鳥羽市への移住はどう?暮らし・仕事・住居・支援内容を解説|縁結び大学

この記事では、地方への移住を検討している方に向けて、三重県鳥羽市の特徴や生活情報を紹介していきます。

三重県鳥羽市は、市内全域が伊勢志摩国立公園に指定されているという珍しい環境です。そのため、美しい自然環境が残されており、毎日海を眺めながら暮らすことができます!

「国立公園」という綺麗な環境が約束された場所に住むことができるのも、鳥羽市へ移住する魅力の一つです

今回はそんな鳥羽市への移住後の仕事や住まい、行政の支援などをわかりやすく紹介します。

鳥羽市企画財政課移住・定住係の山本将太さん

三重県鳥羽市の暮らし、4つの特徴

三重県鳥羽市の暮らしの特徴

鳥羽市は三重県の東部、志摩半島の北東部に位置しており、海女漁をはじめ、水産業や観光業が盛んな地域です。そんな鳥羽市の特徴を4つ紹介します。

  • 特徴1:美しい自然でいつでも癒される
  • 特徴2:都市部へのアクセスが便利!
  • 特徴3:新鮮な海鮮が安価で楽しめる
  • 特徴4:子どもと楽しめるレジャースポットがたくさん!

それでは、ひとつひとつ見ていきましょう!

特徴1:美しい自然でいつでも癒される

最初に紹介した通り、鳥羽市はその全域が「伊勢志摩国立公園」に指定されています。

鳥羽市の海の風景

国立公園は、綺麗な自然を後世に伝えるために保護していくことを目的に指定されます。そのため、鳥羽市ではどこで暮らしても、いつでも美しい自然を望むことができますよ

また、他の国立公園と比べて、伊勢志摩国立公園は特に民間所有地が多い公園とされています(96%以上が民間所有地)。土地のほとんどが民間所有地にもかかわらず、しっかりと自然が守られています。住民がきちんと役割を理解し、協力的だからこそ守られてきた環境だ、ということがよくわかりますよね。

そんな住民の方々と協力しながら、綺麗な自然の中でゆったりと生活すれば、毎日を温かい気持ちで暮らせそうです。

特徴2:都市部へのアクセスが便利!

鳥羽市は距離的に名古屋と大阪の中間ほどの場所に位置しており、特に近鉄電車を使った移動が便利です。

田舎移住では「電車が1時間に1本あるかないか...」という地域も少なくありません。ですが、鳥羽市の主要駅である鳥羽駅では、通勤時間帯になると10分〜15分に1本という高頻度で電車が走っています

そのため、通勤通学の利用は全く問題ありません。また、特急電車も止まる駅なので、名古屋には約1時間半、大阪には約2時間で乗り換えせず移動できます。

近隣には日本でも有数の観光地である「伊勢神宮」があり、鳥羽駅から東京圏に向けた高速バスも走っています。伊勢自動車道路に繋がるジャンクションも近くにあるので、高速道路へのアクセスも容易です。旅行が好きな方や、定期的に都心に出るような方は、鳥羽市を検討に入れてみてはいかがでしょうか。

特徴3:新鮮な海鮮が安価で楽しめる

鳥羽市で有名なものの一つに「海女(あま)漁」があります。

鳥羽市で漁をしている海女さん

鳥羽市の海女文化は平成29年に国の重要無形民俗文化財に指定され、全国の海女さんの約半数は鳥羽市にいます。海女さんになりたくて鳥羽市に移住する方もいるほどです。

鳥羽市の海岸はリアス式の形状をしており、漁場として非常に優れています。そのため鳥羽市は水産業が盛んで、牡蠣やアワビ、伊勢海老、タイ、ブリなど、新鮮で美味しい魚介類を安価で楽しむことができます

鳥羽市で採れる牡蠣の画像

直売所ではサザエ5、6個(1kg程度)が800円ほどで購入できるようです。一方、東京の中央卸売市場の取引価格を調べると、2022年は1kgで1,200円ほど。私たちがスーパーやお魚屋さんで買うときにはさらに高くなっています。それと比べると、鳥羽市で購入できる価格がどれだけ安いかがよくわかりますね!

