山形県舟形町への移住:鮎と自然、子育て環境が魅力の町

この記事では移住を考えている人に向けて、山形県舟形町(ふながたまち)の特徴や仕事、住まいといった、暮らしに役立つ情報をご紹介します。

舟形町は山形県の北東部に位置し、東西に細長い地形のまちです。町を横断するように清流最上小国川が流れ、美味しい米や鮎を生み出しています。

今回は、舟形町役場まちづくり課の斎藤さんに、地域の魅力や暮らし、移住支援などについてお聞きしました。

本日お話を伺った方
舟形町役場 まちづくり課の斎藤さん

舟形町役場
まちづくり課地域支援係 主任

斎藤 優輝さん

舟形町の3つの魅力:自然・子育て・伝統文化

山形県舟形町暮らしの特徴

舟形町はまちの大部分が山に囲まれています。冬季は北西からの季節風が吹き、山間部では積雪が2mを超えることもあります。

そんな舟形町での暮らしは、次のような方に適しています。

  • 釣りなどのアウトドアレジャーを楽しみたい方
  • 子育て中、またはこれから子育て予定の方
  • 地域の祭りやイベントに興味がある方

その理由を、舟形町に見られる3つの特徴から解説します。

特徴1:なんと言っても鮎のまち!アウトドアレジャーも楽しめる

舟形町の鮎の塩焼き
▲鮎の塩焼き

舟形町を横断するように流れる最上小国川(おぐにがわ)は、日本屈指の清流で、鮎をはじめとした川魚の宝庫となっています。水質が良いだけでなく魚の餌となる苔も豊富なため、舟形町の鮎は香ばしく身がふっくらした絶品です。

鮎釣りシーズンである7月上旬〜10月下旬には、多くの釣り人で町は賑わいます。

舟形町の鮎釣りの様子
▲鮎釣りの様子。鮎釣りシーズンは7月上旬〜10月下旬まで

毎年9月上旬に河川公園「アユパーク」で開催される「ふながた若鮎まつり」は、町を代表する一大イベント。歌謡ショーや鮎のつかみどり体験があるので、大人も子どもも楽しめます。ぜひ一度参加してみましょう。

また、鮎釣り以外では、キャンプやバーベキュー、芋煮会などを楽しむこともできます。舟形町は年間を通してアウトドアレジャーを楽しめる環境です。

特徴2:充実した子育て支援制度と特色ある教育環境

ハンモックで遊ぶ家族

舟形町では子育て世帯への支援が充実しています。経済的な支援の一部をご紹介します。

子育て支援住宅 小学生までの子どもがいる、または出産予定の世帯を対象に、3LDKのメゾネットタイプの住宅を家賃40,000円〜で提供
※子どもの人数により減額措置あり
結婚祝い金 結婚した世帯へ祝い金5万円と5万円分の商品券を支給
すくすく赤ちゃん祝い金 子どもを出生した人へ10万円を支給
子どもの医療費無償化 0〜18歳の医療費を無償化
保育料の助成 0〜2歳児は子どもの人数と保育料の階層によって半額、もしくは全額助成。3歳児以上は保育料と副食費が無償
舟形町子育て支援交付金 新築または中古物件を購入し、中学生以下の子どもがいる世帯のうち、条件を満たす場合に子ども1人あたり20万円(上限60万円)を補助

舟形町では教育についても独自の取組みを行っています。

小中学生を対象とした「ふながたWAKU WAKU WORK」では、地域の仕事や企業を知る機会を得るため、消防士、医療関係、建築関係などの仕事体験をしたり、農業で使用するドローンやトラクターなどを見学したりしています。将来、幅広い選択肢の中から職業を選べるようにとの配慮から、さまざまな企業や団体の協力のもとで開催されています。

また、給食は「日本一のおいしい給食食育推進事業」に力を入れており、旬の地元食材を使用した多彩なメニューを提供しています。町出身シェフにメニューを考案していただいたり、生産者と連携したりして、子どもたちの記憶に残る給食になるよう取り組んでいます。

給食に関するアンケート結果によると、毎日地元食材を食べることで、子どもたちの舟形町への愛着も増しているようです。

公式:【山形県舟形町】日本一のおいしい給食食育推進事業Instagram

特徴3:伝統文化を大切にする地域コミュニティの活気

舟形町の堀内盆踊り大会
▲堀内地区で開催された堀内盆踊り大会。室町時代から伝わるとされており、町の無形民俗文化財に指定されている

舟形町では町内会ごとに祭りや盆踊りなどのイベントが盛んです。中でも特徴的なものは「幅神楽(はばかぐら)」と「堀内田植え踊り(ほりうちたうえおどり)」です。

「幅神楽」は幅地区で100年以上の歴史を持つ伝統文化で、五穀豊穣、子孫繁栄、家内安全を願って舞われるものです。トンネル開通式や各地の祭典で舞ったこともあります。現在は、幅地区の大人たちと男子児童による保存会が伝承を維持して「ふながた若鮎まつり」でも一般公開されています。

「堀内田植え踊り」は堀内地区で200年以上の歴史を持つ田植え踊りで、踊り手4人と囃子方6人が豊作を祈願するものです。こちらも「ふながた若鮎まつり」で一般公開されています。

舟形町の生活情報:気候・人口・交通・医療・教育など

舟形町の稲を乾燥させている様子
▲舟形町の秋の風景。刈り取った稲を杭掛けし、乾燥させている

ここからは、舟形町の暮らしに関する情報をご紹介します。

気候 8月平均気温:24.2℃
1月平均気温:-0.8℃
※参考:気象庁
舟形町に観測地点がないため、近隣の新庄のデータを掲載
人口 人口:約4,800人
世帯:約1,800戸
(2024年11月現在)
病院 病院・クリニック:1院
歯科:1院
(2024年11月現在)
学校 保育園:1園
小学校:1校
中学校:1校
(2024年11月現在)
交通 【電車】
JR奥羽本線:舟形駅
JR陸羽東線:東長沢駅、長沢駅

