【佐世保市への移住】まちの魅力・仕事・住まい情報を徹底解説

この記事では、地方移住を検討している方に向けて「長崎県佐世保市(させぼし)」をご紹介します。

長崎県の北部に位置する佐世保市は、長崎県内で2番目に人口の多いまちです。市内に米軍基地があることから、その街並みやグルメ、またジャズが愛されていることなど、アメリカの影響を色濃く受けた、独自の文化が栄えています。

一方で、西海国立公園「九十九島(くじゅうくしま)」に代表される、豊かな自然も佐世保市の魅力です。海のそばの暮らしに憧れる方やマリンレジャーが好きな方には特におすすめ。新鮮な海の幸も味わえます。

さらに、佐世保市は移住希望者への支援体制も万全。近隣市町とも連携した「西九州させぼ広域都市圏」として、魅力発信・移住サポートを行っています。

このようにさまざまな魅力をもつ佐世保市について、暮らしの特徴や仕事、住まい探しなど、移住に役立つ情報をたっぷりとお届けします。

本日お話を伺った方
男性スタッフのアイコン

佐世保市企画部地域政策課
西九州させぼ移住サポートプラザ

中島さん

佐世保市企画部地域政策課させぼ移住サポートプラザの七種さん

佐世保市企画部地域政策課
西九州させぼ移住サポートプラザ

七種(さいくさ)さん

佐世保市の暮らしの特徴3つ

長崎県佐世保市の暮らしの特徴3つ

地方移住を検討している方の中でも、特に次のような方には佐世保市がおすすめです。

  • 海外の文化に触れたり、外国の人と身近に交流できる環境で暮らしたい
  • 美しい海のそばでの生活に憧れる。マリンアクティビティが好き
  • 街でも自然の中でも、ワクワクと好奇心を刺激される暮らしを好む
  • 知り合いのいない街への移住は不安がある。行政や地域の受け入れ態勢が整っているとありがたい

なぜこのような方に佐世保市が向いているのか、その理由を踏まえつつ、佐世保市の暮らしの特徴を紹介していきます。

特徴1:街にあふれる異国情緒が、好奇心を刺激する

佐世保バーガー
▲佐世保市のソウルフード「佐世保バーガー」とは、オーダー後に手作りされる、こだわりバーガーのこと(©SASEBO)

佐世保市は戦後、米軍基地が置かれたことから、アメリカ文化の影響を強く受けながら発展してきました。

米海軍が利用する赤レンガ倉庫や英語が飛び交う外国人バーなど、街並みには異国情緒が漂い、「佐世保バーガー」や「レモンステーキ」といった、アメリカ由来のグルメも多数。ジャズ文化も浸透し、週末になるとバーでは生演奏が繰り広げられ、音楽好きが集まります。

また、アメリカ独立記念日には大きな花火が打ち上げられ、夏には日米の友好のきっかけとして「アメリカンフェスティバル in SASEBO」が開催されます。いたるところで感じる異文化のエキスは、他都市ではなかなか味わえないものでしょう。

豊かな異国情緒と活気にあふれた独自の文化を持つ佐世保市は、日々の暮らしの中で、どこか非日常のような、ワクワクドキドキ感をたくさん感じられるまちです。

そして、こういった背景から、他者に対してオープンな気質・風土が根付いています。移住者に対してもフレンドリーで親切。「知り合いがいない土地は少し不安」という方も、きっと温かく迎えられるので、ぜひ思い切って飛び込んでみてください。

特徴2:世界が認めた「美しい湾」が、すぐそこに

上空から見た九十九島
▲西海国立公園「九十九島」(©SASEBO)

賑わいあふれる市街地と対照的な、佐世保市のもうひとつの魅力が、海を中心とする豊かな自然です。

佐世保の海といえば、入り組んだリアス式海岸と、大小さまざまな島から構成される景勝地「九十九島(くじゅうくしま)」。手つかずの自然がありのままに残り、多様な生物が生息するその貴重さから「世界で最も美しい湾クラブ(※)」への加盟も認められました。

