日置市移住完全ガイド:自然・文化・利便性が揃う理想の暮らし
この記事では、地方移住を検討している方に向けて「鹿児島県日置市(ひおきし)」での暮らしや移住情報をご紹介します。
鹿児島県の中央部に位置する日置市は、豊かな自然がありながらも交通・ショッピング・医療の利便性に優れた"ちょうどいい田舎まち"です。市内には各種施設が充実しているだけでなく、県都・鹿児島市へも電車や車で20~30分ほどで行けるロケーションにあります。「田舎暮らしに憧れているけれど、不便な生活はちょっと…」とお考えの方にぴったりの環境といえるでしょう。
また、東シナ海に面していることからマリンスポーツが盛んで、サーフィンを手軽に満喫できる環境を気に入って移住を決める方も少なくありません。さらに子育て・教育環境にも日置市ならではの魅力があり、子育て世帯からも大きな注目を集めています。
今回は日置市地域づくり課にお勤めの重水さんにお話を伺いながら、日置市での暮らし・仕事・住居・支援内容などを詳しくご紹介します。地方移住をお考えの方は、ぜひ参考にしてみてください。
日置市の暮らしの魅力:移住前に知っておきたい4つの特徴
JR鹿児島本線や南九州西回り自動車道で鹿児島市と結ばれており、鹿児島市のベッドタウンとして発展を続ける日置市。薩摩焼の産地として知られる「陶芸のまち」であり、流鏑馬や妙円寺詣りなどの伝統行事が今も続く、歴史と文化の香り豊かな魅力的なエリアです。
日置市の主な特徴は以下の通りです。
それでは、これらの魅力について詳しく見ていきましょう。
特徴1:東シナ海を活かしたマリンアクティビティが充実
日置市は東シナ海に面しており、サーフィンやカヤック、SUPなどのマリンスポーツを手軽に楽しむことができます。
また、市の西部には日本三大砂丘のひとつと称される「吹上浜」があり、キス・アジ・コノシロなどの海釣りや、ナミノコ貝・アサリといった潮干狩りを楽しめることも大きな魅力です。吹上浜はウミガメの産卵場所としても有名で、例年6~7月にかけて約50頭のアカウミガメが上陸します。
吹上浜には「江口浜」と呼ばれる大人気のサーフポイントがあり、県内外から多くのサーファーが訪れます。この江口浜でのサーフィンを目当てに移住される方も多くいらっしゃいます。
▲江口浜は、良い波・良い風に恵まれたウインドサーフィンゲレンデとして有名です
特徴2:鹿児島市まで約30分!便利な立地と充実した交通網
日置市は豊かな自然に恵まれながらも交通網が充実しており、利便性の高い暮らしが実現できることも大きな魅力です。
市内にはJRの駅が3駅あるほか、国道3号や270号といった主要道路も整備されています。県庁所在地である鹿児島市へは車で約30分、JRなら約20分と好アクセスです。さらに、鹿児島空港も車で40分ほどの距離にあり、県内外を問わず移動の利便性が高く保たれています。
鹿児島市には多様なジャンルの施設が揃っているため、日置市から手軽にアクセスできることは非常に大きなメリットです。また、空港も近いので、県外への出張が多い方や旅行が趣味の方にも適したまちだと言えるでしょう。
特徴3:島津氏ゆかりの地で歴史と伝統文化を体感
日置市は戦国時代の薩摩・島津氏ゆかりの地であり、町内にはその歴史や伝統が色濃く残っています。
特に注目すべきは、関ヶ原の戦いでの敵中突破で知られる島津義弘公の遺徳をしのぶ伝統行事「妙円寺詣り」です。甲冑姿の武者行列が大きな見どころとなっており、「赤穂義臣伝輪読会」「曽我どんの傘焼き」と並んで鹿児島三大行事の一つに数えられています。
▲毎年10月第4週の土日に行われる「妙円寺詣り」。江戸時代から続く伝統的な行事です
公式:妙円寺詣り
さらに、島津久義公が田布施の二階堂氏を攻略した際に考案されたとされる「伊作太鼓踊り」や、島津忠良公の戦勝祈願に由来する「大汝牟遅神社の流鏑馬」なども行われており、これらの行事を通じて地域の豊かな歴史や伝統を体験できます。
日置市には他にも、豊作を願う田植え祭り「せっぺとべ」や、薩摩焼最大の産地美山地区で開催される作り手・作家のイベント「美山クラフトウィーク」など、多彩な地域のお祭りやイベントがあります。年間を通じて楽しみが豊富で、これらの行事を通じて地元の方々との交流を深められます。
