山形県朝日町へ移住!りんごとワイン、温泉が楽しめる田舎暮らしの魅力とは

この記事では、地方移住をお考えの方のために、山形県朝日町の魅力をお伝えしていきます。

朝日町は「りんごとワインの里」とも呼ばれ、「シャリッ」とした食感が特徴的なりんご(無袋ふじ)と、大自然の恵みが生んだワインが特産品です

また「つなぐ棚田遺産」に選ばれている「椹平の棚田」や、幻想的な雰囲気が魅力の空気神社など、朝日町ならではの自然を満喫することもできます。

ただ、自然に恵まれていても「お店は近くにある?」「近隣へのアクセスはどうなの?」など暮らしやすさも気になるでしょう。

そこで本記事では、朝日町の自然の魅力から大都市へのアクセスのしやすさまで、暮らしに関する情報を幅広くご紹介します。

朝日町政策推進課 地域振興係 主事 松尾拓哉さん

朝日町の5つの魅力:自然と食の楽園

朝日町暮らしの特徴

  • 朝日町のワイン→ワイン愛好家にとって魅力的
  • りんご温泉→日々の疲れを癒やせる
  • 空気神社→幻想的な景色を楽しめる
  • 椹平(くぬぎだいら)の棚田→日本の原風景を観賞できる
  • 充実した子育て支援制度→家庭の負担を軽減する

朝日町には、上記のように自然を満喫できるスポットや、家族で楽しめるイベント、家庭を支援する子育て制度など、魅力的な要素が総合的に揃っているのが特徴です。豊かな自然環境と充実した生活支援が、住民の暮らしに潤いを与えています。

特徴1:朝日町ワイン - 受賞歴多数の地元特産品

朝日町ワインは「日本ワインコンクール」などで受賞常連となっている自慢の特産品です

ブドウの良さを最大限引き出すことにこだわり、赤ワインにはフランス産の樽を使用して深みのある味わいと風味豊かな香りを実現しています。

白ワインとロゼワインは、ブドウの清浄な果汁を低温発酵させることで、フレッシュかつフルーティーな味わいに仕上げています。

このような特徴を持つ朝日町のワインを味わえるイベントや場所をご紹介します。

朝日町ワイン城:醸造所見学と試飲が楽しめるワイナリー

朝日町ワイン城は、特産品のワインが醸造されている"ワイナリー"で、ワイン製造過程の見学や試飲ができる観光スポットです

ワイナリーでは、目の前に広がるぶどう畑の美しい景色と、施設から漂う芳醇なワインの香りを楽しむことができます。ワイン愛好家にとっては、忘れられない素晴らしい時間を過ごせる場所といえるでしょう。

さらに、ワインボトルに自分で選んだ写真を入れたオリジナルラベルを作ることができます。自分だけの特別なワインを楽しんだり、大切な人へのプレゼント用のワインを購入したりすることもできます。

朝日町ワインまつり:地元ワインと食を堪能するイベント

朝日町で毎年9月下旬ごろに開催されている「朝日町ワインまつり」では、朝日町が製法にこだわった特製の「朝日町ワイン」を味わいながら、野外バーベキューなどを楽しむことができます

お酒が提供されるイベントですが、ぶどう踏み競争や抽選会も開催されるので、大人から子供まで楽しめる工夫がされています。

朝日町ワインまつりでは、赤ワイン・白ワイン・ロゼワインなど香りや味わいにこだわった様々な種類のワインを好きなだけ楽しむことができ、ワイン愛好家の方なら"極上の時間"を過ごすことができます。
※2022年度は新型コロナウイルス感染拡大防止のため中止となりましたが、今後の開催が期待されています。

また、朝日町の新たな特産品として、2022年10月1日にクラフトビール「アケビアー」が誕生しました。これは朝日町が国内生産の大部分を担っている「アケビ」を使用したクラフトビールで、町内の道の駅や温泉施設、飲食店などで購入できます。

