【越前町への移住】魅力はどんなところ?暮らしの特徴・仕事・育児支援

この記事では、地方移住を検討している方に向けて「福井県越前町」をご紹介します。

越前町は丹生山地と日本海に面し、豊かな自然と海に沈む夕日が印象的なまち。特に、越前岬に夕日が沈む風景は「日本の夕陽百選」に選ばれているほどの美しさです

また、陶芸の里としての歴史が古く、手仕事やものづくりをする方に興味を持たれることが多いという一面もあります。

各種支援の中でも特に住宅支援が充実し、新築したい方も賃貸したい方も、住まいの心配が少なく移住を決意しやすいところも魅力的ですよ。

そんな越前町の暮らしの特徴や、実際に移住した方の体験談など、移住に役立つ情報をお届けしていきます。

越前町定住促進課の左近さん

越前町の暮らしの特徴3つ

越前町の暮らしの特徴

移住を検討している方の中でも、特に次のような方には越前町がおすすめです。

  • 海のそばの、自然豊かな環境で暮らしたい
  • 温泉が好き
  • 陶芸など「手仕事」「ものづくり」の仕事に就いている・興味がある
  • 住宅関連の支援が充実した自治体を探している

どうしてこのような方に越前町がおすすめなのか、町の特徴を交えながらご説明していきます。

特徴1:見る人の心を魅了する、海と夕日の絶景

上空から見た越前海岸

越前町は、広大な日本海と緑あふれる丹生山地に囲まれた、自然豊かなまちです。

越前海岸には、海水浴をはじめとして、ダイビングや釣りなどたくさんの楽しみ方があります。海岸沿いを車やバイク、自転車で走るのも最高の気持ちよさ。断崖が続くその雄々しい海岸美に魅了されますよ。

そんな越前海岸の中でもナンバーワンの景勝地といわれるのが「越前岬」です。海の中に垣間見える岩々と高さ130mもの断崖、そしてそこに打ち寄せる荒々しい波が、ダイナミックな景観をつくりあげます。この岬に夕日が沈む風景は「日本の夕陽百選」にも選ばれていて、その美しさはまさに絶景

海岸沿いには温泉施設もあり、「温泉に入りながら日本海を一望する」という贅沢も叶いますよ!

露天風呂の向こうに日本海
▲「道の駅越前」内にある露天風呂「漁火」は21時まで営業。昼・夜それぞれの日本海の表情が楽しめる

さらに、岬の頂上部一帯は日本水仙の三大群生地のひとつとしても知られ、12~1月にかけては、海をバックに咲き誇る白い可憐な花を眺めることもできます。

越前町は、思わず写真を撮りたくなるような、人に見せたくなるような、心にしみ入る風景に出会えるまちなんです

特徴2:焼き物の伝統が息づく、ものづくりのまち

ろくろを回して焼き物をつくっている手元

越前町は、2005年に4つの町村が合併して誕生したまちです。その4町村のうちの1つ「宮崎村」は、日本六古窯(古くから続く全国6か所の焼き物の産地)のひとつに数えられる伝統工芸「越前焼」のふるさととして知られます。

越前焼は、越前の土の特徴を生かし、釉薬を使わずに焼かれているのが特徴です。素朴であたたかみのある風合いを伝統としつつ、近年は若手作家による新たな作風も試みられています。町内の「福井県陶芸館」には陶芸体験教室や資料館などが設けられており、越前焼の世界を気軽に楽しむことができますよ。

「福井県陶芸館」公式サイト

そんな背景をもつ越前町は、「土」の香りがただようような、そしてどこかクリエイティブな空気を感じさせるまちです。ゆったりと穏やかな時間の流れも相まって、陶芸をはじめとする「ものづくり」に携わる方と特に相性がいいようですね。

地方移住を検討中で「自然に囲まれていて感覚が研ぎ澄まされるような、ものづくりに集中できる環境」をお探しの方は、ぜひ越前町を検討してみてください

特徴3:住宅物件が豊富、支援も充実

越前町 住宅物件▲移住者向け町営住宅は2K~3DKの間取り。駐車場1台分も無料で利用できる

越前町には、住宅関連の補助がとても充実しています

たとえば家を新築する場合、下記の「持ち家住宅新築促進事業」が利用でき、さらに「地域経済活性化促進事業」と「地域産材活用促進事業」を組み合わせることで最大120万円の助成金が得られます。

