東彼杵町移住のすすめ:のどかな田舎暮らしと都市部へのアクセスの良さ
この記事では移住を考えている人に向けて、長崎県東彼杵町(ひがしそのぎちょう)で暮らす魅力について紹介します。
長崎県の中央に位置する東彼杵町は、西に大村湾を望み、山側には茶畑が広がるのどかな町です。長崎市内内へ車で約40分とアクセスもよく、田舎暮らしを満喫しながら都会を身近に感じることができます。
日本一に選ばれた「そのぎ茶」やくじら料理など美味しいものがいっぱいありますよ。
今回は東彼杵町役場の山下さんに伺ったお話しも合わせて、東彼杵町の特徴や暮らしに役立つ情報をお届けします。
東彼杵町の暮らしの魅力:3つの特徴
東彼杵町は町民憲章で「太陽、緑、水そして爽やかな空気」を掲げ、すばらしい自然に感謝して住みよいまちづくりを目指しています。
そんな東彼杵町は、次のような方におすすめです。
- 自然が身近にある暮らしに憧れる
- 移住してからも都会まで遊びに行きたい
- 子どもを自然の中でたくましく育てたい
- 田舎でのフルリモートワークを考えている
それでは、なぜ東彼杵町がおすすめなのか詳しく説明していきます。
特徴1:海山川が身近にあり、自然の中でのんびり暮らせる
東彼杵町には多良山系から流れる千綿川や、台地「大野原」を水源とする彼杵川など多くの河川があり、その水は大村湾に注いでいます。
常に自然を身近に感じるのどかな環境は、スローライフを送るのにぴったりと言えるでしょう。
▲里山と大村湾に面した自然豊かな東彼杵町
千綿川の清流に沿って滝と淵が連なる千綿渓谷のなかでも、最大の滝である龍頭泉は観光名所として知られます。渓谷を散策すると川の近くまで行ける場所もあるので、水に触れることもできます。
またJR大村線の千綿駅はホームから大村湾が一望できます。以前、JR九州のキャンペーンポスターやテレビCMに使われて話題になりました。
▲千綿駅のレトロでノスタルジックな駅舎と大村湾の夕焼け
自然豊かな東彼杵町の水は、全国の品評会で日本一に輝いた「そのぎ茶」の茶葉を育むのに欠かせないほど上質で、空気も澄んでいます。恵まれた環境の中で過ごし、夕日を見ながら落ち着いた気持ちで一日を終わる、そんな暮らしから地方移住の魅力を実感できます。
特徴2:長崎空港まで30分、都市部へのアクセスが便利
東彼杵町は近隣エリアや都市部へのアクセスの良さが魅力の一つです。
高速道路・長崎自動車道の「東そのぎIC」が町の中央部にあり、国道34号や国道205号から乗ることができます。高速道路を使えば長崎市内まで約40分、福岡市内まで約1時間半で行けるので、週末にはいろいろなお店でショッピングを楽しめます。
隣接する大村市にある長崎空港までは、高速を使わずに30分程度で行くことができます。長崎空港から直行便を利用すれば、羽田空港に2時間以内で到着するため、田舎でリモートワークをしながら首都圏のオフィスに月一で出社という暮らし方も可能です。
一般道路を通っても佐賀県嬉野市までは約20分、佐世保市までは約40分で行くことができるので、普段は自然と親しむ生活を満喫しながら、温泉地や都会で遊びたくなったときは気軽に出かけられます。
特徴3:子育て世帯に優しいまち。支援制度や施設が充実
東彼杵町は「子どもたちは地域の宝」をスローガンに、地域全体で子どもたちを見守り、安心して子どもを産み育てられるまちづくりを進めています。例えば、子育て支援センターでは、妊婦から就園前の子どもとその保護者を応援します。
支援制度も充実しており、「出産祝い金」は要件を満たす方に子どもが誕生した場合、1人につき最大40万円のお祝い金がもらえます。
また、第3子以上の子どもが満1歳に達した時は、1人につき10万円の「育児報奨金」を受け取ることができます。子育てには何かとお金がかかるだけにありがたい制度です。
ほかにも育児用品購入費補助金や、同時入所の2子目以降は保育料無料などの支援制度があります。詳細は東彼杵町公式サイトをご覧下さい。
▲町民集いの広場すくすくねんねで過ごす子どもたち
移住生活で不安なのが、困ったときに相談し難いことではないでしょうか。特に若いお母さんは育児や子どもの友だち関係など、悩みをひとりで抱え込みがちです。
東彼杵町総合会館2階 保健センターにある町民集いの広場すくすくねんねは、そんな子育て世帯のお母さん・お父さんを応援する子育て支援センターです。専門の保育士に相談できるだけでなく、料理教室、ヨガ、ピラティスなどが楽しめます。
東彼杵町には放課後児童クラブが2つあります。小学生たちが宿題をしたり、遊んだりして過ごせる場所です。
放課後児童クラブとは、放課後にお仕事などの事情で保護者がいない家庭の小学生たちが過ごす施設で、一般的に「学童保育」と呼ばれています。
