岐阜県七宗町で暮らす良さとは?移住のための仕事・住居・支援情報|縁結び大学

都会の喧騒を離れ、空気の美味しい田舎でのんびりと過ごしたいという方は、岐阜県加茂郡七宗町(ひちそうちょう)への移住はいかがでしょう?

岐阜県の中南部に位置する七宗町は、緑豊かで清流の流れる山里です。自然の魅力を肌一杯に感じながら、のんびりとした田舎暮らしができますよ。

この記事では、七宗町役場・ふるさと振興課の安田さんから伺った情報をもとに、七宗町の暮らしの特徴やその魅力をご紹介します。

お話ししてくれた七宗町役場の安田さん

七宗町ってどんなまち?3つの特徴

岐阜県七宗町の暮らしの特徴イメージ

その昔、七宗の地に住んでいた人々は、恵みを与えてくれる自然や山々を神と仰ぎ、敬っていたのだそうです。まちのおよそ9割を山林が占める七宗町には、太古からの美しい自然とそれを敬う文化が息づいています。

また、育児支援や医療もある程度充実しているのもポイントです。家族みんなで自然と戯れながら、のびのびと暮らせます。以下にあてはまるような方は、七宗町への移住にピッタリかもしれません。

・都会の喧騒から離れてのんびり暮らしたい
・豊かな自然に囲まれて暮らしたい
・子どもがのびのびと暮らせる環境で子育てがしたい
・広い家に住み、庭先に家庭菜園やドッグランを作りたい

特徴1:山林の豊かな自然と川を流れる綺麗な水

七宗町にある飛水峡の様子

町内には、岐阜県有数の景勝地・飛水峡(ひすいきょう)や、国指定記念物「飛水峡の甌穴※(おうけつ)群」など、自然のパワーを感じられるスポットが点在しています。
※激流によって岩が壺場に削り取られたもの。ポットホールともいう。

豊かな緑と水に恵まれた町内の空気は澄んでいて、川の水もとても綺麗!清流で育ったアユとその加工品は町の特産品にもなっています。そんな川の水を利用した水道水は、そのまま美味しくいただけるほどなんです。

川でアユ釣りをする人たちの様子
▲アユ釣りをする人々

また、町内にはホタルも自生しているので、場所によっては庭先でホタル鑑賞と星降る夜を一度に堪能できるかもしれません。

ホタルの飛び交う様子
▲毎年6月上旬から7月中旬ごろになると、町内でホタルに出会えます

特徴2:手厚い移住サポート

七宗町では「七宗町移住定住奨励金」を支給して、移住者への手厚いサポートを行っています。

▼七宗町移住定住奨励金について

種類 金額
移住定住金 25万円(5万円✕5年間)
住宅取得・住宅賃借※ 【住宅を取得した場合】
世帯主が50歳以下:50万円
世帯主が51歳以上:25万円

【住宅を賃借した場合】
家賃の1/2(上限1万5千円最長3年間)
住宅賃借 3年間(1ヶ月上限、1万5千円)
住宅新築 【町内事業者による新築】
100万円

【町外事業者による新築】
50万円
住宅修繕※ 改修費用の1/3(上限50万円)

※は空き家バンク制度の利用が必要

>>「七宗町移住定住奨励」の詳細はこちら

田舎への移住を機に、空き家を改装、あるいは新築を構えたいという方もいるでしょう。奨励金を利用することで、理想の住まいがより容易に実現できそうです。空家バンクなど住まいに関する情報は、後ほど詳しくご紹介します。

特徴3:育児支援・医療も比較的充実

「田舎暮らしに憧れているけど、暮らしで不便を感じたくない」という人も多いはず。七宗町は人口3,600人ほどの小さな町ですが、育児・医療面は比較的充実しているんです。

まず、町内にはクリニックが3つ、歯科がひとつあるので、普段の医療面で不自由することはほぼありません。

また、結婚支援金・育児給付金が比較的高めに支給されるのも見逃せないポイント。子育て家庭を迎え、支える体制が整っています。

▼七宗町の結婚子育て支援(一例)

制度 内容
七宗町育児給付金 町内在住でお子さんを1年以上養育している方への給付金(10万円~)
七宗町子育て応援ごみ袋無料支給事業 お子さんが2歳になるまでの間、紙おむつ等排出用ごみ袋を毎月支給
七宗町小中学校入学祝金 お子さんが小中学校に入学する際に入学祝金3万円を支給
七宗町新婚さん新生活支援補助金 町内在住で婚姻から1年以内の夫婦に対し、1世帯当たり50万円を上限に新生活の支援金を支給

