姶良市移住のすすめ:子育て世代に人気の住みやすいまちの全貌
この記事では、地方移住を検討している人に向けて、鹿児島県姶良市(あいらし)の暮らしを紹介します。
姶良市は「住みやすいまち」として移住先としての人気が高く、鹿児島県内でも珍しく人口が増加傾向にあるまちです。生活の利便性と豊かな自然が共存した生活環境が魅力です。
そんな姶良市での暮らしの特徴をはじめ、生活に必要な情報や移住支援制度などを詳しく解説していきます。
姶良市の暮らしを彩る3つの魅力:自然、利便性、そして有機野菜
姶良市は鹿児島県のほぼ中央に位置し、県庁所在地の鹿児島市、日本有数の温泉地である霧島市と隣接しています。空港や高速道路にも好アクセスで、市内にも買い物施設や病院などの生活に必要な施設が整っており、暮らしやすい生活環境が魅力です。
また、海と山に囲まれた豊かな自然環境があることも特徴。錦江湾に浮かぶ雄大な桜島を毎日眺めながら、山々が織りなす美しい自然景観に癒されることができます。
姶良市への移住をぜひおすすめしたいのは、次のような方です。
- 都会の便利さを享受しつつ、自然環境豊かなまちで生活したい方
- 移住先でも同世代の子どもが多い環境で子どもを育てたい方
- 豊かな自然や歴史文化を日常生活の中で楽しみたい方
- 食への関心が高く、地産地消の有機野菜を食事に取り入れたい方
- 手厚い支援を受けながら農業移住をしたいと考えている方
なぜこのような方たちにおすすめしたいのか、姶良市の特徴を3つご紹介します。
特徴1:子育て世代に人気の秘密!都会と田舎の良いとこ取りの住みやすさ
姶良市の大きな魅力に、交通アクセスの良さがあります。鹿児島県の中央に位置しているため県内のどこにでもアクセスしやすく、隣接する鹿児島市までは車で約30分、鹿児島空港までは約20分で行くことができます。
九州自動車道のインターチェンジが3つ(スマートインターチェンジ含む)あり、新幹線の発着駅(鹿児島中央駅、川内駅)とも近いため、県外へのアクセスにも便利です。
▲どこにでも行きやすい姶良市の交通アクセス(姶良市HPより引用)
とは言え、「市外に出ないと生活が不便」というわけではありません。市内にも学校や病院、商業施設といった生活に必要な施設は充実しています。市内で便利に生活を送りながら、仕事や休日のお出かけは市外も含め多くの選択肢を持てるというのは嬉しいポイントではないでしょうか。
また、姶良市内でも市街地と中山間地域には暮らしの違いがあります。便利な生活機能が集結した市街地に対し、中山間地域では良い意味での「田舎暮らし」を楽しむことができます。同じ市内でも暮らしにグラデーションがあり、希望に合わせた暮らし方を選択できるところも姶良市の魅力です。
姶良市では、その暮らしやすい環境に魅力を感じた子育て世代の転入が続いています。姶良市の年少人口割合(総人口に占める0歳から14歳までの子どもの割合)は全国平均や県平均よりも高く、2016年には新たに小学校(松原なぎさ小学校)が開校されたほどです。
移住を希望していても、移住した先で同世代の子どもが少ないことに不安を感じる人もいますが、姶良市ではその心配はありません。同世代の子どもやその親が多いことは、子育てをする上で大きな安心材料となるのではないでしょうか。
特徴2:雄大な自然と豊かな歴史文化が息づく魅力的なスポット満載の街
生活の利便性だけでなく、海と山に囲まれた豊かな自然環境も姶良市の魅力。日々の生活の中で美しい自然に力をもらうことができます。
▲重富海岸から望む雄大な桜島
重富海岸では干潟越しに錦江湾に浮かぶ桜島を眺めることができ、夏になると海水浴場としても賑わいをみせます。
▲姶良市のシンボルツリー「蒲生の大楠」はパワースポットとしても有名
蒲生八幡神社境内にそびえ立つ樹齢約1,600年の日本一の巨木「蒲生の大クス」は姶良市のシンボルツリーとして知られています。眺めているだけで不思議と力をもらえるパワースポットに、日常的に触れられます。
▲日本の滝百選にも選定された「龍門滝」
龍門滝は落差46m、幅43mというスケールの大きで「日本の滝百選」に選定されています。壮大な眺めとマイナスイオンを求めて訪れる人も多いそうです。
▲明治時代に建設された山田凱旋門
その他にも、大河ドラマのロケ地にも使われた龍門司坂や山田凱旋門など、歴史的な見どころも多いのが姶良市の特徴です。
各地の見どころをコースとして楽しめるフットパスが整備されているため、まちの散策をするのもおすすめ。街並みにも江戸時代の武家屋敷の名残が多く見られるなど、自然や歴史文化の見どころが多く、歩いているだけでも楽しめます。
