【山形県】米沢市で上杉謙信ゆかりの地を巡る歴史ロマンデートプラン
この記事では、米沢観光コンベンション協会の清野さんにお尋ねした情報を元にまとめた、米沢市の観光スポットをめぐるデートプランをご紹介します。
米沢市には、戦国武将として名高い上杉謙信ゆかりのスポットがたくさんあります。上杉家に関連する刀剣類や国宝「洛中洛外図屏風」など、歴史的価値の高い美術品も数多く展示されています。
さらに江戸時代から続く酒蔵や伝統工芸品なども楽しめるので、歴史好きのカップルには特におすすめのエリアです。上杉家の歴史と文化を一緒に学びながら、二人の絆を深めることができるでしょう。
米沢市で巡る上杉家ゆかりの歴史スポットとグルメ
今回ご紹介するデートコースは、主に車で移動するルートです。ただし、多くのスポットが中心市街地に集中しているため、電車やバスなどの公共交通機関でも効率よく回ることができます。
米沢市の観光の中心となるのは、上杉家に関連するスポットです。
まずは、上杉謙信を祀った「上杉神社」や「米沢市上杉博物館」を訪れましょう。上杉家ゆかりの刀剣や美術品が数多く展示されており、特に博物館所蔵の国宝「洛中洛外図屏風」は見逃せない名品です。
続いて、上杉家の墓所である「米澤藩主上杉家廟所(びょうしょ)」や、直江兼続と妻・お船の方のお墓が並ぶ「春日山林泉寺」も訪れてみましょう。これらの場所では、歴史の重みを感じることができます。
お昼には、地元の人々に愛される「米沢ラーメン」がおすすめです。飽きのこない味わいが特徴で、二人で楽しむランチにぴったりです。
また、江戸時代から続く酒蔵を見学できる酒造資料館「東光の酒蔵」や、お土産購入に人気の道の駅米沢も訪れる価値があります。
時間に余裕がある場合は、少し離れた「天元台高原」まで足を延ばし、季節に応じてトレッキングやウィンタースポーツを楽しむのもおすすめです。
それでは、各スポットについて詳しく見ていきましょう。
戦国武将・上杉謙信を祀る「上杉神社」を参拝
「上杉神社」は、戦国武将の上杉謙信を祀る神社です。
現在の本殿は、米沢出身の建築家・伊東忠太博士が大正12年に設計したものです。約6,300坪の広大な境内の6割は旧米沢城址の本丸跡が占めており、春には堀に桜の花びらが浮かび、風情ある美しい光景を楽しむことができます。
また、米沢出身の偉人たちの銅像が多数設置されており、県内有数のパワースポットとしても地元の人々や観光客に親しまれています。
▲紅葉の中に佇む上杉謙信公の銅像
さらに、宝物殿である稽照殿(けいしょうでん)には、上杉謙信の遺品を中心とする刀剣や甲冑(かっちゅう)、絵画など約300点が収蔵・展示されており、見学することができます。
米沢市を訪れた際には、まず最初に訪れたい魅力的なスポットです。
上杉神社の周辺では、地元でも人気の「米沢牛のコロッケ」を販売しています。食べ歩きにもぴったりですよ。
上杉神社の基本情報とアクセス方法
住所 | 〒992-0052 山形県米沢市丸の内1丁目4−13 |
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電話番号 | 0238-22-3189 |
最寄り駅 アクセス |
【車】 米沢中央IC、米沢北IC、八幡原ICより車で約15分 【公共交通機関】 JR米沢駅より各種バスで「上杉神社前」下車、約10分 |
駐車場 | 公園のお堀北側に共同駐車場「おまつり広場駐車場」(市営)あり |
開門時間 | 【夏季】(4月1日~10月31日) 6:00~17:00 【冬季】(11月1日~3月31日) 7:00~17:00 ※元日は午前0時に開門 |
定休日 | なし(年中無休) |
公式サイト | https://www.uesugi-jinja.or.jp/ |
国宝「洛中洛外図屏風」を鑑賞できる「米沢市上杉博物館」
複合施設・伝国の杜(でんこくのもり)に含まれる「米沢市上杉博物館」は、戦国時代の名将・上杉氏ゆかりの品々を中心に収蔵・展示している博物館です。
一番の目玉は国宝「上杉本洛中洛外図屏風」です。安土桃山時代の画家・狩野永徳が京都の都を豪華かつ細やかに描いたこの作品は、日本美術を代表する作品の一つとして高く評価されています。
保存状態が良好な原本はもちろん、本物と見分けがつかないほど精巧に作られた複製も用意されており、年間を通していずれかを見学できるようになっています。
