大分県日田市への移住のすすめ!自然豊かな環境と充実した子育て支援
この記事では移住を検討している方に向けて、大分県日田市(ひたし)の特徴や仕事、住まいなど、暮らしに役立つ情報をご紹介します。
日田市は大分県の西部に位置し、福岡県の博多まで特急で約1時間10分の距離にあります。日田市は移住定住の促進に積極的で、県外からの移住者数が6年連続で県内1位を記録したこともあります。
今回は、日田市役所・商工労政課の長尾さんに、地域の魅力や暮らしの様子、移住支援制度などについて詳しくお話を伺いました。
日田市の3つの魅力:アクセス・自然環境・温泉
日田市は周囲を山々に囲まれ、豊かな森林・丘陵地と日田盆地を有しています。気候は寒暖の差が大きく、四季がはっきりしていることが特徴です。
そんな日田市での暮らしは、次のような方に適しています。
- 都市部へのアクセスが良いまちに住みたい
- 子育て中、またはこれから子育ての予定
- 温泉が大好き。気軽に温泉に入りたい
上記のような方に適している理由を、日田市に見られる3つの特徴から詳しく解説します。
特徴1:九州主要都市へのアクセス抜群
日田市は北部九州のほぼ中央に位置し、古くから交通の要衝として栄えてきました。そのため、九州の主要都市へおおむね2時間以内で移動することができます。
特に福岡市の中心部、博多へのアクセスが良好です。博多までは特急列車でも自動車でも約1時間10分で到着します。高速バスを利用すれば約1時間40分で、1日30便以上運行しているため、気軽に往来することができます。
また、雄大な自然が魅力の阿蘇や、温泉で有名な別府にも比較的近く、移動が容易です。日田市に移住した後は、九州各地への旅行を楽しむこともできるでしょう。
特徴2:豊かな自然と充実した子育て支援
▲亀山公園。せせらぎ水路やブランコ、すべり台などで遊べる
日田市は美しい山々に囲まれ、市の面積の約8割を林野が占めています。また、これらの山々からの豊富な水が三隈川となって市内を流れています。市内には公園やキャンプ場も多く、自然が身近に感じられます。このような環境では、子どもたちものびのびと成長できるでしょう。
さらに、日田市では子育て世帯への支援が充実しています。
- 幼児教育、保育の無償化
- 小中学校給食費無料
- 0歳〜中学生までの医療費無償化
- 一時預かりや病児・病後児保育などのサポート
- 無料の学習支援塾(中学生・月2回)
- 地産地消に取り組む給食(ジビエ料理や梨カレーなど)
特徴3:日常的に楽しめる温泉環境
日田市には日田エリア、天瀬(あまがせ)エリア、奥日田エリアに温泉があります。中でも天ヶ瀬温泉は、別府温泉・由布院温泉と並び大分県の三大温泉のひとつとして知られています。天瀬エリアでは温泉付きの中古物件も見つかることがあるので、温泉好きの方は物件探しの際にチェックしてみるといいでしょう。
市内には日帰り入浴できる温泉が20箇所以上あり、気軽に温泉を楽しむことができます。自宅近くでいつでも温泉に入れるのは、日田市に住む大きな魅力の一つといえるでしょう。
日田市での暮らし:気候・医療・教育・交通の詳細情報
▲約300年の伝統を誇る「日田祇園」。御輿(みこし)の神幸(しんこう)と豪華絢爛な山鉾(やまぼこ)の巡行が行われる
ここからは、日田市の暮らしに関する情報をご紹介します。
気候 | 8月平均気温:27.4℃ 1月平均気温:4.2℃ ※参考:気象庁 |
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人口 | 人口:約61,000人 世帯:約27,600戸 (令和6年5月31日現在) |
病院 | 病院・クリニック:32院 歯科:29院 (令和6年6月現在) |
学校 | 保育施設:30所 小学校:18校 中学校:12校 高等学校:5校 (令和6年6月現在) |
交通 | 【電車】 JR久大本線:夜明駅、光岡駅、日田駅、豊後三芳駅、豊後中川駅、天ヶ瀬駅、杉河内駅 【バス】 JR九州(BRT) 日田バス 大交北部バス 西鉄バス コミュニティバス 高速バス 【車】 大分自動車道:萩尾PA、日田IC、天瀬高塚IC |
近隣都市 | 中津市、熊本県:山鹿市、菊池市、阿蘇市、福岡県:うきは市 |
日田市では車があると便利です。市内には24時間営業のスーパーが2店舗あり、ドラッグストアや飲食店も充実しているため、日頃の生活は市内で完結できます。大型商業施設での買い物を希望する場合は、多くの人が博多へ足を運んでいます。
日田市は広大な面積を持つため、エリアごとに特色があります。子育て世帯には高校や学習塾が集中する日田市街地、ゆったりとした生活を望む人には天瀬エリアがおすすめです。また、起業を考えている人には大山エリア、アウトドア愛好家には中津江(なかつえ)・上津江(かみつえ)エリアが人気です。
▲古い街並みを残す豆田町(まめだまち)は観光客に人気
近年、日田市では自然災害が発生することもあります。住まいを選ぶ際は、河川や山の近くを避け、ハザードマップを確認するなど、安全面に配慮することが大切です。
子どもの遊び場:無料プールや自然体験施設が充実
▲竹田公園。夏季は園内のせせらぎ水路に水を流している
日田市には多くの公園があります。主な公園としては亀山公園、竹田公園、月隈公園(つきくまこうえん)、萩尾公園(はぎおこうえん)などがあります。特に、竹田公園と月隈公園は、夏季に無料で利用できるプールがあり、子どもたちに大変人気があります。
また、「フォレストアドベンチャー奥日田」は、思い切り体を動かせる「自然共生型アウトドアパーク」です。ジップラインなど大型のアスレチック施設が整備されており、小さな子どもから大人まで楽しめる多様なコースが用意されています。家族での週末のお出かけにも最適な場所です。
