験の機会が身近にあります。大雪山と石狩川に見守られて、お子さんはのびのびと育つことができるでしょう。
上川町地域子育て支援センター「どんぐりっこルーム」では、子育て相談ができるだけでなく、子育てボランティアの協力のもと、子どもが楽しめる四季折々の行事を行っています。手づくりおもちゃの製作や交流会などもありますので、子ども同士・親同士のコミュニケーションの場として活用しましょう。
上川町は出産・子育て・教育の各段階の支援が充実しています。支援の一部をご紹介します。
妊産婦検診交通費助成 | 町内に産婦人科がないため、旭川市へ通院する妊産婦を対象に、交通費を助成(1回の受診(往復分)につき、1,400円) |
---|---|
出産祝金贈呈 | 上川町に1年以上居住し、2人以上の子どもを養育している場合、第3子以降の出産児から出産祝金として10万円贈呈 |
チャイルドシートの無料貸出 | 上川町安全安心協会の会費を納めている方に対して、6か月を限度にチャイルドシートを無料で貸出 |
子どもの医療費助成 | 0歳から高等学校卒業等まで、子どもの医療費を全額助成 |
小・中学生の給食費が全額無料 | 給食にかかる経費を全額補助 |
小・中学生の修学旅行費用助成 | 修学旅行参加児童生徒全員に費用の半額を助成 |
中高一貫教育 | 個性を伸ばし能力や適正にあわせた学習を進めるため、上川中学校と道立上川高等学校の中高一貫教育を実施 |
上川高等学校に通う生徒の通学費補助 | 一定の要件に該当する場合に通学費や下宿費を補助 |
特徴2:移住後の暮らしをイメージできる支援
上川町では、移住を検討している方を対象に、オーダーメイド型生活体験モニターを開催しています。
職場や住まいの見学、地元の人々との交流などの中から、個人に合わせたオーダーメイドプランを作成し、案内してくれます。費用は集合場所までの往復交通費のみで、昼食または夕食で上川町グルメを堪能できます。
まちの魅力を体感したり、移住後の暮らしを具体的にイメージすることができるので、移住を検討している人は、ぜひ参加してください。
また、上川町では、短期間お試しで移住体験ができる「上川町移住体験住宅」の利用も受け付けています。利用日数は7日~1か月、利用料は1日につき2,000円(光熱費込)です。
生活に必要な家具や家電がそろっているので、上川町での暮らしを手軽に体験できます。
▲短期間のお試し移住体験ができる「上川町移住体験住宅」
▲「上川町移住体験住宅」の内装
リアルな暮らしを体験してみて移住の検討材料にしてもよいですし、すでに移住を決めた方は、住まいや仕事探しの拠点として活用するとよいでしょう。
そのほか、上川町は新たな試みにも注力しており、そのひとつが、交流&コワーキングスペース「PORTO(ポルト)」です。多様なバックグラウンドを持つ人たちが集う、新しい空間として開設されました。
移住・観光・くらしの総合相談窓口、交流スペースやコワーキングスペースとして利用されています。
相談窓口では、移住コンシェルジュに移住や暮らしに関する相談ができますし、交流スペースで地元の方とお話しすれば、移住に関する情報も得られるかもしれません。
特徴3:一年中楽しめる豊富なアクティビティ
▲大雪山と層雲峡。大雪山は、アイヌ語で「カムイミンタラ」(神々の遊ぶ庭)と呼ばれている
上川町では、年間を通してさまざまなアクティビティが楽しめます。
層雲峡の「おはようロープウェイ」は、朝6時から運行していて、朝露に濡れた高山植物を楽しめますし、運がよければ雲海を見ることができます。
町内には2つのパークゴルフ場があり、どちらも無料で利用できます。大雪山連峰を見上げながらのプレーで、心身がリフレッシュすることでしょう。
釣り好きの方には、釣り堀をおすすめします。大雪山系の湧き水で育ったニジマスやヤマメなどを釣ることができ、釣った魚は刺身やから揚げ、塩焼きにして食べられます。お子さん用の釣り竿も用意されているので、ご家族でも楽しめます。
層雲峡オートキャンプ場は、夏に訪れたい場所のひとつで、石狩川に近く、川のせせらぎが涼しげです。登山の拠点としても利便性がよく、人気のキャンプ場です。シカやウサギなどの野生動物と遭遇することもあり、ありのままの自然を味わえるスポットですよ。