▲「せっぺどべ」は"精一杯跳べ"の意味があり、若者たちが田んぼの中で円陣を組んで酒を飲み、唄を歌いながら飛び跳ねて1年間の豊作を祈願します。
特徴4:充実の子育て支援と独自の郷土教育
日置市には手厚い子育て支援が整備されており、ゆとりを持って育児できる点もおすすめポイントです。具体的な支援内容については以下をご確認ください。
ひおきっこ出産・子育て応援事業 | 妊娠届出時に5万円、出生届出時に5万円の応援金を支給 |
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子ども医療費助成 | 中学3年生までの子どもの医療費を全額助成(例外あり) |
日置市子育て短期支援事業 | 親の病気や仕事等で育児ができない場合、日置市所定の預かり先にて子どもを預かってもらえる制度(条件に応じて無料または有料) など |
公式:日置市「子育て」
子どもの教育面においては、日置市の全小・中・義務教育学校にて「ひおきふるさと教育(通称・ひおき学)」が行われている点が大きな特徴です。まちが開発した独自の教材をもとに、地域の伝統文化や歴史、偉人、自然、産業に関して知識を深められます。
「日新公いろは歌」もひおきふるさと教育のひとつです。関ヶ原の合戦で活躍した島津義弘の祖父である島津忠良(日新公)によって作られた47首の歌で、市内では毎年かるた大会が行われて大変盛り上がります。
▲かるた大会には市内のさまざまな小学校から代表者が集まり、接戦を繰り広げます
日置市での生活:気候・施設・交通など暮らしの基本情報
続いては、気候や病院、学校、交通など、日置市での暮らしに関連するお役立ち情報をまとめました。
気候 | 1月:平均気温8.7℃ 8月:平均気温28.8℃ ※参考:気象庁ホームページ(日置市内に観測地点がないため、近隣の鹿児島市のデータを参照) |
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人口 | 約46,000人(2024年2月時点) |
病院・クリニック | 約86院 |
学校 | 保育施設:21園 小学校:14校 中学校:5校 義務教育学校:1校 高校:4校 |
名所・観光 | 吹上浜、正円池、城山公園、妙円寺中央公園、美山陶遊館など |
行事 ・イベント |
妙円寺詣り、伊作太鼓踊、美山クラフトウィーク、大汝牟遅神社の流鏑馬など |
交通 | 【鉄道】 JR鹿児島本線「湯之元駅」「東市来駅」「伊集院駅」 【バス】 鹿児島交通 高速バス 日置市コミュニティバス 【道路】 E3A南九州西回り自動車道(南九州自動車道) 国道3号 国道270号 鹿児島県道20号鹿児島加世田線 鹿児島県道22号谷山伊作線 鹿児島県道24号鹿児島東市来線 鹿児島県道35号永吉入佐鹿児島線 鹿児島県道37号伊集院日吉線 鹿児島県道40号伊集院蒲生溝辺線 など |
近隣都市 | 鹿児島市 薩摩川内市 いちき串木野市 南さつま市 |
日置市にはスーパーやドラッグストア、ホームセンター、コンビニ、商店街などが多く、食品や日用品のお買い物に困ることはありません。大型商業施設や娯楽施設が豊富に揃う鹿児島市へも気軽にアクセスできるため、充実した休日を過ごせるでしょう。
駅周辺に住む場合は車がなくても生活に支障はありません。ただし、駅から離れた場所に住まいを設ける場合はマイカーがないと不便に感じる可能性が高いでしょう。
仕事情報:日置市内と鹿児島市を含めた豊富な求人
大手の求人サイトで日置市における「正社員の求人数」を検索すると、約1,200件が該当します。車で30分圏内のエリアまで範囲を広げると約24,000件の求人がヒットするため、市外も含めて幅広く探すことをおすすめします。
参考:求人情報の一例(日置市内)
参考:求人情報の一例(日置市から25km圏内)
日置市は鹿児島市へのアクセスが良好なため、鹿児島市も含めて求人を探す方が多いです。
