北海道中富良野町への移住!四季折々の美しい景色と充実した子育て環境

この記事では移住を考えている人に向けて、北海道中富良野町(なかふらのちょう)の特徴や仕事、住まいといった、暮らしに役立つ情報をご紹介します。

中富良野町は北海道のほぼ中央に位置し、富良野市まで車で約15分、旭川空港まで車で約45分のところにあります。

今回は、中富良野町企画課の筒井さんに、地域の魅力や暮らし、移住支援などについてお聞きしました。

本日お話を伺った方
中富良野町 定住促進係の筒井さん

中富良野町 企画課 定住促進係
係長

筒井 祐介さん

中富良野町の3つの魅力:自然・立地・ライフスタイル

北海道中富良野町暮らしの特徴

中富良野町は農業を中心としたまちで、お米やメロン、玉ねぎなど、多様な農作物を栽培しています。特にラベンダー畑は有名で、年間約110万人もの観光客が訪れる人気スポットです。

中富良野町のメロン
▲中富良野町のメロンはふるさと納税の返礼品としても高い人気を誇ります

このような魅力あふれる中富良野町での暮らしは、次のような方に特に適しています。

  • 美しい自然景観に囲まれたまちに住みたい
  • 交通アクセスの便利な場所に住みたい
  • ライフステージに応じて柔軟に暮らし方を変えたい

以下では、これらの方々に中富良野町が適している理由を、町の持つ3つの特徴から詳しく解説していきます。

特徴1:四季折々の美しい風景が彩る日常生活

中富良野町の北星山ラベンダー園
▲ラベンダー畑から一望できる十勝岳と中富良野町の街並み

中富良野町は四季折々の風景が美しく、日々の何気ない「いつもの景色」がとても魅力的なまちです。早朝に運が良ければ見られる雲海、夏の満天の星空、冬のパウダースノーやダイヤモンドダストなど、豊かな自然現象を楽しめます。寒暖の差が大きいことから、春夏秋冬がはっきりと区別される四季を体感できます。

特に6月から8月にかけての丘一面が紫に染まるラベンダー畑や、雄大な十勝岳の姿は、中富良野町ならではの絶景です。この素晴らしい風景を眺めながら穏やかな時間を過ごすと、ここに永住したいという気持ちが自然と湧いてくるでしょう。

中富良野町の北星山から見る雲海
▲北星山から望む雲海

冬の中富良野町
▲冬の十勝岳の雄大な姿

特徴2:北海道中央部の好立地と便利な交通アクセス

北海道の地図▲引用:なかふ移住パンフレット

中富良野町は北海道のほぼ中央に位置しているため、道内のどこへ行くにも交通の便が良いです。車で移動する場合、隣接する富良野市までは約15分、北海道の中心都市である札幌市内までは約3時間で到着できます。道外への移動の際は、車で約45分の距離にある旭川空港を利用するのが便利です。

さらに、自動車専用道路である高規格道路(※)の建設も進行中であり、今後はより一層アクセスが向上することが期待されています。
(※)「高速自動車国道」や「一般国道の自動車専用道路」のこと

特徴3:ライフステージに合わせて選べる多様な暮らし方

中富良野町でのサイクリング
▲9月には中富良野を周遊するサイクリングイベントも開催している

中富良野町は、それぞれのライフステージに応じたさまざまな暮らしができることも魅力のひとつです。

子育て期間は豊かな自然の中でのびのび子育てをし、子どもが大きくなってからは、自分の趣味や地元住民との交流を満喫したり、「商工観光みらい応援事業補助金」を利用してカフェを開業するなど、多様な暮らし方が可能です。

また、アウトドアが盛んなまちなので、登山、スキー・スノーボード、サイクリングやゴルフなどが楽しめます。移住後は、生涯楽しめるスポーツを見つけてみるのもよいでしょう。地域のスポーツサークルに参加することで、新たな交流の機会も生まれます。

中富良野町 定住促進係の筒井さん
筒井さん

中富良野町にはゴルフ場があります。私は家から5分でゴルフに行っています!

