長野県立科町への移住を検討!子育て支援と自然環境が魅力の町
この記事では移住を考えている人に向けて、長野県立科町(たてしなまち)の特徴や仕事、住まいといった、暮らしに役立つ情報をご紹介します。
長野県立科町は長野県の東部に位置し、真ん中にくびれのある砂時計のような形をしています。立科町は標高が高く、立科町役場の標高は712m。634mのスカイツリーよりも高いということになります。この標高が昼夜の寒暖差を発生させ、おいしい農産物を生み出しています。
今回は、立科町役場企画課の今井さんに、地域の魅力や暮らし、移住支援などについてお聞きしました。
長野県立科町の魅力:移住者に人気の3つの特徴
立科町は、かつて中山道の宿場町だった歴史を持ち、外部との交流意識が根付いている町です。また、首都圏へのアクセスが良好で、生活環境の良さを求めて移住する人が増加しています。
このような立科町での暮らしは、次のような方に特に適しています。
- 子育て中の方、またはこれから子育てを予定している方
- 首都圏へのアクセスが良い場所に住みたい方
- 豊かな自然環境に囲まれた場所で暮らしたい方
以下では、立科町に見られる3つの特徴から、上記のような方々に適している理由を詳しく解説していきます。
特徴1:充実した子育て支援制度と施設
▲町で唯一の保育園「たてしな保育園」
立科町では子育て世帯への支援に力を入れています。立科町の児童館「こども未来館」では、0歳から就園前の乳幼児と保護者が楽しく遊び、交流できるよう、さまざまな教室を開催しています。子育ての悩みや情報交換の場としても活用できます。また、小学校1年生から6年生を対象とした児童クラブも運営されており、放課後の子どもたちの居場所となっています。
立科町では、子育て世帯への経済的な支援も充実しています。以下に主な支援制度をご紹介します。
立科町結婚新生活支援事業補助金 | 夫婦いずれかの年齢が満40歳未満の新婚世帯に住宅関連費用を30万円を上限に補助。 ※夫婦ともに29歳以下の世帯は上限60万円 |
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出産祝金 | 第1子:5万円 第2子:30万円 第3子以降:50万円 |
チャイルドシートの購入補助 | 1万円を限度に助成。1人の子どもにつき最高2回まで利用可能 |
保育料の減免 | 3歳以上の子どもの保育料は無料。 3歳未満の2人目は半額、3人目以降は無料。 |
子どもの医療費助成 | 妊産婦と子ども(高校3年生まで)の医療費を助成。受給者負担金500円で医療サービスを受けられる |
小・中学校給食費・保育所副食費の無償化 | 「学校給食費」と「保育所副食費」を無償化 |
公式:立科町「立科町結婚新生活支援事業補助金」
公式:立科町「出産祝金制度について」
公式:立科町「子育て支援制度」
公式:立科町「『小・中学校給食費』『保育所副食費』の無償化」
▲立科町児童館「こども未来館」。人形劇やリトミック、ママのヨガタイムなどが開催されている
特徴2:首都圏へのアクセスの良さ
立科町は首都圏との行き来がしやすく、東京まで新幹線で約2時間、車で約3時間で到着します。具体的には、最寄りの佐久平駅から東京駅まで北陸新幹線を利用すると約80分で着くことができます。
このアクセスの良さを活かし、東京との二拠点生活も可能です。例えば、平日は東京で働き、週末は立科町で過ごすといった生活スタイルが実現できます。また、本格的な移住の前に二拠点生活を試すことで、立科町での暮らしを体験でき、「イメージと違った」といった移住後のミスマッチを防ぐことができるでしょう。
特徴3:豊かな自然環境と多様な暮らし方の選択肢
▲「御泉水(ごせんすい)自然園」は長野県下第1号として開園した自然観察園。湧水は超軟水で水道用水としても利用されている
立科町は、南部の高原エリアと北部の里山エリアに大きく分かれています。南部の高原エリアには、蓼科山や女神湖、白樺湖、蓼科牧場といった有名な観光地があり、行楽地として人気です。一方、北部の里山エリアでは、歴史ある史跡や寺社、のどかな田園風景が広がっています。
高原エリアでは、夏には登山やキャンプ、冬にはスキーや温泉などの季節ごとのアクティビティが楽しめます。里山エリアでは、オーガニック野菜の栽培を趣味にしている人も多く見られます。このように、ライフスタイルに合わせてエリアを選ぶことで、四季折々の自然を体感しながら、自分らしい暮らしを実現できるのが立科町の魅力です。
▲しらかば2in1スキー場
さらに、立科町の特徴として、まちの6割が森林に覆われているため、澄んだ空気に恵まれています。蓼科山の中腹から湧き出る「御泉水」は、その清らかさと美味しさで知られ、まちの水源として大切に保護されています。
長野県立科町での暮らし:移住前に知っておきたい生活情報
ここからは、立科町の暮らしに関する情報をご紹介します。
気候 | 8月平均気温:23.0℃ 1月平均気温:-2.1℃ ※参考:気象庁 |
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人口 | 人口:約6,800人 世帯:約2,900戸 (令和5年5月1日時点) |
病院 | 病院・クリニック:2件 歯科:3件 |
学校 | 保育園:1園 小学校:1校 中学校:1校 高等学校:1校 |
交通 | 【鉄道】 なし。北部の最寄駅はJR東日本北陸新幹線佐久平駅、しなの鉄道田中駅。南部の最寄駅はJR東日本中央本線茅野駅 【バス】 千曲バス 東信観光バス アルピコ交通(諏訪バス) たてしなスマイル交通 【車】 東京まで約3時間 佐久市、上田市まで約30分 |
近隣都市 | 佐久市、茅野市、東御市、上田市 |
