広大な日本庭園「三溪園」で重要文化財と自然の織りなす景色を堪能するデート|横浜

この記事では、神奈川県横浜市にある「三溪園(さんけいえん)」をメインに訪れるデートプランをご紹介しています。

三溪園は、横浜の人気観光スポットにも近い場所にありながら、都心であることを忘れてしまうほど美しい自然と歴史を感じることができる日本庭園です。

趣のある茶屋も点在しているので、のんびりと休憩を挟みながらゆっくりとお散歩デートをするのにピッタリです。

今回は、三溪園の広報担当である岩本さんに詳しく話を伺いました。

東京ドーム4個分の広さを誇る日本庭園「三溪園」

三溪園は、明治末期から大正時代にかけて生糸貿易により財を成した実業家の原三溪によって、1906年(明治39)に造園された日本庭園です。

東京ドーム4個分、175,000㎡という広大な園内には、京都や鎌倉などから移築された歴史的価値の高い建造物が巧みに配置されています。また、園内には年間を通して梅や桜、ツツジなど様々な花が咲き誇り、どの季節に訪れても美しい景色が観られます。

それでは、三溪園について詳しく聞いていきましょう。

10の重要文化財が見られる三溪園

編集部

「庭園」の規模をはるかに超える広大な三溪園ですが、まずは三溪園でどのようなものが見られるのかご紹介いただけますか?

岩本さん

三溪園には、17棟の歴史的価値の高い建造物が配置され、うち10棟が重要文化財に指定されています。

園の創設者である原三溪は、廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)等による荒廃から日本の伝統文化を護り伝えるために、京都や鎌倉などから歴史的建造物の移築をおこないました。
※幕末から明治維新にかけて起こった仏教寺院や仏教を廃する動き・風潮のこと

数々の歴史的建造物は、建物自体が価値ある展示物であり、誰もが知っているような歴史上の超有名人物にゆかりのある建物が多く、園内を散策しながら歴史を学ぶことができます。

また、これだけ複数の歴史的価値ある質の高い建物が一堂に会しているのはとて珍しいです。建造物そのものの美しさに加えて、歴史の奥深さや美しい文化の尊さなどを体感することが出来ます。

三溪園の蓮と三重塔
▲重要文化財の旧燈明寺三重塔。蓮の花とのコラボが美しい!

編集部

岩本さんが特に好きな建造物はありますか?

岩本さん

「臨春閣」と「聴秋閣」です。

三溪園内苑の素晴らしい景色の象徴である「臨春閣」は、庭園の景色に溶け込むような配置とデザインが特徴的です。内部の豪華ながら落ち着いた風情のある空間は、原三溪氏が創りあげた「おもてなし」の極致であると思います。

三溪園の内苑にある臨春閣
▲重要文化財の臨春閣。「東の桂離宮」と称される美しい景観

また、小さいながら名建築といわれる「聴秋閣」は複雑な屋根配置、独特な平面からなる構成で、様々な角度から見た面白さを堪能できるところが好きです。

※臨春閣・聴秋閣は、通常内部非公開です。

三溪園の内苑にある聴秋閣
▲重要文化財の聴秋閣。秋に紅葉を楽しむための建築

美術品などを展示する展示施設「三溪記念館」も必見

三溪園にある三溪記念館を俯瞰したところ
▲三溪記念館

編集部

三溪園の中に美術館もあると伺いました。こちらにはどのような物が展示されているのでしょうか?

岩本さん

三溪記念館ですね。三溪記念館には、三溪園の創設者である原三溪に関する資料、原三溪自筆の書画などを展示・所蔵しています。

所蔵品展では、6週間に1度展示替えを行っており、季節ごとに変わる庭園の景色に合わせた展示をお楽しみいただけます。

編集部

岩本さんが特に好きな展示があれば教えてください。

岩本さん

原三溪自筆の書画をぜひ観ていただきたいですね。書は、弘法大師空海のように流麗で、画は和やかな気持ちになれるあたたかい画風です。特に蓮を描いた絵が素敵ですよ。

三溪園にある三溪記念館で展示されている原三溪自筆の書画「坐見雲」
▲原三溪自筆の書「坐見雲」

三溪園の見どころは、自然と歴史的建造物が織りなす絶景

編集部

重要文化財の建造物など、見どころ満載の三溪園ですが、建造物以外には、どのような点が見どころでしょうか?

