【北海道】福島町の魅力は?移住を成功させるための情報を徹底解説
この記事では、地方移住を検討している方に向けて「北海道福島町」をご紹介します。
北海道の南端に位置する福島町は、海と山に囲まれた、自然豊かなまち。特に、手つかずの大自然が残る秘境「岩部海岸」は近年注目を集める絶景スポットです。
福島町は、大相撲の2人の横綱(第41代横綱・千代の山、第58代横綱・千代の富士)を輩出したまちとしても知られています。町内には記念館や相撲に関連したイベントがあるほか、学校で相撲の授業が行われるという面も。伝統や文化を身近に感じながら暮らしたい方、子どもの心にふるさとへの愛情を育みたい方には特におすすめの移住先です。
そんな福島町について、暮らしの魅力や、仕事・住まい探しについてなど、移住に役立つ情報をたっぷりとお届けします。
福島町の暮らしの特徴3つ
地方移住を検討している方の中でも、特に次のような方には福島町がおすすめです。
▼福島町がおすすめな人
- 大自然に囲まれた環境で暮らしたい
- 秘境に興味がある。ワクワクすることや冒険が好き
- 伝統的・文化的なものを、暮らしの中で身近に感じたい
- 子どもには「ふるさとを大切に思う心」を教えたい
- お祭りやイベントが好き
なぜこのような方に福島町が向いているのか、その理由を踏まえつつ、福島町の暮らしの特徴を紹介していきます。
特徴1:大自然がもたらす、穏やかな時間と秘境の絶景
福島町は南に津軽海峡、北には大千軒岳と、海と山に囲まれたまちです。波の音や樹々のざわめき、四季折々の花の色・香りなど、大自然の恵みといえるゆったりとした時間の流れをいっぱいに感じることができます。
中でも、近年注目を集めているのが「岩部海岸」です。船でしか行くことのできない、秘境とも言える一帯で、これまでは地元でも”知る人ぞ知る”スポットでした。
▲海は春先から徐々に透明度が増す。ドローンでの記念撮影(オプション)では、船が宙に浮いているような写真が撮れることも
岩部クルーズでは、まるで写真集のような青く透き通る美しい海を周遊します。船でしか行けないために、以前は地元民でも簡単に近づくことができませんでした。手つかずの大自然が残っていて、運が良ければそこに暮らす野生の動物たちにも出会えるかもしれません。
そして、時期や天候など、条件によってさまざまな光景に出会える「青の洞窟」はクルーズのハイライトともいえるスポット。非日常的で神秘的な、冒険心をくすぐる空間です。
▲隠れ家的観光スポット・青の洞窟。海底が見える、専用の小型船「グラスボート」で入っていく
大自然の中で暮らしたい方や、秘境などワクワクドキドキする場所が好きな方には、こんなエリアが暮らしのすぐ近くにあることは大きな魅力ではないでしょうか。
特徴2:子育て世帯に優しい支援と、特色ある教育
福島町の豊かな自然環境は「自然の中でのびのびと育児をしたい」という希望をもつ、子育て世代の方からも注目を集めています。
まちには、そんな子育て世代の方を頼もしくサポートする支援体制と、教育体制が整っています。
出産祝金交付事業 | 子どもが生まれた家庭に対し、以下のお祝い金を交付 1人目:5万円(うち町内商品券での支給が30%) 2人目:20万円(うち町内商品券での支給が30%) 3人目以降:100万円(うち町内商品券での支給が30%)※3年に分割して支給 |
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子ども医療費の助成 | 満18歳(高校卒業まで)の児童が診療を受けた際、保険診療に要する医療費の自己負担分を全額助成 |
ICT教育 | ・タブレット端末を一台ずつ配布。家庭学習も行えるようにしている ・プログラミング教室の実施 |
福島学ジュニア | 主に小学生を対象に、地域と連携した木育事業、自然観察会、縄文土器づくり体験など、郷土の魅力を再発見する体験プログラムを実施 |
児童生徒交流事業 | 他県の自治体と、相互に中学生の派遣・受け入れを行い、友好の絆を深める |
出産祝金は、3人目以降では100万円と高額。また子ども医療費の助成は18歳までと、全国でも最も手厚い部類です。
