福島県浅川町への移住ガイド!伝統花火と子育て支援が魅力の田園都市
この記事では、地方移住を検討している方に向けて福島県浅川町(あさかわまち)の魅力と移住に役立つ情報を紹介します。
浅川町は福島県の中通り地方に位置し、面積の約40%を林野が占める緑溢れる町です。
周辺には白河市や須賀川市があり、車で30分程度で行けるアクセスの良さにも定評があります。
自然と利便性のバランスが良い浅川町ですが、その他の魅力についても詳しく紹介します。
浅川町の3つの魅力:伝統花火、子育て支援、好立地
浅川町は年に4回花火大会が開かれる「花火の里」で、四季の移ろいを花火でも感じることができます。
保育料軽減や給食費無料などの経済的支援に加え、2024年には中学校の新校舎が開校予定など、子育て環境の整備を進めてきました。
また、周辺都市へのアクセスも良くレジャーやショッピングにも不便がありません。
そんな魅力溢れる浅川町は以下のような方に特におすすめです。
- 自然溢れる環境で子育てや穏やかな暮らしをしたい方
- 子どもに地域の特色溢れる教育を受けさせたい方
- 観光・帰省・ショッピングに不便がない場所に住みたい方
- イベントを通して地域交流を楽しみたい方
その理由について町の魅力とともに解説します。
特徴1:江戸時代から続く伝統花火で四季を彩る町
▲「豊秋花火」で打ち上げられる色とりどりの花火。浅川町の伝統が詰まっている
「花火の里」とキャッチコピーを掲げるように、毎年8月16日に行われている浅川町最大のイベント「浅川の花火」は、江戸時代から継承される伝統行事として、町の無形文化財に指定されています。
起源は諸説あるものの、江戸時代後期に発生した農民一揆の犠牲者を弔う鎮魂行事が始まりと言われています。以降、浅川町では年に4回花火の打ち上げイベントが開催されてきました。
時期 | イベント名 |
---|---|
4月 | 夜桜花火 |
8月16日 | 浅川の花火(慰霊花火) |
11月3日 | 豊秋花火 |
12月31日〜1月1日 | 元朝参り・除夜の花火 |
このように時期によって、慰霊や五穀豊穣などそれぞれに意味を持ちます。
夏に開催される「浅川の花火」では、「大からくり」と呼ばれる全長15m・重量約300kg以上の花火が目玉で、飛び散る閃光と爆裂音の中で打ちあがる大輪の花は圧巻です。
また「地雷火」は、山肌に置いた玉を炸裂させる全国的にも珍しい花火で、扇状に広がる花火は山が噴火したようにも見えます。
▲「地雷火」は8月16日の「浅川の花火」でのみ打ち上げられる。城山の山肌で炸裂させるため扇状に広がる
▲点火された大からくり。四方に広がる閃光が夏の夜空を照らす
「豊秋花火」は「花火の里あさかわ さんぎょうまつり」のフィナーレとして、五穀豊穣を願い約4,700発の花火が打ち上げられます。
音楽と連動して打ち上がる花火が披露され、夏とは一味違う彩りを楽しめるでしょう。
▲「豊秋花火」では音楽と連動した花火を楽しめる
▲「花火の里あさかわ さんぎょうまつり」のフィナーレを色鮮やかに飾る
冬の「元朝参り・除夜の花火」では、大晦日に除夜の鐘と同じ108発の花火が打ち上がります。
▲冬に打ち上げられる「元朝参り・除夜の花火」。厳かに一年を締めくくる
元旦には白山比咩神社の参道にて200基の提灯が灯されるなど、他の季節とは違う厳かでしっとりとした雰囲気を体感できるでしょう。
花火で四季の移り変わりを感じられるのは、浅川町ならではの風情ではないでしょうか。
花火の打ち上げは地元の青年会により行われるものもあります。移住者の中には青年会に加入して花火の打ち上げに参加した方もいらっしゃいます。
特徴2:ライフイベントに応じた充実の子育て支援制度
浅川町は子育て世帯へのサポートが整っています。18歳以下の医療費無償化の他、保育料を1/3に軽減や小・中学校給食費無償化などがあり、育児にかかる経済的負担を軽減できるでしょう。
その他にも、以下の支援が用意されています。
制度名 | 内容 |
---|---|
出産・子育て応援ギフト | 出産前・出産後各5万円支給 |
出生祝い | ・第一子・第二子:5万円 ・第三子:10万円 ・第四子:20万円 ・第五子:30万円 |
入学祝い金 | 小・中学校入学時各3万円支給 |
通学費助成 | 年間1万円補助(高等学校等) |
町内には、週3回無料開放される子育て支援拠点「にこにこ広場」があり、未就学児の遊び場や保護者の交流の場として利用されています。
大型公園は車で約40分の須賀川市にある「翠ヶ丘公園」がおすすめです。芝生広場の他、温浴施設や博物館が併設されていて終日楽しめます。
特徴3:穏やかな田園都市と近隣都市へのアクセスの良さ
▲「城山公園」から一望した浅川町内
浅川町は面積の約40%を林野が占める緑豊かな町です。遠くには阿武隈山系の山々が連なり、町内は田園風景が広がります。
戦国武将・石川昭光の一族である浅川治郎佐衛門が居城した山城跡地「城山公園」からは、そんな自然溢れる浅川町の風景が一望できます。
園内には多くの樹木があり、満開の桜やツツジを撮影しに訪れる写真愛好家も少なくありません。
