【小川町への移住】住み心地はどう?暮らしの特徴・仕事・支援情報

この記事では、地方移住を検討している方に向けて「埼玉県小川町」をご紹介します。

小川町は、東武東上線の急行電車を利用して池袋まで72分と、東京へのアクセスが良好な町です。リモートワークをしたい方にとっては、町内にコワーキングスペースが整備されているのも嬉しいところ。

町には山々と清流のある美しい風景が広がっています。また歴史のおもかげ残るまち並みも魅力的。

小川町は、1970年代から有機農業が営まれてきた「有機農業の里」でもあります。町内はオーガニックが浸透し、サステナブルな価値観が根付いているので、そういった価値観に共感する方には特におすすめの移住先です。

そんな小川町について、暮らしの特徴や仕事・住まい探しなど、移住を検討するために役立つ情報をたっぷりとお届けします。

本日お話を伺った方
小川町移住サポートセンターの八田さん

小川町移住サポートセンター
移住相談員

八田 さと子さん

小川町の暮らし、3つの特徴

小川町の暮らしの特徴

地方移住を検討している方の中でも、特に次のような方には小川町がおすすめです。

  • 通勤やレジャーのため、東京へのアクセスの良いまちに移住したい
  • リモートワークを検討している
  • 豊かな自然に囲まれて暮らしたい
  • 歴史情緒のあるまち並みに心がひかれる。散策・まち歩きが好き
  • 食の安心・安全にこだわっている。農作物はなるべくオーガニックなものを口にしたい
  • サステナブルやSDGsなど、未来につながるライフスタイルに関心がある

なぜこのような方に小川町が向いているのか、その理由を踏まえつつ、小川町の暮らしの特徴を紹介していきます。

特徴1:東京まで70分!リモートワーク環境も良好

小川町駅

小川町は「東京から一番近いいなか」とも言われるまちです。

東武東上線の小川町駅から池袋駅までは、急行を利用すれば72分で到着します。自動車移動の場合でも、関越自動車道を利用して練馬まで約45分というアクセスの良さです。

この利便性から、都内への毎日の通勤も可能。リモートワークで週1~2回程度の通勤という方なら、より時間にゆとりのある生活ができるでしょう。

小川町には、通勤者に向けた下りTJライナーの座席指定券購入費の補助制度があり、また、リモートワーク希望の方を後押しする、コワーキングスペースも2ケ所設けられています。

詳細:小川町通勤者座席指定券購入費補助事業(TJライナー補助事業)

公式:コワーキングロビーNESTo
公式:UECHU(※施設内にコワーキングスペースあり)

東京からの移住を考えている方の中には、都内へ通勤を続け<生活の拠点は移しつつも、東京とつながり続けたい方>も、テレワークなどを利用して<今の仕事はそのままに、東京との距離をおきたい方>もいらっしゃるでしょう。

小川町は、そのどちらのライフスタイルを選ぶ方にも、おすすめと言える移住先なのです。

特徴2:自然と歴史に彩られたまち並み

栃本親水公園

小川町では「まちなかを歩いているとなんだかホッとする」「癒される気がする」という声も多く聞かれます。そしてその理由は、小川町の風景やまち並みにあるようです。

小川町は周囲を山々に囲まれ、中央には清流・槻川(つきがわ)が流れる、豊かな自然に恵まれています。まちではハイキングが盛んで、山を登りながら四季折々の眺めを楽しむ方も多数。

彼岸花の群生

一方で小川町は、槻川のきれいな水を利用した和紙づくり(小川和紙)や酒造が行われ、古くから宿場町として栄えてきた歴史もあります。

まちなかに古い蔵や建物が残る、その情緒ある雰囲気から「武蔵の小京都」とも呼ばれる小川町。散策が好きな方や、レトロで落ち着いたまち並みの中に暮らしたい方には、ピッタリと言える環境です。

小川町のまち並み

特徴3:サステナブルな価値観が浸透した「有機農業の里」

食の安全性や環境問題に気遣う人が増えてきた現代、化学肥料や農薬に依存せず自然の力を利用する、サステナブルな「有機農業」が注目を集めています。

小川町は、全国でも早い1970年代から有機農業が営まれてきた「有機農業の里」としても知られています。歴史が長いためまちでの認知度が高く、人々に広く受け入れられているところが特徴的です。