特徴2:りんご温泉 - 最上川の絶景を望む美肌の湯

朝日町のりんご温泉の全景

山形県の中央部、西村山郡に位置する朝日町の「りんご温泉」では、最上川の絶景を眺めながら湯につかる贅沢な"癒し"を体験できます

日帰り利用が可能なりんご温泉は、りんごが浮かぶ独特の湯船が特徴で、美肌効果が期待できることから観光客にも人気の高いスポットです。

りんご温泉は朝日町の市街地から車で約5分、バスと徒歩を利用すると約15分でアクセスできます。入湯料金は大人300円となっています。

りんご温泉の湯船

りんご温泉の魅力の一つは、山々を一望できる露天風呂で、四季折々の美しい景色を堪能できることです。冬期は露天風呂の利用はできませんが、内風呂から幻想的な雪景色を楽しむことができます。日々の疲れを癒したり、静かにリラックスしたい時に最適な場所です。

特徴3:空気神社 - 世界唯一の空気を祀る幻想的なスポット

朝日町の空気神社

朝日町の西側に位置する「朝日自然観」。

その朝日自然観の敷地内にある「空気神社」は、澄んだ空気と幻想的な空間が味わえるスポットです。

空気神社は"空気"を御神体とする神社で、ブナ原生林の中に5メートル四方のステンレス板が設置されています。このステンレス板に四季折々の自然が映り込むことで、空気の存在を表現しています。

2022年には新たな試みとして、6月から8月にかけて夜の空気神社をライトアップし、ステンレス板と光が織りなす"幻想的"な風景を創り出しました。

空気神社

また、朝日町では国連が定めた「世界環境デー」の6月5日を、独自の条例で「空気の日」と定めています。この日に近い週末には「空気まつり」が開催されます。

空気まつりでは、通常は非公開の地下本殿が一般公開され、巫女の舞が披露されます。この特別な機会に、神聖な空間と伝統的な儀式を体験できます。

特徴4:椹平の棚田 - 四季折々の絶景が楽しめる

椹平の棚田

朝日町の特徴的な景観として、つなぐ棚田遺産にも選ばれている「椹平の棚田」があります。

穏やかな斜面に扇状に広がる棚田は、一本松公園の展望台から一望でき、四季折々の美しい表情を見せてくれます

春には、水を張った棚田が鏡のように輝き、「ヒメサユリ」というユリ科の可憐な花との共演が楽しめます。

5月下旬の田植え後、夏には稲の鮮やかな緑と強い日差し、セミの鳴き声が夏の到来を感じさせてくれます。

秋になると、黄金色に染まった稲穂と周囲の山々が織りなす美しいコントラストを堪能できます

冬は雪に覆われた棚田が創り出す"白銀の世界"と、奥に流れる最上川とのコラボレーションが日本の原風景そのものを感じさせてくれます

このように「椹平の棚田」では、朝日町ならではの四季折々の風景を年中楽しむことができます。

特徴5:充実の子育て支援制度 - 医療費助成や手当が魅力

子育て支援センターあさひ

朝日町は豊かな自然環境だけでなく、地域活性化を目指して充実した子育て支援制度を提供している町です。

多様な支援策の中で特筆すべきは、「高校生以下医療費無料事業」です。この制度では、高校3年生以下のお子さんの医療費が助成されます。(保険適用内の医療費は無料となります)

さらに、18歳以下のお子さんがいるひとり親家庭を対象に、医療費を無料にする「ひとり親家庭医療費助成制度」も実施しています。

これらに加えて、家庭の生活安定を目的とした児童手当や児童扶養手当などの支援制度も整備されています。

朝日町の子育て環境について詳しく知りたい方は、朝日町公式ホームページに掲載されている子育てガイドブックをご覧ください。子育て支援制度の詳細が一覧でまとめられています。

>>朝日町子育てガイドブック

朝日町のアクセス・仕事・住まいなど暮らしの情報

冬期で雪が積もった朝日町

気候 年間平均気温8.9℃
8月の平均気温21.8℃、1月の平均最低気温−2.3℃
11月〜4月は積雪期で、最大積雪深2.5m
人口 6,296人(令和4年3月時点)
20〜40代の人口割合が少なく、70代以上の人口割合が多い
病院 町立病院あり
歯科医院や診療所も複数存在
教育機関 小学校3校
中学校1校
保育園1園
放課後児童クラブ1か所
スーパー・コンビニなど 市街地にコンビニ・スーパー・ドラッグストア・飲食店あり
近隣都市 長井市、西村山郡大江町、西川町、西置賜郡白鷹町、東村山郡山辺町
娯楽 朝日町ワインまつり、りんご温泉、Asahi自然観など

