創立約120年の伝統校「聖学院中学校・高等学校」の次世代教育の魅力に迫る

ぽてん読者の皆さんに、いま注目の学校を紹介するこの企画。今回は東京都北区にある中高一貫の男子校「聖学院中学校・高等学校」をご紹介します。

聖学院中学校・高等学校は、1906(明治39年)に創立された120年近い歴史を持つ伝統校です。創立以来一貫してキリスト教の精神に根ざした教育を行っています。

自由でのびのびした校風を持ち、2021年度から開始された「グローバルイノベーションクラス(Global Innovation Class:以下「GIC」)で特色ある次世代教育を実践する同校。そんな聖学院中学校・高等学校ならではの魅力を、広報部長の早川先生、進路指導部長の井上先生、STEAM・Projectリーダーの山本先生に伺いました。

聖学院中学校・高等学校が貫く教育理念“Only One for Others”とは?

インタビューにご対応いただいた聖学院中学校・高等学校の山本先生、井上先生、早川先生

▲インタビューにご対応いただいた山本先生、井上先生、早川先生(左から順番)

編集部

まずは、聖学院中学校・高等学校でどのような教育理念を掲げられているのかを教えてください。

早川先生

聖学院中学校・高等学校の母体である学校法人聖学院は、幼稚園から大学・大学院までを擁し、その全体に共通するのが「神を仰ぎ、人に仕う(つこう)」という建学の精神です。これは「主なるあなたの神を愛せよ」「あなたの隣り人を愛せよ」というイエス・キリストの教えから汲み出した聖学院の建学の精神です。

聖学院中学校・高等学校ではその建学の精神を根幹としながら、「Only One for Others」という教育理念を掲げています。「Only One」というのは、日本語で訳すと一般的には「個性」なのですが、キリスト教教育においては「賜物」という言葉が用いられます。誰しもが神様から授かった才能つまり「賜物」を持つという考えに基づき、聖学院中学校・高等学校では「賜物」を「Only One」という言葉で表しています。

「for Others」というのは、自分だけでなく他者や社会、世界に矢印を向けていくという姿勢を表しています。一人ひとりの「Only One」を活かして社会に貢献していく人材を育む、という思いが「Only One for Others」という言葉には詰まっています。

教育理念がすべての活動の軸に。先生だけでなく生徒にも浸透

聖学院中学校・高等学校の早川先生

▲広報部長の早川先生

編集部

「Only One for Others」の理念が、普段の学校生活の中に根付いていると感じる瞬間はありますか?

早川先生

特定のこの瞬間というのではなく、聖学院中学校・高等学校でのすべての活動は「Only One for Others」をもとに展開されています。教職員が生徒に関わるときにも常に「一人ひとりの『賜物』を大切にする」という姿勢を大切にしているんです。

また特徴的なのは、この理念が教職員だけでなく生徒にもしっかり浸透していることです。生徒たちは普段から自分の「賜物」が尊重されている実感の中で過ごしており、それと同時に、隣の人にもまた神様からの「賜物」が与えられているのだから大切にしなくてはならないということを理解しています。ただの言葉としてだけではなく、言葉の深い意味まで含めて伝わっているんです。

編集部

教育理念が生徒にまで落とし込まれている学校というのはなかなかありませんよね。「Only One for Others」の精神がいかに聖学院中学校・高等学校の教育の軸になっているのかということが良く分かりました。

プロジェクトや部活動。生徒の活躍フィールドが広がる環境

聖学院中学校・高等学校のSTEAM・Projectリーダーの山本先生

▲STEAM・Projectリーダーの山本先生

編集部

120年近い伝統校で、なおかつミッション系の中高一貫男子校である御校は、教育内容や風習も含めて他の学校にはない特色があるかと思います。他の学校と特に違う部分というのはどういったところにあると思われますか?