中富良野町の「NAKAFURANO BREWERY」
▲「NAKAFURANO BREWERY」では地元の水や農作物を原材料にしたクラフトビールを醸造している

中富良野町の暮らし:子育て・仕事・住まいの実態

ここからは、中富良野町の暮らしに関する情報をご紹介します。

気候 8月平均気温:20.8℃
1月平均気温:-8.3℃
※参考:気象庁
中富良野町には観測地点がないため、近隣の富良野のデータを掲載
人口 人口:約4,600人
世帯:約2,200戸
(令和5年9月時点)
病院

病院・クリニック:1院
歯科:2院
(令和5年10月時点)

学校 認定こども園:1園
小学校:4校
中学校:1校
(令和5年10月時点)
交通 【電車】
JR富良野線:西中駅、ラベンダー畑駅(臨時駅)、中富良野駅、鹿討駅

【バス】
中富良野町営バス
ふらのバス

【車】
富良野市まで約15分
旭川空港まで約45分
札幌市内まで約3時間
近隣都市 富良野市

中富良野町の市街地区には、スーパーマーケットが2件とコンビニエンスストアが3件あり、日常生活に必要な買い物は町内で済ませることができます。ただし、大型スーパーは市街地から離れた場所にあります。

農村地区は下水道が整備されていないので、生活排水の処理に注意が必要です。市街地区までの移動には自家用車があると便利です。冬季は道路状況が悪くなるため、宅配サービスを利用する住民も多いようです。

中富良野町に移住した際は、自治会への参加をおすすめします。自治会では春のお花見や夏のバーベキューなどの行事があり、地域の人々とのつながりを持ちやすくなります。これにより、新しい環境にも早く馴染むことができ、防災面でも地域の協力が得られやすくなります。

【子育て】自然に囲まれた環境と充実した支援制度

中富良野町の自主保育グループ「森のたね」
▲自主保育グループ「森のたね」では、園舎を持たずに自然の中で保育活動を行う。子どもたちは野外体験を通じて生きる力を育んでいる

中富良野町は自然豊かで子育てがしやすいまちです。大小さまざまな公園があり、夏には「スポーツセンター」のプールで水遊びを楽しめます。「なかふらのフラワーパーク」では広々とした芝生でフリスビーを楽しんだり、水遊びをしたりできます。

「中富良野町郷土館」には児童館が併設されており、放課後の子どもたちの人気の遊び場となっています。未就学児向けには、NPO法人が運営する「ふらりえ」がおすすめです。親子でのコミュニケーションの場として活用でき、ベビー服のリユースも行っています。

また、中富良野町では子育て世帯への経済的支援も充実しています。0〜18歳の子どもの医療費無償化や3歳未満児の保育料軽減などの制度があります。

さらに、ファミリーサポートセンター事業も実施しています。これは子どもの預かりや送迎を依頼したい人と子育て支援をしたい人をつなぐ有償ボランティアです。子育て支援を行う人は、センター指定の講習を受講した人に限定されています。

教育面では、認定子ども園で芋掘りなどの農業体験や小学生とのふれあいの機会が設けられています。また、小中学校は今後、義務教育学校に移行し、中富良野の特色を生かした教育が行われる予定です。地域学習として、町の文化財である雅楽やラベンダー栽培の見学など、郷土の歴史や文化を学ぶ機会が豊富にあるのが特徴です。

中富良野町の認定子ども園の芋掘り体験
▲認定子ども園の芋掘り体験

【仕事】観光・農業分野の担い手支援と多様な就業機会

大手求人情報サイトで中富良野町の求人を調べたところ、約50件ヒットしました(令和5年10月時点)。人気の観光地であるため、夏季には観光業に関わる求人が増える傾向にあります。
※求人情報の一例

車での通勤時間30分圏内である25km以内で検索すると、約1,000件ヒットしました(令和5年10月時点)。近隣地域も含めて調べると、希望の仕事が見つかりやすくなります。特に、隣接する富良野市へ通勤する人も多いようです。
※求人情報の一例

中富良野町にはコワーキング施設が2拠点あります。中富良野町でのテレワークを検討している人は、これらの施設を利用することで快適な環境で仕事ができるでしょう。
公式:ナカフライフ

中富良野町では、観光や農業の担い手を目指す人向けに補助金が支給されます。また、商工業・観光業に関わる補助金も用意されていますので、該当する人は積極的に活用しましょう。

産業担い手サポート事業補助金 対象となる人に下記を補助
  • 研修支援助成事業:単身者月額5万円、既婚者月額10万円(上限2年)
  • 家賃支援事業:月額経費の50%または2万円のいずれか低い額に賃貸月数を乗じた額(上限2万円)
  • 新規就業支援事業:対象経費の50%または200万円のいずれか低い額(3年間) など
商工観光みらい応援事業補助金 対象事業費の50%・最大100万円を補助

