宮城県川崎町移住のすすめ:充実の子育て支援と便利な立地が魅力

この記事では移住を考えている人に向けて、宮城県川崎町(かわさきまち)の特徴や仕事、住まいといった、暮らしに役立つ情報をご紹介します。

宮城県川崎町は宮城県の南西部、蔵王連峰の麓に位置し、仙台市と山形市の中間にあるまちです。
※「宮城県川崎町」によく似た名前の自治体に「福岡県川崎町」「神奈川県川崎市」があります。今回紹介するのは「宮城県川崎町」です。

今回は、川崎町役場 地域振興課企画係の担当の方に、地域の魅力や暮らし、移住支援などについてお聞きしました。

本日お話を伺った方
男性スタッフのアイコン

川崎町役場 地域振興課企画係

担当者さん

川崎町の魅力:移住前に知っておきたい3つの特徴

宮城県川崎町暮らしの特徴

川崎町は、仙台から車で30分という立地でありながら、蔵王国定公園や多くの一級河川や釜房湖などがあり、自然豊かなまちです。また、温泉郷やスキー場などの観光地もあり、年間約100万人近くの観光客が訪れています。

そんな川崎町での暮らしは、次のような方に適しています。

  • 子育てによい環境に住みたい
  • 豊かな自然に囲まれたい
  • 便利な暮らしも捨てがたい

上記のような方に適している理由を、川崎町に見られる3つの特徴から解説します。

特徴1:充実した子育て・教育環境と手厚い支援制度

川崎町のこども園運動会でかけっこをする園児
▲こども園の運動会でかけっこをする園児

川崎町では、子育てや教育の環境が充実しています。県内公立では初となる「幼保一体型こども園」を開園し待機児童をゼロとしました。また、子育て世帯の交流や相談の場である「子育て支援センター」や、子どもも大人も楽しめる自然体験や安全指導プログラムを行う「総合型スポーツクラブ運動笑楽校」が、子どもの成長を促してくれます。

補助金制度も手厚く、子育て世帯を経済的にも支えてくれます。ここでは、制度の一部をご紹介します。

健やか誕生祝い金 第1子、第2子(現金と商品券で合計10万円)、第3子以降(現金30万円)を支給
乳幼児応援助成券支給 満1歳児に5,000円×24枚(12万円分)を支給
こども園利用料の助成 第2子は半額(給食費込み)、第3子以降は無料。3歳以上は無料(給食費は別途)
子どもの医療費助成 0〜18歳にかかる医療費を助成
セントメリースキー場利用料無料 町内在住の小・中学生と未就学児は、リフト乗車やスキー用具(ウエアを除く)のレンタルが無料

また、小・中学校では、水に親しんでもらいながら水の怖さも知ってもらう取り組みとして「水辺の安全教室」が開催されています。ペットボトルを使用した浮き方の練習やカヌー体験、着衣泳法など、緊急時に役立つ内容となっています。水が豊かな川崎町らしいプログラムですね。

川崎町の水辺の安全教室
▲命を守る学習「水辺の安全教室」

特徴2:豊かな自然と美味しい水、季節を通じて楽しめるレジャー

川崎町のセントメリースキー場ゲレンデ
▲セントメリースキー場。コースが山形自動車道と立体交差するほど隣接している

蔵王連峰の麓にある川崎町は、まちの8割が森林となっており、豊かな自然を満喫できます。そのためなのか、水が美味しいと評判です。

長い時間をかけて自然のろ過フィルターを通過した水は、川崎町の醸造蔵がつくる「伯楽星(はくらくせい)」という有名な日本酒にも使われています。「究極の食中酒」をコンセプトに、食を引き立てる名脇役を目指したお酒とのことですから、美味しい食事と一緒に楽しみたいですね。

川崎町では、きれいな水と空気を活かして、美味しいお米が作られています。また、そばの栽培も盛んです。これも水が美味しいからこそかもしれませんね。

{川崎町のそば畑
▲そば畑。川崎そばは、甘みがあり風味もよい。温泉帰りに蕎麦屋に行く人もいるとか

男性スタッフのアイコン
担当者さん

空き家バンクを利用して移住した人には川崎町産米が贈呈されますので、ぜひご賞味ください。

川崎町では、山形自動車道の笹谷I.C.(ささやインターチェンジ)を降りてすぐの場所に、セントメリースキー場があります。ここは、夏季はサマーゲレンデとして営業を行なっています。サマーゲレンデとしては東北最大級で、全国的に見ても本格的な滑走コースです。

また、川崎町には、歴代仙台藩主の御殿湯である青根温泉・「胃腸の湯」として有名な峩々温泉(ががおんせん)があります。スキーを思い切り楽しんだ後は、温泉でゆっくり温まってははいかがでしょうか。