鳥羽市は牡蠣の養殖でも有名で、木曽川の水が海に流れ込む伊勢湾は海の栄養分が豊富なため、牡蠣の成長が早く、1年で食べごろになります。10月〜4月にマガキ、5月〜9月に岩ガキと1年中牡蠣を堪能できます。

また鳥羽駅のすぐ近くにある直売所「鳥羽マルシェ」では、新鮮な海産物や農作物を買ったり、グルメを楽しむことができます。

鳥羽市の農産物や海産物が手に入る鳥羽マルシェ
▲鳥羽駅から徒歩1分です!

鳥羽市の鳥羽マルシェで売っている海産物
▲鳥羽マルシェではいつでも新鮮な食材が手に入ります!

鳥羽マルシェで食べられる海鮮丼
▲鳥羽ではおいしい海鮮丼を食べることができます。

特徴4:子どもと楽しめるレジャースポットがたくさん!

鳥羽市には、海に関するレジャースポットがたくさんあります。みんなから親しまれている鳥羽市を代表するレジャースポットは、なんといっても「鳥羽水族館」ではないでしょうか。

ここでは、日本で一番多くの種類の生き物が飼育されています。その数なんと約1,200種類!日本で唯一ジュゴンが飼育されており、日本に3頭しかいないラッコも2頭が鳥羽水族館にいます。体験プログラムやイベントもたくさんあるので、何回行っても飽きないはずです。

他にも、海水浴や釣りはもちろん、有名建築家・内藤廣設計の「海の博物館」やイルカ島海洋遊園地といった、子どもと一緒に楽しんだり体験したりできるレジャースポットがたくさんあります

鳥羽市の安楽島海水浴場
▲夏になると安楽島海水浴場には多くの人が訪れます!

鳥羽市の海で釣りを楽しんでいる
▲鳥羽市ではいつでも釣りを楽しめます!

鳥羽市の漁業アクティビティ
▲漁業を体験できる活動も行われています

鳥羽市は、子どもが体験を通して学習できる環境が整っているのも魅力的ですね!

鳥羽市の暮らしに関する情報

ここからは、鳥羽市への移住を考えた場合に必要になる、生活に関する情報を紹介します。

▼鳥羽市の気候

気候 鳥羽市 東京(新宿)
平均気温 8月:26.9度
1月:5.2度
8月:26.9度
1月:5.4度
年間降水量 約2,400mm 約1,600mm
積雪 ほぼなし 年に数日うっすらと積もる

気温は東京の新宿区のデータとあまり変わりありませんが、一年通して降水量は多いようです。ですが、冬はほとんど積雪がないので過ごしやすいようです。

▼鳥羽市の基本情報

人口 約16,800人
病院 市内に大きな病院はないが、クリニックは揃っている。
鳥羽駅から車で約15分のところに伊勢総合病院、40分のところに志摩市民病院がある。
学校 高専1校、高校1校、中学5校、小学校7校
文化・芸術 海女のまち
食べ物 牡蠣、アワビ、クロダイ、ブリ、伊勢海老など魚介類
娯楽 ミキモト真珠島
鳥羽水族館
鳥羽展望台
鳥羽市立海の博物館
イルカ島海洋遊園地
志摩マリンレジャー(鳥羽湾遊覧船)
神島
海水浴

病院としては色々な診療科のクリニックがありますが、市内には総合病院がありません。とはいえ、隣接する伊勢市と志摩市にそれぞれ総合病院があるので、あまり問題はなさそうです。時間外診療には市内の保健福祉センターを利用できますので、いざというときは心強いですね。

鳥羽駅の周辺の市街地には、ショッピングセンターやドラッグストア、飲食店など、生活に必要なものはほとんど揃っています。

そして、鳥羽市では幼稚園・小中学校で「海洋教育」を行っています。海の生物と親しんだり、漁業体験を通して地元の環境や産業を学び、コミュニケーション力を高めたりする活動が行われています

鳥羽市の海洋教育 海の生き物とのふれあい
▲鳥羽市の海洋教育で海の生き物とのふれあい

鳥羽市の海洋教育 海でダイビング
▲海洋教育ではダイビングもしています!