特徴3:農業移住も歓迎!“有機の郷”が生み出すおいしい野菜が楽しめる
姶良市は有機農業者が県内で最も多く、「有機の郷」として市全体で有機野菜の生産を推進しています。市内には有機野菜を購入できるスポットや有機野菜を提供するレストランも多くなっています。
昨今、SDGsや食への関心の高まりから、有機野菜を取り入れる人が増えています。子どもの食事を考える上でも食の安全性への配慮をする人は少なくありません。地産地消のおいしい有機野菜が食べられることは、豊かな食生活を送る上でも重要なポイントと言えるのではないでしょうか。
▲姶良市が誇る有機野菜(オーガニックアイラ/有機の郷「あいら」Instagramから引用)
また、姶良市では手厚い就農サポートを受けられることから、農業移住をする人も珍しくありません。市内には宿泊施設も完備した「鹿児島県有機農業技術支援センター」があり、1年の長期研修コースでは有機野菜のノウハウや技術をしっかりと学ぶことができます。
その他にも就農支援のための補助金制度も充実しています。「移住して農業を始めてみたいけれど不安が大きい」という人にとっても心強い体制が整っているため、ぜひ参考にしてみてください。
新規参入農業者 |
<就農奨励金> 1人(夫婦1組)につき20万円 <営農奨励金> 1人につき月額5万円 (夫婦1組につき10万円) ・普通栽培農家24か月(2年間)以内 ・有機栽培農家36か月(3年間)以内 |
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新規後継農業者 | <後継奨励金> 1人(夫婦1組)につき30万円 |
姶良市での暮らし:仕事、住まい、教育など生活に必要な情報を網羅
ここまでは姶良市での暮らしの特徴を説明してきました。ここからは、姶良市で暮らすにあたって必要な情報を紹介します。
気候 | 8月の平均気温:28.8度 1月の平均気温:8.7度 ※参考:気象庁ホームページ(姶良市内に観測地点が無いため、直近の鹿児島地点を参照) |
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人口 | 約78,000人 ※参考:総務省人口動態統計 |
病院 | 病院・クリニック:63件 歯科:39件 |
学校 | <保育施設> 保育所:13所 認定こども園:15園 地域型保育事業所:4か所 内閣府企業主導型保育事業助成対象移設:12か所 認可外保育施設:1園 幼稚園:6園 <教育施設> 小学校:17校 中学校:5校 高等学校:4校 |
食べ物 | 姶良有機野菜 加治木まんじゅう あいらアゴ肉 にしきあさり アオノリ 早掘りたけのこ等 |
交通 | 鉄道の駅はJR九州日豊本線の5駅(加治木駅・錦江駅・帖佐駅・姶良駅・重富駅)。 電車でも車でも鹿児島市街地まで30分前後、鹿児島空港までは車で約20分と、気軽に買い物や旅行に行きやすいアクセス環境。 |
近隣都市 | 鹿児島市・霧島市・薩摩川内市・薩摩郡さつま町 |
気候は比較的穏やかで、冬の積雪はほとんどありません。市内には3つの滝があるため、夏になると涼を求めて訪れる人も多いようです。
子育て世代の転入が多いこともあり、保育施設や教育施設などの教育環境も充実しています。市内にも高等学校がありますが、鹿児島市まで通学している学生も多いそうです。無理なく通える範囲に学校が多いことは子どもの将来を考えてもメリットがあります。
コンパクトな中に、生活に必要な施設や、暮らしを楽しめるスポットが詰まったバランスの良さがあるまちと言えるでしょう。
仕事情報:市内外の豊富な求人と多様な就業機会
姶良市の正社員の求人数を大手求人サイトで調べると、約2,500件の正社員の求人がヒットしました。
※参考:求人情報の一例
鹿児島市など近隣市町を含めると求人数は大幅に増加します。実際に、鹿児島市などの市外まで働きに行っている人も多いそうです。
しかし市内でも求人数は少なくありませんし、小売業から農業まで職種の選択肢は多くなっています。市内外含めて働く場所の選択肢が多いのも、交通アクセスの良い姶良市ならではの特徴と言えます。
住まい情報:人気上昇中の物件事情と効果的な探し方
姶良市の賃貸物件を大手の賃貸情報サイトを調べたところ、約250件ヒットしました。
※参考:大手賃貸情報サイトの一例
鹿児島市より物件相場が安く、交通事情も良いことから物件の人気度も高まっています。空き家バンクにも物件は登録されていますが、登録されたらすぐにマッチングすることも多く、引き合いが多い状況です。
