【越前市への移住】住み心地はどう?暮らしの特徴・仕事・支援情報

この記事では、地方移住を検討している方に向けて「福井県越前市」をご紹介します。

2024年に北陸新幹線「越前たけふ駅」が開業した越前市。以前から行き来しやすかった関西・中京圏に加え、東京へも新幹線1本でアクセスできるようになりました。

その利便性の一方で、市内は山や川に囲まれ自然が豊か。「都市部に出たい時にはすぐに出られる利便性がほしいけれど、日々はゆったりと暮らしたい」という方には、ピッタリといえる環境です。

また、充実した育児支援・教育環境や、受け継がれている伝統工芸の高い技術なども、越前市の大きな魅力です。

そんな越前市について、暮らしの特徴や仕事・住まいの状況など、移住を検討するために役立つ情報をたっぷりとお届けします。

越前市の暮らし、3つの特徴

福井県越前市の暮らしの特徴イメージ画像

越前市は、次のような特徴のあるまちです。

  • 各地の大都市への交通アクセスが良好。一方で市内は自然が豊かで、ゆったり暮らすことができる
  • 育児支援や教育体制が充実した、子育て世帯に優しい環境
  • 3つの「伝統的工芸品」を有するなど、ものづくりの伝統が息づいている

ここからは、これらの特徴について、詳しく紹介していきます。

特徴1:大都市へのアクセスが良好でありつつ、自然の豊かなまち

「越前たけふ駅」周辺の航空写真

越前市は、大都市へのアクセスが良いまちです。

北陸最大の都市である金沢までは、電車や車で約1時間。大阪や名古屋へも電車で2時間以内と、週末に気軽に出かけられる距離感です。さらに、2024年3月には北陸新幹線「越前たけふ駅」が開業し、東京まで1本で行き来できるようになりました。

大都市へ“行こうと思えばすぐに行ける”高い利便性は越前市の大きな魅力の1つです。

その一方で、市内は山々に囲まれ川が流れる、自然豊かな環境です。

越前市は、国の特別天然記念物で、絶滅危惧種でもある「コウノトリ」が飛来することで知られています。コウノトリが生息するためには、水辺に多種多様な生き物が生息する豊かな自然が不可欠です。このことは、越前市の自然環境がいかに優れているかを示しています。

越前市では、通勤中や買い物など日常の何気ない外出時にも、雄大な自然を身近に感じることができるでしょう。

そんなゆったりとした生活をしつつ、出張やレジャーなどで都市部へ出たい時には、スムーズに出かけることができるのです。

特徴2:充実の育児サポートと、子どもがのびのび育つ教育環境

越前市は育児支援や教育環境など、子育て世帯に優しいさまざまな要素が詰まったまちです。

市内には、未就園児とそのご家族を対象とした地域子育て支援センターが5ケ所。赤ちゃん教室・親子教室や子育てサークルなどの活動も活発で、孤独感のない子育てをサポートします。

支援面では「里帰り出産サポート助成」や「出産応援ギフト・子育て応援ギフト(それぞれ、現金またはデジタル地域通貨5万円分)」に始まり、市のさまざまな担当課が連携して“切れ目のない支援”を行っています。

中でも、東京23区から移住を希望する子育て世帯の方必見といえるのが「U・Iターン移住就職等支援事業(東京圏型)」です。

基本の支援金額が【単身60万円/世帯100万円】で、さらに18歳未満の家族1人につき100万円が加算されます。つまり、仮に「夫婦+18歳未満の子ども2人」という世帯での移住であれば、支援額は300万円。

何かとお金のかかる子育て中に移住を考えるとなれば、やはり経済的な不安はつきものでしょう。そういった方に対しての、頼もしい追い風となりそうです。

学校教育においても、越前市ならではの特色があります。

市内では、稲刈りや田植えなど、豊かな自然環境を活かしたさまざまな体験学習を実施。また、子ども達と地域の人々との交流を目的とした「子育てまるっと応援プロジェクト」では、伝統工芸の匠や、演劇・芸術のプロの表現者など地域のさまざまな方から学びを得ています。

お子様に対し「自然に触れ、地域に見守られながらのびのびと学び育ってほしい」とお考えの保護者の方には、ピッタリかもしれません。

また、市内の小学校・中学校では、校内で給食を調理する「自校直営型」を採用しています。地元産のお米や野菜を使用したできたての給食に、お腹も心も満たされる豊かな食体験は、子ども達の人間性にもつながっていくことでしょう。