一方でアクセスの良さも魅力です。県内でも比較的大きな4都市へ車で約30分〜1時間以内、福島空港は車で約30分と、旅行や帰省にも不便がありません。
近隣都市 | 所要時間(※車は一般道利用) |
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白河市 | 約30分 |
郡山市 | 約1時間・列車で約1時間 |
須賀川市 | 約40分 |
いわき市 | 約1時間 |
郡山市はデパートや大型ショッピングモール、映画館など各施設が充実していて、町内の高校生もお出かけに利用しています。
このように、美しい自然がありながら都市部へのアクセスが良いため、近隣都市のベッドタウンとしても選びやすいでしょう。
浅川町の生活:イベント、教育、仕事、住まいの詳細情報
ここでは、浅川町の基本情報と教育・仕事・住まいなどの暮らしに関する情報をまとめました。
「雪は降る?」「浅川町独自の教育を知りたい」など、気になる疑問を解決しましょう。
気候 | 1月平均気温:0.3℃ 8月平均気温:24.1 ℃ ※参考:気象庁 (浅川町に観測地点がないため最寄りの石川町参照) |
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人口 | 人口:5,896人 世帯数:2,178戸 (2024年1月1日時点) |
医療機関 | ・クリニック:1院 ・歯科:2院 |
学校 | ・こども園:1園 ・小学校:1校 ・中学校:1校 |
イベント | ・6月:花火の里浅川ロードレース大会 ・8月:浅川の花火 ・11月:花火の里あさかわ さんぎょうまつり など |
交通 | 【飛行機】 ・福島空港(車で約30分) 【電車】 ・JR水郡線「磐城浅川駅」 【車】 ・国道:118号 ・高速道路:玉川IC(約20分) |
大都市へのアクセス | 【東京】 ・東北新幹線・在来線利用で約2時間30分 【仙台市】 ・東北新幹線・在来線利用で約1時間30分 |
※2024年1月時点
公共交通機関は電車のみで、運行本数は1時間に1本程度のため生活には車が必要です。
町内にはスーパーやホームセンターなどが一通り揃っています。総合病院はないため、入院が必要な場合は白河市や郡山市を利用しましょう。
天候は関東地方とあまり変わりません。冬は10cm以上積雪することは年に1~2回程度です。
町内に大型商業施設や病院はないものの、周辺には県内でも比較的大きな都市が複数あり、買い物に困りません。
【イベント】自然豊かなコースを走る「花火の里浅川ロードレース」
各シーズンの花火大会と並ぶ大きなイベントと言えば「ロードレース」です。毎年6月下旬に開催するロードレース大会で、2022年には全国各地から約1,600名もの人が参加しました。
最大10kmのコースはアップダウンがほぼなく、ロードレース初心者でも気軽に参加できます。青々と茂る美しい田園風景や、阿武隈山系の雄大な山々を堪能しながら走りましょう。
【教育】地域の特色を生かした独自授業と新校舎完成予定の充実環境
浅川町は地域の特色を生かした独自の授業が豊富です。
授業名 | 内容 | |
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こども園 | コオーディネーショントレーニング | 多種多様な運動で体の使い方を学ぶ |
中学校 | 花火教室 | 浅川町の花火の歴史を学び、花火打上の見学 |
小学校 | バケツ稲 | バケツで稲を育てる食育体験 |
小学校 | 和紙作り | 和紙の産地としての伝統を学ぶ |
こども園では2020年頃から「コオーディネーショントレーニング」を導入しました。不規則に投げられるボールをキャッチしたりハードルをくぐったりと、楽しみながら運動神経を高めています。
「花火教室」では、浅川町の花火の歴史を学ぶ他、青年会の協力のもと花火の打ち上げを間近で見学できます。花火の里・浅川町ならではの地域連携授業と言えるでしょう。
学校の授業以外に、公民館で開催する「チャレンジ少年教室」では、田植え・稲刈り体験、イナゴを捕まえて佃煮作りにも挑戦できます。
2024年夏には中学校の新校舎が完成予定です。「明日も行きたくなる学校」を目指し、よりコミュニケーションが取りやすい環境を目標にしています。
小・中学校で運行しているスクールバスは、中心部以外の地区に住む児童・生徒が利用しています。
【仕事】製造業が盛んな町内と通勤圏内の白河市で広がる就業機会
浅川町内は製造業が盛んで、町内の事業所数の約25%を占めています(2023年6月時点)。
求人サイトに掲載されている職種は、大手建設会社のマシンオペレーターや鍛造メーカーの部品加工、ガラスメーカーの検査・梱包など多種多様です。
職業の選択肢を広げたい方は、近隣の白河市も視野に入れましょう。車で約30分と通勤圏内のため、浅川町民の多くは白河市へ通勤しています。
▼大手求人サイトに掲載されている正社員求人
浅川町 | 約30件 ※求人一例 |