【車】
新庄市まで約10分、東根市まで約30分
山形空港まで約40分
近隣都市 新庄市

舟形町にはホームセンターやコンビニがあるので、普段の生活は町内で完結できます。利便性を重視する人は、舟形地区に住むと良いでしょう。また、車で約10分の新庄市に買い物に行く人も多いです。

舟形町では車は必須ですが、デマンド型乗合タクシーがあり、町内での移動や県立新庄病院への移動に利用できます。

舟形町では町内会の集まりやイベントが活発で、地区ごとに祭りやビアガーデンを開催しています。移住したら、積極的に参加して地域に溶け込みたいですね。

舟形町は豪雪地帯で身長を超えるほど積もることもあります。道路の除雪は行政が行いますが、自宅近辺の除雪は各自で行う必要があります。住まい探しの際は積雪状況をよく確認することをおすすめします。

子育て環境:充実した遊び場と学習施設

週末のお出かけには「アユパーク」がおすすめです。芝生や噴水、多目的広場があるほか、チャイルドランドでは遊具遊びができます。

「長沢集学校(ながさわしゅうがっこう)」は、旧長沢小学校を再活用したIT交流施設で、学校帰りの子どもたちが気軽に集まれる場所です。スマートフォンやパソコンの使い方の相談ができたり、eスポーツができたり、キッズスペースで遊ぶことができます。

仕事情報:町内外も含めた求人状況と就職支援制度

大手求人情報サイトで舟形町の求人を調べたところ、約50件ヒットしました(2024年11月現在)
※求人情報の一例

町内では、介護・建設・農業に就く人が多いようです。

車での通勤時間30分圏内である25km以内で検索すると、約1,400件ヒットしました(2024年11月現在)。近隣地域も含めて検索すると、希望の仕事が見つかりそうですね。新庄市や東根市に通勤する人が多いようです。
※求人情報の一例

また、就職活動や転職活動をする際の交通費の一部を助成する制度があります。対象となる方はぜひ活用しましょう。

舟形町就転職等活動旅費支援事業費補助金 若年の移住者が就職活動や転職活動をする際の旅費を一部助成。
上限3万円

住まい情報:戸建て購入支援と空き家バンクの活用

舟形町の若者向け定住・移住住宅「エスポワール」
▲若者向け定住・移住住宅「エスポワール」。満45歳未満の世帯を対象とした住宅で、人気が高く満室となっている(2024年11月現在)

大手住まい情報サイトで舟形町の賃貸物件を調べましたがとても少なく、移住者は移住当初から戸建に住むことが多いそうです。

舟形町には空き家バンクがありますが、改修の必要な物件が多いようです。住まいに関する補助金が複数あるので、積極的に利用しましょう。

舟形町住宅リフォーム支援事業費補助金(県連携) 県内の事業者により住宅をリフォームした世帯のうち、条件を満たす場合に工事費の5分の1(上限24万円)を補助
※移住世帯・新婚世帯・子育て世帯は工事費の3分の1(上限30万円)を補助
※「舟形町在来工法木造住宅建築補助金」との重複可
舟形町在来工法木造住宅建築補助金 舟形町内の事業者により住宅をリフォームまたは新築した世帯のうち、条件を満たす場合に一定金額を補助
リフォーム:工事費の10%(上限20万円)
新築:一律30万円
※「舟形町住宅リフォーム支援事業費補助金(県連携)」との重複可
舟形町子育て支援交付金 新築または中古物件を購入し、中学生以下の子どもがいる世帯のうち、条件を満たす場合に子ども1人あたり20万円(上限60万円)を補助
舟形町若者定住支援交付金 住宅を新築または中古物件を購入し、世帯主または配偶者が45歳未満の世帯のうち、条件を満たす場合に一律50万円を補助

公式:舟形町「住宅リフォーム、住宅新築の補助金」

舟形町移住者の声:実際の暮らしぶりと感想

山形県舟形町移住者の声

次に、舟形町に移住した方の感想をご紹介します。

  • 自然豊かな中で子どもを育てることができると思い、移住した
  • 温泉やレストラン、公園があり、子どもから大人まで楽しめるところがいい
  • 自然豊かで町の人が優しいところが舟形町の良いところ
  • 子どもたちは夏のアユパークの噴水で水遊びをするのが大好き
  • 地域全体で子どもを大切にしてくれる雰囲気がある

舟形町の移住サポート:相談窓口と役立つ情報源

舟形町では移住相談窓口や電話・メールで移住に関する相談を受け付けています。舟形町への移住を検討している人は積極的に活用しましょう。それぞれの要望に合わせた提案をしてくれます。

また、現在のところ移住体験ツアーなどはありませんが、下見に関する手配の手伝いをしてくれます。まずは一度相談してみましょう。

舟形町役場 まちづくり課の斎藤さん
斎藤さん

自然が豊かで穏やかな方が多い舟形町に、ぜひ一度いらしてください!
舟形町のYouTubeチャンネルはこちらから。

舟形町移住に関する問い合わせ先情報

移住相談窓口 舟形町役場 まちづくり課 地域支援係
住所 〒999-4601
山形県最上郡舟形町舟形263番地
電話 0233-32-2111(代表)
公式サイト 舟形町プロモーションサイト「ふながた丸」
公式SNS ふながた暮らし(Facebook)
ふながた暮らし(Instagram)