さらに、江戸時代の米沢藩主・上杉鷹山の生涯をドラマ仕立ての映像で紹介する「鷹山シアター」も、見どころの一つです。
上杉家の歴史や米沢市の文化への理解を深めるうえで、カップルで訪れる価値のある魅力的なスポットと言えるでしょう。
米沢市上杉博物館(伝国の杜)の基本情報とアクセス方法
住所 | 〒992-0052 山形県米沢市丸の内一丁目2番1号 |
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電話番号 | 0238-26-8001 |
最寄り駅 アクセス |
【車】 米沢中央IC、米沢北IC、八幡原ICより車で約15分 【公共交通機関】 JR米沢駅より各種バスで「上杉神社前」下車、徒歩ですぐ(約10分) |
駐車場 | 無料駐車場120台完備 |
開館時間 | 9:00~17:00 (最終入館は16:30まで) |
休館日 | ・4月~11月:毎月第4水曜日 ・12月~3月:毎週月曜日 (月曜日が祝日の場合は、翌平日が休館) ※年末年始は休館 ※臨時休館の場合あり |
公式サイト | https://www.denkoku-no-mori.yonezawa.yamagata.jp/uesugi.htm |
歴代米沢藩主が眠る「米澤藩主上杉家廟所」を訪れる
「米澤藩主上杉家廟所」は、上杉謙信や上杉鷹山をはじめとする歴代の米沢藩主の廟(お墓)が立ち並ぶ場所です。
杉木立に囲まれた廟所には荘厳な雰囲気があり、地域の人々が日々花を供えに訪れるそうです。
廟が横一列に並ぶ光景は国内でも珍しく、その歴史的価値が認められ国の指定史跡となっています。
米澤藩主上杉家廟所の基本情報とアクセス方法
住所 | 〒992-0055 山形県米沢市御廟1-5-30 |
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電話番号 | 0238-23-3115 |
最寄り駅 アクセス |
【車】 米沢中央IC、米沢北IC、八幡原ICより車で約15分 【公共交通機関】 JR米沢駅より各種バスで「御廟所西口」または「御廟前」下車後、徒歩5分 |
駐車場 | 無料駐車場30台完備 |
拝観時間 | 9:00~17:00 |
定休日 | 年中無休 |
参考サイト | https://yamagatakanko.com/ |
直江兼続夫妻ゆかりの「春日山林泉寺」で歴史を感じる
「春日山林泉寺」は、NHKの大河ドラマ「天地人」の主人公としても有名な戦国武将、直江兼続(なおえかねつぐ)のお墓がある由緒あるお寺です。
上杉家の菩提寺としても知られており、上杉家が新潟から山形県米沢市へ移封された際に、一緒に移転してきたという興味深い歴史を持っています。
この寺院の大きな見どころは、直江兼続のお墓の隣に同じ大きさで立つ、妻・お船の方(おせんのかた)のお墓です。
二人は夫婦仲が良いことで知られていますが、身分や男女の扱いに大きな隔たりがあった戦国時代において、このように夫婦のお墓が同等の大きさで並ぶことは非常に珍しいことでした。
歴史に残る仲睦まじい夫婦の物語に触れることができる、カップルで巡るのにぴったりの観光スポットだと言えるでしょう。
▲春日山林泉寺に仲良く並ぶ、直江兼続夫婦の墓
春日山林泉寺の基本情報とアクセス方法
住所 | 〒992-0062 山形県米沢市林泉寺1-2-3 |
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電話番号 | 0238-23-0601 |
最寄り駅 アクセス |
【車】 米沢中央IC、米沢北IC、八幡原ICより車で約15分 【公共交通機関】 JR米沢駅より米沢市民バスで「山大正門」または「二中前」下車後、徒歩2分 |
駐車場 | あり |
拝観時間 | 9:00~17:00 |
定休日 | 毎週水曜日(祝日の場合は開館) ※12月1日~3月31日の冬期間は、堂内の拝観を休止 |
公式サイト | http://yone-rinsenji.com/ |
江戸時代の雰囲気を味わう酒造資料館「東光の酒蔵」
「東光の酒蔵」は東北最大級の酒造資料館です。
江戸時代から続く酒蔵の内部は非常に趣があり、当時から使用されていた道具などが展示されています。