川崎町の青根温泉の内湯
▲青根温泉(湯元 不忘閣)。伊達政宗公が訪れた際、「この地忘れまじ」という思いで”不忘”と名付けたといわれている

特徴3:仙台市や山形市へ好アクセス、便利な立地条件

山形自動車道

川崎から仙台へのアクセス図
引用:川崎町「交通アクセス」

大都市へのアクセスが良好なことも、川崎町の大きな特徴のひとつです。東北随一の大都市である仙台市まで車で約30分、山形市まで車で約40分ですから、車があればたいへん便利なまちです。

仙台まで約30分 国道286号を使用
山形まで約40分 「宮城川崎I.C.」から山形自動車道
電車
東京まで約2時間50分 仙台駅までバス「秋保・川崎 仙台西部ライナー(川崎町⇔仙台駅)」を利用(約1時間20分)。仙台駅から東北新幹線(約1時間30分)

川崎町での生活:移住後の暮らしに役立つ具体的情報

ここからは、川崎町の暮らしに関する情報をご紹介します。

気候 川崎町に観測地点がないため、近隣の蔵王のデータを掲載
8月平均気温23.8℃
1月平均気温0.6℃
※参考:気象庁
人口 人口約8,200人
世帯:約3,400戸
(令和5年2月28日現在)
病院 病院・クリニック:4件
歯科:2件
学校 こども園:1園
幼稚園:1園
小学校:3校
中学校:2校
高等学校:1校
交通 【鉄道】
なし。路線バスでJR東北本線大河原駅や東北新幹線仙台駅に行くことが可能

【路線バス】
宮城交通
ミヤコーバス
タケヤ交通
かわさき町民バス(コミュニティバス)

【車】
仙台市まで約30分、山形市まで約40分
近隣都市 仙台市、山形市

川崎町には電車がないので、車があった方が便利です。町内にはスーパーマーケットとドラッグストアが1店舗ずつあり、ホームセンターや八百屋もありますので、日常生活は町内で完結できます。映画館や大型施設でのショッピングなどは、車で30〜40分の山形市や仙台市に行くようです。

気候については、夏は関東と比較して涼しく過ごしやすいです。冬の積雪量は最大20cm程度で、雪で身動きが取れなくなることはほとんどありません。

川崎町の支倉常長まつり
▲支倉常長まつりの渡航をイメージしたパレード

川崎町のレイクサイドマラソン
▲レイクサイドマラソンは小学1年から参加できる。コスプレ参加もOK

川崎町では大きなイベントが3つあります。まず6月に開催される「支倉常長まつり」です。支倉常長公の偉大さと、故郷「かわさき」にまつわる歴史を後世に語り継ぐもので、渡航をイメージしたパレードや町内伝統芸能団体による演目など、盛りだくさんの内容となっています。

2つめは10月開催の「レイクサイドマラソン」です。1.2kmの軽いものから、釜房湖の周囲をめぐるハーフマラソンまで多種目の大会となっています。ちょっと変わった種目は「2人駅伝」で、2人きりの駅伝方式でハーフマラソンを走ります。家族や友人と一緒に参加してみてはいかがでしょうか。

3つめの、4月に開催される「ARABAKI ROCK FEST.」は、2001年から毎年開催されているロックフェスティバルです。ARABAKIとは「荒吐族(あらばきぞく)」のことで、東北において勢力を伸ばした部族だといわれています。もっとも有名な人物であるアテルイは、テレビドラマ化もされました。

川崎町の荒牧ロックフェスティバル
▲ARABAKI ROCK FEST.。有名アーティストが多数参加する

【子育て】家族で楽しめる「みちのく杜の湖畔公園」と充実の遊び場

川崎町のみちのく杜の湖畔公園
▲みちのく杜の湖畔公園

川崎町での子供の遊び場については、東北唯一の国営公園「みちのく杜の湖畔公園」がおすすめです。広大な園内は、季節の草花を眺められるだけではありません。ふわふわしたドーム状の上を飛び跳ねて遊ぶ「ジャンピングドーナッツ」や足漕ぎカート、恐竜の形をしたボート、キャンプ場など、子どもが楽しめるアクティビティがたくさんあります。

もうひとつのおすすめがオートキャンプ場「るぽぽの森」です。宿泊施設付きなので、日中はキャンプ場でバーベキューなどを楽しみ、夜は宿泊施設でゆったり過ごすという利用もよさそうです。