季節や時間帯によって変わる、九十九島の豊かな表情に魅せられて移住を決意した方も多いそう。また、長く佐世保市に住んでいる人でも、九十九島を訪れるたびに感動するといいます。

一年を通して波の穏やかな九十九島は、シーカヤックや釣りなどのアクティビティにも最適です。複雑な海岸線の絶景をクルージングで楽しんだり、無人島を探検するなど、冒険心をくすぐる遊びもここならでは。

美しい海のそばで暮らしたい方、マリンアクティビティが好きな方にはたまらない環境ではないでしょうか。

(※)湾を活かした観光振興や経済発展についての情報交換やPR活動を行う目的で設立された、フランスのヴァンヌ市に本部を置くNGO(非政府組織)

特徴3:近隣エリアが団結!移住希望者を手厚くサポート

西九州させぼ移住サポートプラザの様子
▲サポートプラザでは希望に応じて、西九州させぼ広域都市圏の各自治体担当者へつないでもらえる

佐世保市は移住希望者に対するサポートが充実したまちです。「西九州させぼ移住サポートプラザ」は、移住ワンストップ窓口として、関係機関と連携しながらきめ細かいサポートを行っています。

プラザは佐世保駅から徒歩圏内のところに位置し、アクセスも抜群です。カウンターやソファ席が用意された居心地の良いカフェのような空間で、移住に関する相談に専門スタッフが対応。また、電動アシスト自転車「IJUチャリ」の無料貸し出しがあり、坂道の多い佐世保市のまちなか散策も便利です。

また特徴的なのが、同プラザでは、佐世保市単独でなく近隣市町とも連携した「西九州させぼ広域都市圏」としての魅力発信・移住サポートを行っているところです。佐世保市はもちろん、エリア全体を候補地として見て、希望やライフスタイルにぴったり合う移住先を探せるというのが嬉しいですね。

※西九州させぼ広域都市圏
佐世保市を中心として、長崎県平戸市・松浦市・西海市・東彼杵町・川棚町・波佐見町・佐々町・小値賀町・新上五島町・佐賀県伊万里市・有田町の12自治体で連携中枢都市圏を形成しています

佐世保市の暮らしに関する情報

ここでは、移住を検討するうえで重要となる、佐世保市の暮らしに関してのさまざまなデータをお届けします。

気候 1月:平均気温7.0°C
8月:平均気温28.0°C
※参考:気象庁ホームページ

人口

人口:234,055人
世帯数:102,965世帯
※令和5年4月1日現在
近隣都市 長崎県:平戸市、松浦市、西海市、東彼杵町、川棚町、波佐見町、佐々町、小値賀町、新上五島町
佐賀県:伊万里市、有田町
公共交通 鉄道:JR九州佐世保線・大村線、松浦鉄道西九州線
バス:高速バス、路線バス(西肥バス)
大都市へのアクセス 福岡へ:車で約1時間30分
大阪へ:バス(佐世保駅前~長崎空港)約1時間半+飛行機(長崎空港~関西国際空港)約1時間10分
病院 病院・一般診療所:約200施設
歯科診療所:約140施設
学校 義務教育学校2、小学校45(うち分校2)、中学校27、高校14、特別支援学校2、高等専門学校1、短期大学1、大学2
名所・観光 ハウステンボス、九十九島パールシーリゾート、弓張岳展望台

年間を通して温暖な気候の佐世保市。台風が上陸することは少なく、冬の降雪もほとんどない地域です。また、地震活動が比較的穏やかなところも特徴的で、1947年の観測開始から現在までのうち、最大震度は震度4(2016年)となっています。

市内には、佐世保駅前のショッピングモール「させぼ五番街」や、全長1kmにおよぶ「さるくシティ4〇3(よんまるさん)アーケード」など、ショッピングやグルメを楽しめるスポットが多数。

さるくシティ4〇3アーケード
▲「さるくシティ4〇3アーケード」の出店数は160以上。さまざまなイベントも開催される(©SASEBO)