特徴3:世界も注目。「ものづくり」の伝統が息づくまち

伝統的工芸品の「越前和紙」「越前打刃物」「越前箪笥」

越前市は「ものづくり」の伝統が息づくまち。

1500年の歴史をもち、横山大観やピカソなどの芸術家からも熱烈に支持された「越前和紙」、日本古来の製造工程を守り続け、海外からの人気も高い「越前打刃物」、重厚なつくりが特徴の「越前箪笥」の3つが、経済産業省指定の「伝統的工芸品」に指定されています。

市内にはこれらの伝統的工芸品のお店や工房、体験施設などが数多くあり、伝統を身近に感じることができます。

ものづくりに興味のある方や、クリエイティブ系のお仕事をしている方であれば、あふれるほどの刺激とインスピレーションを得られるのではないでしょうか。

伝統工芸品の職人を志す方に向けた研修制度も設けられているので、興味のある方はこちらも参考にしてみてください。

詳細:伝統工芸職人塾

越前市の暮らしに関する情報

ここでは、移住を検討するうえで重要となる、越前市の暮らしに関してのさまざまなデータをお届けします。

気候 1月:平均気温3.2°C
8月:平均気温27.4°C
(福井地点を参照)
※参考:気象庁ホームページ
人口 人口:80,441人
世帯数:32,244世帯
(2024年9月1日現在)
病院 診療所:40ケ所、病院:7ケ所、歯科:32ケ所
学校 小学校:17、中学校:8、特別支援学校:1、高校:3、専修学校:1、大学:1
名所・観光 武生中央公園、紫式部公園、福井鉄道北府駅
公共交通 鉄道:JR西日本、ハピラインふくい、福井鉄道
バス:福鉄バス、越前市市民バス、越前市シャトルバス
大都市へのアクセス 金沢へ:電車(特急)もしくは車で約1時間
名古屋へ:電車(特急)もしくは車で約2時間
東京へ:新幹線で約3時間30分
近隣都市 福井市、鯖江市、今立郡池田町、南条郡南越前町、丹生郡越前町

福井県内で3番目の人口を有し、機能的な市街地をもつ越前市。日常の生活やお買い物などには不自由しないでしょう。一方で、大型ショッピングモールやレジャー施設を利用する際には、隣接する福井市などへ出かける方が多いそうです。

越前市は、文学者にゆかりの深いまちでもあります。

平安時代には、源氏物語の作者・紫式部が青春時代を過ごしたことで有名。ほかにも、歌人・俵万智さんが暮らした時期があり、絵本作家・かこさとしさんや、いわさきちひろさんの出身地でもあります。

その、かこさとし氏の監修で再整備されたのが「武生中央公園」。老若男女誰もが集い楽しめる空間として、地元の人はもちろん、市外・県外からも多くの人が訪れます。

武生中央公園のアトラクション
▲武生中央公園には「だるまちゃん広場」「パピプペポー広場」など、かこさとしさんの絵本にちなんだ名前のエリアも。「子どもの頃にかこさんの絵本を読んだ」というファンも多く訪れる

【仕事】市内では製造業が盛ん。近隣地域へ通勤する人も

2024年9月現在、大手求人情報サイトで越前市の正社員求人を検索すると、約2,000件がヒットしました。越前市内には大手電子部品メーカーの主要な生産拠点などがあり、製造業が盛んです。

参考:正社員求人情報の一例(越前市内)

次に、同じく2024年現在、この検索範囲を越前市から通勤約30分程度(25km圏内)まで広げると、約13,500件と大幅に増加。サービス系などのお仕事に関しては、近隣の市福井市や鯖江市へ通勤される方も多いそうです。

参考:正社員求人情報の一例(越前市から25km圏内)

【住まい】住宅取得への支援が充実

2024年10月現在、大手住宅情報サイトで越前市の賃貸物件を検索すると、約260件がヒットしました。

参考:賃貸物件情報の一例

一戸建てを希望している方には、空き家バンクの利用もおすすめです。

2024年10月現在、越前市の空き家バンクには約90件の住宅・土地が登録されています。築浅やリフォーム済みの物件も見つかるので、すぐに住める物件をお探しの方もチェックしてみてください。

参考:空き家バンク登録物件情報の一例

越前市は、住まいに関する支援にも力を入れています。

新住宅取得推進事業 市外からの移住者が住宅を取得する場合に【最大160万円】(基本額30万円+加算最大130万円)を補助
多世帯近居住まい推進事業 父母・祖父母/子・孫の居住する住宅の近くに中古住宅を取得する場合【補助対象経費×10分の1】(上限:30万円)を補助
子育て世帯等と移住者への住まい支援事業 子育て世帯、新婚世帯または県外からの移住者が空き家を購入・リフォームする場合に、費用の一部を補助

