新潟県阿賀町への移住はどう?暮らし・仕事・住居・支援内容を解説|縁結び大学
この記事では、地方移住を検討している方に向けて、新潟県東蒲原郡阿賀町(あがまち)で暮らす魅力を紹介します。
阿賀町は自然豊かで、子どもをのびのびと育てられるまちです。さらに、新潟市や福島県会津若松市へも1時間程度で行けるため、ほどよく暮らしやすいのも魅力。町内には8つもの温泉があるため、町民にとって温泉が非常に身近で、日常的に癒しを感じられるのも大きな特徴です。
この記事では、阿賀町の移住コーディネーターである目黒さんと増川さんにお話を伺いながら、新潟県阿賀町の特徴や暮らしの情報を解説していきます。
阿賀町で暮らす魅力は?3つの特徴を解説!
阿賀町は、自然も温泉も豊富にあり、日常的に癒しを感じながら生活できるまち。そのような環境に加え、子育て支援が充実しているからこそ、子どもをゆったりと育てられます。
また、都市部へのアクセスも良好であるため、生活の便利さもありますよ。
そんな阿賀町への移住におすすめな人の特徴は、次の通りです。
- 自然を身近に感じながらも、休日は都市部でショッピングしたい人
- いろんなアウトドアを楽しみたい人
- 自然の中でゆとりを持って子育てしたい人
- いろんな温泉に日常的につかりたい人
それでは、なぜこのような方におすすめなのか、その理由となる特徴を解説していきます。
特徴1:自然が豊富で都市部とのアクセスも◎!ほどよく便利に暮らせる
阿賀町は自然が身近にあってゆったりと暮らせるのはもちろん、都市部にも近いため、ほどよく便利な生活を送れます。
阿賀町は、県庁所在地かつ政令指定都市である新潟市まで、車に乗って1時間ほどで行くことが可能です。さらに、阿賀町は会津藩だった歴史もあり、福島県の商工業都市である会津若松市へも1時間ほどで行けます。
休日には気軽に都市部へショッピングに行けますし、お出かけ先も豊富で、暮らす上で非常に便利です!
このように都市部へのアクセスが良好でありながら、緑がたくさんある阿賀町には、自然の恵みを満喫できるスポットも多彩です。
阿賀野川では、遊覧船に乗って四季折々の絶景を堪能できます。阿賀町の人々にとって、川は幼いころから遊びの場であったこともあり、近年ではカヤックやSUPなどのアクティビティも盛んに行われています。休日は川のせせらぎに心癒されながら、家族で川遊びをするのも楽しいかもしれませんね。
▲緑美しい景色の中を進んでいく遊覧船
また、自然をたっぷりと満喫できるハイキングコースが多いのもうれしいところ。例えば、標高約337メートルの月山におけるハイキングコースでは、60種類以上の鳥類が見られます。双眼鏡を片手にバードウォッチングに興じてみてもいいですね。
本格的な登山や緩やかな林道歩きなど、体力や気分に合わせてコースを選べる赤崎山森林公園では、山頂展望台から飯豊連峰と阿賀野川が織りなす雄大な景色が望めます。自然の美しさを改めて実感できるため、明日から頑張る活力を得られるはずです。
三川・温泉スキー場はさまざまなコースがあり、初心者から上級者までスキーやスノボーを楽しめます。特に上級者向けのコースは傾斜35度でコブもあるため、ダイナミックな滑りを堪能できますよ。
このように、阿賀町はアクセス環境が良好で自然もたくさんあり、豊かに暮らすことができる場所です。
特徴2:自然の中でゆったり子育て!子どもが緑の中でのびのびできる
上記の通り、阿賀町は自然豊かな環境であるため、子どもをのびのびと育てられます。
「都会暮らしが長いから、自然豊かな場所での暮らしに慣れることができるか不安…」と感じる人もいるかもしれません。しかし、自然の中での暮らしに不慣れな家族は、地域からさまざまなサポートを受けられます。
例えば、「あがまちファンクラブ」の会員になれば、昆虫採集のイベントに参加して多様な昆虫に親しむことが可能。昆虫博士が虫について解説してくれるため、虫についての知識も身につけられるでしょう。これらのイベントを通して、子どもの知的好奇心を育めます。
▲あがまちファンクラブで自然に親しむ子どもたち