▲「フォレストアドベンチャー奥日田」。自然の中を活発に動き回るので、動きやすく肌の露出が少ない服装で訪れることをおすすめします
仕事事情:農林業支援や起業サポートが充実
大手求人情報サイトで日田市の求人を調べたところ、約1,000件ヒットしました(令和6年6月現在)。日田市では、観光業や医療福祉関係、飲食業の求人が多い傾向にあります。
※求人情報の一例
車での通勤時間30分圏内である25km以内で検索すると、約4,000件以上ヒットしました(令和6年6月現在)。近隣地域も含めて検討すると、より多くの就職機会が見つかる可能性が高くなります。
※求人情報の一例
日田市では農業や林業が盛んです。水がきれいで寒暖差の大きい気候を活かし、さまざまな農作物が栽培されています。また、市の面積の83%を林野が占めており、高品質な「日田杉」の産地としても知られています。このため、新規就農者や林業従事者を支援するための制度が充実しています。
農業分野では、日田梨や大山えのき、日田チンゲンサイなどのファーマーズスクールがあり、新規就農を目指す人に、栽培講習や経営指導といった実践的研修を実施しています。
公式:日田市「農業をしたい」
林業分野では、林業アカデミーに入校することで、森づくりから流通加工まで、林業に関する幅広い技術や知識を身につけることができます。
公式:日田市「林業をしたい」
また、日田市では日田祇園などの伝統的な祭りが多く、週末には駅前や各地でマルシェが開催されており、県外からも多くの観光客が訪れます。そのため、飲食店や観光業などを起業する移住者も増加傾向にあります。起業を検討している方には相談窓口や融資制度が用意されていますので、積極的に活用することをおすすめします。
公式:日田市「起業・開業する」
住まい探し:空き家バンクと日田材活用の支援制度
大手住まい情報サイトで日田市の賃貸物件を調べたところ、約533件ヒットしました(令和6年6月現在)。
※賃貸物件の一例
日田市では空き家バンクが利用でき、現在50件程度の登録物件があります。360度カメラによるバーチャル内覧が可能な物件もあり、自宅からネットで見ることができます。ただし、物件の状態や周辺環境はそれぞれ異なるため、実際に内見することをおすすめします。
空き家バンクを通じて物件を購入または賃貸する移住者には補助金が支給されます。さらに、日田の木材を使用した新築やリフォームの際に日田材または日田家具を支給する「木づかい促進事業」もあります。条件に該当する場合は、これらの制度を積極的に活用してください。
移住者ひた暮らし支援事業 | 空き家の購入・改修や家財の処分等にかかる費用を最大114万円補助。45歳未満の場合、最大50万円の若者移住者加算あり |
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木づかい促進事業 | 日田材を使った住宅の新築やリフォームに対して、日田材または日田家具を支給 新築:30万円分、リフォーム:最大25万円分 ※条件により加算あり |
公式:日田市「移住者ひた暮らし支援事業」
公式:日田市「住宅の新築・リフォーム助成」
日田市移住者の声:暮らしやすさと地域の魅力
次に、日田市に移住した方の感想をご紹介します。
- 当初は転勤で日田市に来ましたが、街の魅力に惹かれて仕事を辞め、移住を決意しました。
- 移住前の個別ニーズに合わせたオーダーメイドツアーや、移住後の交流会など、きめ細やかなサポートが移住の決め手となりました。
- 日田市民は祭り好きな人が多く、地域の行事を通じて楽しく過ごせます。
- 起業の際には、日田ビジネスサポートセンターで専門家から具体的なアドバイスを受けられ、大変助かっています。
- 訪れた知人を伝統工芸の小鹿田焼の里に案内したところ、大変喜ばれました。
- 地域の人々はフレンドリーで、積極的に挨拶を交わすことで豊かな人脈づくりができます。
日田市の移住支援:相談窓口から体験ツアーまで
▲NPO法人リエラの窓口
日田市は「NPO法人リエラ」と連携し、空き家物件の提案・内見、移住相談、移住後のフォローアップまで一貫したサポートを提供しています。仕事や住まい、周辺環境などに関するオーダーメイドツアーの依頼も可能です。
さらに、移住体験支援事業として、日田市への移住を検討し下見に訪れる人を対象に、宿泊費の補助を実施しています。長期滞在希望者向けのお試し住宅も用意されています。
移住体験支援事業 | 日田市が認める宿泊施設への宿泊費用(1人あたり1泊上限7,000円、最大3泊まで)。同一世帯の同行者3名分まで補助対象 |
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令和6年度は7月・8月・11月に1泊2日の移住体験ツアーを開催予定です。ぜひご参加ください!
▲移住体験ツアーの様子
日田市には、移住者をサポートする「ひた暮らし応援団」がいます。彼らを通じて、移住者のリアルな体験談を聞いたり、移住に関する不安を相談したりすることができます。また、頻繁に移住者交流会を開催しています。最近では、男子会・女子会、子どもの夏休み工作イベントや運動会などを実施しました。これらの交流会は、移住者同士や「ひた暮らし応援団」とのつながりを築く場として好評を得ています。
▲ひた暮らし応援団
▲屋形船で開催された移住者交流会
▲移住者交流会
日田市移住相談:問い合わせ先と公式サイト情報
移住相談窓口 | 日田市役所 商工観光部 商工労政課 |
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住所 | 〒877-8601 大分県日田市田島2丁目6番1号 |
電話 | 0973-22-8383(直通) 0973-23-3111(代表) |
公式サイト | 日田市移住・定住支援サイト「日田においでよ。」 |