日置市における世帯年収の相場は約391万円です。この数字を参考にしながら、日置市での生活に必要な年収を考慮して仕事探しを行うとよいでしょう。
住まい情報:多様な物件と移住者向け住宅支援制度
大手の不動産サイトにて日置市の物件情報を検索してみると、賃貸の家賃相場は1K・1LDK・2DK・3DKで5万円程度です。また、売買物件においては下は300万円、上は6,000万円程度と幅広い価格帯となっており、予算に合わせた物件選びがしやすい印象です。
参考:日置市における賃貸物件情報の一例
参考:日置市における売買物件情報の一例
日置市では空き家バンク物件を多数公開しているため、住まい探しの際はそちらもあわせてチェックしてみてください。売却がメインですが、なかには賃貸可能な物件もちらほらありますよ。
公式:日置市空き家バンク物件
なお、日置市では下記の住宅支援を行っており、条件が合えば補助金を受け取ることができます。こちらも確認のうえ、移住時にお役立てください。
空き家改修事業費補助金 | 事前に「空き家活用計画承認申請書」を提出して承認を受けた空き家リフォームを対象に補助金を支給(上限あり) |
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過疎地域移住定住促進事業費補助金 | 日置市過疎地域(指定された地区)に転入して物件購入・リフォーム等15万円以上の費用負担をした家庭を対象に補助金を交付 |
公式:空き家改修事業費補助金
公式:過疎地域移住定住促進事業費補助金
日置市移住者の声:自然と利便性のバランスが魅力
ここでは、実際に日置市へ移住した方の体験談をご紹介します。
- 自然豊かでありながら生活の利便性が高く、どこへ行くにも非常に便利です。商業施設や病院も多く、都会過ぎず田舎過ぎずちょうどよい暮らしが叶います。
- 大学進学時に市外へ出ましたが、結婚して子どもが生まれ、マイホームを設けるタイミングでこのまちへ戻ってきました。ここでは地域の歴史や伝統文化を学校教育に活かす取り組みが行われており、自然と郷土愛が育まれる環境をとても気に入っています。
- 日置市は地域全体で子育てしているようなアットホームなまちです。市内の子どもは本当によく挨拶をするので、わが子も刺激を受けて自然に挨拶ができるようになりました。
移住者の方々からは、自然と歴史にあふれながらも利便性に優れている点が高く評価されています。また、地域のアットホームな雰囲気や子育てしやすい環境に惹かれて移住を決める方も多いようです。日置市は、都会と田舎のバランスが取れた暮らしやすいまちとして、多くの方に選ばれています。
日置市への移住ステップ:お試し住宅体験から相談窓口まで
日置市にはお試し住宅の「カメハウス」があるため、移住を検討している方はぜひ利用してみるとよいでしょう。「ひおきカメカメ団 住んでみ隊」に入団すると、最大31日間「カメハウス」での滞在を1泊3,000円で楽しめます。入団費用は不要です。
▲5か所あるカメハウスのひとつである「ゆのもと」
実際に生活することで、日置市の雰囲気や暮らしの利便性、地域の方の人柄などを直接体験できます。これにより、移住後の暮らしをより具体的にイメージできるようになります。
日置市の魅力を発信するメディア「ひおきと」をご覧いただくと、日置市の"いま"を手軽に体感していただけます。地域の方々が投稿する楽しいブログが満載なので、ぜひチェックしてみてください。
公式:ひおきと
日置市移住相談窓口:地域づくり課の連絡先
担当課 | 日置市地域づくり課 |
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住所 | 〒899-2592 鹿児島県日置市伊集院町郡一丁目100番地 |
電話番号 | 099-248-9408 |
対応時間 | 平日8:30~17:15 |
公式サイト | ▼日置市公式サイト https://www.city.hioki.kagoshima.jp/ ▼日置市移住定住ページ https://www.city.hioki.kagoshima.jp/kouho/ijuteju/index.html |