また、空き家バンクでも物件が多数見つかり(2022年11月現在・12件)、これらの物件を購入・改修する場合にも補助があります。

制度名 対象者 内容
持ち家住宅新築促進事業 ・住宅を新築または建売を購入する方
・工事請負契約または売買契約を締結した年の1月1日時点において満39歳以下の方
・令和4年4月1日以降に、新築住宅については工事請負契約を、建売住宅については売買契約を締結した方
など全ての条件を満たした方
助成金30万円
結婚新生活支援事業 ・婚姻日の年齢が共に39歳以下の夫婦
・令和4年1月1日以降に婚姻届が受理され、その後町内に居住し5年以上越前町に定住する意思のある方
ほか条件あり
住宅取得費、リフォーム費、住宅賃借費などを補助
上限30万円
地域経済活性化促進事業 ・「持ち家住宅新築促進事業」または「結婚新生活支援事業」の交付決定を受けた方
・町内建築業者により建築された新築住宅を取得した方
など全ての条件を満たした方
助成金50万円
地域産材活用促進事業 ・「持ち家住宅新築促進事業」または「結婚新生活支援事業」の交付決定を受けた方
・町産材等を使用して建築された新築住宅を取得した方
など全ての条件を満たした方
次の2つを合算した額(最大40万円)
○木材を使用した場合:使用面積1立方メートルあたり20,000円(上限20万円)
○越前瓦を使用した場合:20万円
多世帯同居住まい推進事業 多世帯同居のために住宅を改修する方
ほか条件あり
※令和4年度は受付終了
対象工事に要する経費の2分の1以内の額を補助
上限:60万円
空き家住まい支援事業 越前町空き家情報バンクに登録されている物件を購入・改修した方
ほか条件あり
対象空き家の購入および改修(対象工事)に要する費用の3分の1以内の額を補助
上限:30万円(購入・改修それぞれ)
空き家居住家賃支援事業 越前町空き家情報バンクに登録されている物件を賃貸する方
ほか条件あり
対象空き家の家賃2分の1以内(上限2万円)×居住月数(最大12か月)

住宅関連の支援制度について詳しくはこちら

空き家バンク登録物件一覧はこちら

賃貸物件でも、民間のアパート・マンションのほか、移住者向け町営住宅が整備され、住まいや就職先を探す間の最長3年間利用することができます(2022年11月現在は満室)。

移住者向け町営住宅について詳しくはこちら

移住をするにあたって、まず確保しなければならないのも、また最もお金がかかる部分も「住まい」なので、住宅支援が充実しているのは嬉しいところですね。

越前町の暮らしに関する情報

気候 ・年間平均気温:15.6度
・最高平均気温(8月):30.9度
・最低平均気温(2月):2.7度
※もともと丹生郡にあった「越廼地点」を参照
人口 人口:20,420人
世帯:7,304世帯
※令和4年11月1日時点
近隣都市 福井市、鯖江市、越前市、南越前町
市内公共交通 バス:福井鉄道、京福バス、コミュニティバス
大都市へのアクセス ○名古屋へ
武生駅までバス約30分、武生~名古屋間は特急で約2時間
○大阪へ
武生駅までバス約30分、武生~大阪間は特急で約2時間
○東京へ
武生駅までバス約30分、武生~東京間は特急と新幹線で(米原経由)約3時間15分
病院 病院・診療所7か所、歯科5か所
学校 保育所12、小学校8、中学校4、高等学校1
食べ物 越前がに、越前がれい、鯖へしこ、宮崎のたけのこ、いか、さざえ
観光 越前海岸、越前がにミュージアム、越前温泉露天風呂「漁火」、越前陶芸村、剣神社、泰澄の杜、悠久ロマンの杜

日本海に面する越前町は、冬場には積雪があります。特に都心から移住する方や雪に慣れていない方は、心づもりをしておいた方がよいです。道路の除雪はしっかりとされていますが、自宅周りの雪かきをしたり、通学・通勤に時間がかかるため朝は早めに出かけたりする、などの対策は必要になります。

越前町内に電車の駅や高速道路はなく、路線バスの数も決して多くはありません。生活には車が必須だと考えた方がいいでしょう。その代わり車で行ける範囲にスーパーや道の駅、病院、体育館などがそろっているため、車があれば日常生活に関する一通りのことは町内で事足りそうです。

また、おいしい海の幸が食べられたり、場合によっては近所の漁師さんなどからおすそ分けを頂いたりと、海が近く、人と人との距離感も近い越前町ならではの魅力もたくさんあります。ちなみに越前町では冬場には、漁師さんからの差し入れで学校給食にカニが出ることもあるんだそうですよ。

大きな越前ガニ
▲越前海岸の冬の味覚「越前がに」。漁港が近いので鮮度は抜群

【仕事】漁業・陶芸家を志す方への支援もあり

2022年11月現在、大手求人サイトで越前町の正社員求人を検索すると、約800件がヒットしました(※縁結び大学調べ)。工場や介護関連の仕事が多いようです。

越前町公式サイトの「越前町おしごと案内板」には、町内の事業所の求人情報が集約されています。正社員、パート・アルバイトの地域に密着した情報が見つかるので、こちらもチェックしてみてください。