>>七宗町の支援制度についてはこちら

七宗町での暮らしに関する情報

七宗町内で拝める雲海と来光

続いて七宗町での生活に関する情報をご紹介します。七宗町の各情報を表にまとめたので、まずは以下をご覧ください。

気候 1月:平均気温3.1°C
8月:平均気温27.5°C
※観測値は美濃加茂地点
※参考:気象庁ホームページ
人口 人口:3446人
世帯:1429世帯
(令和4年6月1日時点)
病院 病院・クリニック:3件
歯科:1件
学校 保育園:2園
小学校:2校
中学校:2校
文化・芸術 【国指定天然記念物】
飛水峡の甌穴群
神渕神社の大杉

【県指定重要文化財】
絹本着色釈迦善神図
彩箋墨書妙法蓮華経寿量品第十六
絹本着色涅槃図
葉津文楽人形
など

【町指定重要文化財】
寧一山画像と同墨書真筆
ひいらぎの木
土岐頼貞公座像
潭海和尚墨跡
円空仏(恵比寿像)
円空仏(観音像)
狛犬
葉津文楽人形頭・衣装
など
催事 おいでよふる里まつり
飛水太鼓
レッキーマラソン
いこ舞ひちそう夏まつり(花火大会)
道の駅イベント
など
食べ物 有平巻
鮎の甘露煮
お茶せんべい
こんにゃく
交通 【車の場合】
・国道41号線:名古屋市から90分、下呂市から60分
・東海環状自動車道「美濃加茂」インターチェンジから20分
・東名・名神高速道路「小牧」インターチェンジから60分

【列車の場合(JR)】
・東海道線・高山本線「名古屋」駅から80分
・高山本線「岐阜」駅から(普通)55分
・「下呂」駅から(普通)60分
観光 飛騨川
飛水峡(景勝地)
甌穴群
石仏
日本最古の石博物館
町の木「ひのき」
町の花「しゃくなげ」
道の駅ロック・ガーデンひちそう
御衣黄桜
甚五郎桜
七宗町蒸気機関車展示場
など
近隣都市 関市
美濃加茂市
下呂市
川辺町
八百津町
白川町

四季折々の姿を見せる山林に囲まれ、町内を流れる川のせせらぎが心を癒してくれる七宗町。のどかな山里での素朴な生活を送るにはピッタリの環境ですが、山里の暮らしはやさしい面ばかりではありません。

移住してから「こんなはずじゃなかった」とならないよう、まずはきちんと情報を集めましょう。

仕事情報:町内の求人は少なめ。町外への通勤も視野にいれよう

七宗町内には企業が少ないこともあり、町内の求人は少なめです。大手求人サイトの求人数もあまり豊富とは言えません。
※求人情報の一例:大手求人サイト(2022年12月時点)

しかし、隣接する美濃加茂市、関市、可児市へのアクセスは良好で、岐阜市内や名古屋市内への通勤も十分に検討できます。七宗町への移住の際は、近隣市町村への通勤も視野に入れると、お仕事の幅がグッと広がります。

また、町内は光インターネット網を完備しています。ケーブルTV経由での高速インターネットが使えるので、田舎暮らしをしながらのリモートワークも十分現実的です。ご自宅の窓から山林の鮮やかな景色を眺めながらお仕事、というのも素敵ですね。
参考:「光インターネット」七宗町公式サイト

起業・就農者へのサポートも充実!

畑でトラクターを運転する七宗町の方

七宗町内で起業する方へは助成金が出ます。町内はとくに飲食店が不足気味なため(2022年12月時点)、田舎で飲食店を開きたいと考えている方はチャンスかもしれませんよ!

>>起業支援についてはこちら

七宗町は空き地・空き家の紹介や各種助成金の交付を受けられます。農地が附属している物件の紹介もあるので、農業の経験がない人でも始めやすい環境が整っています。

上記は「移住交流サポートセンター」が詳しい情報を提供してくれるので、気になる方は以下をご覧ください。

公式URL:移住交流サポートセンター

住まい情報:希望に合わせた物件を選び、理想の住まいを実現しよう

七宗町は物件自体が少なく、賃貸物件の空きがほとんどなく、町営住宅も埋まっています(2022年12月時点)
※参考:物件情報の一覧

どうしても賃貸に住みたい方は、地元の不動産会社を探して相談してみましょう。また、事前に登録しておけば、条件に合う空き物件ができたときに物件を案内してくれる「空き家バンク制度」もあります。