公式:中富良野町「産業担い手サポート事業補助金について」
公式:中富良野町「【事業者の皆様へ】商工観光みらい応援事業補助金(令和5年度北海道実施補助金への上乗せ支援)について」

【住まい】公営住宅や持ち家支援で叶える中富良野町での生活

移住者の住まいの選択肢としては民間の賃貸物件、公営住宅、戸建(新築・中古購入)があります。大手住まい情報サイトで中富良野町の賃貸物件を調べたところ、物件数が少ないことがわかりました。賃貸物件だけでなく宅地も需要が高く、出てもすぐに売れてしまうため、町では今後宅地造成を進める予定とのことです。

なお、大手住まい情報サイトに掲載されていない物件もあるため、地元の不動産業者にも直接問い合わせてみることをおすすめします。
参考:(有)富良野不動産

子育て世帯や戸建の新築、中古住宅の購入には様々な補助金制度があります。該当する方は以下の制度を利用することで、住居費の負担を軽減できる可能性があります。

子育て世代等応援定住促進事業補助金 高校生以下の子どもを扶養している子育て世帯に家賃補助最大15,000円/月、入居時補助最大50,000円を支給
新築住宅新定住応援促進事業 新築住宅を取得した人に100万円を支給
※北方型住宅2020の基準を満たしている場合は100万円を追加
住宅リフォーム促進事業補助金 リフォームに要した費用のうち補助対象事業費の30%・最大50万円を補助
※子育て世帯、若者夫婦世帯や中古住宅をリフォームした場合は10万円を追加

公式:中富良野町「子育て世帯の賃貸住宅家賃等を補助~子育て世代等応援定住促進事業補助金」
公式:中富良野町「新築住宅取得を補助~新築住宅新定住応援促進事業」
公式:中富良野町「住宅リフォーム促進事業補助制度」

また、中富良野町では空き家バンク制度も利用可能です。中古物件をお探しの方は、こちらもチェックしてみることをおすすめします。
公式:中富良野町「空き家バンク制度~中富良野町の空き家・空き地をお知らせします」

さらに、中富良野町では北海道と協働で、一定の条件を満たす移住者に対して移住支援金を支給しています。

中富良野町移住支援金 東京圏から中富良野町に就業、起業、テレワークで移住した人のうち対象要件を満たす人に単身での移住に60万円、世帯での移住に100万円を支給

公式:中富良野町「UIJターン新規就業支援事業(移住支援金について)」

中富良野町移住者の声:実際の暮らしと感じた魅力

北海道中富良野町移住者の声

次に、中富良野町に移住した方々の感想をご紹介します。

  • まちの規模と人々との距離感がちょうどよい
  • 冬は自然の厳しさを感じることもあるが、家族で過ごす時間が増えたことが移住してよかった点
  • 育児の相談ができる場所があり、母親が孤立しにくく子育てしやすい環境
  • 町による除雪作業が充実しており、冬は予想以上に快適だった
  • 地元の人々が温かく迎えてくれる

中富良野町への移住サポート:相談窓口と支援制度ガイド

中富良野町のワークショップ
▲地元住民と移住者が共に参加し、まちづくりのワークショップを開催

中富良野町では、観光協会主催の体験カタログギフト「ここのこと。」を購入することで、約30種類の体験メニューから好きなものを選んで利用できます。地元住民との交流や就農・就労体験など、移住を検討する方にぴったりのメニューが豊富に用意されています。移住の下見にも最適ですので、ぜひ活用してみてください。
公式:ここのこと。

さらに、町では今後ワーケーションやモニターツアーの開催も予定しているそうです。

中富良野町の移住パンフレットも、移住に関する情報収集に役立ちます。パンフレットはこちらからご覧いただけます(PDFファイルが開きます)。

中富良野町 定住促進係の筒井さん
筒井さん

中富良野町はまだまだ発展の余地のあるまちです。一緒にまちづくりに参加してくださる方、新たな魅力を発見してくださる方を歓迎します。ぜひ一度お越しください。

中富良野町移住相談:問い合わせ先と公式情報源

移住相談窓口 中富良野町 企画課 定住促進係
住所 〒071-0795
北海道空知郡中富良野町本町9番1号
電話 0167-44-2120(移住定住ワンストップ窓口)
公式サイト 北海道中富良野町