徳島県藍住町への移住ってどう?知っておきたい暮らし・仕事・支援情報

この記事では、地方への移住を検討されている方に向けて徳島県藍住町(あいずみちょう)で暮らす魅力を紹介します。

藍住町は徳島県を東西に流れる吉野川の下流北岸に位置しており、平坦で移動しやすいまちです。2022年に発表された「街の幸福度 自治体ランキング【四国版】」では藍住町が3位に選ばれ、2年連続でトップ3に入りました。
※参考:いい部屋ネット

藍住町がこれほど高く評価され続けている理由について、藍住町マスコットキャラクター「あいのすけ」にお話をうかがいました。ここでは、移住された方の感想・経験談も交えながら藍住町での暮らしについて詳しく解説していきます。

本日お話を伺った方
徳島県藍住町の岩野 将大さん

藍住町マスコットキャラクター

あいのすけ

藍住町での暮らし「3つの特徴」

徳島県藍住町の暮らしの特徴

藍住町は徳島県の県庁所在地である徳島市と隣接しており、関西圏への玄関口である鳴門市とのアクセスもよいため、両市のベッドタウンとして発展しています。2022年の”街の幸福度”ランキングでは「住みごこちのよさ」や「生活の利便性」が高く評価されていました。

そんな藍住町は、次のような方におすすめです。

  • 地方移住してからも気軽に都市部まで遊びに行きたい
  • 自然豊かだけど暮らしやすく、食べ物が美味しいところに住みたい
  • 安心して子育てできるまちに移住したい

それでは、なぜ藍住町がおすすめなのか詳しく説明していきます。

特徴1:徳島市内および空港までは車で30分。県内外へのアクセス良好

徳島県藍住町のアクセスマップ
▲藍住町のアクセスマップ(引用元:藍住町HP「藍住町観光マップ」

藍住町の大きな特徴としては、県内外へのアクセスが良いことが挙げられます。町内には徳島自動車道の「藍住IC」があるほか、すぐ北にある高松自動車道の「板野IC」も日常的に利用可能な位置にあります。

徳島市までは高速なしで30分あれば移動できます。板野ICから淡路島を経由することで、兵庫県神戸市の中心部にも約1時間30分で着きます。この所要時間なら、遊びに出かけるときや大きな買い物をするときなども、スムーズに移動できますね。

鉄道の場合、JR高徳線の「勝瑞駅」が町内の東端にあり、徳島駅までは15分、鳴門駅までは22分で到着します。基本的には車移動が便利な立地ではあるのですが、たとえば駅の近くに住居を構えるときなどは鉄道の活用を検討してもよいでしょう。なお、全体に起伏の少ない土地なので、自転車による移動も楽です。

また、徳島阿波おどり空港も車で30分程度と近く、飛行機に乗れば東京まで約1時間10分の空の旅で移動可能です。リモートが中心で、月1回だけ東京のオフィスで働くような方にも向いているといえるのではないでしょうか。

特徴2:町内にショッピングモールあり。春にんじんなどの特産品も充実

第4回正法寺川クラフトandマーケットおよび藍住町の風景

地方移住といえば「田舎暮らしで買い物など生活面でも不便」というイメージを持たれがちですが、藍住町の場合は当てはまりません。県道沿いのショッピングモール「ゆめタウン徳島」など商業施設が充実しており、生活に必要なものは町内でだいたい買い揃えることができます。

藍住町の人口は約35,500人と四国の町・村のなかでは一番多く、生活に必要な施設やお店が4km四方にコンパクトにまとまっているので、生活に不便することは少ないでしょう。

自然とその恵みにあふれているのも藍住町の良いところです。町の全域には、水はけの良い土壌を活かして、特産の「春にんじん」を栽培しているビニールハウスが数多く見られます。その名の通り春先に収穫されるにんじんの甘さは、ぜひ一度体験していただきたいです。

また、藍住町の梨畑では「幸水」や「豊水」が育てられ、低湿地ではレンコンが栽培されています。徳島県の名産品である「御膳みそ」など、味噌醸造業も盛んです。スーパーの店先にはそんな地元の野菜や食材が並ぶので、毎日の献立が充実するのではないでしょうか。

特徴3:医療費補助などの取り組みで、安心して子どもを育てられる

藍住町の広報誌「広報あいずみNo.950」から抜粋したにんじん収穫体験の記事
▲子どもたちはにんじんの収穫体験をする子ども(「広報あいずみNo.950」から引用)