朝日町は年間を通して気温が低く、冬は最大2.5mもの積雪がある地域です。積雪期間中は、雪かきが日常的な作業となります

市街地には、コンビニやドラッグストアが徒歩圏内にあり、日用品や簡単な買い物には便利です。車で2分程度でアクセスできる場所にもスーパーがあります

病院や学校なども市街地に集中しているため、生活に必要な施設は市街地で揃います。

大都市へのアクセス:飛行機利用で東名阪へ約1時間

朝日町から東京、名古屋、大阪などの大都市へ移動する場合、バスと電車を乗り継ぐと約4時間以上かかります。

しかし、山形空港や仙台空港から飛行機を利用すれば、東京・名古屋・大阪のいずれへも約1時間でアクセスすることができます。朝日町から山形空港までは国道287号を経由して車で約35分です。

▼大都市に飛行機移動した時の時間

大都市 アクセスルートと時間
東京 山形空港〜羽田空港→約1時間
名古屋 山形空港〜名古屋(小牧)空港→約1時間10分
大阪 山形空港〜大阪国際空港→約1時間20分

飛行機を利用すると交通費が片道約1万円ほど高くなりますが、移動時間を大幅に短縮できます。頻繁に出張がある方や時間を有効活用したい方には、飛行機移動が適しているでしょう。

朝日町の仕事:求人情報と就労支援制度の紹介

大手求人サイトで調査したところ、朝日町内を勤務地とする求人は約150件程度あります。

大都市に比べて件数は多くはありませんが、募集職種は多岐にわたり、ある程度の選択肢があります。主な募集職種としては以下のようなものがあります。

  • 電気工事士
  • 介護職
  • 梱包スタッフ
  • 建築スタッフ
  • 役場の職員

一方、山形市や近隣の寒河江市、大江町などを含めると、求人は1万件以上に増加します。

山形市でも募集職種に大きな違いはありませんが、会社の数が多いため、自宅から近い職場を選択しやすくなります。

また、朝日町では創業・就農を希望する方のために「しごと相談窓口」を開設しています。

この窓口では、創業や就農に関する情報提供や相談を受け付けており、移住をきっかけに農業を始めたいと考えている方にとって有用な窓口です。

新しいチャレンジをお考えの方は、ぜひ一度チェックしてみてください。

>>朝日町「しごと相談窓口」

朝日町の住まい:町営住宅や空き家バンクあり

朝日町では、賃貸物件の入居者募集は少ないものの、戸建てや空き家なら約20件の募集があり、平均550万円程度で購入することができます。

また、朝日町のホームページで町営住宅の入居者を募集しており、立地条件や設備を比較検討して選ぶことが可能です。

町営住宅の募集物件の例をいくつかご紹介します。

▼物件1

広さ 73.4m2
家賃 18,400〜27,500円(所得に応じて決定)
共益費 2,000円

▼物件2

間取り 1DK
家賃 21,400円〜31,800円(所得に応じて決定)
共益費 2,750円

町営住宅にはリフォーム済みでエアコンも設置された清潔な物件もあります

さらに、朝日町は空き家バンクも運営しているため、実際に物件を見学したい方は、ぜひチェックしてみてください。

>>朝日町の町営住宅

朝日町移住者の声

朝日町移住者の声

ここでは、山形県朝日町に移住された方々の体験談をご紹介します。朝日町を選んだ理由や、新しい環境での暮らしで直面した課題、そしてどのように乗り越えていったかなどをお伝えします。

単身者から家族連れまで、様々な形態での移住経験を紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

移住の決め手:農業や静かな暮らしを求めて

  • 移住後に農業を始めたい
  • 都会から離れて静かに暮らしたい
  • 田舎で飲食店を開業したい

朝日町への移住を考える方の多くは、都会を離れて家族で静かに暮らしたい、あるいは田舎で農業や飲食店を開業したいなど、都心部では実現が難しい生活や事業を求めています。

