兵庫県相生市で暮らす魅力とは?移住に役立つ仕事・住まい・支援の情報

この記事では移住を考えている人に向けて、兵庫県相生市(あいおいし)の特徴や仕事、住まいといった、暮らしに役立つ情報をご紹介します。

相生市は兵庫県の南西部に位置し、姫路市までJR山陽本線で約20分、車で20〜30分のところにあります。瀬戸内海式気候のため、四季を通じて温暖で穏やかな日が多い点が特徴です。

今回は、相生市役所定住促進室の堤さんに、地域の魅力や暮らし、移住支援などについてお聞きしました。

本日お話を伺った方
相生市役所・企画総務部定住促進室の堤琢磨さん

相生市役所 企画総務部 定住促進室

堤 琢磨さん

相生市の特徴を3つご紹介

兵庫県相生市暮らしの特徴

相生市は瀬戸内海国立公園の一部を含む自然豊かなまちである一方で、造船業を主要産業とする工業都市として発展してきました。

そんな相生市での暮らしは、次のような方に適しています。

  • 子育て中、またはこれから子育てをする予定
  • 交通の便の良いところに住みたい
  • 自然豊かで静かなところに住みたい

上記のような方に適している理由を、相生市に見られる3つの特徴から解説します。

特徴1:「11の鍵事業」など子育て支援が充実している

笑顔の家族イメージ

相生市は子育て応援都市を宣言しており、子育てしやすい環境づくりに力を入れています。「11の鍵」としてさまざまな子育て支援を実施しています。

また「11の鍵」以外にも、子育て学習センターやファミリーサポートセンターなど、子育て世代をサポートする施設や組織もあり、子育てしやすい環境が整っています。

相生市「11の鍵」

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あつまれ新婚さん新生活応援金支給事業 若年新婚夫婦が新生活を始める際の住宅費用等を補助(最大60万円)。継続して3年間住み続けると、さらに15万円の追加交付あり
住宅取得奨励金交付事業 40歳未満で夫婦または子どもを養育している家庭が市内に住宅を新築または購入した場合に25万円を交付
※「あつまれ新婚さん新生活応援金支給事業」と併用可
妊活カップル応援事業 体外受精および顕微授精を行う夫婦に、1クールの治療あたり5万円を支給。年6回まで
出産祝・出産子育て応援金支給事業 出産のお祝い、出産子育て応援として下記金額を支給
妊娠時:5万円、出産時:5万円、出産お祝い:1万円
乳幼児等・こども医療費助成事業 0〜18歳までの医療費が無料
子育て応援金交付事業 子どもが生まれた世帯に「子育て応援券(2万円分)」を贈呈
※転入の場合は金額が異なります
3歳児保育事業 市立幼稚園では、幼児期に基本的な生活習慣を身につけるため、3歳児保育を実施
市立幼稚園預かり保育事業 市立幼稚園では、希望する4・5歳児を対象に預かり保育を無料で実施
給食費無料化事業 幼稚園・小・中学校の給食を完全無料化
相生っ子学び塾事業 小学5・6年生の希望者に、月3回程度、国語・算数・英語・珠算の教室を実施(珠算のみ4年生から実施)
ワンピース・イングリッシュ事業 幼稚園・小・中学校において、段階に応じた英語教育を実施。小中学生の英検(4級以上)の検定料を半額補助

公式:相生市「相生市『11の鍵』」

特徴2:新幹線の停車駅があるなど交通アクセスが良い

相生市は車や電車での交通の便が良く、通勤・通学に便利なまちです。電車は山陽新幹線、JR山陽本線、JR赤穂線が通り、姫路市までJR山陽本線で約20分、新神戸まで新幹線で約30分、新大阪まで新幹線で約45分と好アクセスです。

また、山陽自動車道のインターチェンジも近く、自動車での移動も楽々です。姫路市までは車で20〜30分で到着します。

相生市は普段の買い物などでの移動はもちろん、出張や旅行にも便利なまちと言えます。

特徴3:海も山もあり、静かで生活がしやすい

相生市の「万葉の岬」
▲相生湾の南端にある「万葉の岬」から一望した瀬戸内海

相生市は、市内に海のエリアも山のエリアもあり、自然豊かなまちです。また、瀬戸内海式気候のため、四季を通じて温暖な日が多く、静かで生活しやすい地域です。

山部赤人(やまべのあかひと)など万葉の歌人が詠んだという「万葉の岬」は景観が良く、明石海峡から岡山県瀬戸内市の牛窓まで見渡せます。

「万葉の岬」には、相生市の市木である椿が200本余植えられた「つばき園」があります。見頃の12〜4月には赤やピンクの花が美しく咲き誇ります。移住したら、ドライブがてら行ってみたいものですね。