また、テーマパークや大きな公園もあり、家族でのお出かけも多彩に楽しめます。

オランダの街並みを再現した「ハウステンボス」は、単独のテーマパークとしては日本最大の面積を誇ります。四季折々の花や、まばゆいイルミネーションが見る人を魅了します。アトラクションやショーも数多く、何度訪れても楽しめそうです。長崎県在住の方向けに、年間パスポートの割引もありますよ。

ハウステンボスのチューリップ畑
©SASEBO

佐世保市は、夜景も美しいまちです。夜景スポットは数多くありますが、中でも「天神山公園」は、知る人ぞ知る穴場的な場所。佐世保港のオレンジ色の灯りが印象的です。

天神山公園から見た夜景
▲天神山公園からの眺め。夜の少し手前、薄暮れの“トワイライトタイム”も絶景(©SASEBO)

佐世保市には、誰もが知る名所から地元民の“とっておき”まで、一度は訪れてみたい場所がたくさんあります。移住をしたらぜひお気に入りのスポットを見つけてください。

【仕事】求人数は豊富。就職相談や起業のサポートもあり

2023年5月現在、大手求人情報サイトで佐世保市の正社員情報を検索すると、約5,000件と豊富な数の求人がヒットしました。
参考:求人情報の一例

仕事に関しては、特に移住者のための就職あっせん・職業相談窓口や、起業する方向けの補助金など各種サポートがあるので、あわせての利用をおすすめします。

させぼお仕事情報プラザ(佐世保市無料職業紹介所) UJIターン(移住)希望者と、佐世保市在住の女性を対象にした、就職相談・支援、あっせん
佐世保市創業促進補助金 工事費、設備費、広報費など、創業にかかる必要経費の一部を補助
補助額:対象経費の3分の1以内(上限100万円)
※移住者の創業に関しては、創業支援ネットワーク機関を利用した際の旅費なども対象

そのほか、就農や就漁に関する研修や技術習得支援もあります。興味のある方はお問い合わせをしてみてください。

詳細:新規就農・就漁サポートについて

【住まい】賃貸家賃相場は高めだが、支援制度は充実

2023年5月現在、大手住宅情報サイトで佐世保市内の賃貸住宅を検索すると、約400件とこちらも豊富な数の物件がヒットしました。大まかな家賃は以下の通りです。

~1LDK 5~7万円
2K~3LDK 6~9万円

参考:賃貸住宅物件の一例

家賃相場は近隣の地域と比べてやや高めですが、長崎県外からの移住者は「佐世保市賃貸住宅入居支援助成金」制度を利用することができます。

賃貸住宅入居支援助成金

県外から佐世保市に移住し、市内の賃貸住宅(公営住宅含む)に居住した方に対して、以下の助成金を交付
助成額:4万円/世帯
※離島移住の場合 6万円/世帯

住宅の新築、購入、改修に対しても支援があり、離島半島地域や子どものいる世帯には特に手厚い内容となっています。

住宅新築・購入・改修助成金 県外からの移住のために住宅を新築・購入・改修する方に対し、対象経費の2分の1以内の額の助成金を交付
○佐世保市本土への移住:上限20万円
○佐世保市本土への移住で、中学生以下の子どものいる世帯:上限40万円

○佐世保市離島半島地域への移住:上限40万円
○佐世保市離島半島地域への移住で、中学生以下の子どものいる世帯:上限60万円

【育児・教育】遊びながら自然と触れ合い、国際感覚豊かに育つ環境

子育て世帯をサポートし、子どもが健やかに成長できる環境づくりに取り組む佐世保市。

長崎県外からの移住で、かつ就業(正規雇用)する子育て世帯の方には、下記の助成金が交付されます。

移住助成金 1世帯あたり10万円
※離島への移住の場合は13万円
子育て世帯賃貸住宅家賃補助金

1世帯あたり6万円
※離島移住 同額

ひとり親家庭賃貸住宅 家賃補助金

1世帯あたり24万円
※ひとり親家庭:ひとり親となる子育て世帯で、「ひとり親家庭応援事業所(介護職)」に勤務する家庭をいいます

上記以外に「奨学金返還サポート制度」、「新卒移住応援助成金」、引越しの一部を助成する「移住就業支援助成金」、東京23区等からの移住者を対象とする「移住支援金」などがあります。

