秋田県秋田市への移住はどう?暮らし・仕事・住居・支援内容を解説

この記事では、地方移住を検討している方に向けて、秋田県秋田市で暮らす魅力を紹介しています。

秋田市は都会の便利さと、のびのび過ごせる郊外ならではの良さをあわせた、少し欲張りな街。また、少し変わった教育方法を取り入れ全国でもトップクラスの学力を誇ることもあり、子育て環境としても近年とても注目されています

今回は、そんな秋田市の魅力について、市役所の横山さんにお話を伺いました。秋田市で暮らす魅力や移住した人の声などもあわせて紹介します。

お話をしてくれたのは、秋田市企画財政部人口減少・移住定住対策課の横山さん

アクセスが良い秋田市|飛行機・新幹線で主要都市にすぐに行ける

まずは、今注目されている秋田市について、どのような街なのか横山さんに伺いながら紹介していきます。

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編集部

本日はよろしくお願いいたします!
最初に、移住を考えているかたに対する秋田市のアピールポイントを教えていただければと思います。

横山さん
横山さん

はい。秋田市はアクセス面や生活環境などでまさに「ちょうどいい」街なんです。また、育児・教育に力を注いでいることもぜひ知っていただきたいです!

これだけでも覚えてほしい!「主要都市へのアクセス抜群」

秋田市内には秋田駅(秋田新幹線)や秋田空港があるため、全国どこからでもアクセスしやすいのが特徴です。例えば東京(羽田空港)からは飛行機で約1時間、仙台駅からは新幹線で約2時間で到着します。

どうでしょう、想像していたよりずっと短く感じませんでしたか?

秋田空港から市の中心部までは約20km。秋田駅までのリムジンバスも出ています。
▲秋田空港から市の中心部までは約20km。秋田駅までのリムジンバスも出ています。

これだけでも覚えてほしい!「のびのびと子育て、学力もバッチリ」

教育面が充実しているのも大きな特徴。秋田県は単に決まった内容を教わるだけではなく、学習課題を決めるところから話し合って学んでいく「探究型授業」を実施しており、全国学力テストでも常に上位をキープしています。

また、子育てに関するサービスも充実しており、困ったときは相談にも応じてくれるので、自然の中でストレスなく育児ができるのです。

それでは、詳しく紹介していきます!

秋田市は都市部・郊外のバランスがちょうど良い

まず、移住するかたが生活していくうえで秋田市がどんな特徴を持っているか見ていきましょう。

東北第2の県庁所在地なので暮らしやすい

秋田市の人口は約30万人。東北では仙台に次いで人口が多い県庁所在地で、医療機関や福祉施設といった生活に欠かせない施設が市内各地にあります。秋田県は治安のよさも全国トップなので、移住されるかたも安心です。
*刑法犯・窃盗犯の認知件数が全国で最小(総務省統計局 社会生活統計指標-都道府県の指標2022)

秋田駅周辺や大型ショッピングモールなどの買い物スポットやカフェなどの飲食店も充実していますし、新幹線や飛行機での移動もすぐにできるので、近隣の県で働くかたはもちろん、普段はテレワークで月に数回だけ東京に通勤するというかたにもピッタリです。

秋田市は秋田県の中部、日本海側に位置している
▲秋田市は秋田県の中部、日本海側に位置している

海、山、川のそろい踏み。お米はもちろん自慢の食材がたくさん

雄大な日本海に加え、東部には太平山をはじめとする出羽山地が広がっており、さらに市内を南東から北西に貫いて雄物川が流れています。移住の条件として、身近に自然を感じられる環境を求めているかたも多いと思いますので、その点でも秋田市は優れています。

そんな自然が生み出した食は、海の幸・山の幸・あきたこまちなどのお米に肉、枝豆などの新鮮な地元産の野菜・果物とよりどりみどり。毎日の食卓が楽しみになること間違いなしです。

横山さん
横山さん

市の中心部から車で15分~20分ほど走れば、そこはもう大自然です。アウトドア好きの移住者のかたからも喜びの声がいっぱい届いています!