また、保育園から中学校までは無料スクールバスがあり、通園・通学に便利です。忙しい毎日の中で、子どもを保育園や学校まで送りとどける必要がないのは、非常にありがたいのではないでしょうか。
たとえスクールバスのルートから外れた山間部などに引っ越しても、ルート変更で対応してくれるため心強いですね。
そして阿賀町では、子どもがあらゆるタイミングで農業を体験できるのも魅力。保育園から田んぼで農作業体験ができ、小学校では栽培したお米を新潟市まで販売に行く授業があったりします。
これらの農業体験を通して、子どもは農作物を栽培する過程や苦労を知ることができるので、食べ物への感謝も深まるでしょう。
▲稲刈り体験の様子
阿賀町で子育てをすることは、子どもの生きる力を育むことにもつながりそうですね。
子どもの医療費が高校卒業まで全額助成されたり、子どもが生まれたタイミングや小学校・中学校入学のタイミングでお祝い金をもらえたり、その他の子育て支援も充実しています。
阿賀町で暮らせば、心理的にも金銭的にもゆとりを持ってのびのびと子育てできます。
特徴3:町内に温泉がたくさん!日常的に温泉に入浴できる
阿賀町には多くの温泉があり、日常的に温泉に入浴できるのも大きなメリットです。
町内には「角神温泉」「かのせ温泉」「きりん山温泉」「七福温泉」「御神楽温泉」「津川温泉」「三川温泉」「新三川温泉」といった8つもの温泉が点在しています。それぞれ泉質が異なるため、温泉巡りをしてお気に入りの温泉を探してみるのもおすすめです。
阿賀町の温泉は、湯治場として活用されてきた深い歴史があります。仕事や毎日の生活でクタクタになってしまっても、温泉に入れば疲れが一気に溶けていく感覚を味わえるでしょう。
さらに、阿賀町の町民であれば割引が適用されて、200円という非常にリーズナブルな価格で日帰り温泉施設に入浴できるのもうれしいところ。阿賀町の移住コーディネーターである目黒さんと増川さんによると、家でお風呂に入った場合の光熱費よりも、温泉施設の利用料金のほうが安くつくこともあるそう。毎日温泉に入浴している人も多いほど、温泉は阿賀町民にとって身近な存在です。
温泉がここまで身近な環境は、温泉好きにはたまらないのではないでしょうか。「いろんな温泉に日常的につかりたい!」という人は、ぜひ阿賀町への移住を検討してみてくださいね。
阿賀町での生活に役立つ情報
阿賀町で暮らす魅力を存分に知っていただいたところで、次に阿賀町へ移住した後の暮らしに役立つ情報を紹介していきます。まずは、以下の表をご覧ください。
気候 | ・1月:平均気温0.2度(津川) ・8月:平均気温24.5度(津川) ※参考:気象庁ホームページ |
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人口 | 9,811人(2022年11月30日現在) |
病院 | 病院・クリニック:6か所、歯科:8か所 |
学校 | ・保育園:3件 ・小学校:3校 ・中学校:2校 ・高等学校:1校 |
イベント | 狐の嫁入り行列、ショウキ祭、七福の里祭り、奥阿賀国際アートフェスタ |
食べ物 | 米、日本酒、糀、味噌、漬物、えごま、地栗、ぜんまい、糸うり、里芋、こんにゃく芋、鬼ぐるみ、きのこ、自然薯、柿、もくず蟹、三川とうふ、メダカの佃煮、もくず蟹の味噌汁、しかみいも、鯉のあらい・鯉の甘露煮、鮎のお吸い物、粕汁、山菜おこわ |
交通 | 【鉄道路線】 東日本旅客鉄道(JR東日本) 磐越西線:豊実駅-日出谷駅-鹿瀬駅-津川駅-三川駅-五十島駅-東下条駅 【路線バス】 新潟交通観光バス、福祉バス、コミュニティワゴン 【高速バス】 会津若松-新潟線 【高速道路】 磐越自動車道 津川IC-三川IC-阿賀野川SA-上川PA |
名産 | 小出和紙(県の無形文化財) |
近隣都市 | 【新潟県】 新発田市、阿賀野市、五泉市、三条市 【福島県】 喜多方市、金山町、西会津町、只見町 |
上記から、阿賀町はおいしい食材や郷土料理が豊富で、食を楽しむ機会がたくさんあることがわかります。特にお米がおいしく、2022年にモンドセレクション最高金賞を受賞した「東蒲幻米」や、金賞を受賞した「みかわ稲穂の舞」、「新潟県奥阿賀産こしひかり(雪蔵)」といった商品があります。