特に注目すべきは、酒造りを行っていた土蔵を改修した仕込み蔵で、その雰囲気からドラマやCMのロケ地としても利用されているそうです。
酒蔵見学や、お酒の試飲・販売も行っているため、日本酒に興味のあるカップルにはとてもおすすめのスポットです。
珍しい「酒ガチャ」もあるので、カップルで運試しをしてみるのも楽しいでしょう。
東光の酒蔵の基本情報とアクセス方法
住所 | 〒992-0031 山形県米沢市大町二丁目3-22(柳町上通り) |
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電話番号 | 0238-21-6601 |
最寄り駅 アクセス |
【車】 米沢中央IC、米沢北IC、八幡原ICより車で約15分 【公共交通機関】 JR米沢駅より循環バス右回りで約10分「大町1丁目」下車後すぐ |
駐車場 | 無料30台完備 |
開館時間 | 9:00~16:30 |
定休日 | 【年末年始休館日】 12月31日、1月1日 【冬期間定休日】 火曜日(1月~3月) ※1月8日~12日は館内工事のため休館 |
公式サイト | https://www.sake-toko.co.jp/sakagura/ |
米沢市のおすすめ観光スポットとグルメ情報
最後に、米沢市の中心エリアから少し離れたデートスポットや、おすすめのグルメ、人気のお土産情報をお届けします。カップルで楽しめる穴場スポットや、地元ならではの味覚、思い出に残るお土産など、米沢の魅力をさらに深く体験できる情報をご紹介します。
四季折々の自然を満喫「天元台高原」でトレッキングデート
「天元台高原」は、夏から秋にかけてはトレッキングを、冬から春にかけてはゲレンデでのウィンタースポーツを楽しめる高原です。四季折々の自然を満喫できる人気のスポットとなっています。
天元台高原の公式Instagramには、季節ごとの絶景フォトが投稿されています。訪れる前に雰囲気を確認したり、旅の計画を立てる際の参考にしたりすることができます。
天元台高原公式Instagram:https://www.instagram.com/tengendai_official/
また、近くには紅葉シーズンのフォトスポットとして注目されている「西吾妻スカイバレー」や、歴史ある白布(しらぶ)温泉もあります。これらの観光地と組み合わせることで、より充実したデートプランを立てることができます。
天元台高原は市街地からは少し離れていますが、宿泊しながらゆっくり過ごしたいカップルにとっては、理想的な旅行先といえるでしょう。自然の中でのんびりと過ごす時間は、二人の絆をより深めることにつながります。
公式:天元台高原
地元の味「米沢ラーメン」でランチを楽しむ
米沢市で人気のご当地グルメと言えば「米沢ラーメン」です。
鶏ガラと煮干しを基本としたしょうゆベースのあっさり味で、手揉み縮れ細麺の食感も魅力。地元の人からは「毎日食べても飽きがこない」と親しまれています。
市内の約100軒のお店で提供されているので、それぞれのお店の特徴や工夫を食べ比べてみるのも楽しいでしょう。例えば、トッピングの違いや、スープの濃さの違いなどを比較してみるのもおすすめです。
市民の方も観光客の方も、ラーメンの消費はかなり多いと感じています。特に休日には、多くのお店で行列ができるほどの人気です。
参考:米沢麺業組合
伝統工芸品「笹野一刀彫」をお土産に選ぼう
「笹野一刀彫」は、山形県米沢市の南部にある笹野地区で千数百年以上にわたって受け継がれている伝統工芸品です。
材料には硬いコシアブラの木を使用し、サルキリという特殊な刃物一本で丁寧に彫り上げます。この工芸品は、江戸時代に上杉鷹山が農家の冬の副業として奨励したことから、さらに広く普及したとされています。
上杉鷹山にゆかりのある鷹の意匠は特に「お鷹ぽっぽ」として地元で親しまれており、現在でも誕生日や結婚式などの祝いの日に贈る文化が根付いているそうです。
笹野一刀彫は、笹野地区の工房はもちろん、道の駅米沢などの観光スポットでも販売されています。米沢の伝統と文化を感じられる素敵なお土産として、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
参考:道の駅米沢(笹野一刀彫)
取材協力:米沢観光コンベンション協会(https://yonezawa.info/)