藍住町は、安心して子どもを産み育てられる環境を目指し、「子育てするなら藍住町」の掛け声のもとでさまざまな取り組みや支援を行っています。

その代表例が「子どもはぐくみ医療費助成事業」です。これは、事前に申請をして受給者証の交付を受けた場合、子どもの医療費の自己負担分に対して補助を受けられるというもので、年齢や通院・入院など各条件によって異なりますが、自己負担なし、もしくは低額で受診することができます。

また、移住したばかりだと、妊娠・出産や子育てで気になることがあっても周りの人に相談しづらいものです。そんなときは、保健センター内にある『子育て世代包括支援センター「りぼん」』で保健師や助産師に話を聞いてもらうことができます。

共働きのご家庭などでは「幼稚園から子どもが熱を出した」といった連絡があっても、すぐに迎えに行けないことがあるかもしれません。困ったときは、子育ての応援をしてほしい人と子育ての応援をしたい人がお互いに助け合う『板野東部ファミリー・サポート・センター』を頼ってみましょう。

小さなお子さんがいる子育て家庭が多い藍住町では認可保育所も11ヶ所あり、電話予約すれば見学もできます。

「出勤しなくてはならないのに子どもが体調不良」、こんな時には病児保育事業も利用できます。小学生のお子さんは町内5ヶ所の児童館の放課後児童クラブで預けることができるので安心です。

上記支援制度の詳細については、ぜひ藍住町の公式サイトもあわせてご確認ください。

公式:藍住町公式サイト(子育て・教育)

子どもと一緒に楽しめるイベントや公園が充実

藍住町で開催された第4回正法寺川クラフトandマーケットの風景
▲藍住町総合文化ホール前の広場で開催された「第4回正法寺川クラフトandマーケット」のようす

藍住町で子育てをする利点のひとつは、子どもと一緒に楽しめる場所やイベントが多いということです。

親子連れに人気の公園として、町の中心部の正法寺川沿いにあり、設置された遊具の特徴から「UFO公園」とも呼ばれる正法寺川公園があります。また、西部の桜づつみ公園には、2024年春にバーベキュー場ができる予定です。

各種イベントも多く、7月下旬には「あいずみ商工会納涼祭」、11月上旬に「ビッグフェスティバル」が開催されます。野外ステージでの催し物や郷土芸能の発表があり、いろいろな住民の方と知り合いになれる良い機会ともいえるでしょう。

また、春に開催される「正法寺川クラフトandマーケット」も評判です。獅子舞や吹奏楽部の演奏、ダンスなどのステージを観覧したあとは、クラフト作家の作品を眺めて気になったものを購入したり、地元の食材を使ったフード・ドリンクを味わうことができます。

藍住町の暮らしに関する情報

ここでは、藍住町の暮らしに関するさまざまな情報を紹介します。移住を検討するうえで、ぜひ参考にしてください。

気候 8月平均気温:28.8℃
2月平均気温:5.5℃
藍住町に観測地点がないため近隣の徳島市のデータを掲載
※参考:気象庁HP
人口 人口:約35,500人
世帯:約15,300世帯
(2023年5月末現在)
近隣都市 徳島市、鳴門市、板野町、北島町、上板町、石井町
主要都市
へのアクセス

【飛行機】(徳島空港からの所要時間)
東京まで1時間10分、福岡まで1時間15分、札幌まで2時間10分

【高速バス】
東京まで9時間、大阪まで2時間30分

交通 【高速道路】
徳島自動車道「藍住IC」
※町のすぐ北には高松自動車道の「板野IC」もある

【鉄道路線】
JR高徳線「勝瑞駅」
徳島駅まで15分、鳴門駅まで22分、高松駅まで2時間20分、岡山駅まで2時間40分(うずしお特急「板野駅」経由)

【路線バス】
町内を徳島バスが運行。ゆめタウン徳島を中心に徳島駅や徳島阿波おどり空港まで直通で移動可能
病院 総合病院:2件、クリニック・診療所:約30件、歯科医:約15件
学校 認可保育所:11所、幼稚園:4園、小学校:4校、中学校:2校
徳島県藍住町の岩野 将大さん
あいのすけ