岩本さん

自然と歴史的建造物が織りなす絶景も見どころの一つです。四季折々の景色が楽しめるので、何度来ていただいてもお楽しみいただけると思います。

三溪園では、重要文化財建造物をはじめ、質の高い歴史的建造物が美しい日本庭園と調和して鑑賞できます。首都圏では随一のスポットだと自負しております。

三溪園の花菖蒲と鶴翔閣
▲思わず俳句でも詠みたくなるような美しい情景が広がる

季節や天気、時間帯によって変わる庭園の表情も魅力

編集部

おすすめの鑑賞方法があれば教えてください。

岩本さん

美しい庭園を彩る四季折々の植物とともに歴史的建造物を愛でるのがおすすめです。

冬場は、植栽の影響が少ない状態で歴史的建造物を鑑賞することができるので、建物メインで鑑賞したい場合は、冬の時期に来ていただくのが良いと思います。

また、青空もきれいですが、苔や石の鑑賞には雨の日の方が向いていますし、建物をゆっくり鑑賞するには曇りの日の方が空いていておすすめです。

季節によって、また天気次第でも表情を変える庭園の姿も魅力的です。ぜひ様々な時期や異なる時間帯の美しさをご堪能いただきたいです。

三溪園の紅葉に包まれた風景
▲赤や黄色に色づいた紅葉が水面に美しく映える

三溪園のライトアップされた夜桜の様子
▲桜のライトアップはひと際ロマンチックな雰囲気に

庭園に集う野鳥や鯉たちや、天気の良い日に見られる富士山は必見

編集部

展示内容や歴史的建造物以外にも「とっておき情報」などがあればぜひ教えてください。

岩本さん

庭園に生息している生き物たちもまた魅力の一つですよ。可愛らしい猫などは特に人気です。大池には鯉や季節折々飛来する野鳥がいて、エサやりも楽しめます。

また「松風閣」という丘の上の展望台に上って景色を眺めていただくのもおすすめです。落ち着いた日本庭園の雰囲気から一変、展望台からは工場地帯や高速道路など現代的な風景が広がります。天気の良い日は遠方に富士山を望むこともできますよ

三溪園のデートでの楽しみ方

ここまでは三溪園の特徴や見どころを中心にお話を伺いましたが、ここからはデートで訪れた場合の楽しみ方を聞いてみましょう。

「ドラマチック謎解きゲーム」で園内を回遊しながら謎解きを楽しもう

編集部

カップルで参加して楽しめるようなイベントはありますか?

岩本さん

園内の見どころを巡りながら知的ゲームを楽しめる「ドラマチック謎解きゲーム『三溪園の秘密と100年の華』」がおすすめです。

カップルで協力して、あるいは競い合って、美しい庭園を回遊しながら楽しい時間を過ごしてみるのはいかがでしょうか。

また、春夏秋冬季節の植物の移り変わりに合わせた催しを開催しています。春は桜、夏は蓮、秋は観月や紅葉、冬は梅などをテーマに企画しています。

お正月やお盆など、日本の伝統行事に合わせた催しも実施して、日本文化の伝承普及にも努めています。毎年行われているフォトコンテストと俳句展は、作品を公募して選ばれた作品を三溪記念館に展示しています。

また、年間を通して季節に合わせた催し物を開催していますので、公式サイトやSNSをチェックしてぜひ足を運んでいただきたいです。

>>公式サイト年間スケジュールはこちら
>>三溪園公式Instagram

休憩やランチができる茶屋、お土産が買える売店も充実

編集部

三溪園内のお散歩デート中に、休憩ができるカフェやお食事処はありますか?

