鹿児島県和泊町への移住はどう?暮らし・仕事・住居・支援内容を解説|縁結び大学

この記事では、地方移住を検討している方に向けて「鹿児島県大島郡和泊町(わどまりちょう)」での暮らしについてご紹介します。

鹿児島県の南部、沖永良部島(おきのえらぶじま)の東半分を占める和泊町は、手つかずの自然に囲まれた秘境のまちです。青く澄んだ海や色鮮やかな花木が織りなす美しい風景が当たり前のように存在しており、美しく穏やかな風土のなかでゆったりとした日々を過ごせます。

町内には生活に必要な施設が揃っているので、不便を感じることなく離島暮らしを満喫できますよ。「南の島での生活に憧れる」「趣味のダイビングを堪能できるところで暮らしたい」「自然豊かな島でのんびりと生活したい」といった希望をお持ちの方は、ぜひ和泊町への移住を検討してみてはいかがでしょうか。

今回は和泊町で暮らす魅力や移住に関する情報について、和泊町移住・定住相談員の永山さんに伺った内容をもとに詳しくご紹介します。

和泊町移住定住相談員の永山さん

和泊町での暮らしとは?4つの特徴をチェック

鹿児島県大島郡和泊町の暮らしの特徴

鹿児島県大島郡に属する和泊町は、鹿児島市から540㎞、那覇市から188㎞の北緯27度線の上にある「沖永良部島」の東部に位置します。島一帯は平坦な隆起サンゴ礁で形成されており、地下には洞窟が多数存在することから『ケイビング(洞窟探検)の島』としても人気です。

年間平均気温は22℃と温暖な気候であることも特徴で、町内には亜熱帯の花々が1年中咲き誇ります。まさに秘境の楽園のような非日常的な風景が広がっており、映画やドラマのロケ地に利用されることもあります。

えらぶゆりが咲き誇る風景
▲和泊町で4月中旬~5月初旬に咲き誇る「えらぶゆり」

そんな和泊町での暮らしは、以下のような方に向いています。

  • 海のそばで暮らしたい
  • 手つかずの自然に囲まれた離島暮らしに憧れている
  • 移住者に優しいエリアに移住したい

なぜ上記のような方に適しているのかをお伝えするために、ここでは和泊町の暮らしにおける主な特徴を4つご紹介します。

特徴1:手つかずの自然を堪能できる

和泊町で暮らす最大の魅力といえるのが、離島ならではの大自然を堪能できることです。徒歩圏内に海や山があり、季節を問わずに満天の星を満喫できる離島での暮らしは、毎日が非日常的な体験であふれています。

町内には自然豊かな観光スポットも多く点在しています。たとえば国頭小学校の校庭にあるガジュマルの木は『日本一のガジュマル』として親しまれているパワースポット!樹齢120年の歴史を誇る和泊町のシンボルで、生命力に満ちあふれたその姿は多くの人に感動を与えています。

日本一のガジュマルの風景
▲和泊町の天然記念物にも指定されており、大切に守り育てられている「日本一のガジュマル」※枝張りが日本一

また、白浜が美しい「ワンジョビーチ」はカップルやファミリーなどに大人気です。海水浴はもちろん、シュノーケリングやダイビングといったマリンスポーツも楽しめますよ。

ワンジョビーチの風景
▲特に満潮時刻にみられるエメラルドグリーンの海が魅力的な「ワンジョビーチ」

自然の風景やアウトドアレジャーが好きな方、自然に囲まれた場所でのんびりと子育てしたい方などに、和泊町での暮らしはぴったりです。

特徴2:不便さを感じずに離島生活を楽しめる

和泊町のある沖永良部島には、スーパーやホームセンター、ドラッグストアなどが点在しており、生活に必要なものを入手しやすい環境が整っています。衣類やブランド品などはネットショッピングで購入できるため、買い物は島の中で十分事足りるでしょう。

医療に関しては、専門医がいない分野の場合は沖縄や鹿児島の病院に行く必要はあるものの、診療所だけでなく総合病院もあることから、ほとんどの場合は島内で治療可能です。

特徴3:地域の方のサポートが心地良い

和泊町での暮らしにおいては、地域の方の人柄の良さに助けられることが多いでしょう。町内の方はみな移住者に対してウェルカムで、「移住後すぐに仲良くなれた」といった声もあります。

