和歌山県橋本市へ移住する魅力とは?特色や仕事・住宅・暮らしの情報を解説
この記事では、近畿圏での移住を検討している人に向けて、大阪市内まで電車で約40分とアクセスの良い「和歌山県橋本市」をご紹介します。
橋本市は豊かな自然が魅力のまちです。川や山など天然の遊び場が多く、子育て支援や教育にも特色があることから、子育て世帯から注目されているエリアの一つです。
また、新婚夫婦の移住に特化した住宅支援などの取り組みも進めています。
今回は、橋本市の経済推進部で「移住コンシェルジュ」を務める平田さんへのインタビュー内容をもとに、橋本市の魅力や生活情報、移住への支援などを解説します。
橋本市の特徴4選
移住者から注目されている橋本市の特徴としては、次のような点が挙げられます。
- 豊かな自然が身近に広がる
- 旬の果物や野菜が安く手に入る
- 大阪市内まで電車で約40分
- 大阪からは「引っ越し感覚」で移住できる
- 「新婚夫婦」対象の生活支援あり
- 18歳まで切れ目のない子育て支援
- 自然や地域性を生かした独自の教育環境
まずは、こうした橋本市の特徴について、詳しく見ていきましょう。
特徴1:豊かな自然環境の中でフルーツ・野菜が安く手に入る
橋本市は世界遺産・高野山のふもとに広がっており、山や川など豊かな自然に包まれたエリアです。こうした環境の中で暮らしたい、子育てをしたいという理由で移住する人も多いそうです。
また、和歌山県ではフルーツの生産が盛んです。橋本市でも名産の柿をはじめとして、一年を通して季節のフルーツが手に入ります。
野菜も含めて安く買うことができる、産直市場のようなところがたくさんあり、移住者からも好評なのだそうです。
▲橋本市は全国でも有数の柿の産地として知られる
特徴2:大阪市内へ電車一本40分でアクセス。通勤・通学に便利
橋本市の大きな魅力の一つが、大阪へのアクセスの良さです。電車一本、約40分で大阪市内までアクセスすることが可能です。
実際に橋本市の北部は大阪のベッドタウンにもなっており、通勤や通学で大阪へ通う人も多いそうです。
もちろん地元にも企業や学校はありますが、選択肢が広がることは大きな魅力だと言えるでしょう。
実際に大阪から移住される方は多いです。本当に「引っ越し感覚」で移住していただくことができます。
特徴3:新婚夫婦の新生活を支援!子育てしやすいまち
橋本市では、新婚夫婦への支援に特に力を入れており、実際に結婚や子育てを理由に移住する人も一定数いるそうです。
まず「結婚新生活支援補助金」では、その年度に結婚した夫婦が住宅を購入したり、賃貸住宅を借り始めたりした場合に、最大30万円が交付されます。
また、新婚に該当しない場合でも、市外から転入してきて新築を建てた場合は、30万円の「転入夫婦新築住宅取得補助金」が受けられる可能性があります。
詳しい条件などについては、橋本市の公式サイトをご確認ください。
公式:橋本市(橋本市で暮らしたい方へのご案内)
また、子育て支援としては「はしっこ!ウエルカムプラン」を策定しており、妊娠期から子どもが18歳になるまで、幅広い支援を展開しています。
▲「はしっこ!ウエルカムプラン」の関連支援一覧
例えば18歳までの医療費無償化、地場産業を生かした「おくるみ」や「木のおもちゃ」のプレゼント、おむつ用の臭気対策ごみ袋の配布、週一回のおむつ戸別回収などを行っています。
その中でも特に人気なのが、未就園児の親子が交流できる「子育て支援センター」です。こども園などに併設される形で市内8カ所に設けられており、よく利用されているそうです。
さらに、決まった保健師が保育園から小学校、中学校へと持ち上がりで担当するので、子どもの悩みを相談しやすいなど、子育て支援の切れ目ないフォロー体制が整っています。
公式:橋本市(はしっこ!ウエルカムプラン)
特徴4:子どもたちが自然の中で遊べる。地域との連携・交流も
▲「はたごんぼ堀り」をしている様子
橋本市では自然が身近にあるため、子どもたちは外でのびのびと遊び回っています。ハイキングや釣りなども気軽に楽しめる環境です。
また屋外施設も充実しており、大型の遊具を備えた公園や、流れるプールのある市民プールなどは、特によく利用されているそうです。
例えば暑い日なら、保育園へお迎えに行ったらそのまま川で遊ぶ家族が多いです。レジャーが身近で、週末の特別なものという感覚はありません。