四季それぞれの楽しみ

移住後の一年を想像してみましょう。春は雪解けの新鮮な空気を味わいながら花見やアウトドアスポーツ、夏は都心より過ごしやすい気候のなか下浜海水浴場で海水浴、秋は稲穂を眺めたあと新米をほおばり、冬は県内では降雪量が少ない環境で鍋を囲む…そんな生活が日常となります。

また、秋田市はお祭りが盛んなことも有名。「秋田竿燈まつり」「土崎港曳山まつり」は国の重要無形民俗文化財にも指定されています。

秋田竿燈まつり
▲毎年8月に開催される「秋田竿燈まつり」

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編集部

50kgもある竿燈を持ち上げて技を出しているんですね…。すごい迫力!

安心して育児ができる環境・制度

移住されるかたにとって気になるのは、安心して子どもが育てられる環境があるのかどうか。秋田市はどうでしょうか。

市内各地に子育てお助けスポットが

子育て世代のかたは、離れた土地に移ることを不安に思うかもしれません。しかし、整備された公園が各地域にあるのはもちろん、秋田駅直結の「子ども未来センター」や各地域のサービスセンターに併設されている「子育て交流広場」など、無料で遊べて育児の相談や情報交換ができるスポットが充実しているので、安心して育児ができます。

そのほかにも各地域で活動している子育て支援団体やサークルでも、お子さんと楽しめるイベント等を開催していますよ。

秋田市公式YouTUbeチャンネル「子ども未来センター」はこちら→

育児サポートも充実!

両親ともにしっかりと働きながら、子どもは自然あふれる環境でのびのび育てたい!という皆さん。秋田市は安心して子どもを預けられるよう、待機児童対策や保育料の助成などの支援をおこなっています。

出産・育児については、フィンランドの取り組みを参考にした「秋田市版ネウボラ」に相談できます。また、育児のお悩みや保育園情報、育児サークル情報などについては秋田駅直結の「子ども未来センター」や各地域の「子育て交流広場」で、「子育てナビゲーター」に相談しましょう。

横山さん
横山さん

秋田市は12年連続年度当初の待機児童ゼロ*を誇っています!
*令和4年度現在

全国でも学力トップクラス。秋田の教育方法とは

「大都市圏でないと充分な教育を受けさせられないのでは…」
こう考えているかたもいらっしゃると思います。もちろん選択肢の多さは大都市にはかなわないかもしれませんが、秋田ではそれを補って余りある優れた教育を展開しています。

データが実証!秋田の教育のすごさ

秋田県は文部科学省がおこなっている学力調査において、なんと13年連続で上位をキープ。2022年度は小学校の全科目でトップ3に入っています。

2022年度全国学力・学習状況調査(文部科学省)

小学校・平均正答率(%)

秋田県 国語
(1位)
71%
算数
(同率3位)
66%
理科
(1位)
71%

その理由は「考えさせるちから」を育む教育にあると考えられます。例えば、授業では座学だけでなく、自分で考えたあとでグループで検討、そして最後に発表するという場面が数多く登場します。

また、宿題も与えられた範囲をこなすのではなく、勉強の計画を自分で立てて「家庭学習ノート」に書き込んでおこないます。そしてノートを提出すると、先生からフィードバックが返ってくるという流れです。普段の勉強から、自ら探究して前向きに勉強する姿勢が育まれています。

横山さん
横山さん

秋田の教育方法は、全国の先生や保護者の皆さんからも注目を集めています。豊かな自然環境や地域の文化・特色等の地域資源を生かした体験活動や、きめ細やかな学習指導、小学校からALT(外国語指導助手)を派遣しているのも特徴です。

個性的な国公立大学が集まっている

秋田市内には、在学中からグローバルな視野を持って勉強できる国際資源学部を擁する国立の「秋田大学」や、東北唯一の公立美術系4年制大学である「秋田公立美術大学」があります。

また、難関校として有名な公立大「国際教養大学」は、すべての授業を英語でおこなっており、将来国外で働きたいと思うなら有力な選択肢となります。

アートやスポーツに興味を持って移住した人も!