たとえば日々の暮らしの中では、ご近所さんからお野菜などのおすそ分けがあったり、近所の方に誘われて夜にお酒を楽しんだりすることも。とはいえ干渉されることもなく、心地良い人付き合いを楽しめます。

ちなみに和泊町には大小21の集落があり、字費(自治会費のようなもの)を集めて以下のような集落活動を行っています。活動への参加を通じて、地域の輪の中に自然と溶け込めるでしょう。

【例】和泊字(集落)の場合

  • 1月:和泊字文化芸能祭
  • 5月:和泊南洲祭
  • 7月:道普請(みちぶしん)(※1)・墓地清掃
  • 11月:和泊字区長杯グラウンドゴルフ大会
  • 12月:道普請 など

(※1)道普請:集落内の道路や水路などの修理や草刈りを行う奉仕作業のこと

特徴4:子育て支援が充実している

和泊町には妊娠・出産や子育てに関する支援が充実しているため、子どもを育てやすい地域への移住を検討している場合にもおすすめです。具体的な助成制度の内容については以下をご確認ください。

【妊娠・出産に関する支援内容】

  • 不妊治療費の一部助成:体外受精・顕微授精の費用を一部助成
  • ハイリスク妊産婦旅費助成:妊産婦および新生児が島外の医療機関で治療を受ける必要がある場合、交通費および宿泊費の助成 など

>>和泊町の妊娠・出産に関する助成制度について詳しくはこちら

【子育てに関する支援内容】

  • 子ども医療費助成:高校卒業年度末までの子どもの医療費を助成
  • 乳児用品購入費助成:満1歳に満たない乳児の保護者を対象に、乳児用品等の購入代金を助成(月10,000円が上限)
  • 子ども島外受診旅費助成:子どもが島外の医療機関等で医療行為を受けた際、医療行為を受けた子どもおよびその付き添いをした保護者1名に対して「船賃2等往復実費額」と「宿泊料2泊分まで」の実費額を助成 など

>>和泊町における子育てに関する助成制度について詳しくはこちら

なお、和泊町には保育園が1ヶ所、認定こども園が3ヶ所あり、どの施設も「待機児童ゼロ」です。病児保育を行っている病院もあり、仕事と子育てを両立しやすい環境も整っています。

>>和泊町の保育園・こども園について詳しくはこちら

>>和泊町における病児保育について詳しくはこちら

和泊町の暮らしに関する情報(気候・病院・学校など)

続いては、気候や病院、学校など、和泊町の暮らしに関連する情報をご紹介します。

気候 年間平均気温:22.6度
※年間で気温が最も低くなるのは1月で、最低気温は14.2度
※年間で気温が最も高くなるのは7・8月で、平均気温は31.3度
人口 約6,000人
世帯数:約3,200世帯
※令和4年10月1日時点
病院 病院・診療所:3
歯科医院:2
学校 保育園:1園
認定こども園:3園
幼稚園:1園
小学校:4校
中学校:2校
文化・芸術 南洲神社・和泊町歴史民俗資料館・西郷南洲記念館 など
特産品 じゃがいも、島桑(シマグワ)・黒糖・きくらげ・きび酢・コーヒー など
交通 【空路】
沖永良部空港
【海路】
和泊港:マリックスライン・マルエーフェリー
伊延港:天候上の理由によってフェリーが和泊港に寄港できない場合に代替として利用
【バス】
沖永良部バス企業団
【道路】
主要地方道:鹿児島県道84号知名沖永良部空港線
観光 笠石海浜公園・ワンジョビーチ・越山公園のほか、ダイビング施設やゴルフ場、釣り堀など多数
近隣都市 知名町

和泊町での日々の暮らしにおいては、車が主な移動手段となっています。沖永良部バスも運行していますが、自家用車があったほうが便利ですよ。

なお、島外に移動する場合は沖永良部空港から日本エアコミューター(JAC)で約1時間かけて鹿児島空港または那覇空港にアクセスし、そこから各地へ出向くことが可能です。鹿児島空港または那覇空港から各地への所要時間は以下をご確認ください。

【那覇空港から各地への所要時間】

  • 羽田/成田まで:約2時間50分
  • 伊丹空港まで:約2時間10分
  • 福岡空港まで:約1時間45分
  • 中部国際空港まで:約2時間20分

【鹿児島空港から各地への所要時間】

  • 羽田/成田まで:約2時間
  • 伊丹空港まで:約1時間20分
  • 福岡空港まで:約1時間
  • 中部国際空港まで:約1時間20分

また、時間がある場合はのんびりとフェリーで移動するのもおすすめです。たとえば沖永良部・和泊港から奄美大島の名瀬港までは約5時間40分、那覇港までは約7時間でアクセスできます。