越前町おしごと案内板

越前町ならではの取り組みとして、新規に漁業者になりたい方、越前焼の職人を目指す方への支援も行われています

漁業や陶芸に興味がある方で「初めてでもできるか心配」「基本的な知識を教えてほしい」とお考えの方は、利用してみてはいかがでしょうか。

海の担い手育成支援事業 ○漁業体験・研修
3日間~2週間の体験・実務研修
○ふくい水産カレッジ
1年間の座学研修、漁業実習
伝統工芸職人塾 ○就窯体験
越前焼に関する就業体験(2か月以内)
○技能養成研修
1年間の座学、実習

「海の担い手育成支援事業」「伝統工芸職人塾」について詳しくはこちら

町内でお仕事をする方だけでなく、越前町に住んで近隣の市で働くという方も多いそうです。たとえば探す範囲を越前町から車で30分程度まで広げると、越前市や鯖江市、福井市などが圏内に入り、求人総数も1,300件ほどに増えます。

就職に伴って県外から移住された方は条件を満たせば移住支援金を受けることができます。

「移住支援金(全国型)」について詳しくはこちら

「移住支援金(東京圏型)」について詳しくはこちら

【育児】待機児童ゼロ!自然に恵まれた環境でのびのび子育て

小さな子どもを抱き上げる男性

越前町は、豊かな自然の中でのびのびと子どもを遊ばせ、育てることができるまちです。

2022年11月現在、町では待機児童ゼロを実現しているとともに、下記のような支援制度で子育て世帯をバックアップしています。

制度名 内容
出産祝い金 越前町に住所を有してから1年以上の方、もしくは1年以上住む見込みのある方にお子様が生まれた際に、お祝い金を支給
第1子、第2子:3万円
第3子以降:30万円
▶︎詳しくはこちら
チャイルドシート購入費補助 乳幼児のためにチャイルドシート等を購入した保護者に、購入金額の3分の1を補助(上限:10,000円)
▶︎詳しくはこちら
すみずみ子育てサポート事業 保護者が仕事、病気などの事情により育児を行うことが困難で、指定機関でのサポートを使用した場合に、利用料を補助
▶︎詳しくはこちら

出産祝い金は、第3子以降では30万円と高額です。何かと物入りになる多子家庭にとっては嬉しいところですね。

移住した人の体験談・感想

越前町に移住した人の体験談

  • 自然があふれ、静かで穏やかな時間が流れているところが魅力的
  • 海沿いの越前地区では、海と路地、沈む夕日といった風景が素晴らしい
  • ものづくりの歴史が長く、クリエイティブな空気が感じられる
  • 屋根の雪下ろしなど、不慣れなことをしていると、周囲の人が自然に手を貸してくれる
  • 待機児童ゼロがありがたい。子育て家庭をサポートしてくれる施設も充実している

美しい風景や穏やかな空気に囲まれ、ゆったりと暮らせるまちであることが伝わってきます

困っている時には近所の方が手を貸してくれたり、子育て家庭へのサポートが手厚かったりと、人と人とのつながりにホッとするという声も多く見られました。

越前町への移住に向けた具体的な行動

ここでは、越前町への移住に向けて具体的に起こせる行動をご案内します。

移住オンライン相談で、まずは気軽に相談

越前町では、オンラインでの移住相談を行っています。

気候や暮らし、住まい、仕事など、気になることは気軽に相談してみましょう。希望があれば、事前にパンフレットなどの資料を送ってもらうこともできます。

日程 平日(祝日、年末年始を除く)
対応時間 10:00~17:00
申し込み期限 原則、希望日の10日前(期限日が休日・祝日の場合は翌開庁日)12:00まで

移住オンライン相談について詳しくはこちら

リアルな「暮らし」を知る、移住体験施設(2022年11月現在受付停止中)

町内には、越前町に「暮らす」ことをリアルに体験するための、移住体験施設が用意されています。

移住体験は、気候や交通の便、学校や病院といった施設の確認など、移住後の生活のイメージを膨らませるのに役立つはず。Wi-Fi設備も整っているので、テレワークの拠点として移住することを想定しながらの滞在もおすすめです

体験プログラムの参加は必須ですが、施設の使用料は無料です。
※体験プログラムの参加費用は自己負担

施設は2か所あり、2022年11月現在はどちらの施設も休館中ですが、公式サイトで情報が随時更新されるのでチェックしてみてください。

移住体験施設について詳しくはこちら

海辺の暮らし「Mohage(モハージュ)」

移住体験施設「モハージュ」の外観
▲「Mohage(モハージュ)」は海のすぐそば。潮風や波の音が心地よい

住所 福井県丹生郡越前町茂原第9号44番地3

里山の暮らし「laugh-la(ラフーラ)」

移住体験施設「ラフーラ」の外観
▲平成28年にオープンした「laugh-la(ラフーラ)」では、里山の暮らしが体験できる

住所 福井県丹生郡越前町小曽原第110号12番地1

越前町への移住に関するお問い合わせ先

担当課 定住促進課
住所 福井県丹生郡越前町西田中13-5-1
電話番号 0778-34-8727
公式サイト https://echizen-iju.jp/