町内には有機農業を実践する農家が多く、その野菜を町内の直売所やスーパーで手軽に購入することが可能。また、レストランでも地元産の有機野菜が多く活用されています。

小川町では、サステナブルな食生活は特別なことではなく、ごく自然に実践することができるのです。

そのほか、町内では農家でなくても家庭菜園を楽しむ方や、有機農業に関する各種イベントも多く、“入り口”は多彩です。実際のところ、小川町への移住を希望する方の約8割が、就農や家庭菜園づくりを目的にされているそうです。

小川町の暮らしに関する情報

ここでは、移住を検討するうえで重要となる、小川町の暮らしに関してのさまざまなデータをお届けします。

人口 人口:27,891人
世帯数:13,126世帯
(2023年12月1日現在)
近隣都市 比企郡嵐山町、ときがわ町、大里郡寄居町、秩父郡東秩父村
公共交通 鉄道:JR八高線、東武東上線
路線バス:小川パークヒル線、みどりが丘循環線、熊谷駅小川町駅間路線、東秩父路線、ときがわ町路線
大都市へのアクセス 東京へ:電車で約70分
病院 診療所22、病院3、歯科16
学校 小学校5、中学校3、高校1

小川町は、中心部である小川町駅から徒歩10分圏内に大型スーパーやホームセンターがそろっています。

町の中にショッピングセンターはありませんが、衣料品店やドラッグストアなどもあるので、まずまず買い物のしやすい環境と言えるでしょう。

小川町移住サポートセンターの八田さん
八田さん

町内にショッピングモールがないのは、景観的にはメリットとも言えると思います。隣町の大型ショッピングモールまで車で30分程度なので、マイカーがあれば特に不便は感じませんよ。

交通面では、路線バスが5路線運行されていますが、1時間に1~3本のため、車があると生活する上ではより便利です。また、事前利用登録すれば、自宅、病院、スーパーなどの決められた乗降ポイント間を移動できる「小川町デマンドタクシー」も運行しています。

デマンドタクシー

有機農業をはじめ、全般的なサステナブル文化が根付いている小川町。町内には古い建物をリノベーションした施設などが数多くあります。

たとえば、コワーキングスペースも備えている「UECHU」は、閉校となった旧上野台中学校を利用した施設。

現在では人々が交流するさまざまなイベントが行われ、地域活動の場としても活用されています。

公式:UECHU(※施設内にコワーキングスペースあり)

「UECHU」外観

「UECHUカフェ」で食事をする人々
▲「UECHUカフェ」にはさまざまな飲食店が出店。もちろん、有機野菜も多く活用されている

小川町駅前の観光案内所「むすびめ」は、昭和初期創業の旧料亭を改修した建物です。地元建材をふんだんに使った木のぬくもりと、小川和紙による装飾が印象的です。

観光案内施設「MUSUBIME」の外観
▲観光案内施設「むすびめ」。外壁の鮮やかな青色は、小川の”川”にちなむ

【仕事】働き方の選択肢は豊富。就農・起業支援もあり

小川町では、いろいろな働き方の選択肢があります。池袋まで約70分というアクセスを活かし東京へ毎日通勤、あるいは週1~2回のみ通勤のテレワーク、また町内や近隣でのお仕事も多数見つかります。

2023年12月現在、大手求人情報サイトで小川町の正社員求人を検索すると、約450件がヒットしました。次に、この範囲を車で約30分(小川町から25kn圏内)に広げると、約50,000件と大幅に増加。

小川町では、仕事が見つからなくて困るということはなさそうです。

参考:正社員求人情報の一例(小川町内)
参考:正社員求人情報の一例(小川町から25km圏内)

そのほか、小川町では、起業や就農へのサポートも行っています。

小川町のサステナブルな価値観に魅せられ、「農業研修をしたい」「起業をして自分らしい働き方を探したい」とお考えの方は、各窓口へご相談をしてみてはいかがでしょうか。

農業についてのご相談 小川町環境農林課農林グループ
電話番号:0493-72-1221
商工業についてのご相談 小川町商工会
電話番号:0493-72-0280

【住まい】新婚世帯の新生活スタートを応援

2023年12月現在、大手住宅情報サイトで小川町の賃貸物件を検索すると、約60件がヒットしました。

参考:賃貸物件情報の一例

小川町では空き家バンクも整備されています。改修を行う場合も補助制度もあり、物件概要とあわせて記載されているので、チェックしてみてください。

参考:空き家バンク物件一覧

住まいに関してはそのほか、結婚して新生活をスタートする夫婦世帯へのサポートも用意されています。

結婚新生活支援事業補助金 小川町内で結婚生活をスタートする、夫婦ともに39歳以下の世帯(※条件あり)に対し住居費や引越費用など、新生活を始めるための費用の一部を助成