教育面では、ICT教育や異文化交流、そして「郷土愛を育む教育」を積極的に行っています。授業の中でまちの歴史を調べて発表する機会なども多いので、子どもたちは自然とふるさとへの理解を深め、愛着をもって育っていくでしょう。
第41代横綱・千代の山、第58代横綱・千代の富士の出身地であることから、男女関係なく相撲の授業が行われる取り組みも特徴的です。
特徴3:郷土色豊かな春夏秋冬のイベント
▲2人の横綱を輩出した町ならではの特別なイベント「女だけの相撲大会」。毎年母の日に開催される(画像引用元:福島町公式サイト「BE HAPPY FUKUSHIMA」)
福島町は、年間を通してユニークなイベントが多数開催されます。
女だけの相撲大会 | 日本全国のみならず、外国からも多くの参加者が集まる、女性限定の相撲大会 |
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やるべ福島イカまつり&海峡花火大会 | ゲストによるステージショーやビンゴ大会などが行われるビーチイベント。締めくくりには、津軽海峡をバックに最大6号玉の花火大会が行われる |
千軒そばの花鑑賞会 | 真っ白いそばの花畑の中央に舞台を設け、国の重要無形民俗文化財である「松前神楽」が奏上される。じゃがいも掘り体験や詰め放題、写真コンテストなども開催 |
北海道福島町 FOOD STADIUM |
ご当地グルメの「あわびカレー」「千軒そば」などが販売される「食」をテーマとしたイベントを開催。 |
殿様街道探訪ウォーク | 幕末の函館戦争時、土方歳三ら幕軍の勇士が駆抜け松前城を目指した街道を、自然を鑑賞しながら巡る。春と秋の年2回開催 |
四季折々、ひとつひとつのイベントに「福島町ならでは」という魅力があり、季節と自然、そして伝統や文化を身近に感じることができます。
福島町は、行事ごとのにぎわいやイベントを通した人々との交流を好む方に、特におすすめといえる移住先です。
福島町の暮らしに関する情報
ここでは、移住を検討するうえで重要となる、福島町の暮らしに関してのさまざまなデータをお届けします。
気候 | 1月:平均気温−0.5°C 8月:平均気温22.7°C (福島町内に観測地点がないため、最寄りの松前地点を参照) ※参考:気象庁ホームページ |
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人口 | 人口:3,514人 世帯数:1,918世帯 ※2023年3月末現在 |
近隣都市 | 上磯郡知内町、松前郡松前町 |
公共交通 | バス:函館バス、福島町営デマンドバス |
大都市へのアクセス | 函館へ:車で約1時間半 札幌へ:車で約1時間半+飛行機(函館~札幌間)で45分 東京へ:車で約1時間半+飛行機(函館~羽田間)で1時間15分 |
病院 | 病院・クリニック:2件 歯科:2件 |
学校 | 高校1、中学校1、小学校2、保育施設2 |
名所・観光 | 横綱千代の山・千代の富士記念館、青函トンネル記念館、岩部クルーズ、伊能忠敬北海道測量開始記念公園、大千軒岳 |
食べ物 | 千軒そば、ちゃんこ鍋、アワビカレー、いかとんび入り和風パスタ |
福島町は北海道の南側に位置するため、道内では比較的温暖。本州に近いといわれる気候です。漁業が盛んな漁師町で、威勢の良い「浜言葉」が多く使われています。
生活環境に関しては、町内中心部に商店街があるほか、スーパーやホームセンターもあり、食料品や日用品などの買い物には困らないでしょう。一方で、大型ショッピングセンターなどで買い物をしたい時や、大きな医療機関へ行く必要がある時は函館(車で約1時間半)などへ出る方が多く、車は必需品です。
福島町は、1つの町から千代の富士・千代の山と2人の横綱が出た国内唯一のまち。2人の功績をたたえる記念館があり、横綱の「綱」や優勝トロフィー、千代の富士が断髪した際の大銀杏などが展示されています。
町内にはまた、世界最大の海底トンネルである「青函トンネル」の工事記録や技術情報を展示する「青函トンネル記念館」もあります。博物館・記念館めぐりが好きな方や歴史に興味がある方は、ぜひ訪れてみてください。
▲横綱記念館の館内には九重部屋の稽古場と土俵を再現。同部屋の合宿も行われる。