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白河市 | 約1,000件 ※求人一例 |
※縁結び大学調べ(2024年1月現在)
移住を機に起業に挑戦したい方は商工会へ相談しましょう。
浅川町では商工会と連携して利子補給制度や相談窓口の設置、無料セミナーの提供など多角的にバックアップしています。詳しくは下記へお問い合わせください。
公式:石川方部商工会広域連携協議会「創業支援・ワンストップ相談」
【住まい】最大210万円の住宅取得補助と手頃な公営住宅
浅川町では、新築・中古物件限らず利用できる住宅取得支援制度を設けています。
住宅取得支援事業 | 移住者の住宅取得費用を一部補助 ・県外からの移住:最大210万円 ・県内からの移住:最大100万円 |
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さらに、東京圏を対象とした「移住支援事業」と併用できます。移住支援事業については、下記を参照してください。
なお、若い世帯や子育て世帯には、分譲地「花火の里ニュータウン」がおすすめです。112区画のファミリータイプの分譲地で、希望者には家庭菜園の無料貸与もしています。
一方、民間アパートはそう多くありません。町内2カ所に定住・移住促進住宅があるため、賃貸物件を希望する方は公営住宅と併せて検討しましょう。
団地名 | 概要 |
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みのわ団地 | ・5階建・集合住宅 ・間取り:3DK(6畳・6畳・4.5畳) ・家賃:35,000円/月 ※18歳未満の子どもがいる世帯は3,000円/月減額 |
滝ノ台団地 |
・2階建・戸建住宅 |
公式:浅川町「公営住宅」
浅川町移住者の声:自然と利便性のバランスが魅力
ここでは、浅川町へ移住した方の感想を一部紹介します。
- 自然豊かで景色がきれい。子どもたちがのびのび遊べる穏やかな環境です。
- 近隣都市へのアクセスが良く、レジャーや買い物に便利です。
- 地域の方が気さくに声をかけてくれて、すぐに移住生活に馴染めました。仕事でも現場の職人さんやお客さんとのコミュニケーションを楽しんでいます。
- 都会ではできない自然体験ができます。Uターン移住した際に地元の友人から木こりを教えてもらい、今ではすっかり妻も一緒にはまっています。
- ダイナミックな花火は見ものです。青年会に誘ってもらい花火の打ち上げに参加した時は現場から見る花火に感動しました。
「豊かな自然がありながら、アクセスが良好で住みやすい」という声が多く聞かれました。また、「困ったときにご近所の方が助けてくれた」など、住民の優しさに魅力を感じる方も少なくありません。
自然の美しさに加え、地域の温かな雰囲気も浅川町が選ばれる理由だと分かりました。
浅川町移住支援:体験ツアーと東京圏からの移住者向け助成金
▲移住相談窓口を担当する企画商工課の方々
最後に、浅川町の移住に向けて利用したい支援と問い合わせ窓口を紹介します。
近隣地域と連携した魅力体感ツアー:農業体験や花火作り体験も
浅川町を含めた近隣地域では、広域事業として合同の地域体験ツアーを開催しています。
過去には「暮らしの中の農と花火にふれる旅」と題し、玉川村・石川町・浅川町の3地域を巡る1泊2日の地域体験ツアーが開催されました。
毎回内容や合同地域は毎回異なるものの、農業体験や魔除け花火作成体験など、地域の文化に触れられる内容が盛りだくさんです。
「浅川町の雰囲気を肌で感じたい」「地域の方と交流したい」という方はぜひ参加してみましょう。
体験ツアーの開催日などは移住相談窓口へお問い合わせください。
ツアーを利用せずに下見に来る場合は、年4回ある花火の時期に合わせるのもおすすめです。浅川町恒例の花火をぜひご体感ください。
東京圏からの移住者向け支援金:世帯構成に応じた手厚い助成
浅川町では東京圏からの移住者を対象に支援金を給付しています。世帯構成によって支援金が異なるので、移住前にチェックしておきましょう。先に紹介した住宅取得支援制度との併用も可能です。
浅川町移住支援事業 | ・単身:60万円 ・2人以上の世帯:100万円 ※18歳未満の世帯員1人につき、100万円の加算 |
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給付条件は以下よりご確認ください。
浅川町への移住に関するお問い合わせ
担当課 | 企画商工課 |
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住所 | 〒963-6292 福島県石川郡浅川町大字浅川字背戸谷地112-15 |
電話番号 | 0247-36-2815(直通) |
対応時間 | 8:30〜17:15 ※土・日曜、祝日、年末年始を除く |
公式サイト | http://www.town.asakawa.fukushima.jp/ |
公式X(旧Twitter) | https://twitter.com/town_asakawa |