空き家バンクではなく民間事業者を通して購入される物件も多いそうなので、住宅ポータルサイトなども活用しながらさまざまな方法で探す方が良さそうです。
※姶良市の空き家バンク情報はこちら:https://www.city.aira.lg.jp/seisaku/kurashi/sumai/akiya/ichiran/index.html
姶良市移住者の生の声:自然の魅力と人々の温かさに触れて
ここでは、実際に姶良市に移住した人の声を紹介します。
- 風景が穏やかで、緑がいっぱいで、風が気持ちいい。都会にはないものがあると感じる。
- 移住して農業を始めた。空気もおいしく有機野菜もおいしい。
- 出会う人がとても優しくて、姶良に来てよかったと思う。
- 北山地区など高齢化が進んでいるエリアもあるが、地域の活動がさかんで、相互扶助の関係性ができている。
- お祭りや集まりに積極的に参加することで溶け込むことができる。移住先にも関わらず「お父さん・お母さん」と呼べる存在ができた。
移住者の方からは、自然風景や人の暖かさを魅力にあげる声が多く聞かれました。都市部とのアクセスが良く便利な暮らしができる姶良市ですが、便利なだけでなく、田舎暮らしならではのゆったりとした空気や人付き合いが楽しめることを魅力に感じる人が多いようです。
姶良市の移住支援制度:充実の相談体制と手厚い補助金
姶良市では移住に対する手厚い支援を受けることができます。ここでは実際に姶良市への移住を検討される際に役立つ情報を紹介していきます。
移住相談サポート:オンライン相談会で不安解消
姶良市では相談支援が充実しています。月に1回の頻度で開催しているオンライン移住相談会は、移住に対する不安の軽減やアドバイスを気軽に受けられる機会となっています。
※オンライン移住相談会の詳細はこちら:https://www.city.aira.lg.jp/seisaku/kurashi/sumai/akiya/ijyu.html
移住者向け補助金制度:住宅取得から子育てまで幅広くサポート
▲中山間地域への移住を促進する「姶良市ふるさと移住定住促進事業」の対象地域(姶良市HPより引用)
姶良市では中山間地域を移住促進の重点地域に位置付け、対象地区に移住する人に向けて、住まいに対する補助金や子ども補助金、引越し費用補助金など多様な支援を行っています。
住宅等取得補助金 | 補助対象地区で住宅を新築住宅を建築・購入した場合に、200万円を上限に補助金を交付。 |
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住宅増改築補助金 | 補助対象地区で購入、賃借又は承継した中古住宅を増改築した場合に、増改築にかかった経費を100万円を上限に補助。 |
家賃補助金 | 賃貸物件に居住する場合に、1万円を上限に24か月補助金を交付。 |
子ども補助金 | 小学生以下の被扶養者1人あたり30万円、100万円を上限に補助金を交付。 |
引越し費用補助金 | 住宅等取得補助金及び家賃補助金の交付対象者に、補助対象地区への引越しに要した経費の2分の1を交付。10万円を上限に補助。 |
※各種諸要件あり。
また、東京圏から姶良市への移住についての支援もあります。単身移住でも60万円の補助金が出るなど支援対象も充実しているため、自分が該当するかどうかチェックしておきましょう。
かごしま移住就業・起業支援事業 | <対象> 東京23区内への居住者・または東京圏から23区内に通勤していた方 <支給額> 2人以上の世帯の場合:100万円 ※18歳未満の者1人につき最大100万円を加算 単身の場合:60万円 |
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※各種諸要件あり。
姶良市移住の窓口:詳細情報と問い合わせ先
担当課 | 企画部地域政策課地域政策係 |
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住所 | 〒899-5294 鹿児島県姶良市加治木町本町253番地 |
電話番号 | 0995-66-3111(内線244・245) |
対応時間 | 8:30~17:15 |
公式サイト | 公式サイト:https://www.city.aira.lg.jp/index.html 移住支援ページ:https://www.city.aira.lg.jp/iju/index.html |