【交通】電車が多くて便利!市街地から遠いなら車が必要

鳥羽市の交通に関する情報はこちらをご覧ください。

交通 ・鉄道:JR東海参宮線、近鉄鳥羽線・志摩線
・バス:かもめバス、三重交通
・車:伊勢志摩スカイライン、伊勢志摩連絡道路
・船:伊勢湾フェリー、鳥羽市営定期船、神島観光船
近隣都市へのアクセス ・伊勢市:車、電車ともに約25分
・志摩市:車で約35分
大都市へのアクセス ・津市:車で約1時間、電車で約1時間半
・名古屋:車で約2時間15分、電車で約1時間半
・大阪:車で約2時間40分、電車で約2時間
・東京:電車で約4時間、セントレアまで車で約2時間、セントレア〜羽田約1時間

特徴2でも紹介した通り、各都市への移動が便利な町です。

鳥羽駅は、近鉄で通勤時間帯に10分〜15分に1本程度の頻度で電車があるので、通勤通学にも十分利用できます。他の時間帯でも1時間に4本ほど電車があります。

鳥羽駅には特急も止まるので、遠方への移動にも便利です。名古屋駅への所要時間は1時間半ほどで、通勤圏とは言いがたいですが、旅行や帰省で新幹線に乗り換えるには好都合です。

鳥羽駅周辺の市街地に住む場合は、車がなくても自転車で生活できますが、市街地から離れるほど山や田んぼが多いので、移動には車が必要になります。

【仕事】観光業の求人が豊富!

ここからは鳥羽市の仕事に関する情報を紹介していきます。

▼鳥羽市の世帯平均年収

世帯平均年収 約460万円

(※2022年10月現在 縁結び大学調べ)

求人を選ぶときや生活費を計算するときの参考にしてみてください。

▼鳥羽市と周辺の求人数

求人数
鳥羽市 約600件
鳥羽市から30分圏内 伊勢市:2,500件

(※2022年10月現在 縁結び大学調べ)

▼鳥羽市に多い求人

  • 観光業
  • 水産業

近くには伊勢神宮をはじめ、多くの観光地があることから、宿泊施設や飲食店など観光業の求人が多いようです。また、水産業の求人もみられます。

また、鳥羽市ではハローワークとは別に、鳥羽市独自の職業紹介所を設置しています。フルタイム以外にもパートなどの求人も紹介しているので、移住を検討している方は利用してみてください。

詳しくは下記のホームページからご覧くださいね。

公式:鳥羽市役所(鳥羽市無料職業紹介所)

【住まい】空き家バンクは利用者多め!早めの決断を

ここからは鳥羽市の住まい情報を紹介します。

▼賃貸物件と売買物件の件数

賃貸物件 39件
売買物件(空き家バンク) 9件

(※2022年10月現在 縁結び大学調べ)

空き家バンクを利用したい人は掲載件数が少ない印象を持つかもしれませんが、近年では10件の登録があり、10件の契約が成立した実績があります。新規掲載されてもすぐに「商談中」になる可能性もありますので、移住を検討している方はこまめに掲載内容をチェックしておきましょう。

鳥羽市の空き家バンクの最新の情報はこちらからご覧いただけます。

公式:鳥羽市役所(空き家バンク)

▼賃貸物件の家賃相場

1LDK-2DK 4.4万円
2LDK-3DK 5.6万円

(※2022年10月現在 縁結び大学調べ)