寒暖差が大きい阿賀町産のお米は、甘みを強く感じられるのが特徴。阿賀町のお米は市場にはほとんど出回らず、地元で消費されるのがほとんどで「幻のお米」ともいわれています。そんな貴重なお米を日常的に食べられるのは、阿賀町で暮らす大きなメリットです。
仕事:条件をしぼらなければ見つかる。就農もおすすめ
大手求人サイトで阿賀町の正社員情報を探したところ、約450件の求人が見つかりました。
職種や業種を絞りこみすぎなければ、仕事は見つけられるでしょう。
また阿賀町では現在、就農支援にも力を入れているので、農業に挑戦するのもおすすめ。具体的には、地域の農業法人や農業者の協力を得て、農地を借りたり研修させてもらえるようサポートしています。
「就農相談」と「移住に関する相談窓口」が連携してワンストップで対応してくれるので、阿賀町での就農に興味があるようでしたら、まずは詳細を問い合わせてみましょう。
山に囲まれていて寒暖差が激しい阿賀町であるからこそ、モンドセレクション最高金賞を受賞できるようなお米やおいしい農作物が作れますよ。
住まい:空き家バンクはぜひ活用を。支援制度もチェック
阿賀町では、すぐに物件が埋まってしまうため、物件情報を見つけるのはなかなか難しいかもしれません。物件情報サイトで物件を探すのであれば、複数のサイトをこまめにチェックすることをおすすめします。
そこで活用を検討したいのは空き家バンクです。空き家バンクには以下の物件情報が掲載されていました。
▼阿賀町の空き家バンク情報(空き地も含む)
賃貸 | 約10件 |
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売買 | 約50件 |
賃貸物件と売買物件ともに、多くの物件を見つけられました。
賃貸物件においては、家賃1万円ほどで家族全員が住めるような広さの木造2階建て物件も見つかり、かなりお得に住まいを探せそうです。売買物件は、家庭菜園ができるような庭や農地がついている物件が多く見つかったため、家で農業を楽しみたい人はぜひ確認してみましょう。
また、阿賀町は住まいに関する支援制度も充実しているのが大きな魅力。阿賀町へ移住した場合に利用できる、住まいに関する支援制度の概要は以下の通りです。
※詳細条件などは必ずご確認ください。
▼阿賀町の住まいに関する支援制度
概要 | |
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新築住宅建築奨励金 | 住宅を新築した場合、以下の奨励金が受け取れる。
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中古住宅取得奨励金 | 中古住宅を取得した場合、住宅取得費用の50%を奨励金として受け取れる。(上限50万円) さらに、高校生以下の子ども1人につき10万円が加算される。親世帯と同居する場合は、20万円が加算される。(加算措置の上限は50万円) |
中古住宅改修奨励金 | 町内業者と契約して住宅を改修する場合、費用の50%を奨励金として受け取れる。(上限50万円) さらに、高校生以下の子ども1人につき10万円が加算される。親世帯と同居する場合は、20万円が加算される。(加算措置の上限は50万円) |
空き家バンク住宅の家財道具処分助成金 | 家財道具処分費用の50%を助成金として受け取れる。(上限20万円) |
賃貸住宅居住奨励金 | 賃貸物件に入居する場合、以下の合計金額が受け取れる。
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このように、阿賀町へ移住すれば、住宅を新築したり賃貸に入居したりしてもお得に暮らせることがわかります。特に、子育て世帯が住宅を新築した場合は、約100万円もの奨励金を受け取れる可能性がありますよ。
阿賀町へ移住した人の声:地域の方は移住者を温かく迎えてくれる
ここで阿賀町へ実際に移住した人の声を紹介していきます。