仕事情報:農業関連やサービス業の求人が多い

大手の求人サイトで和泊町内での「正社員の求人数」を検索したところ、500件ほどがヒットしました。ジャンルとしては農業関連やサービス業が多く、求人数としては十分にある印象です。

なかには半期は農業・もう半期はサービス業といったマルチワーカーの方もみられます。また、沖永良部島内には光回線が通っているため、フリーランスやリモートワークで仕事をする方も多いようです。

和泊町の仕事情報は和泊町移住情報サイト「くらすわどまり」でも紹介されているので、どのような求人があるのかぜひチェックしてみてください。

>>「くらすわどまり」で和泊町の求人をチェック

住まい情報:まずは「しま暮らし体験住宅」への滞在がおすすめ

和泊町への移住は、まずは住民票を移さなくても最長1年間滞在できる「しま暮らし体験住宅」を半年間程度利用し、その間に地域の方のサポートのもとで物件を探す事例が多い印象です。

しま暮らし体験住宅1号「ういめいだ」の外観
▲生活に必要な家電が充実!しま暮らし体験住宅1号「ういめいだ」

和泊町ではお試し住宅で生活しながら半年間かけてじっくりと物件探しのサポートをしてくれるため、移住者に優しい自治体だといえるでしょう。

>>「しま暮らし体験住宅」について詳しくはこちら

さらに、和泊町には空き家を紹介してくれる「空き家バンク」や、条件が合えば利用可能な「町営住宅」もあります。それぞれの詳しい概要は以下をご確認ください。

>>和泊町の空き家バンクについて詳しくはこちら

>>和泊町の町営住宅について詳しくはこちら

なお、町内の不動産業者に住まい相談を行いたい場合は、以下からお問い合わせください。

>>和泊町の不動産業者はこちら

和泊町に移住した人の体験談や感想パート

和泊町に移住した人の体験談

ここでは、実際に和泊町に移住した方の声をいくつかご紹介します。

  • 自然豊かで穏やかな風土が心地良く、子どもがのびのびと育っている
  • 仕事のかたわら、趣味のダイビングを存分に満喫できることがうれしい
  • 夜になると季節を問わず天の川を眺められるなど、自然の風景がとにかく美しい
  • 余計なお金を使わずに生活できるので、貯金しやすくなった
  • 町民はみな家族同様の関わりをしていて、人の温かさを感じながら島暮らしを楽しめる

和泊町は、自然に囲まれたロケーションで気ままに暮らしたい方にぴったりなエリアだと感じます。地域の方も親身にサポートしてくださる印象で、スムーズに移住後の暮らしに慣れていけそうですね。

和泊町への移住に向けて行いたいこと(3STEP)

最後に、和泊町への移住に向けて行いたい3つのステップをご紹介します。

STEP1:情報収集・移住相談

和泊町での暮らしについて知識を深めるために、まずは情報収集や移住相談をすることから始めましょう。移住相談の際は、和泊町移住情報サイト「くらすわどまり」内にあるお問い合わせフォームを利用することをおすすめします。

>>「くらすわどまり」のお問い合わせフォームはこちら

STEP2:現地を下見する

次に、和泊町の風土を知るために現地の下見を行いましょう。沖永良部島では移住体験ツアーや移住体験プログラムなどが行われているので、そういったイベントを利用するのもおすすめです。

>>沖永良部島の移住体験ツアーや移住体験プログラムについて詳しくはこちら

STEP3:お試し移住をしてみる

和泊町には最長で1年間利用できるお試し住宅が6戸あるので、移住を本格的に検討している場合はぜひ利用してみてください。長期間暮らすことで、気候や自然に囲まれた生活についてリアルに体感できます

>>和泊町の「しま暮らし体験住宅」について詳しくはこちら

和泊町への移住に関するお問い合わせ

和泊町の公式キャラクターリリリーちゃん
▲和泊町の公式キャラクター「リリリーちゃん」がお待ちしています!

担当課 和泊町役場企画課
住所 〒891-9192
鹿児島県大島郡和泊町和泊10
電話番号 0997-84-3512
対応時間 9:00~17:00
公式サイト ▼和泊町移住情報サイト「くらすわどまり」
https://kurasu-wadomari.info/