※今回ご紹介した各支援制度については、令和6年3月31日で廃止予定です。 現時点では、翌年度以降の制度の継続等についても未定です。また、令和5年度の予算がなくなり次第終了となる場合があります。 各支援制度に要件等がありますので、不明な点、詳細については【西九州させぼ移住サポートプラザ】までお問い合わせください。

市内には、九十九島の海中世界を再現した「九十九島水族館 海きらら」、四季折々の植物の中で暮らす動物に出会える「九十九島動植物園 森きらら」など、子ども達が遊びながらふるさとの自然に親しみ、学ぶことのできる施設がたくさんあります。

公式:九十九島水族館 海きらら
公式:九十九島動植物園 森きらら

また市の中心部にある「佐世保中央公園」は、佐世保市の特徴を織り込んだ美しい景観の中、遊びやスポーツを思い切り楽しめるところが人気です。バーベキュー場やキャンプサイトもあるので、お子様のキャンプデビューにもおすすめです。

公式:佐世保中央公園

教育面では、米海軍基地で発展してきた背景と、市内に多くの外国人が暮らしていることから、英語教育に力を入れている点が特徴的です。ごく身近に外国人や異文化との交流がある佐世保市では、子どもたちもグローバル感覚豊かに成長しそうですね。

佐世保市へ移住した人の体験談・感想

長崎県佐世保市へ移住した人の体験談・感想

ここでは、実際に移住して佐世保市に暮らしている方の体験談や感想をご紹介します。

  • ほど良い都会で、あちこちで異国情緒が感じられるユニークなまち
  • 港の風景が気に入って移住を決めた。内陸に住んでいても、すぐに海に行ける距離感もいい
  • 他の地域から来た人もオープンに受け入れる文化・風土ができあがっている街。移住してきた時に、どこへ行っても「よく来たね」という温かい雰囲気で迎えてもらえたのが嬉しかった
  • 九十九島の自然が身近にある暮らしが心地よい。潮の干満で表情の変わる景色は、毎日観ていても飽きない

異国情緒のある市街地、海を中心とした豊かな自然、そしてオープンでフレンドリーな人々と、移住者を惹きつける魅力がたくさん詰まった佐世保市。移住した方々が「させぼならでは」の生活を満喫している様子が伝わってきます。

佐世保市への移住に向けた行動

まちなか滞在拠点「サセボトコネクト」1階の室内
▲市街地のお試し住宅「サセボトコネクト」の1階。ワーケーション利用も可能

ここでは、佐世保市への移住に向けて、実際に起こせる行動をご案内します。

【お試し住宅】市街地・郊外・離島。希望のライフスタイルに合わせて選べる

まちなか滞在拠点「サセボトコネクト」3階の室内
▲「サセボトコネクト」3階は長期滞在者向け。佐世保らしく、ジャズ関係のレコードも自由に聞くことができる

佐世保市では、移住を検討している方へ向けて、最大60日間の居住ができる「移住お試し住宅」を用意しています。

お試し住宅は、市街地、郊外、離島と計3棟。移住後に思い描くライフスタイルにあわせてリアルな暮らしを体験できます。豊かな自然やまちの雰囲気を味わったり、地域の方との交流をしたり、仕事や住まい探しの拠点にしたりと、移住のイメージを膨らませるためにぜひ利用してみてください。

希望に応じて、下見の間の短期保育園を紹介してもらうこともできるので、お子様連れの方も落ち着いて活動できそうです。

詳細:佐世保市お試し住宅

佐世保市への移住に関するお問い合わせ

西九州させぼ移住サポートプラザの移住担当者の方々

担当窓口 西九州させぼ移住サポートプラザ
住所 長崎県佐世保市新港町8-1
電話番号 0956-25-9251
対応時間 8:30~17:15
土曜、日曜、祝日、夕刻は要予約
公式サイト https://www.city.sasebo.lg.jp/99life/index.html
メースアドレス uji-turn@city.sasebo.lg.jp