山本先生

生徒たちがさまざまな舞台で活躍しているのは、聖学院中学校・高等学校ならではの特徴だと思います。それを象徴するのが、聖学院中学校・高等学校で行われている多様なプロジェクトです。高校のGICで行われているプロジェクトの他にも、女子聖学院と合同で行う「SDGsプロジェクト」や、学校の屋上で養蜂活動を行う「みつばちプロジェクト」など、有志の活動がたくさんあります。学校の内部で行われる活動だけでなく、外部団体に所属して活動する生徒もいます。

プロジェクトの他に、部活動も盛んです。特にレゴ部や鉄道研究部、物理部や化学部などの文科系・理科系の部活が活発で、自分の好きなことにのめり込める環境があります。部活動を兼部している生徒がいるのも、多様なフィールドで活躍する生徒の多い本校らしさですね。だからこそ教員は、授業中だけでは分からない生徒のさまざまな表情を見ることができています。

編集部

聖学院中学校・高等学校のプロジェクトには何年生のときから参加できるのでしょうか。

山本先生

プロジェクトによりますが、SDGsプロジェクトは希望すれば中学2年生から参加可能です。それ以外のプロジェクトでも中学校と高校の合同で実施しているものも多くあります。

会社の立ち上げも!理念を共有しているからこそ、プロジェクトは発展的に継続する

聖学院中学校・高等学校の進路指導部長の井上先生

▲進路指導部長の井上先生

編集部

プロジェクトは、一定期間実施する単発のものが多いのですか?

井上先生

必ずしもそういうわけではありません。長期のプロジェクトは発足人が卒業することで形が変わる場合もありますが、聖学院中学校・高等学校ではすべてのプロジェクトの軸に「Only One for Others」の理念があるので、メンバーが変わっても方向性が大きくぶれることはないんです。

軸足が同じだからこそ、別々で始まったプロジェクト同士が連携するなどの新たな展開を見せるのもまた、聖学院中学校・高等学校ならではの特徴だと思います。

編集部

例えばこれまで、連携して行ったプロジェクトはありますか?

井上先生

先ほどお話に出た「SDGsプロジェクト」と「みつばちプロジェクト」は全く別で始まった活動なのですが、同じ場所で活動しているため「何かコラボレーションしようか」という話になっています。

「みつばちプロジェクト」は2016年から発足したプロジェクトですが、現在に至るまで商品化をしたり、パン屋さんと協働で取り組みを実施したりなどいろいろな展開を見せていますね。

編集部

会社での新規事業の立案のようなことを、学校生活の中で実践できているというのはとても貴重な経験になりますね。

聖学院中学校・高等学校の次世代教育を象徴する新クラス「GIC」

インタビューにご対応いただいた聖学院中学校・高等学校の山本先生、井上先生、早川先生

編集部

聖学院中学校・高等学校といえば、2021年から高校にGIC(Global Innovation Class)が新設されたことでも話題になりました。こちらはどのような経緯で生まれたクラスなのでしょうか。

山本先生

GICの立ち上げは、本校にあるさまざまなプロジェクトの一つである、タイやカンボジアへの海外研修のプロジェクトがきっかけとなっています。

この海外研修のプロジェクトの中で、生徒たちはタイやカンボジアにある社会問題の解決を目指しさまざまな取り組みを行っています。例えばSNSを通じてその国の商品をPRしたり、日本人観光客向けの新商品の開発したり。つまり、自身の持つスキルを使って自分の思いを形にするという体験をしているわけです。

この経験こそが、今後の生徒たちにとって必要なのではないかと考えました。思いがあるだけではなくそれを形にすることが、聖学院中学校・高等学校の理念でもある「自分のタレントを活かした社会貢献」につながるのだと考えたんです。それを体現できるようなクラスができればという考えのもと、GICが立ち上がりました。

GICの教育目標は「『ものづくり』『ことづくり』を通して世界に貢献できる人を育てるクラス」です。聖学院中学校・高等学校にとって「Only One for Others」を象徴するクラスとなっています。

英語のディスカッションやSTEAM教育など、独自の教育プログラムを実践

インタビューにご対応いただいた聖学院中学校・高等学校の山本先生、井上先生、早川先生

編集部

GICの具体的な授業内容、活動内容を教えてください。

山本先生

GICでは「Immersion」「STEAM」「Project」の3つを柱にした教育を行っています。そのベースにあるのが「リベラルアーツ」で、新聞やニュースを題材にディスカッション・ディベートを行いながら、ロジカルシンキングやクリティカルシンキングといった思考の土台づくりを行う授業です。

「Immersion」は世界の社会課題を英語で学び、英語で最新の情報に触れながら、ディスカッション・プレゼンテーションをする授業です。学年によって、1年次は社会、2年次は家庭科、3年次は保健の内容を学んでいきます。

私がメインで担当している「STEAM」は高校1年・2年で行う授業で、週6コマ行います。1年次の場合は理科・情報・美術の分野で手を使いながら「ものづくり」を中心に体験します。2年次は「ことづくり」にフォーカスし、データサイエンスを中心として学んでいきます。