秋田市はアートの街でもあります。2022年6月にオープンした「あきた芸術劇場ミルハス」、その向かいにある「秋田市文化創造館」をはじめとして文化的なまちづくりが進んでおり、それにともなってアーティスト本人やアートに関わる職業の移住者も増えています。

また、サッカー「ブラウブリッツ秋田」、バスケットボール「秋田ノーザンハピネッツ」、ラグビー「秋田ノーザンブレッツRFC」などのチームが市内で盛り上がりを見せているので、その影響で移住する方も多いです。

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編集部

休日は劇場でコンサートや舞台を鑑賞したり、いろんなスポーツを観戦したり…。やることがたくさん!

実際に秋田市へ移住した人の感想、体験談

先輩移住者にインタビュー

ここからは、実際に秋田市へ移住した先輩移住者さんの移住体験談を紹介します。何がきっかけで移住したのか、移住してみてどう感じたのかなど、リアルな声をお届けします。

移住者:メイクアップセラピスト・佐々木さん

ご主人の開業にあわせて2012年に移住した佐々木さんは、それまで秋田市には一度も来たことがなかったそうです。最初は都会とのギャップに驚いたものの、交流施設でいろいろな人と話すことで、自然にあふれた秋田市の魅力に気づいたということです。

子育てのしやすい街であることや、高校まで一貫した教育方針で「どうやれば楽しんで取り組めるか」を教えてくれることについても話されていました。

佐々木さんは2018年に「VIVANT MAKE UP WORKS」をオープン
▲佐々木さんは2018年に「VIVANT MAKEUP WORKS」をオープン

移住を考えている人は「自分をしっかり持って、どうしたいかを考えながら行動」することが大事だというのが、佐々木さんからのメッセージです。

佐々木さんのインタビュー全文は「秋田市いいわ」でご覧いただけます→

移住者:「子育てするなら秋田市」・吉野さんご夫婦

長男が生まれたことをきっかけに東京から移住した吉野さんご夫婦は、よかった点として、通勤時間が短くなり子どもと過ごす時間が増えたことや、自然や公園などで混み合うことがないのでのびのび遊べることを挙げていました。

奥様は移住後にリモートワークもされていたそうで、働き方に適した場所で暮らせることを喜んでいました。

吉野さんのご家族
▲子育てに秋田市を選んだ吉野さんのご家族

吉野さんご夫婦からは、家族での移住を考えているなら事前にイメージをすり合わせること、また金銭面でもシミュレーションをすることが重要だとアドバイスがありました。

吉野さんご夫婦のインタビュー全文は「秋田市いいわ」でご覧いただけます→

もっと知りたい!「秋田市」への移住Q&A

移住を検討している人に多い疑問について、秋田市人口減少・移住定住対策課の横山さんに答えていただきました。

Q:移住後に住宅の購入を考えているのですが、価格はどうでしょうか?

しばらくお試しで住んでみてから、家を建てたいという人も多いのでは。

A:全国平均の3割以下なので、マイホームの計画が立てやすい

横山さん
横山さん

秋田県の住宅地の平均価格はなんと全国で1番低く、全国平均の3割以下。 住宅所有率も全国でトップクラスです。
*秋田県:データで見る秋田の暮らし(令和2年1月)より

Q:賃貸の場合、家賃はどのくらい変わりますか?

家賃もやっぱり気になりますよね。東京など大都市圏といちばん差が出るところでもあります。

A:東京都の半分以下、しかも間取りもゆったり

横山さん
横山さん

1か月当たりの家賃・間代は、東京都の約81,000円に対して秋田市は39,500円と半分以下です。 部屋の広さもかなり違うので、ゆったり過ごせますよ。
*総務省:平成30年住宅・土地統計調査住宅及び世帯に関する基本集計および平成30年小売物価統計調査(動向編)の民営家賃より

Q:東北なので、やっぱり冬は雪かきが大変?