▲美しい木立に囲まれたキャンプ場
また、キャンプ場近隣では、ラフティングが体験できます。水しぶきを浴びながら、激しい流れをみんなで力を合わせて漕ぎ抜ける爽快感は、他では体験できません。
▲石狩川や留辺志部川(るべしべがわ)でラフティングが楽しめる
9月中旬には、層雲峡の峡谷を彩る紅葉を眺めながらのハイキングやサイクリングが楽しめます。日本のほかの地域では残暑の残る時期に、ひと足早い秋を体感してみるのも素敵ですね。
冬限定で体験できる犬ぞり体験は、大雪山系の山並みを一望しながら自分でそりを操る、本格的なものです。また、氷瀑まつりは、層雲峡の冬の一大イベント。滝が凍るほどの厳しい寒さを活かして作られた大小さまざまな氷のオブジェが立ち並び、ライトアップによって幻想的な光景を生み出しています。
▲層雲峡を彩る氷瀑まつり。「氷瀑(ひょうばく)」とは、滝から流れる水が凍ること
アクティビティを楽しんだあとは、層雲峡温泉の日帰り入浴もぜひ楽しんでください。
上川町の暮らしに関する情報
ここからは、上川町の気候や病院、学校など、暮らしに関する情報をご紹介します。
気候 | 8月平均気温19.4℃ 1月平均気温-8.4℃ ※参考:気象庁 |
---|---|
人口 | 人口:3,200人 世帯:約1,900戸 (令和5年1月現在) |
病院 | 病院・クリニック:1か所 歯科:2か所 |
学校 | 保育所:1所 幼稚園:2園 小学校:1校 中学校:1校 高等学校:1校 |
文化・芸術 | 層雲峡峡谷火まつり(7月) 上川町ふる里まつり(8月) 大雪山黒岳登山記録会(9月) 大雪山の紅葉(9月) 奇跡のイルミネート(10月) 層雲峡氷瀑まつり(1~3月) |
食べ物 | 大雪高原牛 渓谷・味豚(ブランド肉) にじます 大雪高原野菜(大根ほか) 大雪そば 日本酒 そば焼酎 ラーメン よもぎ餅 はちみつ ハム・ソーセージ |
交通 | 【空港】 最寄りは旭川空港(東神楽町) 【鉄道】 JR石北本線上川駅 【バス】 道北バス 【高速道路】 旭川紋別自動車道:上川層雲峡I.C.、浮島I.C. |
観光・レジャー | ○観光 【層雲峡】黒岳ロープウェイ 【層雲峡】黒岳 【層雲峡】ミズバショウ園 【層雲峡】銀河・流星の滝 【層雲峡】紅葉谷の散策道 【層雲峡】層雲峡写真ミュージアム 【層雲峡】大函 【層雲峡】柳原百蓮歌碑 【層雲峡】大雪ダム 【愛山渓】沼の平 【旭ヶ丘】大雪 森のガーデン 【大雪山】赤岳銀泉台 【大雪山】高原温泉沼巡りコース 【上川駅周辺】上川公園 【上川駅周辺】エスポワールの鐘(大雪展望台) 〇遊ぶ 【層雲峡】大雪山アドベンチャー 【層雲峡】大雪山でラフティング 【層雲峡】おはようロープウェイ 【層雲峡】層雲峡ビジターセンター 【層雲峡】層雲峡パークゴルフ場 【東雲】大雪かみかわ ヌクモ 【東雲】大雪つりぼり 【上川駅周辺】つりぼり あかし 【上川駅周辺】アイスパビリオン 【上川駅周辺】交流&コワーキングスペースPORTO |
近隣都市 | 旭川市 |
上川町は、夏は涼しく過ごしやすいですが、冬は降雪量が非常に多く、特別豪雪地帯に指定されています。移住する際は、あらかじめ移住相談窓口や地元の方に、冬季の状況を確認しておきましょう。
町内には、スーパーマーケットやコンビニがあるので、普段の買い物には不便がありません。映画やショッピングなどは旭川市へ行くことが多いようです。また、専門診療を受ける場合も旭川市に行くことになります。
電車やバスで旭川市に行くこともできますが、基本的に車はあった方がよいでしょう。旭川市までは車で約1時間、電車(特急)で約45分、路線バスで約1時間15分です。
【子育て】未来型の公民館で遊びながら学べる
▲未来型公民館「大雪かみかわ ヌクモ」。上川町の食材を使用したカフェも併設している
ここでは、ちょっと変わった公民館をご紹介します。「大雪かみかわ ヌクモ」は上川町にできた、子どもが楽しめる公民館です。子どもが走り回れるフリースペースや、タブレットを使って遊ぶプレイルームなど、天候を気にせず利用できる施設です。