「リベラルアーツ」や「Immersion」「STEAM」はいわゆるマインドセット、スキルセットのためという位置づけの授業です。自ら課題を設定し活動する「Project」はその集大成で、GICのスタートでもありゴールでもあるという位置づけです。

編集部

これらの教育は、いわゆる教科学習と合わせて行っているのですよね。

山本先生

そうです。ただし「Immersion」「STEAM」「Project」により多くの時間を割いています。平日は外にフィールドワークに行く場合も多いので、その分「Project」の活動を土曜日の午後に行う生徒もいます。

表現やチームマネジメントが多角的に身につくSTEAM教育の「空間デザイン」

聖学院中学校・高等学校のSTEAM・Projectリーダーの山本先生

編集部

山本先生はSTEAM教育をメインで指導されているとのことですが、実際にどのような授業をされているのですか?

山本先生

生徒に1年間のテーマとして与えているのが「五感を使った空間デザイン」です。これは生徒に40センチ四方の立方体を渡し、3〜4人のチームで自由にデザインをしていくという活動です。

完成させるまでには当然いろいろな知識や感覚を学ぶ必要がありますし、チームで動いていく上で気を付けなくてはならないポイントもあります。始めたばかりの1〜2学期では、そういった基本から学んでいきます。

聖学院中学校・高等学校で「賜物」を大切にしているということは何度も申し上げていますが、チームで創作をする中でそれがぶつかってしまうこともあるんです。良い方向に持っていくために、例えば「ポジティブにフィードバックするにはどうしたら良いかなどを伝えていっています。

編集部

先生たちはサポートはしつつ、基本的には進め方や創作するもののテーマなども含めて生徒たちの自主性に任せているのでしょうか?

山本先生

はい。1〜2学期でそこを重点的に伝えるので、3学期になって実際に空間デザインの創作をするときにはすでに教員の手を離れている状態になっています。

生徒たちが自由に創作するものなので、できあがるものも本当にさまざまです。テーマの設定からアウトプットの仕方まで、チームのカラーが出た空間デザインが生み出されます

編集部

これまで生徒さんが創作されたもので、印象に残っているものはありますか?

山本先生

2021年度に入学したGICの1期生が創作したものが印象に残っています。「社会が複雑化していく中で、自分たちの思いや感謝が伝わりにくくなっている」ということを表現するのがテーマで、最初はさまざまな言語が空間に飛び出して交差し、重なり合うデザインを考えていました。

しかし生徒たちと教員で話し合って、そこにもう1つ、さまざまな素材を使うという要素も付け加えたんです。木の板や発泡スチロール、アクリル板などの素材をランダムに言語と組み合わせてデザインしていきました。そうすることによって、その複雑さに素材という「感触」も加わり、表現したい複雑性がより立体的になりました。

校則の変革も!GICで育まれる生徒の主体性や新たな価値創造の力

聖学院中学校・高等学校の山本先生、井上先生

編集部

GICは2021年度から開始されたので実例も多くないと思いますが、その中でも感じる生徒さんの変化というのはありますか?

山本先生

私が関わってきた中で感じるのは、GICでの経験を通じて生徒と外部の方との関わり方が変わってきているということです。先ほども言った通り、GICはフィールドワークやインタビューなどで外に出ることが多く、その中で多くの大人と接することになります。しかし生徒たちは高校生という立場に甘えることなく、相手のことや物事をきちんと理解した上で話すことができているなと感じます。

それは私から見て感じることでもありますが、外部の方からそういったお声をいただけることも多いんです。「普通は高校生だからといって遠慮してしまう部分があるけれど、御校はそうじゃない生徒が多い」というお言葉をいただいています。

編集部

生徒たち自らが課題感を持って主体的に取り組んでいるからこそですね。井上先生はGICによって生徒の変化を感じるようなエピソードはありますか?