○補助額
1世帯あたり上限30万円(婚姻日における夫婦の年齢がいずれも29歳以下の場合は、上限60万円)

詳細:小川町「結婚新生活支援事業補助金」

【育児・教育】「自然保育」の園が人気

小川町は、子育て世帯の方にとって頼もしいサポート環境や教育体制が整ったまちです。一例として、人気の高い制度・取り組みをご紹介します。

~未就学

町内の子育て総合センター「ココット」では、妊娠期から子育て期まで切れ目のない支援を実施。また地域の子育て支援拠点として、交流スペースの開放や、子育て講座なども行っています。

子育てに関するさまざまな相談に、ワンストップで対応してもらえるところが嬉しいですね。

保育園の待機児童はゼロです。

町内の「小川保育園」や「小川っ子保育園」では、自然とのふれ合いを大切にした「自然保育」を実施しています。木の園舎の中、子ども達は裸足で過ごし、おにぎり遠足や川遊びなど、のびのびと活動。給食には地元産の有機野菜が用いられています。

この取り組みは子育て世帯の方からの注目度が高く、保育園入園を目的に小川町に移住される方もいらっしゃるそうです。

小学校~高校

学校教育では、小中学校で行う「おがわ学」が特徴的です。

もともとは県立小川高校の取り組みとして始まったおがわ学。生徒たちが学校の外へ出て、フィールドワークを行ったり、地域の方から地元の産業について学んだり、さらには、自分達で地域の課題を見つけてビジネスを考えたりと本格的です。

こういった活動は、実践的・体験的な学びの場になるとともに、子ども達の心に地元への理解・愛情を育むことにつながるでしょう。

小川町へ移住した人の体験談・感想

小川町へ移住した人の体験談

ここでは、実際に移住して小川町に暮らしている方の体験談や感想をご紹介します。

  • 小川町は始発駅なので、東京への通勤でも座っていけるところが嬉しい。読書をしたり、自分の時間にあてられる。
  • 山に囲まれていて緑が豊か。目に入る自然いっぱいの風景にほっとする。
  • 和紙の製造センターや酒蔵などのある町並みが美しく、まち歩きが楽しい。
  • 他の地域にはなかなかないサステナブルな文化が魅力。“循環のまち”と言えると思う。

利便性や豊かな自然など、魅力がいっぱいの小川町。

そしてやはり、ここならではのサステナブルな文化や有機農業への取り組みを高く評価する声が多く見つかりました。

小川町では、地元で育った方が一度他の地域へ出た後、まちの先進性に気が付いてUターン移住される例も多いそうですよ。

小川町への移住に向けた行動

小川町移住サポートセンターの外観

小川町では「小川町移住サポートセンター」にて、移住を検討している方へのさまざまな支援を行っています。

移住イベント・移住体験ツアー

小川町の魅力体験型ツアーで落ち葉を集める人々
▲町内の森の中を探検して生き物や植物を観察するなど、季節を感じて遊べるイベントも

小川町では、移住の下見をしつつまちの魅力を体験できる、さまざまなツアーイベントを開催しています。

イベントの情報は、移住サポートセンターの公式サイトで随時紹介。「子育ての情報が知りたい」「小川町の農や酒造りを体験したい」「先輩移住者と交流をしたい」など、希望に合ったイベントがきっと見つかるので、ぜひチェックしてみてください。

公式:最新情報|小川町移住サポートセンター

また、小川町の公式LINEアカウント「スモリバ」でも移住情報が配信されます。スモリバでは、イベント情報など幅広く小川町の情報を発信していますので、ぜひこの機会に友達登録をしてみてください。

詳細:LINE「小川町情報スモリバ」

屋外での移住セミナーの様子

小川町への移住に関するお問い合わせ

移住サポートセンターで相談をしている様子

担当窓口 小川町移住サポートセンター
住所 埼玉県比企郡小川町大字大塚1176番地5
電話番号 0493-81-5331
対応時間 火・水・木・金・土・日曜日 9:30 〜17:00(年末年始は休館)
公式サイト https://ogawa-iju.jp/