相生市の「羅漢の里」の水車小屋
▲紅葉と「羅漢の里」の水車小屋

相生市の暮らしに関する情報

ここからは、相生市の暮らしに関する情報をご紹介します。

気候 相生市に観測地点がないため、近隣の上郡のデータを掲載
8月平均気温:26.8℃
1月平均気温:3.2℃
※参考:気象庁
人口 人口:約27,600人
世帯:約13,000戸
(2023年6月末現在)
病院 病院・クリニック:19
歯科:15
(2023年8月現在)
学校

保育施設:7施設
幼稚園:6園
認定こども園:2園
小学校:7校
中学校:3校
高等学校:3校
(2023年8月現在)

交通 【電車】
JR西日本山陽新幹線:相生駅
JR西日本山陽本線:相生駅
JR西日本赤穂線:相生駅、西相生駅

【バス】
ウイング神姫

【車】
山陽自動車道:龍野西I.C.
近隣都市 たつの市、赤穂市

相生市では中心市街地にスーパーマーケットやドラッグストアなどがあるので、日常の買い物は市内で完結できます。ただ、大手チェーン店は少ないため、近隣市町へ買い物や食事に出かけることも多いようです。姫路や神戸、大阪などへの都市部にもJRで乗り換えなしで行けるので、週末のお出かけなどにも便利です。

中心市街地は商店が多く、車がなくても暮らせますが、山の方は公共交通機関の運行本数が少ないので、車があった方が良いでしょう。

相生市のペーロン競漕
▲ペーロン競漕。「相生ペーロン祭」のメインイベントとして毎年5月最終日曜日に相生湾で開催されている

相生市ではペーロンが盛んです。ペーロンとは中国から長崎地方に伝わった舟競争で、それが大正時代に長崎県出身の播磨造船所(現・IHI)従業員によって相生市に伝えられたものです。相生市では伝来から100年の歴史を誇る伝統文化となっています。

現在では毎年5月に開催される「相生ペーロン祭」の海上行事「ペーロン競漕」として受け継がれ、水上を駆け抜ける様子は多くの人を魅了しています。また、市内の小中学校では子どもたちが地元に愛着を持てるよう、ペーロン競漕を体験する機会を設けています。

市内にはペーロン体験乗船やペーロン船の見学ができる「相生ペーロン海館」や、露天風呂からペーロン競漕の会場である相生湾が一望できる、道の駅・海の駅「あいおい白龍(ペーロン)城」があります。

相生市の「相生ペーロン海館」
▲「相生ペーロン海館」。相生ペーロン船の艇庫となっているほか、体験乗船や見学ができる施設

相生市の道の駅・海の駅「あいおいペーロン城」
▲道の駅・海の駅「あいおい白龍(ペーロン)城」。異国情緒漂うこの施設には、温泉も併設されている

【子どもの遊び場】横尾池公園、羅漢の里、岩屋谷公園がおすすめ

子どもの遊び場は、横尾池公園、羅漢の里、岩屋谷公園などがおすすめです。

横尾池公園(よこおいけこうえん)は、大型トリムやローラー滑り台、芝生公園があり、子どもから大人まで楽しめる公園です。

市の北部にある羅漢の里(らかんのさと)は、渓流が流れる開放的な自然の中でキャンプや川遊びができる施設です。屋根付きのBBQパークがあるので、天候を気にせずバーベキューを楽しむことができます。また、コテージもあるため、宿泊することもできます。

岩屋谷公園(いわやだにこうえん)は野外ステージや広場、岩谷川があり、四季折々の自然が楽しめる公園です。兵庫100山である天下台山(てんがだいやま)の登山口があるので、親子で登山をしたい人にもおすすめです。

【仕事】製造業が多い。近隣地域を含めると求人は豊富

大手求人情報サイトで相生市の求人を調べたところ、約800件ヒットしました(2023年8月現在)
※求人情報の一例

通勤時間30分圏内の25km以内で調べたところ、約27,000件ヒットしました(2023年8月現在)
※求人情報の一例

株式会社IHIとその関連企業で働かれている方が多いようです。また、交通の便が良いため、近隣の姫路市などはもちろん、神戸市、大阪市、岡山市などで働かれている方もいます。新幹線で新神戸まで約30分、新大阪まで約45分、岡山まで約15分ですから、十分通勤圏内と言えます。