また学校では、農家と連携して田植えや稲刈りの体験をしたり、野菜の生産や販売まで行ったりするところもあります。
サマースクールやウインタースクールでは、地域の人と一緒にものづくりや自然について学んだり、遊んだりして、一日中学校で過ごせるところもあるようです。
このように橋本市ではESD教育(※)に力を入れる中で、農業体験や防災教室など、さまざまな形で子どもたちと地域の人々が関わっています。
(※)持続可能な開発のための教育(Education for Sustainable Development)のこと。参考:文部科学省
子どもたちを自然の中で遊ばせて、さらに多様な価値観にふれさせたいと考えている方には、ぴったりの環境が整っていると言えるでしょう。
橋本市の暮らしに関する情報
それでは次に、橋本市の暮らしに関するデータを見ていきましょう。
気候 | 1月:平均気温3.8℃ 8月:平均気温26.5℃ ※参考:気象庁(かつらぎ) |
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人口 | 59,684人 (2023年11月30日現在) |
病院 | 病院:3、診療所:61、歯科:32 |
学校 | ・小学校:15(小中一貫を含む) ・中学校:8(小中一貫、中高一貫を含む) ・高校:4(中高一貫を含む) |
交通 | 【鉄道】 ・JR和歌山線:隅田駅、下兵庫駅、橋本駅、紀伊山田駅、高野口駅 ・南海電気鉄道高野線:紀見峠駅、林間田園都市駅、御幸辻駅、橋本駅、紀伊清水駅、学文路駅 【バス】 ・南海りんかんバス ・橋本市コミュニティバス ・南海深夜急行バスなど 【自動車専用道路】 ・京奈和自動車道:高野口IC、橋本IC、橋本東IC |
近隣都市 | かつらぎ町、九度山町、高野町、大阪府河内長野市、奈良県五條市 |
和歌山と言えば温暖なイメージを持つ方もいるかもしれませんが、橋本市は県内北部の山あいにあるため、比較的涼しいエリアとして知られています。
田舎の方では夏場でも夜は温度が下がるので、一晩中クーラーをつけることは少なく、日中も過ごしやすい日が多いそうです。
特に山間の地域では年に数回は雪が積もるため、スタッドレスタイヤの備えが必要とのことでした。
市内には買い物施設や医療施設が充実していて、特に不便を感じることはないようです。ただし、生活には車が必要で、1人1台を所有している家庭も多いということです。
また、地域の関わりがまだまだ残るエリアで、気さくに話したり、助け合ったり、おすそわけをしたりする雰囲気があります。
移住してこられる方には、ぜひ地域との関わりを大事にしていただきたいと考えています。もし何か不安を感じる場合は、気軽にご相談ください。
仕事:選択肢の多さが魅力!起業や就農の支援も
大手求人サイトで橋本市の正社員求人を検索したところ、約1,000件の求人情報が見つかりました。また、車で約30分程度の通勤圏(25キロ圏内)まで広げると、約20,000件の求人情報がありました(2023年12月時点)。
※参考:求人情報の一例(橋本市のみ)
※参考:求人情報の一例(橋本市から25キロ圏内)
橋本市では企業誘致に力を入れてきており、ここ10年ほどで50社ほど増え、雇用も生まれているのだと言います。
そのため、パイル織物などの地場産業や製造業などを中心としながら、ある程度の選択肢があるようです。ハローワークには移住者向けのコーナーも設けられています。
もちろん、アクセスの良い大阪で働いている人や、大阪で働きながら移住してきた人も一定数いるとのことです。
また橋本市では、農業や林業を始めたい人を支援する制度も整備されています。相談窓口や支援の詳細については、橋本市の移住応援サイト「はしっこ暮らし」をご覧ください。
サイト内では、特色ある地元の産業を体験できる「しごとくらし体験」や、コワーキングスペースなども紹介されています。
公式:はしっこ暮らし(仕事)
なお、橋本市へ移住して起業する場合には、最大50万円の「移住者起業安定化事業補助金」を受けられる可能性もあります。(令和5年度の申請は受付終了)
参考:橋本市(移住者起業安定化事業補助金)
移住者さんの中には、自分でお仕事を持ってきて起業される方も多いです。仕事の選択肢の幅が広いことが魅力です。