- 移住したときに、地域の人に集まってもらって、あいさつする機会を設けてもらえた。地域の人に歓迎してもらったおかげで、スムーズに移住できた。
- 日々穏やかに過ごせながらも、一歩自然に足を踏み入れると冒険的な体験ができる。山に登ったり川で泳いだりして、リフレッシュしている。
- 冬の雪(除雪)だけは大変。
- 近所の方から山菜をいただけることもあり、楽しく過ごしている。
- 地域の皆さんには本当によくしてもらっている。
- お米や野菜がとてもおいしい。
「地域の方が移住者を温かく迎えてくれる」という声が多く聞かれました。近所の方から新鮮な野菜を分けてもらえることもあるそうで、親切にしてもらえるのはありがたいですよね。
阿賀町は、歴史的には会津藩でしたが、廃藩置県で新潟県になった土地。文化が融合しており、外のものを受け入れる寛容な風土なのかもしれません。
移住者に役立つ支援制度
最後に、阿賀町への移住に役立つ施設や支援制度、お問い合わせ先をご紹介します。
移住を検討する際は「しごと・まなび場withブックカフェ風舟」の活用を
阿賀町への移住を検討するのであれば、まずは実際に阿賀町へ訪れてみて風土や文化、雰囲気に触れてみることが大切。その際にぜひ活用してほしいのが、「しごと・まなび場withブックカフェ風舟」(以下、風舟)です。
風舟は、2022年1月にオープンした、静かな山の中にある交流施設。日帰り温泉やコワーキングスペース、簡易宿泊施設が併設されていて、新たな出会いや発見を求める方々が集まります。
トロトロの温泉や森林浴でリフレッシュして、阿賀町の自然を満喫することも可能。移住体験のため滞在するのはもちろん、コワーキングスペースもあるので、ワーケーションしながら阿賀町の魅力に触れるのもおすすめです。
風舟に訪れるさまざまな人と交流しながら、阿賀町への移住をゆったりと考えてみてはいかがでしょうか。
「阿賀町暮らし体験支援補助金」でお得に移住体験
▲阿賀町にある体験滞在施設の一例
阿賀町へ訪れて移住体験をする際は「阿賀町暮らし体験支援補助金」を活用しましょう。
阿賀町には、移住体験などができる農家民宿があります。町が指定した民宿に滞在した際の利用料金は、以下のように補助してもらうことが可能です。
宿泊料金 | 飲食にかかわる追加費用を除いた額の2分の1(一世帯あたりの上限金額は5万円) |
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体験料 | 全額(一人あたりの上限金額は5,000円) |
公共交通機関の運賃 | 全額(一人あたりの上限金額は1万円) ※新潟県外に住んでいる人に限る |
※詳細条件は必ずご確認ください。
上記から、かなりお得に移住体験ができることがわかるのではないでしょうか。実際に体験したからこそ、阿賀町への移住における向き・不向きも見極められますよ。
▲農業体験の様子
移住は慎重に検討する必要があるため、移住体験を通して納得のいく決断を下しましょう。
移住後は「町外通勤助成金」を利用できる
阿賀町へ移住し、町外へ通勤する場合は以下のように助成金を受け取れます。
- 片道30キロメートル以上:7,000円/月
- 片道40キロメートル以上:1万円/月
- 片道60キロメートル以上:1万5,000円/月
- 片道80キロメートル以上:2万円/月
※詳細条件は必ずご確認ください。
上記の助成金を受け取れることを念頭に、就職先を探してみるのもひとつの手段です。ただし、助成金を受け取れる期間が最長24か月である点は、きちんと確認しておきましょう。
阿賀町への移住に関するお問い合わせ
担当係 | まちづくり観光課 定住促進係 |
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住所 | 〒959-4495 新潟県東蒲原郡阿賀町津川580番地 |
電話番号 | 0254-92-4766 |
FAX | 0254-92-5479 |
公式サイト | https://www.town.aga.niigata.jp/kurasu/index.html |