岩本さん

園内には3軒の飲食店があります。それぞれに趣向を凝らしたメニューで季節限定のスイーツなどもご用意しております。園内はとても広いので、適度に休憩を入れながら散策していただくとよいと思いますよ。

主なメニュー 営業時間
三溪園茶寮 手焼きだんご
おままごと(一口サイズのデザート)
ちょっと一服(三色だんごとお抹茶)

11時~15時

(不定休)

雁ヶ音茶屋 三溪園ラーメン
天ぷらそば
おしるこ

平日11時~16時
土日祝10時~16時

(不定休)

待春軒 三溪そば
とろろそば/うどん
あんみつ

10時30分~16時

(定休日:水曜)

編集部

おしるこやあんみつなど、歩き疲れた身体にピッタリですね。園内で和スイーツ巡りをするのも楽しそうです。

お土産品が買える売店などもありますか?おすすめのお土産があればご紹介ください。

岩本さん

正門案内所に売店があります。三溪園のシンボル的存在ともいえる三重塔の絵柄を型押しした、餡入り落雁が人気ですよ。

三溪園のオリジナル落雁
▲餡入り落雁:3種類の味が各3個入り600円

その他、当園オリジナルの商品もご用意しています。ぜひお気に入りの一品を見つけていただきたいですね。

三溪園のオリジナル小布
▲三溪園オリジナル小布:4色展開、各550円

三溪園周辺のデートスポット

編集部

三溪園の前後に行く、おすすめのデートスポットがあれば教えてください。

岩本さん

デートスポットとして有名な「みなとみらい地区」「山手エリア」「中華街」などが、バスで30分程度で移動できる距離にあります。

三溪園で「和」の横浜をお楽しみいただき、周辺の異国情緒あふれる横浜も合わせてご堪能してほしいですね。

≪おすすめデートスポット≫

三溪園からカップルへのメッセージ

三溪園の広報担当岩本さん
▲岩本さん:「おふたりのお越しをお待ちしています!」

編集部

これから三溪園へのデートを検討しているカップルへメッセージをお願いします。

岩本さん

三溪園では、歴史的建造物や庭園、美術品の鑑賞などを通して、おふたりで感想を語り合ったり、一日ゆっくりのんびりお過ごしいただくことができます。

四季折々に風景が変わるので、何度訪れても多様な楽しみ方ができ、ご満足いただける庭園です。写真映えする景色も豊富ですので、デートの記念撮影もたくさんお楽しみいただけます。ぜひ気軽に散策にお越しください。

編集部

三溪園は、横浜という大都市にありながら、あふれる自然と非日常空間に浸れる、癒しのスポットだと感じました。

岩本さん、本日は参考になるお話をお聞かせいただき、ありがとうございました。

三溪園の口コミや評判

編集部では、実際に三溪園を訪れた方の感想や口コミをSNSなどで探してみたところ、参考になるコメントが多数ありましたので、一部を要約してご紹介します。

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園内の大池と丘の上に建つ三重塔は息をのむ景色だった
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古建築と自然に囲まれた空間に癒された
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鳥のさえずりや雨の音、砂利を踏む足音を久しぶりに聞いた
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日本の古き良き風情を堪能した
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細部にまで手入れが行き届いていて気持ちが良い

景観の素晴らしさ、見ごたえのある建築物を称賛する声が多数挙がっており、訪れた方が大満足している様子がよく分かりました。

また、敷地が想像以上に広く、一周回るのに時間が掛かるため、余裕をもったスケジュールを組むのが良さそうです。

三溪園の料金・混雑しない日時について

入園料

大人(高校生以上) 700円(600円)
こども(小学生・中学生) 200円(100円)

※( )内は、団体料金(10名以上)

お得な回数券

大人(高校生以上) 1シート5枚綴り/3,000円
こども(小学生・中学生) 1シート5枚綴り/500円

年間パスポート

大人(高校生以上) 1枚2,500円
こども(小学生・中学生) 1枚700円

≪混雑情報≫
平日は比較的空いており、特に開園直後の9時~10時はおすすめ

三溪園の基本情報(アクセス・開館時間)

住所 〒231-0824
横浜市中区本牧三之谷58-1
連絡先 045-621-0634・5
アクセス 元町中華街駅からバスで15分、三溪園入口バス停下車徒歩5分
営業時間・休館日 9時~17時(入園は閉園の30分前まで)
≪休館日≫12月26日~31日
※2022年12月26日~28日は、施設整備のため臨時休園
駐車場 有料駐車場あり
※乗用車の駐車料金(最初の2時間500円、以降30分毎100円、当日最大1,000円)
公式URL https://www.sankeien.or.jp/

※最新の情報はホームページ等でご確認をお願いいたします。
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