藍住町の平均年齢は43歳から44歳ほどで若い世代が多く、小さなお子さんのいる家族をよく見かけます。まちに活気があるのも魅力の一つですね。

町名に「藍」が入っているように、藍住町ではかつては藍の栽培が盛んでした。2022年11月にリニューアルオープンした藍の専門資料館「藍の館」では、大藍商として活躍した奥村家から寄贈された豊富な資料を見られるほか、旧屋敷の見学もできます。

徳島県藍住町にある「藍の館」内にある奥村家住宅の外観▲大藍商として栄えた奥村家の旧屋敷

「藍の館」では藍染体験もできるので、アートやものづくりに興味のある方は休日に訪れるのも良いでしょう。

徳島県藍住町にある「藍の館」の展示物
▲藍の館の展示物

徳島県にある有名なバラ園の1つが「藍住町バラ園」です。藍住町の観光シンボルでもあるバラ園は町民や観光客の憩いの場になっています。春(5月上中旬)と秋(10月下旬)の年2回「バラまつり」が開催され、町内外から多くの人々が訪れます。

徳島県藍住町にある「藍住町バラ園」の花々
▲藍住町のバラ園には約320種類、約1,100株のバラが植えられている

【仕事】近隣都市に通勤も可能、町内で創業すれば支援制度も

大手求人情報サイトで勤務地を「藍住町」として調べたところ、地域内の正社員の求人は約900件ありました。
※参考:求人情報の一例

さらに「10km以内」に条件を広げると徳島市での求人が多数ヒットし、全体で約12,000件の求人情報が見つかりました。藍住町に移住して快適に暮らしつつ、近隣都市へ通勤するという選択肢もあります。
※参考:求人情報の一例

藍住町は町内で創業・起業を考えている方を募集しており、補助金などの支援を行っています。また、商工会が開催している「創業塾」は応募が多く、毎年満席となるほど人気があります。詳細については公式サイトをご覧ください。

詳細:藍住町商工会「藍住町で創業する人のチカラになります」

【住まい】徳島市に比べ家賃も土地代も安価!家を建てるために移住する人も

藍住町は、徳島市に比べると家賃や土地の価格が安いのが魅力の1つです。

大手住宅情報サイトで藍住町と徳島市の「1LDK」の賃貸物件および土地価格の相場を調べたところ、大まかに次のようになりました。

1LDKの家賃 土地価格
藍住町 4.5万円~5.5万円程度 13.1万円/坪
徳島市 5.5万円~7万円程度 17.4万円/坪

※参考:賃貸物件情報の一例
※参考:土地価格相場の一例

徳島県藍住町の岩野 将大さん
あいのすけ

藍住町は徳島市と比べ土地が安いので、新築を建てるために移住する方もいます。

藍住町へ移住した人の感想や体験談

徳島県藍住町に移住した人の声

藍住町に移住した方の声を紹介します。先輩移住者の体験談をぜひ参考にしてください。

  • 畑で採れたての野菜が産直市やスーパーに並び、食べ物がおいしい
  • 保育所や小学校が近いので助かる。小児科もあるので安心感が大きい
  • 働きながら子育てをするにはとてもいい場所だと思う
  • 農業団体主催のイベントを手伝ったりして、充実した毎日を過ごしています
  • 雄大な吉野川の風景に感動しました

子育てサポートの充実や、車ですぐに買い物ができる利便性が評価されており、自然に関しては吉野川の風景に感動したという声が複数見受けられました。
※参考サイト:移住者インタビュー

藍住町の移住に役立つ支援制度

藍住町は、東京圏からU・I・Jターンを考えている方などに向けて「藍住町わくわく移住支援金」という支援事業を実施しています。
※徳島県と共同で支給

この制度は、東京23区内に在住または在勤していた人が藍住町に転入し、就業・テレワーク・起業した場合に、単身で60万円・世帯で100万円の支援を受けられるというものです。引越し費用などに使えるので、当てはまる方はぜひチェックしてください。

なお、支援の対象者になるためには各種要件を満たす必要があります。公式サイトを必ず確認するようにしましょう。

公式:藍住町「藍住町わくわく移住支援金について」

藍住町への移住に関するお問い合わせ

移住交流支援センター 藍住町役場 総務企画課 政策推進室
住所 徳島県板野郡藍住町奥野字矢上前52番地1
電話 088-637-3124
公式サイト 移住交流支援センターのご案内