三重県の家賃相場と比較してもそこまで大差はありません。鳥羽市全体ではそこそこの賃貸物件数があっても、希望地を限定すると件数が絞られます。市街地から離れるほど車移動が必要になるので、車があると選択肢が広げられそうです。

▼鳥羽市の住まいの支援制度

支援制度 内容
住宅取得支援 18歳未満の子どもがいる世帯または世帯員が40歳未満の人がいる世帯は空き家バンク登録物件の改修費を上限20万円まで補助する。
(世帯員が41歳から60歳以下の世帯は上限10万円)

こちらの住宅取得支援は「空き家バンク登録物件」に限られています。空き家への移住を検討している方は、ぜひ空き家バンクを活用してみてください。

空き家に特に不満がなく改修する必要がない場合は、外壁や屋根の塗装やコーキングを直してみてはいかがでしょうか。鳥羽市は海が近く塩害が起こりやすいので、サビや腐食を事前に防いでおくと長く住み続けることができます。

鳥羽市へ移住した人の体験談・感想

三重県鳥羽市の移住者の声

ここからは、実際に鳥羽市に移住された方の声を紹介します。

  • 都会へのアクセスがいい。
  • 子どもたちの朝の挨拶に心があたたかくなる。
  • 魚介類が安くて美味しい。

都会から鳥羽市に移住すると、住民同士の繋がりの濃さや温かさに驚く人が多いようです。知らない人に対しても挨拶してくれる方ばかりの温かい地域なのが魅力なのだとか

また、特産品である魚介類の安さと美味しさも魅力です。海を見ながら、エビやアワビをふんだんに使ったバーベキューを楽しむのは格別なようです。

鳥羽市への移住ステップ

鳥羽市に移住することを本気で考えてみたい方は、以下のような流れで準備を進めてみてください。

鳥羽市への移住の第一歩!気軽にできる「LINE移住相談」

鳥羽市は「切れ目ない、きめ細やかな移住支援」をテーマに、移住希望者個々の検討段階に合わせた移住相談に応えられるよう取り組んでいます。具体的には、鳥羽市の移住コーディネーターが移住希望者一人一人に寄り添ったアドバイスを行ってくれますよ。

鳥羽市の移住相談の流れ

鳥羽市では「オンライン移住相談」と「LINE移住相談」を行っています。「オンライン移住相談」は多少かしこまってしまいハードルが高いかもしれませんが、LINEなら「ちょっと話を聞いてみたい」と気軽に利用できるかと思います。

初めのうちは気軽に「LINE移住相談」を利用して、興味が深まったら「オンライン移住相談」でより深い話を聞く、という活用方法がいいのではないでしょうか

LINE移住相談やオンライン移住相談は下記のホームページからご利用いただけます。

公式:鳥羽市役所(オンライン移住相談)

「移住体験住宅」で鳥羽市での暮らしを体験する

鳥羽市の移住体験住宅の外観

鳥羽市では「移住する前に、短期間でよいので市内で暮らしてみたい」という人に向けて、移住体験住宅を整備しています。

この移住体験住宅を利用すれば、観光客の立場で訪れるだけではわからない実際の生活環境について知ることができます。地元のスーパーマーケットで買い物をする、住んでみたいエリアをぶらっと散策するなど、移住後のイメージをつかんでみてはいかがでしょうか。

移住体験住宅の利用に関する各種条件については、自治体までお問い合わせください。

鳥羽市への移住に関するお問い合わせ

鳥羽市の移住支援担当者の皆さん

鳥羽市への移住に関してわからないことがある方は、こちらへお問い合わせください。

担当課 企画財政課 移住定住係
住所 三重県鳥羽市鳥羽三丁目1番1号
電話 0599-25-1227
FAX 0599-25-3111
お問い合わせ https://www.city.toba.mie.jp/cgi-bin/inquiry.php/2?page_no=2956
公式サイト https://www.city.toba.mie.jp/soshiki/iju/gyomu/1/2956.html