住宅:豊富な賃貸住宅あり。空き家バンクも充実
大手住宅情報サイトで橋本市の賃貸物件を探したところ、約1,000件が見つかりました。希望に沿った物件を探しやすい状況だと言えるでしょう。(2023年12月時点)
※参考:物件情報の一例
空き家を探す場合は「わかやま空き家バンク」や「橋本市空家バンク」を利用しましょう。
例えば橋本市空家バンクには、売買16件、賃貸3件が登録されていました(2023年11月13日時点)。これまでに116件が登録され、93件が成約するなど、活発に利用されているようです。
公式:橋本市(橋本市空家バンク制度について)
なお、橋本市の「空き家お試し暮らし・移住応援補助金」を活用すれば、これらの空き家バンクを通して住宅を購入する場合に最大30万円、借りる場合に最大16万円の交付を受けられる可能性があります。
公式:橋本市(空き家お試し暮らし・移住応援補助金)
特に空き家や古民家に興味のある方は、いろいろとご案内させていただきますので、ぜひお問い合わせください。
橋本市へ移住した人の感想や口コミ
ではここで、実際に橋本市へ移住した人の感想や口コミを見てみましょう。
- 山や川といった自然が身近にありながら、大阪市内や奈良方面へのアクセスが良いことに魅力を感じました。
- 思っていたより都会で、買い物に困ることはなく、休日にはカフェ巡りを楽しんでいます。
- 野菜や果物を格安で手に入れられるので、食べる機会が増えました。
- 子育て支援が手厚く、支援センターなどを通してパパやママ同士の仲間もすぐにできました。
- 自然の中で走り回って遊ぶ中で、子供たちが「子供の顔」になりました。川や公園、プールなどをよく利用します。
橋本市へ移住する人は、豊かな自然環境や大阪へのアクセスの良さなどに魅力を感じるケースが多いようでした。
実際に移住してからは、自然や農作物の豊かさを満喫することに加えて、買い物や子育てなどの環境が整っていることに満足している声が目立ちました。
橋本市へ移住するための具体的な行動
それでは最後に、橋本市への移住を実現するために活用できる、さまざまな支援やプログラムについてご紹介します。
参考:橋本市(橋本市で暮らしたい方へのご案内)
「はしっこ暮らし体験会」や「移住相談会」を定期開催
橋本市では、地元ツアーや先輩移住者との座談会などが組み込まれた「はしっこ暮らし体験会」を毎年秋に、随時オーダーメイドまち案内を個別に開催しています。
また、市内や大阪で移住相談会も行っています。2023年12月23日には、シティプラザ大阪で開かれる「和歌山県市町村合同移住相談会」に相談ブースを出展します。
こちらは事前予約制となっているので、興味のある方は和歌山県の移住公式サイトをご確認ください。
公式:わかやまLIFE(和歌山県市町村合同移住相談会)
なお、橋本市の移住者向けの最新イベントは、公式の移住応援サイトに随時掲載されます。
公式:はしっこ暮らし
下見に活用できる「個別現地訪問支援補助金」あり
橋本市では、移住を検討する人への支援を行っています。
「個別現地訪問支援補助金」では、東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県に住んでいる人(一部地域を除く)が橋本市を訪れるための交通費を、2人分まで補助します。
例えば、鉄道賃や航空賃では、一人あたり往復で最大20,000円の補助を受けられるので、該当する方はぜひ活用してみてください。
公式:橋本市(個別現地訪問支援補助金)
橋本市への移住に関するお問い合わせ
▲今回のインタビューに応じてくださった「移住コンシェルジュ」の平田さん(左)と髙森さん(右)
橋本市への移住に関しては、経済推進部シティプロモーション課・交流定住係までお問い合わせください。
新婚夫婦の方や子育て世帯の方には、特に手厚い支援をご用意していますので、ぜひ移住をご検討ください。
担当課 | 経済推進部 シティプロモーション課 交流定住係 |
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住所 | 〒648-8585 和歌山県橋本市東家一丁目1番1号 |
電話番号 | 0736-33-6106 |
公式サイト | https://www.city.hashimoto.lg.jp/ |