とくにプレイルームには、チームラボによる子ども向けデジタルプログラム「あそぶ!天才プログラミング」を導入しており、自分が描いた絵を自分が作ったプログラムで動かして、遊びながらプログラミングの考え方を学べるようになっています。ここから、未来の天才プログラマーが生まれるかもしれませんね。
【仕事】観光業や農業・酪農に関する求人が多い
大手求人情報サイトで上川町の求人を調べたところ、約140件ヒットしました。上川町では、ホテルなどの観光業や農業・酪農関連の求人が多いようです。
※求人情報の一例
また、町外へは、旭川市にマイカー通勤する方が多いとのことです。
上川町では、就農を希望する方に短期の農業体験研修事業を実施しています。研修期間中の宿泊施設は無料で利用できますし、食事助成などもありますので、希望する方はぜひ参加してください。
また、上川町には「カミカワーク」というプロジェクトがあります。週末移住や上川町の素材を使った商品開発など、これまで上川町になかったビジネスを立ち上げるチャレンジです。
公式:カミカワーク|kamikawork|北海道上川町|移住・地域おこし協力隊
上川町は、新しいこと、面白いことを生み出す土壌のあるまちなのですね。
▲交流&コワーキングスペース「PORTO」。ギャラリーやワークショップの場としても利用されている
【住まい】賃貸物件や空き家バンクは人気が高い。公営住宅も検討を
大手住まい情報サイトで上川町の賃貸物件を調べたところ、非常に少ないようです。移住相談窓口で相談してみてもよいかもしれません。
※賃貸物件の一例
上川町では賃貸物件の数が少なく、空き物件が出てもすぐに埋まってしまう状況です。空き家バンクについても同様で、早くに成約するようです。公営住宅は比較的入居しやすいのでおすすめです。
住まいに関する主な支援は次のとおりです。
空き家改修支援事業補助金 | 空き家・空き地バンクに登録される空き家を改修される方へ最大80万円を補助 |
---|---|
住宅建築促進支援事業補助金 | 町内において住宅を新築した方へ最大250万円を補助 |
移住支援引越費用助成事業補助金 | 町外から満40歳未満の方もしくは子育て世帯が、自発的な意思をもって移住する場合、引越し費用を最大15万円を補助 |
民間賃貸住宅家賃助成事業補助金 | 町外から満40歳未満の方もしくは子育て世帯が、町内の事業所に勤務し、町内の民間賃貸住宅を借りて転入する場合、家賃の一部を補助 |
上川町に移住した人の声・感想
次に、上川町に移住した方の感想をご紹介します。
- 時間の流れがゆっくりしていて、暮らしやすくなった
- 町内で働いていると通勤時間がかからないので、自由な時間が増えた
- 身近にさまざまなアクティビティがあるので、アウトドア派になった
- 保護者が、自分の子どもだけでなく、ほかの子どもたちもまとめて遊びにつれていくような面倒見のよさがある
- まちの規模が小さいので、知り合いに会うことが多い
上川町の豊かな自然を満喫している方が多いですね。まちが一丸となって子育てをしていく感覚があるとの意見もあり、子育て世帯におすすめのまちと言えそうです。
上川町へ移住するために利用したい窓口・支援
▲移住コンシェルジュにローカルなおすすめ情報をきいてみよう
上川町への移住を検討したら、まずはオーダーメイド型生活体験モニターで、上川町の魅力や特徴をつかみましょう。地域の人々とのコミュニケーションを通して、移住後の暮らしを具体的にイメージすることができます。
また、移住の下見をする際には、短期間お試しで移住体験ができる「上川町移住体験住宅」も活用しましょう。
交流&コワーキングスペースPORTOでも、移住コンシェルジュに移住や暮らしに関する相談ができます。今後、まち歩きツアーなどの企画も実施予定です。
上川町への移住に関するお問い合わせ
移住相談窓口 | 上川町役場 地域魅力創造課 地域未来創造担当 |
---|---|
住所 | 〒078-1753 北海道上川郡上川町南町180番地 |
電話 | 01658-2-4063 |
公式サイト | 上川町「移住・定住」 |