【住まい】賃貸物件は豊富。空き家バンクもあり

大手住まい情報サイトで相生市の賃貸物件を調べたところ、約540件ヒットしました(2023年8月現在)
※賃貸物件の一例

相生市では、空き家バンクがあります。すぐに入居できる物件から改修が必要なものまでさまざまです。空き家の改修については、兵庫県による空き家活用支援事業の補助がありますので、活用してください。

公式:兵庫県「空き家活用支援事業」

また、「特徴1:「11の鍵事業」など子育て支援が充実している」に掲載した「あつまれ新婚さん新生活応援金支給事業」「住宅取得奨励金交付事業」も積極的に利用しましょう。

相生市長からのメッセージ

相生市の市長
▲相生市 谷口芳紀市長

相生市は兵庫県の南西部に位置し、南は市の伝統文化であります「ペーロン競漕」が行われる相生湾と風光明媚な瀬戸内海、北にはのどかな田園地と緑豊かな山々が広がっています。

車や電車での交通アクセスも良く、近隣都市からも近いため、通勤や通学にも大変便利です。子育て支援も充実しており、気候も穏やかで暮らしやすいまちです。

また、本市は「いのち輝き 絆ひろがる あいのまち」をまちの将来像として、市民の皆様が安心して、希望を持って暮らしていける絆のあるまちを目指しています。

移住者の方々とも絆でつながり、未来世代に引き継ぐ持続可能な定住性の高いまちづくりを進めていきたいと考えております。

お試し移住制度もございますので、まずは、相生市に訪れていただき、当市の魅力を感じていただけたらと思います。

移住をご検討の方は、ぜひこの記事を参考にしていただき、子育て応援日本一を目指す相生市にぜひお越しください。

相生市に移住した人の声・感想

兵庫県相生市移住者の声

次に、相生市に移住した方の感想をご紹介します。

  • 給食費無料など子育て支援が充実している点が移住の決め手になった。
  • 教育環境が充実している。
  • のんびり暮らせて子どもの成長に良いと思い、移住した。
  • 地域の人々が気軽に声をかけてくれ、人の優しさや温かさを感じられるまち。

相生市では子育て応援都市を宣言しているだけあり、子育て環境の良さが好評のようです。相生市では各地域の夏祭りや秋祭りの開催が盛んです。積極的に参加すると地域コミュニティに早く溶けこめそうですね。

相生市へ移住するために利用したい窓口・支援

相生市のお試し住宅(戸建てタイプ)のリビング
▲お試し住宅(戸建てタイプ)のリビング

相生市のお試し住宅(アパートタイプ)のリビング
▲お試し住宅(アパートタイプ)のリビング

相生市への移住を検討し、情報収集が済んだら、次は下見に行ってみましょう。春夏秋冬それぞれに魅力があり、年間を通していつ行っても大丈夫ですが、「相生ペーロン祭」の雰囲気を体験したい人は、4〜5月がおすすめです。ペーロン競漕の練習は4月頃から始まり、「相生ペーロン祭」は毎年5月最終日曜日に開催されるためです。

相生市役所・企画総務部定住促進室の堤琢磨さん
堤さん

冬は相生湾で育つ「相生かき」も楽しめます!大粒で火を通しても縮みにくいことが特徴です。

相生市では、お試し住宅があります。基本的な家具や家電製品などが備えられており、気軽に相生市での暮らしを体験できます。利用期間は4週間から8週間で、利用料は7,500円/週です。お試し住宅での体験が移住に結びついた方もいます。ぜひ利用してみましょう。

公式:相生市「相生市での暮らしを見学・体験! ~お試し住宅~」

また、相生市では体験ツアーも実施しています。要望があれば随時開催するオーダーメイド型のツアーなので、希望に合わせて内容を決めてくれます。相生での暮らしぶりを知るために、こちらもぜひ参加したいですね。日帰りツアーのため、近隣地域からの参加が多いようです。

公式:相生市「相生市での暮らしを見学・体験! ~オーダーメイドツアー~」

遠方に住んでいてなかなか足を運べないという人には、オンライン移住相談がおすすめです。ウェブ会議ツール「Zoom」を使用した相談が基本ですが、電話やメール、FAX等での相談も可能です。

公式:相生市「オンラインで移住相談ができます」

相生市への移住に関するお問い合わせ

移住相談窓口 相生市 定住促進室
住所 〒678-8585
兵庫県相生市旭1丁目1番3号
電話 0791-23-7125
公式サイト 移住・定住⽀援事業