井上先生

GICの授業でグローバルな社会課題などを学んでいると、社会的に大きなチェンジメイクをしていきたいということに目が向きがちですが、実は自分の身の回りにも改善すべき点はたくさんありますよね。そこから、学校の校則の見直しをプロジェクト化して取り組んだ生徒がいます。

具体的に着手したのが、学校内でのデバイスの使用に関する校則の見直しです。従来スマートフォンやタブレットの校内使用は禁止されてきたのですが、コロナ禍を経て世の中的にそれらデバイスの教育ツールとしての価値が認識されるようになりました。つまり、「学校にはいらない」とされていたものが、急に「教育に必要」となり、価値観がガラっと変わったわけです。

価値観が大きく変化したときに、それを支える仕組みや周囲の人間の考え方はどう変容していくべきなのかという点を検討し、その生徒は最終的に校則を変更するところまで持っていきました。

最初から全面的な使用許可を得ることが難しいことも考慮したうえで、「特定の条件下における使用」についてシミュレーションし教員たちの前で説明しました。それを受け、今では昼休みと放課後には使用が認められるという校則となっています。

私は聖学院中学校・高等学校で18年勤務しているのですが、そういった動きをした生徒は初めてでした。それは「ものづくり」「ことづくり」を通して新たな価値を創造していくという、GICの教育が影響したのだと考えています。

施設を巡りながら、聖学院中学校・高等学校の学校生活の魅力を紹介

聖学院中学校・高等学校の正門

ここからは、先生にご案内していただきながら聖学院中学校・高等学校の校内を巡り、聖学院中学校・高等学校での学校生活の様子を紹介していきます。

地域に見守られ登校。先生や生徒同士のつながりの中でのびのびと自由に過ごす

聖学院中学校・高等学校の校舎

編集部

聖学院中学校・高等学校の生徒さんは、普段どのように通学されているのでしょうか。

早川先生

聖学院中学校・高等学校の生徒は駒込駅を降りてすぐのところにある商店街を通って、地元の方に見守られながら通学をしています。近隣には女子聖学院中学校・高等学校、小学校、幼稚園もありますよ。

編集部

聖学院中学校・高等学校にはどのような雰囲気の生徒が多いと感じられますか?

井上先生

自由でのびのびしていると感じます。部活の関係で他校の生徒さんの様子を見ることも多いのですが、他と比べても聖学院中学校・高等学校の生徒はかなりのびのびしていますね。分からないことをすぐに聞くことができる素直さがある生徒が多いのも特徴です。

もちろんケンカだったり小競り合いだったりはありますが、それを先生が叱って終わりというのではなく、お互いからきちんと話を聞いた上で内省を深められるようなやりとりを必ずしています。必然的に先生たちと話す機会が多くなり、距離感が近くなっていますね。

卒業生から言われた言葉ですごく印象的だったのが、「聖学院の職員室に入るときは、お帰り感がある」という言葉です。普通は職員室というと嫌な印象を持つ生徒も多いと思いますが、先生と生徒が温かい関係性を築けているんだなと感じました。

聖学院中学校・高等学校の食堂

▲230席ある食堂は、中高含めて多数の生徒が集う

山本先生

先生だけでなく、生徒同士も上の学年と下の学年の距離感が近いと感じます。食堂などは中高合同なので必然的に同じ空間にいる機会が多いというのもありますし、先ほども言った通り学年をまたぐプロジェクトもあるため一緒に活動する機会も多くあります。

後輩が先輩に気を遣いすぎず、逆に先輩が後輩から教えてもらうことにも抵抗を感じないという、フラットな関係性があるのが魅力ですね。

編集部

これくらいの年齢の生徒にとって学年の違いというのは大きな差に感じてしまうことも多い中で、仲の良い関係性を築けるのは珍しいことだと思います。

壁一面がスクリーンとなる「フューチャーセンター」でプレゼンテーションも

聖学院中学校・高等学校の「フューチャーセンター」

▲大人数でのプロジェクトにもぴったりの「フューチャーセンター」

編集部

続いて「フューチャーセンター」を見ていきます。こちらはどのような目的で使われるのでしょうか。

早川先生

アクティブラーニングやプレゼンテーションに特化した環境で、壁一面がスクリーンになっています。普段は2つの教室ですが、可動式の壁となっているため1つの大きな空間として利用できます。プロジェクトを行う場合はこの部屋を利用することが多いですね。

編集部

自分でつくった資料をプロジェクターに映してプレゼンテーションを行うといったこともしているのですか?