彼杵小学校区には「にこにこはうす」、千綿小学校区には「わくわくはうす」という放課後児童クラブがあります。利用料はかかりますが、子どもたちが安全に過ごせる場所があるため、保護者も安心できます。
▲放課後児童クラブで遊ぶ子どもたち
障がいがあっても一緒に遊べる公園がオープン
町内にある公園「河川公園やすらぎの里」に、子ども向けの遊具が新たに設置された「東彼杵みんなのクジラパーク」がオープンしました。
「東彼杵みんなのクジラパーク」に設置された遊具は、障がいの有無を問わずに利用できる「インクルーシブ(分け隔てない)遊具」で、誰もが利用できるよう配慮されています。
例えば、車椅子のまま利用できる遊具や視覚・触覚を使って遊ぶことができるパネル、大人も子どもも一緒に滑ることができる幅の広いすべり台などがあります。また、色覚障害がある場合でも認識しやすい配色にするという配慮もされているそうです。
小さな子どもにも優しい設計なので、週末に親子で出かける定番のスポットになりそうです。
▲東彼杵みんなのクジラパーク。新しい遊具で子どもたちがのびのび遊んでいます。
お茶摘みなど農業体験を開催
▲「そのぎ茶」の産地で知られる東彼杵町では、お茶摘み体験ができる。
「そのぎ茶」をはじめ農業が盛んな東彼杵町では、お茶摘みや田植え、稲刈りなどの農業体験を開催しています。
町内の学校にある茶園では、小学生や中学生による茶摘み体験が恒例行事となっており、認定こども園や放課後児童クラブを対象に、農業体験の受け入れを続けている生産者もいます。
子どもたちは田植えや稲刈りを体験して大喜びですが、農家の方もその姿を見て元気になるそうです。
地域ならではの「そのぎ茶」のお茶摘みの体験は、移住をしてきた方にも大変好評です。
東彼杵町の生活情報:気候・人口・交通・教育・医療など
ここからは、移住を検討するうえで重要な、東彼杵町の暮らしに関するデータをお届けします。
気候 | 8月平均気温:28.7℃ 2月平均気温:6.2℃ 東彼杵町に観測地点がないため近隣の大村市のデータを掲載 ※参考:気象庁HP |
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人口 | 人口:約7,500人 世帯数:約3,200世帯 (令和5年4月末現在) |
近隣都市 | 大村市、東彼杵郡川棚町、佐賀県嬉野市 |
交通 | 【空港】 長崎空港(大村市)から東彼杵町役場まで車で約30分。 【鉄道】 JR大村線:彼杵駅から東彼杵町役場まで徒歩5分。千綿駅から車で約10分。 【路線バス】 町外からはJR九州バス嬉野線の場合は「彼杵駅」、西彼バスの場合は「彼杵本町」で下車。町内は東彼杵町営バスが運行。 |
学校 | 認定こども園:3園、小学校:2校、中学校:1校、私立小学校・中学校:各1校 |
病院 | 4件(内科、外科、消化器科など) |
町内には食品スーパーやコンビニもあります。100円ショップのような日用品が安いお店はありませんが、近隣都市とのアクセスがよいので、必要なときはすぐ買いに行けます。
お茶とみかんとくじらの町として知られる東彼杵町は、江戸時代から伝わる「そのぎ茶」をはじめ、みかんやお米、アスパラガス、いちごなど農産物の産地としても有名です。
▲透き通った青緑色で、お茶の香りが高い「そのぎ茶」
江戸時代から明治にかけて、捕鯨と鯨肉取引の中心地として栄えたため、今でもくじら料理が日常食として愛されています。
道の駅・彼杵の荘(そのぎのしょう)では「そのぎ茶」や新鮮なお野菜、そしてくじら肉を買うことができます。レストランでくじら料理を楽しんで、自宅でくじら肉を食べる時の参考にするのもよいですね。
仕事情報:町外の求人も豊富、遠距離通勤者への支援制度あり
東彼杵町の仕事事情について東彼杵町役場の山下さんに伺ったところ、町外の職場に通勤している方が多いとのことでした。また、そんな働く世代の経済的負担を軽減できるよう、東彼杵町では遠距離通勤者を応援する制度があるそうです。(40歳未満の働く人が対象)
そこで、佐世保市内の仕事、東彼杵町から通勤30分圏内(25km以内)も含め、どのくらいの仕事があるか検索してみたのでご紹介します。
東彼杵町内 | 約190件 ※参考:求人情報の一例 |
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佐世保市内 | 約190件 ※参考:求人情報の一例 |
東彼杵町内から約30分圏内 | 約16,000件 ※参考:求人情報の一例 |
※いずも2023年6月時点のもの。
通勤30分圏の求人では、佐世保市だけでなく諫早市での求人も多く見られました。
町外への交通アクセスが良く、また交通費のサポートもあるため、町外への通勤を検討するのもよさそうです。
公式:東彼杵町公式サイト(遠距離通勤の若者へ応援金を交付します!)