【補助金額】
補助対象経費×3分の1(購入最大50万円・リフォーム最大50万円、両方行う場合は最大100万円)
※安心R住宅の認定を受けた中古住宅を購入の場合、別途加算あり

移住時には、引っ越し費用に加え、住まいに合わせて大型の家具を買い替えるなど何かと物入りになるものです。また、特に公共交通機関が発達した首都圏からの移住となれば、地方での生活に合わせて新たにマイカーを購入する必要が出てくるかもしれません。

それらの資金に充てられるという意味でも、支援金は移住の強い味方になりそうです。

越前市へ移住した人の体験談・感想

福井県越前市の移住者の声のイメージ画像

ここでは、実際に移住して越前市に暮らしている方の体験談や感想をご紹介します。

  • 山も海も近く、自然豊かな環境が気に入っている。地域のお祭りなども多く、都会ではできなかった暮らしを満喫中。
  • 子育て支援センターや育児支援制度などが充実しているし、市全体の共働き率が高く、職場でも育児に対する理解が得られやすい。子どもを育てるのにとても恵まれた環境だと思う。
  • 越前市はまちの人がみんな温かい。近所の人が気軽に話しかけてくれたりするので、移住後すぐになじむことができた。
  • 新幹線が開通したことで、東京の家族や友達が遊びに来やすくなって嬉しい。

越前市への移住に向けたステップ

ここでは、越前市への移住に向けて実際に起こせる行動をご案内します。

STEP1:SNSなどで情報収集。越前市の魅力を知ろう

越前市では、InstagramやLINEを活用し、移住を検討している方に向けた情報発信を行っています。まずは越前市の多彩な表情に触れてみてください。

公式LINEでは、チャット機能を利用して、移住についての気軽な相談をすることもできます。

公式Instagram:https://www.instagram.com/iju_echizen/
公式LINE登録:https://sumo-echizenshi.com/line/

STEP2:リアル&メタバース。イベントに参加してみよう

国内各地で開催される移住フェアでは、移住担当者と直接話をする機会が多くあります。お近くで開催される際には、お気軽に参加してみてはいかがでしょうか。フェアの開催予定については、越前市ブランド戦略課へのお問い合わせか、公式LINEからの情報で確認できます。

東京近郊にお住まいの方であれば、有楽町の東京交通会館内にある「ふるさと回帰支援センター」窓口での移住相談もおすすめです。移住プランや希望に応じ、暮らしやすいエリアや子育て環境などについてのアドバイスをもらうこともできるので、具体的なイメージを膨らませるのに役立ちそうです。

また新しい取り組みとして、越前市ではメタバース空間を活用した移住相談・交流会プロジェクト「バーチャル・コミュニティサミット」を開催しています。

過去の開催では移住相談をはじめ、越前市の魅力の紹介や先輩移住者によるトークなども。

お部屋からリラックスして参加できることや、対面では緊張してしまうという方も話がしやすいのは、メタバースならではのメリットです。お気軽に参加してみてください。

STEP3:下見支援制度あり。越前市に行ってみよう

越前市の古民家を見上げる女性
▲古い住宅や寺社の並ぶ情緒たっぷりのエリアもあり、まち歩きが楽しめる

越前市に暮らすイメージがだんだん膨らんできた方は、ぜひ実際に越前市を訪れてみてください。

仕事・住まい探しや、交通・買い物などの便の確認はもちろん、まちの雰囲気や空気感なども肌で感じることのできる、貴重な機会となるのではないでしょうか。

下見の際には、福井県の交通費支援制度が利用できるので、あわせてチェックしてください。

詳細:移住をお考えの方への交通費支援制度|福井県

伊藤さんアイコン

四季それぞれに魅力のある越前市ですが、下見に来て頂く季節としては、過ごしやすい秋が特におすすめです。「武生中央公園」のだるまちゃん広場では、菊の花を人形にあしらった「たけふ菊人形」など、見ごたえのあるイベントも開催されますよ。

越前市への移住に関するお問い合わせ

担当課 ブランド戦略課
住所 福井県越前市府中一丁目13-7
電話番号 0778-22-3016
対応時間 月曜から金曜 8:30~17:15(祝日を除く)
公式サイト https://sumo-echizenshi.com/