立科町には電車が走っていないため、日常生活では車が必要不可欠です。移住を考えている方で運転免許を持っていない場合は、事前に取得しておくことをおすすめします。
冬は寒さが厳しいですが、積雪量は比較的少なく、多くても15cm程度です。除雪作業の負担は比較的軽いと言えるでしょう。
立科町内にはスーパー、ドラッグストア、ホームセンターなどの生活に必要な施設が揃っており、日常的な買い物は町内で済ませることができます。大型商品の購入や専門店での買い物が必要な場合は、近隣の都市へ足を運ぶことになります。
立科町の代表的なイベントとして、夏に開催される「立科えんでこ」があります。役場周辺をメイン会場として、踊りや太鼓の演奏が行われ、毎年大いに盛り上がります。夜には花火が打ち上げられ、フィナーレを飾ります。また、地域ごとに獅子舞や夏祭りなどの伝統行事も開催されています。移住後は、これらのイベントに参加することで、地域コミュニティとの交流を深めることができるでしょう。
子育て環境:充実した遊び場と放課後活動
▲「風の子広場」。隣接する立科温泉「権現の湯」で、遊んだ後にリフレッシュできる
子どもの遊び場としては「風の子広場」がおすすめです。滑り台やターザンロープなどの多様な遊具が設置されており、芝生広場ではピクニックも楽しめます。小学校の近くに位置しているため、放課後の遊び場として最適な環境です。
さらに、児童館「こども未来館」では、放課後子ども教室を開催しています。ものづくり教室やアートチャレンジ教室、文化伝承教室(囲碁・将棋・茶道)など、幅広いジャンルの教室が用意されています。お子さんの興味や才能に合わせて、適した教室を選ぶことができるでしょう。
仕事事情:町内と近隣都市の求人状況
大手求人情報サイトで立科町の求人を調べたところ、約160件ヒットしました。町内の求人は観光業や農業、製造業が多く、地域の特性を反映しています。(2023年5月時点)
※求人情報の一例
佐久市や上田市など、立科町から通勤時間30分圏内(約25km以内)で検索すると、約12,900件の求人がヒットしました(2023年5月時点)。立科町周辺の近隣都市も含めて探すことで、より多様な職種や条件の仕事を見つけられる可能性が高くなります。
※求人情報の一例
住まい探し:空き家バンクと住宅支援制度の活用
▲移住促進住宅。旧教員住宅を2022年に移住希望者等と一緒にDIYで改修した
大手住まい情報サイトで立科町の賃貸物件を調べると、選択肢が少ないことがわかります。そのため、立科町が建設した子育て支援住宅や町営住宅も含めて検討することをおすすめします。
立科町では、空き家バンクを利用できます。リフォームや片付けが必要な物件もありますが、補助金制度があるので活用を検討してください。また、立科町ではDIYに関心がある人を集めて空き家の活用プロジェクトも行っています。興味のある方は移住相談窓口へお問い合わせください。
立科町空き家利用促進補助金 | 空き家バンクに登録された物件を賃借・購入した人を対象に、物件の改修や片づけに要する経費の2/3以内(上限50万円)を補助 |
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住宅の新築についても補助金制度があります。対象となる方は積極的に活用しましょう。
立科町U・I・Jターン促進事業新築住宅補助金 | 本人もしくは配偶者が40歳未満、または同居する15歳未満の子を扶養している人で、本人もしくは配偶者が町内の事業所に就職している常勤就業者または個人事業主などを対象に、最大150万円の補助金を交付 |
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長野県立科町移住者の声:実際の暮らしの感想
次に、立科町に移住した方々の感想をご紹介します。
- 水道水が超軟水で美味しく、この水で炊いたお米の味が格別
- 時間がゆっくり流れているため、落ち着いた生活が送れる
- 地域住民の多くが町外からの移住者で構成されている
- 移住者を受け入れる体制が充実していると実感できる
豊かな自然の恵みと穏やかな生活リズムが、移住者から高く評価されています。特に「移住者の受け入れ体制がしっかりしている」という声は、立科町への移住を検討している方々にとって心強い情報となるでしょう。
長野県立科町への移住ステップ:相談窓口と体験プログラム
▲移住体験住宅。基本的な家具・家電は揃っているが、布団はレンタルか持ち込みが必要
移住を検討して情報収集をしたら、次は下見です。立科町役場企画課の今井さんによると、下見のおすすめは夏とのこと。牧場や田園風景など、立科町らしいのどかな風景を楽しめます。また、立科町は寒冷地域なので、冬にも一度下見をして、実際の寒さを体感することをおすすめします。
立科町では町内への移住や二地域居住を検討されている方が利用できる移住体験住宅があり、6泊7日まで無料で利用できます。(移住体験住宅の利用には事前審査があります)
希望に応じてオーダーメイドでの案内も可能で、地域の方との交流や体験プログラムを組むこともできます。
「移住サポートセンター」では、移住に関する不安や、地域での人間関係づくりについての相談もできるので、気軽に利用しましょう。
▲「ふるさと交流館芦田宿」内にある「立科町移住サポートセンター」
長野県立科町移住相談:問い合わせ先と公式サイト
移住相談窓口 | 立科町企画課地域振興係 |
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住所 | 〒384-2305 長野県北佐久郡立科町大字芦田2532 |
電話番号 | 0267-88-7315 |
公式サイト | 立科町移住定住支援サイト 旅する移住 |