【仕事】地元企業と近隣都市へのアクセスで広がる就業機会

大手求人情報サイトで川崎町の求人を調べたところ、約200件ヒットしました。町内で就業する場合は、製造業、精密部品、食品製造工場、工業系、サービス業が多いようです。(2023年4月現在)
※求人情報の一例

川崎町からは、仙台市や山形市も十分通勤圏内なので、仕事の選択肢は幅広いでしょう。

【住まい】空き家バンク活用と充実の住宅支援制度

大手住まい情報サイトで川崎町の賃貸物件を調べましたが、とても少ないようです。

川崎町では空き家バンクが活用でき、売却と賃貸の両方が探せます。修繕のいらない物件が人気ですが、DIYの得意な人は自分で手直しすることもあるとか。修繕が必要な場合は補助金がありますので、DIYの苦手な人も安心してください。空き家バンクを利用して移住した人は、次の各種補助が受けられます。

住宅修繕改修補助金 住宅の修繕改修に要した経費の2分の1(最大15万円)
クリーニング補助金 クリーニングに要した経費の2分の1(最大10万円)
引っ越し補助金 引っ越しに要した経費の2分の1(最大10万円)
住宅取得補助金【子育て世代のみ】 住宅の取得に要した経費の2分の1(最大50万円)
住宅家賃補助金【子育て世代のみ】 最大1万円/月×36か月(月額家賃から3万円を控除した額)
川崎町産米贈呈 川崎町産米「ひとめぼれ」30kg×3年間

また、新築分譲の購入を検討している人は「定住促進事業補助金」を活用してください。川崎町内建築業者による住宅建築の場合は最大60万円、川崎町内産木材を一定量以上使用した住宅建築の場合は最大40万円が助成されます。

公式:川崎町「空き家バンク・宅地分譲」

川崎町移住者の体験談:実際の暮らしと感想

宮城県川崎町移住者の声

次に、川崎町に移住した方の感想をご紹介します。

  • 便利さと自然環境のバランスがいい
  • ご近所でお裾分けをしたりして、気持ちのよい関わりができている
  • お試し移住施設に泊まってまちの様子を確かめてから移住したので、移住後のギャップがなかった
  • 蔵王連峰の麓にあるため、移住当初は「蔵王おろし」など風が強いことが気になったが、生活していくうちに慣れた
  • 雪は降るが、除雪車が入るので問題ない

便利さや地域の人々との関わりに満足している人が多いようです。あまり雪の降らない地域から移住する場合は、冬季の環境について移住前に確認した方がよいですね。

川崎町への移住サポート:活用したい窓口と支援制度

川崎町のみやぎ川崎コワーキングビレッジ「SPRING」
▲みやぎ川崎コワーキングビレッジ「SPRING」。公式サイトでは、おためし移住ツアーの案内もある

川崎町への移住を考えたら、まずは情報収集から始めましょう。みやぎ川崎コワーキングビレッジ「SPRING」の公式サイトには移住や起業支援、地域おこしの協力隊の募集に関する情報などが掲載されています。

公式:みやぎ川崎「SPRING」

みやぎ川崎コワーキングビレッジ「SPRING」は、移住定住支援や起業支援を実施する地方創生拠点です。移住定住サポートセンターと創業相談窓口が設置されているので、積極的に活用しましょう。コワーキングスペースやミーティングルーム、ワークショップルームもあるので、移住後も何かと便利な場所になりそうですね。

情報収集が済んだら、次はいよいよ下見です。できれば過ごしやすい春や夏に1回、雪の降る冬に1回下見に行くと、移住後のギャップが少なくてすむでしょう。

川崎町には、お試し移住施設兼お試しサテライトオフィス「ENGAWA(エンガワ)」があります。利用期間は1日(日帰り)~9泊10日。利用料は無料です。「人の縁が輪のように広まる川崎の家」をコンセプトに、既存の空き家を改修した施設ですので、空き家改修の参考にもなりそうです。

公式:お試し移住施設「ENGAWA(エンガワ)」

{川崎町のお試し移住施設兼お試しサテライトオフィス「ENGAWA」の内装
▲お試し移住施設兼お試しサテライトオフィス「ENGAWA」。大広間には大きなホワイトボードがあり、オフィスとしても利用できる

お試し移住施設兼お試しサテライトオフィス「ENGAWA」の家庭菜園
▲「ENGAWA」の家庭菜園では野菜を収穫できる

川崎町移住相談窓口:お問い合わせ先と利用方法

移住相談窓口 みやぎ川崎コワーキングビレッジ「SPRING」移住定住サポートセンター
住所 〒989-1503
宮城県柴田郡川崎町大字川内字北川原山238番地7
電話  0224-51-8789
公式サイト みやぎ川崎「SPRING」