先にご紹介した移住定住奨励金は、空き家バンクの利用が前提となっているものもあります。住居探しの際はぜひ活用してみましょう。

>>空き家バンクについてはこちら

空き家バンク未登録の空き家も要チェック!新築を建てるのもあり

七宗町役場の安田さんによれば、空き家バンク登録外の空き家もたくさんあるそう。改修時の補助金もあるので、自分好みのおうちに住みたい方は、そうした空き家を探すのもいいですね。思い切って土地を購入し、新築を建てる方もいらっしゃいます。

空き家への入居でも新築でも、基本的には都会よりも安価で広い家に住める可能性が高いです。敷地を上手く活用すれば、庭先にウッドデッキやドッグランを造ったり、美味しい空気と水を活かした家庭菜園を営んだりできますよ。

暮らし情報:七宗町の暮らしには車が絶対必須!寒さ対策や買い物も工夫しよう

晴れた日の飛水峡の様子

町内のほとんどが山林なので、七宗町の暮らしにはあらゆる場面で車が必要になります。公共機関が少なくお店の場所も限られているので、場所によっては自家用車の利用ができないと生活が一気に不便になってしまう可能性があります。

また、七宗町は寒冷地なので、夏は涼しいですが冬場の寒さが厳しめです。住まいには暖房設備がほぼ必須となり、暖房費がかかるのが厳しいところ…。また、スーパーやコンビニがあるエリアが限られているので、買い物がやや不便なことにも要注意です。

その一方で、暮らしの自由度が高いのが田舎暮らしのメリット。たとえば、暖房設備が必要なことを逆手にとって、薪ストーブを導入するのも手です。薪の用意が必要となりますが、リビングで揺らめく炎を眺めながら、オシャレなスローライフを送れます。令和5年4月からは薪割り機や薪ストーブの購入補助金が新たに増えますよ。

また、野菜などの作物は家庭菜園で育ててみるのはいかがでしょう。完全な自給自足とまではいかなくても、七宗町の綺麗な空気と水で育った食材は、食卓を鮮やかに彩ってくれますよ。何より自ら育てた野菜には安心感がありますし、実ったときの感動もひとしおです。

移住を考える前に、暮らしで重視したいポイントをよく整理しておくとよいでしょう。

七宗町に移住した人の感想

七宗町移住者の声イメージ

ここで実際に七宗町に移住した方の感想をみてみましょう。

  • 豊かな自然と綺麗な水に囲まれた心豊かな生活ができる
  • 都会の窮屈さがなく、のびのびとした暮らしが素敵
  • 山の方は涼しく、夏場はクーラーに頼らず生活できることもある
  • お隣さんとの距離がかなりあるので、庭で焚火やBBQ、趣味の楽器演奏が自由にできる!

田舎暮らしならではの自由度の高さを活かし、みなさんそれぞれの創意工夫の下で豊かな生活を楽しんでいるようでした。一方で以下のような感想もありました。

  • 川が近いところは湿気が多く、梅雨の時期はカビに悩まされる
  • ごみの収集が少ない(週2回、燃えないゴミは年数回)
  • 車が必須なので、冬場の路面凍結や雨季の道路規制には要注意

自然豊かな環境ではどうしても利便性に制約がかかります。とくに買い物や移動手段は生活の利便性に直結するので、少しでも快適な田舎ライフを送れるよう、移住前に対策を考えておきましょう。

七宗町への移住を考えている方へ

先ほどご紹介した移住交流サポートセンターでは、七宗町への移住ステップを分かりやすく紹介しています。町側からのリアルな意見がまとまっているので、移住を本格的に検討する方は要チェックです。

>>移住のためのステップ

七宗町に限ったことではありませんが、「田舎暮らしに憧れて移住したものの、理想と現実が違い過ぎた」ということもありえます。事前に田舎暮らしの目的を明確化し、しっかりと情報収集することが大切です。

なお、移住交流サポートセンターでは空き家情報や生活情報など、移住希望者向けの情報を積極的に発信しています。助成金などの各種支援についても紹介してくれるので、まずはこちらのサイトを参考にしてみるといいでしょう。

公式URL:七宗町移住交流サポートセンター

七宗町への移住に関するお問い合わせ

この記事を読んで、七宗町への移住を本格的に検討してみようという方は以下からお問い合わせください。移住について気になること、不安なことがある方は詳しく聞いてみるといいでしょう。

担当課 七宗町役場 ふるさと振興課
住所 〒509-0492
岐阜県加茂郡七宗町上麻生2442番地3
電話番号 0574-48-2291(ふるさと振興課 振興係)
対応時間 9:00~18:00
公式サイト https://www.hichiso.jp/