早川先生

たくさん行っていますよ。プロジェクト活動は自分の活動をまとめて発表する過程も大切なので、中間発表などのタイミングで多くの生徒たちがプレゼンテーションを行っています。

STEAM教育のものづくりスタジオ「ファブラボ」

聖学院中学校・高等学校の「ファブラボ」

▲ものづくりに必要な機材が揃う「ファブラボ」

編集部

「ファブラボ」にもお邪魔します。こちらにはいろいろな機材が置かれていますね。

早川先生

ここはSTEAM教育のものづくりのためのスタジオのような役割の教室です。中学生も高校生も、全学年の生徒が自由に利用できます。

3Dプリンターが4台とレーザーカッターが2台あり、工具も用意しています。レーザーカッターは切るだけでなく彫刻もできるんですよ。中学1年生から情報プログラミングの授業でiPad上でのCADソフトの学習をしているため、特別な技術を持った生徒だけでなく、誰でも扱うことができます。

生徒の思考力・自己表現・共有を促す「レゴ®教育」の作品も展示

聖学院中学校・高等学校の講堂前に展示されるレゴ作品

▲中学1年生の有志によって制作されたレゴでつくった聖学院中学校・高等学校の校舎

編集部

講堂の前に来ました。レゴの作品が飾ってありますが、こちらは何でしょうか?

早川先生

聖学院中学校・高等学校ではレゴ教育を実施しているため、その一環で生徒がつくった作品です。2016年から導入している「思考力入試」の中にレゴブロックを使った「ものづくり思考力入試」があるのですが、入試に使用するだけでなく入学後もレゴ教育を実施しているんです。

編集部

レゴ教育とはどのようなものなのでしょうか。

早川先生

レゴを通じて自分の考えを深め、表現し、共有するというメソッドに基づいた教育です。自分の思いを言葉で表現することが難しい生徒でも、「考えていることをレゴブロックで作って」というとできるんです。一から作文をつくるのが難しい生徒も、その作品を説明する文章であれば書けるんですよ。

またレゴで表現することで、周囲との共有も容易になります。「この子が考えたことを文章に書いたから読んでごらん」といってもなかなか難しいと思いますが、レゴという作品になっていることで簡単に見られるし、質問もできるというメリットのある教育です。

本校にはこのメソッドを習得した教員(※)が、本日インタビューに対応した3人を含めて10人いるのが特徴です。これは日本で最も多いとされています。
(※)LEGO®︎SERIOUS PLAY®︎のファシリテータ有資格者

編集部

慣れ親しんだツールで表現できることで、生徒にとってもとっつきやすくなりますね。メソッドを理解した教員が導いていくことで、自由な表現で終わらず、考えを深めたり共有したりする学びの場になっていることが良く分かりました。

講堂で行う毎朝の礼拝堂は、卒業生にとっても思い出深いものに

聖学院中学校・高等学校の講堂

▲毎朝の礼拝を行うチャペルの役割もある講堂

編集部

講堂の中も拝見します。ここは学年集会など多くの人が集まる場所として使用されているのですか?

早川先生

そうですね。音響設備もあるので、文化祭のときのミュージックコンサートやオープンニングセレモニーのときなどは、ここを真っ暗にして行っています。チャペルの役割も兼ねているので、毎朝の礼拝を行うのもこの講堂です。

聖学院中学校・高等学校の講堂

▲チャペルにあるステンドグラス

編集部

礼拝は毎朝何時くらいから行っているのでしょうか。

早川先生

生徒は8時15分までに登校し、25分くらいまでに講堂に集合します。時間は日によって異なりますが、大体15分から20分くらい実施しています。

礼拝は前奏から始まって黙祷し、讃美歌を歌います。その後お祈りをして、聖書の言葉を読んで、牧師である校長かあるいはクリスチャンの先生のお話を聞きます。最後は後奏があって退場という流れです。

編集部

日常生活の中で、厳かな雰囲気に身をおいて過ごす時間があるのは大事なことですね。

早川先生

特に入学したばかりの生徒にとっては、電車に乗って通学するだけでも大変なので、授業に入る前に礼拝することでゆったりした気持ちで1日を始められるのではないかと思います。卒業生に学校生活で印象に残っていることを聞くと、礼拝の時間を挙げる子も多いですね。

聖学院中学校・高等学校からのメッセージ

インタビューにご対応いただいた聖学院中学校・高等学校の山本先生、井上先生、早川先生

編集部

最後に、記事をご覧のお子さん・保護者の方に向けてメッセージをお願いします。

山本先生

日本の経営コンサルタントである山口周さんがおっしゃっていて印象的だったのが「これからの時代に大切なのは主観的な“内部の物差し”を持つこと」という言葉で、それが本校でいう「賜物」と近しいのではないかと思っています。いろいろな人の考えを聞きながら、自分の軸となる考えややりたいことを見つけていきたいというお子様には、聖学院中学校・高等学校が向いているのではないでしょうか。