住まい情報:住宅取得支援制度と空き家バンクの活用
東彼杵町へ移住する方の多くが、空き家バンクに登録された物件を活用しているそうです。ただ、100件ほどあった物件はすでに入居者が決まり、2023年6月時点では空き家はない状況です。
その他の選択肢としてアパートなどの賃貸物件がありますが、東彼杵町には賃貸物件の数が少なく、見つけるのは難しいかもしれません。すぐに住まいを探したい場合は、役場に相談してみることをおすすめします。
また、町営住宅は入居者を募集しているので、こちらも視野に入れると良さそうです。条件などの詳細は、東彼杵町公式サイトでご確認ください。
住宅取得に役だつ支援制度として「持ち家奨励金」および、新婚生活を応援する「結婚新生活支援事業費補助金」があります。
町内に定住することを目的として、新築住宅や中古住宅を取得した方は最大で「100万円」の持ち家奨励金をもらえます。
また新婚夫婦は、対象要件を満たせば「60万円」を限度に、住宅取得費用や住宅賃借費用などを対象とする補助金を受け取ることができます。
公式:東彼杵町公式サイト(持ち家奨励金)
公式:東彼杵町公式サイト(結婚新生活支援事業費補助金)
新婚生活を応援する家賃の補助金は「助かっている」という声を聞きます。
東彼杵町移住者の声:実際の暮らしぶりと感想
東京圏から移住してきた子育て世帯のご家族や、福岡県北九州市から移住してベーカリーを開業したご夫婦の貴重な体験談が聞かれました。
- 当初は不安でしたが、近所の人たちは温かくて、わたしたちが溶け込めるように気を配ってくれているのを感じました。
- 畑に通って野菜作りに挑戦したり、彩り豊かな生活を送っています。
- 以前はゲームセンターにばかり行っていた子どもたちが、海や川で遊ぶようになり、日々たくましくなってきているようです。
- 不便な部分もありますが、調味料が足りなかったら家族全員で車に乗って隣町までお出かけしたり、「不便さ」を楽しんでいます。
▲子どもたちが自然に触れて、たくましく成長できる環境
東彼杵町の人柄に救われたときの感動や、豊かな自然に囲まれて育つ子どもたちを見守る親御さんの思いが伝わってきますね。
東彼杵町の充実した移住支援制度
移住を考えているならば、まずは、お試し住宅で実際に東彼杵町での生活を体験してみましょう。
ほかにも移住に役立つ支援金や、まとまった時間がとれない人も自宅からインターネットを使ってできるオンライン相談があるので、それらの移住に役立つサービスについて紹介します。
お試し移住体験:ネット完備の古民家「大迫の宿」
▲移住を検討されている方が利用できる、お試し住宅「大迫の宿」
お試し住宅「大迫の宿」は築120年の古民家をリフォームしたもので、田舎暮らしの雰囲気を味わえます。
2日以上30日以内ならば、1日1,000円の利用料金で宿泊できます。寝具のレンタルやレンタカーも利用でき、インターネット環境も整備されているので、移住したことを想定して生活を体験することが可能です。
東京圏からの移住者向け:最大300万円の移住支援金
東京圏から移住された方は、起業される場合で最大「300万円」、家族で移住される場合「100万円」、単身でも「60万円」の移住支援金を受け取れる可能性があります。
東京23区内での居住や勤務年数など、対象要件についての詳細は東彼杵町公式サイトでご確認ください。
移住支援金を活用して、フルリモートで働いている方も数名いらっしゃいます。
便利なオンライン移住相談:自宅から気軽に相談可能
東彼杵町への移住を考えている方は「オンライン移住相談」を活用できます。
子育てやお仕事で「なかなか時間がとれない」「気軽に相談できない」とお悩みの方でも、ZOOMなどのツールを使って無料で相談することが可能です。
オンライン相談の詳細や予約システムについては東彼杵町公式サイトをご覧下さい。
東彼杵町移住に関する問い合わせ先
相談窓口 | 東彼杵町役場 総務課企画係 |
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住所 | 長崎県東彼杵郡東彼杵町蔵本郷1850-6 |
電話 | 0957-46-1286 |
公式サイト | 移住に関するご相談、資料請求 |