多彩な食文化も福島町の魅力の1つです。言わずもがなの「ちゃんこ鍋」や、大千軒岳のふもとで栽培される蕎麦粉を使った「千軒そば」は伝統的な名物。加えて、福島町が日本で初めて取り組むアワビ陸上養殖事業から誕生した「アワビカレー」など、新たなグルメも楽しめます。
▲福島町のソウルフード・ちゃんこ鍋。町内の飲食店でも提供され、暑い季節にも食べたくなる一品(画像引用元:福島町公式サイト「BE HAPPY FUKUSHIMA」)
【仕事】地域ならではの仕事に手厚い支援
漁業と水産加工業が盛んな福島町。それらの仕事を目指す方への支援が充実しています。
水産業担い手支援事業 | 新規に漁業に従事する方や漁業資格を取得する方に、以下の奨励金を交付 ○漁業就労奨励金:30万円 ○漁業従事研修助成金(働きながら学ぶ方への支援):50万円 ○住宅支援金(漁業者として福島町に定住する方への支援):月額4万円以内 ○漁業研修助成金:対象額の2分の1以内(上限50万円) |
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農林業担い手養成事業 | 町内で農林業を行う意思のある方に対し、以下の奨励金を交付 ○農林業養成支援金:20万円 ○住宅料支援金:月額4万円以内 ○研修助成金:年額15万円(年3回分) |
そのほか、新しく事業を始める方に向けても以下の助成があります。
チャレンジスピリット応援事業 | 町内の個人事業主や法人で、新たに事業を始める方などに対し助成金を交付。 助成額:投資額の合計が50万円以上のものに対し、2分の1以内(上限300万円) |
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移住を機に地域に根差した農林水産業に就きたい方や、新しいチャレンジをしたい方には頼もしい支援です。
【住まい】住宅購入支援で定住を後押し
福島町では移住者に向け、「定住促進住宅等奨励事業」として以下の支援制度を用意しています。
対象となる方 | 住宅を新築、または中古住宅等を購入した方(延べ面積66㎡以上) |
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奨励金額 | ○町内建築業者による建設の場合:最大100万円 ○町外建築業者による建設、または町外所有者からの住宅購入:最大50万円 ※請負金額・住宅購入金額による |
支援額が最大100万円と高額なのは、「まちに長く暮らしてほしい」という思いがあるからこそ。
住まい探しに関しては、福島町の公式サイトに空き家バンクの登録物件が紹介され、賃貸・分譲とも相談に応じてもらえる物件も見つかります。ただしほとんどの場合修繕が必要となり、現状ですぐ入居できる物件は多くないため、余裕をもったスケジュールで探すことをおすすめします。
詳細:空き家バンク物件一覧
福島町への移住に向けた行動
ここでは、福島町への移住に向けて、実際に起こせる行動をご案内します。
2023年3月オープンの「青少年交流センター」で移住体験できる
(画像引用元:福島町青少年交流センター公式サイト)
福島町には、2023年3月、移住体験での利用が可能な「青少年交流センター」がオープンしました。
落ち着いた住宅街の中にあり、かつ各学校やスーパー、飲食店などにも近く、移住後の生活をイメージするにはピッタリと言える便利な立地。さらに無料Wi-Fiの利用も可能なので、テレワークやワーケーションを検討している方にもおすすめです。
また、施設や地域と移住体験者を結ぶコーディネータとしてハウスマスターが常駐しているので、地元に暮らす方のリアルな声を聞いたり、気になることを相談したりもできますよ。
公式:福島町青少年交流センター
福島町への移住に関するお問い合わせ
担当課 | 企画課 |
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住所 | 北海道松前郡福島町字福島820番地 |
電話番号 | 0139-47-3007 |
公式サイト | https://www.town.fukushima.hokkaido.jp/%e7%a7%bb%e4%bd%8f/ijujouhou/jouhou/ |