GICに特化したお話をすると、STEAM教育を行う際には生徒に「好まれるデザインでなく、魅力されるデザインをしてほしい」と伝えています。好まれるデザインというのは何%の人が好きといっていると数値で表せるものですが、魅力されるデザインというのは数値では表せません。我々としては、数値で計れないような、心揺さぶるものをつくり出せる生徒を育てていきたいと思っています。

テストであれば点数の推移によって成長が分かりますが、これは答えがないので難しい部分もあります。GICの担任をしていたときに生徒から「この勉強をしていて意味がありますか?」と聞かれたこともありました。でも今年卒業するGICの1期生を見ていると、確実に成長していますし、今後が楽しみだと感じます。数値であらわせない部分を伸ばしていくことに興味がある保護者の方、お子様に来ていただけたらと思います。

早川先生

「好きなこと・ものがある生徒」「自分を表現することが好きな生徒」「自分を大切にできる生徒」は、聖学院中学校・高等学校にマッチし、のびのびと過ごしていけると思います。

また保護者の方に目を向けると、男の子を育てていくことに不安を感じる方にとって、聖学院中学校・高等学校はとても合っていると思います。特にお母様は、自分が通ってこなかった成長過程だということもあって、小学校高学年くらいになると男の子の考えていることがわからないと不安を抱える方も多いんです。本校は120年近くの歴史を持つ男子校で、男の子のことを熟知している教員がたくさんいるため、ご安心いただけると思います。

それに加えて、一人ひとりの「賜物」を大切にする精神が根付いているからこそ、生徒たちにも受容力の高い子が多くなっています。のびのびといろいろなことにチャレンジできる環境もあるので、そういう場所で子どもに学校生活を送ってほしい保護者の方も、ぜひ聖学院中学校・高等学校に来ていただけたらと思います。

編集部

インタビューでお話を伺うにつれ、聖学院中学校・高等学校の教育理念である「Only One for Others」の大切さを実感しました。自分の「賜物」を活かして社会貢献をする、そんな人材を育成する聖学院中学校・高等学校の象徴的な存在としてGICがあるのだと感じました。

本日はインタビューへのご対応と学校案内をいただき、誠にありがとうございました!

聖学院中学校・高等学校の進学実績

聖学院中学校・高等学校の校舎

聖学院中学校・高等学校は毎年7割程度の生徒が4年制大学に進学しており、早稲田大学・慶應義塾大学などの難関私大への合格者も多く輩出しています。医療系大学や海外の大学への合格者が多いのも特徴です。

進路指導部長の井上先生は「6年間一貫教育の中で教員として見るべきは、どの学校を選択したかではなく、そこに至る成長のストーリー」とおっしゃっていました。聖学院中学校・高等学校の生徒たちも成績を基準に大学を選ぶのではなく、自分の「Only One」がどのような学問と親和性があるのかを考え続けた上で進路選択をしています。

そんな姿勢に先生が真摯に向き合い、サポートした結果としての進学実績となっています。

聖学院中学校・高等学校の口コミ

ここでは、聖学院中学校・高等学校に通うお子様を持つ保護者の方や、聖学院中学校・高等学校の卒業生の皆様の口コミをご紹介します

▼保護者からの声

生徒たちが自主性を育める環境がある。生徒は落ち着いており、自由ながらも秩序がある。

先生たちは生徒一人ひとりの個性を受け止め、寄り添ってくれる。美しいチャペルや全教室への電子黒板の設置など、施設・設備が充実しているのも魅力。

▼卒業生からの声

先生方のご指導や「Only One for Others」の教育理念に基づいた数々の学校行事を通し成長できた。

柔軟で自由な校風で過ごしやすい。やりたいと思ったことを実現できる環境があり、本物の自主性を築くことができる。

自主性を育むことができる自由な校風に魅力を感じる声が多く聞かれました。自由だからといって放任されるわけでなく、先生たちの指導があるからこそやりたいことを実現でき、成長できる環境があることが伝わってきます。

お問い合わせ

問い合わせ先 https://www.seigakuin.ed.jp/inquiry/
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公式サイト https://www.seigakuin.ed.jp/