雪国に住んだ経験がないかたは心配な雪の問題。移住前に知っておきたいですね。

A:県内では降雪量は少ないほう。もちろん準備は必要

横山さん
横山さん

豪雪地帯と比べると、秋田市は積雪量は比較的少ないです。 とはいえ、雪かきの道具や運転されるかたはスタッドレスタイヤなど、準備は必要ですね。

東京圏からの移住なら100万円補助も!秋田市の移住者支援情報

秋田市では移住するかたに対して以下の制度を用意しています。 補助を受けるには事前の移住希望登録が必要で、さまざまな要件もあります。

補助金についてや秋田市での仕事、移住に関する各種ご相談は、東京駅八重洲口にある「秋田市移住相談八重洲センター」に相談できます。

東京圏移住支援事業補助金

東京圏から秋田市へ移住するかたに対して、生活必需品などの購入に要する費用を補助するものです。 *東京都、埼玉県、千葉県および神奈川県(一部地域除く)

【補助金額】

単身世帯:60万円
2人以上の世帯:100万円

子育て世帯の場合:上記に加算や、住宅の新築・購入の方への加算があります。

※補助金の使途は問いません。各種要件があるためお問合せください。

子育て世帯移住促進事業補助金

秋田市へ移住する子育て世帯が新築住宅を購入する費用、または賃借・転居にかかる費用などを補助するものです。

※いずれの場合も、掛かる費用の方が低い場合はその金額が上限。また、1と2を重複して受けることはできません。

※転入日の満年齢が18歳未満の子ども

※各種要件があるためお問合せください。

【補助金額】

1:住宅の新築・購入に係る費用
100万円+10万円×(子どもの人数)
※市内に主たる事務所を有する事業者と契約した場合は+50万円

2:住宅の賃貸借契約に係る初期費用(敷金、仲介手数料など)
20万円+10万円×(子どもの人数)

3:転居に係る費用(引越し業者への支払い)、移動手段に係る費用(自動車等の購入)、生活必需品に係る費用(家具家電の購入)
20万円+10万円×(子どもの人数)

若者移住促進事業補助金

秋田市へ移住する若者の、生活必需品等の購入に要する費用を補助するものです。

*転入日の満年齢が40歳未満のかた、およびその人と同居する40歳未満のかたを指します。
※掛かる費用の方が低い場合はその金額が上限。1~3の組み合わせは自由です。各種要件があるためお問合せください。

【補助金額】

補助対象者1人につき上限20万円。県外出身者には15万円を加算。
1:住宅の新築・購入、賃借に係る初期費用および転居費用
2:運転免許の取得や自動車・バイク・自転車の購入費用
3:家具、生活家電の生活必需品の購入に要する費用(ベッド、机、イス、ソファ、テレビ、洗濯機、レンジ、冷蔵庫など)

【最後に】安心して子育てができ、仕事に趣味に打ち込める街!

秋田市は、子育ての環境が整う街で、自然が豊富なため趣味を存分に満喫できる街でもあります。「都会の人混みに疲れて地方移住を考えているけど、不便のある生活をするのは不安が残る」という人にピッタリの街です。

秋田市への移住に興味が出た方は、まずは相談窓口に問い合わせてみてください。今回の取材にご協力いただいた移住担当の横山さんからメッセージもいただいているので紹介します。

担当者様からのメッセージ

私も小学校に通う子どもがいるのですが、動物園・海・山が目の前という環境を生かした様々な体験授業や、子供たちが考えて行動して発表する場を大切にした、自主性・思考力を育む授業内容などがすごく気に入っています。

秋田市は安心して仕事と趣味を両立して打ち込める街なので、お気軽にお越しください!

取材ライターのひとことメモ

今回は秋田市人口減少・移住定住対策課の横山さんから、移住を考えている皆さんが気になるポイントについてたくさん教えていただきました。

秋田市は、宝島社「田舎暮らしの本」の2022年版「住みたい田舎」ベストランキングでも4部門で1位になるなど、いま非常に人気が高まっている自治体です。ぜひ、検討してみてください。

秋田市への移住に関する情報・お問い合わせは

秋田市いいわ(秋田市移住専用ポータルサイト)
秋田市いいわ(秋田市移住専用ポータルサイト)

住所 〒010-8560
秋田市山王一丁目1番1号(本庁舎4階)
問い合わせ

■秋田市人口減少・移住定住対策課
018-888-5487 / ro-plpo@city.akita.lg.jp

■秋田市移住相談八重洲センター
0120-99-1101 / ro-pltk@city.akita.lg.jp

公式サイト https://akitacity110.com/