朝日町は日本有数のりんごの産地として知られており、新たな環境でりんご農業を始めるのに適していると感じる方も少なくありません。

移住を検討する方にとって心強いのは、朝日町ではりんごの木のオーナーになって育てる体験ができることです。これにより、移住前に農業の実際を体感することができます。

さらに、短期の農業体験プログラムや新規就農者向けの支援策も用意されていますので、移住を考える際はぜひこれらの制度をご活用ください。

>>短期の農業体験や新規就農者向けの支援策

移住して気づいたポイント:交通と積雪への適応

  • 電車がない
  • 雪が深い

朝日町に移住した方は、電車がないことと、雪が深くてよく積もることに苦労した方が多いようです。

確かに朝日町は、大都市は飛行機移動なら比較的アクセスしやすいものの、電車がないため近隣都市はバスか車移動が基本となります。

ただ、町内なら「デマンドタクシー」という乗合タクシーで移動する手段もあります。乗車場所や降車場所を予約すれば、移動の不便さは大幅に改善できるでしょう。

朝日町内循環デマンドタクシー

また、都会から移住してきた方の中には、1〜2mもの積雪に驚いた人も多くいます。

積雪や移動に関して大変だと感じている声もありますが、それよりも朝日町に移住してから"子どもが自然の中でのびのびと育てられている"という点が、より強い印象として残っているようです。

朝日町の移住制度

朝日町に移住する際に利用できる支援制度について詳しく紹介します。これらの制度は、新しい生活を始める方々の経済的負担を軽減し、スムーズな移住をサポートすることを目的としています。

引っ越し費用補助:最大10万円の支援制度

朝日町では、町外から朝日町に移住する人を対象に、引っ越し費用の一部を補助する制度があります。補助金は世帯の場合最大10万円、単身世帯の場合最大5万円で、定住する意思があることが主な条件です。

この制度を利用するには他にもいくつかの条件があります。詳しい内容や対象となるかどうかは、以下のリンク先でご確認ください。

>>朝日町移住者引っ越し費用補助事業

若者移住支援:30歳未満は最大30万円の地域商品券支給

朝日町では、町に移住する若い世代を対象に、複数回にわたって地域商品券を支給しています。

具体的には、1年に2回、1回あたり5万円分の地域商品券が交付されます。最大で30万円分が支給される可能性があるため、対象年齢の方は支援制度の詳細をご確認ください。

>>若者移住定住支援事業

東京圏からの移住者向け支援:最大100万円の支給制度

山形県では、東京圏からの移住者を対象とした移住支援制度が設けられています。

例えば東京圏から朝日町に移住した場合、移住支援金が支給され、新生活の資金として活用することができます

▼支給金額

    • 世帯での移住→最大100万円
    • 単身での移住→最大60万円

※18歳未満の世帯員と一緒に移住する場合は、18歳未満の方一人につき最大30万円が加算されます

支援金の詳細な支給要件や申請方法については、朝日町の公式ウェブサイトで確認できます。

>>朝日町移住関連ページ

朝日町お試し移住:ゲストハウスで暮らしを体験

朝日町でお試し移住体験ができるゲストハウス・松本亭
▲お試し移住ができるゲストハウス「松本亭一農舎」

朝日町への移住に興味を持ったら、まずは実際の暮らしを体験してみましょう。朝日町には、移住後の生活や町内での暮らしを体験できるゲストハウス「松本亭一農舎」があります。

宿泊の際は相部屋と個室から選ぶことができ、それぞれ以下の料金で利用できます。

相部屋 1泊3,200円/人
個室 3人まで:1泊8,900円/室
4人まで:1泊10,800円/室

ゲストハウスに宿泊しながら、町の散策や買い物をして日常生活を体験できます。また、空き家バンクの登録物件を見学する際の拠点としても活用できます。

「松本亭一農舎」の管理人は町外から朝日町に移住した"先輩移住者"です。移住経験者ならではのアドバイスや相談にも乗ってもらえるので、ぜひ積極的に活用してください。

「松本亭一農舎」は古民家をリノベーションしたゲストハウスです。昔ながらの日本家屋の良さを残しつつ、現代の生活に合わせて改修されています。「古民家を改装して暮らしたい」「空き家をDIYして住みたい」と考えている方には、特に参考になる宿泊体験となるでしょう。

>>ゲストハウス「松本亭一農舎」の詳細

朝日町では、移住を検討し事前に町移住相談(窓口:政策推進課)等を行った方を対象に、宿泊費・交通費を助成する制度も用意しています。

>>朝日町暮らし体験推進補助事業の詳細

朝日町への移住に関するお問い合わせ

担当課 政策推進課 地域振興係
住所 〒990-1442
山形県西村山郡朝日町大字宮宿1115
電話番号 0237-67-2112
対応時間 8時30分から17時15分(土日祝日および12月29日から1月3日を除く)
公式サイト 朝日町公式サイト(魅力紹介ページ)